2005年7月1日、Cali の地上での時が止まりました。

5歳で我が家に迎えてから10年、一緒にいてくれてありがとう。

本当ももっと一緒に過ごしたかったけど。

その年の秋、Cali の元の飼い主さんにもお会いし、

Cali の母猫チャーリーも、同じ夏に亡くなったことを知らされました。

Cali との思い出を残しておきたいので、

当時の日記をそのまま下に転記しました。

2005年6月26日 「引越 」

大きな家具の移動が完了。
しばらくは今の家で生活し、
7月1日からは新居(仮住居)での生活がスタートします。
・・・(中略)・・・


明日は新居の掃除、片づけ、テレビやパソコン&周辺器機のセッティング。
これも面倒そうです・・・。
戻ったら食器や衣類のパッキングかな。
旧居の荷物もまだ運ばなければならないものがもう少し残っているので、こちらもがんばらないと!


カリ(うちの猫)の食欲がますます落ちている気がします。
体重もすっかり軽くなってしまい、ドキドキしています。
部屋の片づけの前に、明日こそは獣医さんに行こう!

2005年6月27日
カリ(猫)を動物病院に連れて行きました。
カリのことは明日の日記に・・・。
状況はかなり厳しいです。
ただいまカリは入院中。彼女(猫)が家にいないととても寂しいです。
2005年6月28日「Cali 」

昨日、Cali(カリ、うちの猫です)を病院へ連れて行きました。
最近食欲が落ち、だんだん痩せてきて心配していたのですが、この数日さらに食欲が無くなり、足下もふらつくようになりました。
この2,3日、ほとんど食事をとっていません。
鰹節やミルクをあげても、ちょっとなめるだけ。
見るからに衰弱してきました。
動物病院へ連れて行きましたが、採血ができないほど、血圧が下がっていました。
おそらく腎不全だろうとのこと。(血液検査ができていないので、はっきりと断定はできませんが。)
そしてその治療方法は、無いとのことでした。
「点滴をして少し回復するかもしれないが、しかしそれも確約はできない。回復してもそれは一時的なもので、点滴を止めたらまた元に戻ってしまうだろう。一時的な延命処置にしかならないと思う。状況はかなり厳しい。」


かなり弱っていることは感じていましたが、現実を改めて突きつけられるとショックでした。
側についていてあげたいけど、引越で新居と旧居を行ったり来たりする状態が今月末まで続きます。また、今日・明日と泊まりがけの出張で留守になります。
弱っているカリを一匹で家に置いておくことはとても心配だったので、点滴をしてもらうために
動物病院に入院させることにしました。
少しでも元気になってくれることを願って・・・。
せめて出張から戻ってくるまでもって欲しい。
「その時」は側にいて看取ってあげたいから。
本当は病院に預けることもとても心苦しかったです。
もっと早く健康状態に留意してあげていれば良かった、病気のことについてももっときちんと知識を持っていれば・・・etc. 後悔は尽きません。


ごめんね、Cali....


人も動物も、すべての命にはじまりがあって、終わりがある。
それが人であれ、動物であれ、
自分にとって大切な命が終わりを迎える
「その時」に、
伝えたい言葉、それはーーー
「大好き」
「ありがとう」

「その時」を迎える時、側についていてあげたい。
できればこの
腕の中に抱きしめていてあげたい

2005年6月29日 「Cali その後,,, 」

出張から戻り、夕方、獣医さんと電話でやりとりをしました。
Cali はやはり腎不全を起こしているということでした。
点滴でかろうじて水分を補給していますが、相変わらず口からは食べ物を食べていないそうです。
そしてこれ以上改善のための治療することはできないとのこと。


明日、午前中、Cali を迎えに行ってきます。
病院にずっと預けておくのもかわいそうなので。


この後、時折半日ほど留守になるときもありますが、来月は月末(7月20日過ぎ)まで泊まりがけの出張は無いし、当分は家での事務仕事と引越の片づけが中心となるので、今までよりは少しゆっくり Cali と向き合えるかと思います。
残された時間、できるだけ一緒にいてあげたいと思います。
食べ物が食べられないのはかわいそうで辛いのですが、ほ乳瓶で水を与えたり、ヨーグルト等を少しあげてみたりしようと考えています。

  
7月1日からは仮住まい暮らし。
明日は旧居の荷物整理をする予定。
カウプレ発表、遅れていてすみません。
もうしばらくお待ちください。  <(_ _)>
Cali のことで、ご心配のカキコ&メールをいただき、ありがとうございました。
皆様のお心遣い、本当に感謝いたします。

2005年6月30日「Kairos」

ギリシャ語で時を表す言葉には2つある。
カイロスクロノス


クロノスは量的な時、いわば時計が刻む時間。


カイロスは質的な時、意味を持った時間。
日本語で言うところの、一期一会的な時間の意識の仕方は、カイロスの時のとらえ方に似ているように思う。
カイロスは、
かけがえのない時、特別な時


ただいたずらに過ぎゆく時(クロノス)の中に流されるのではなく、カイロスの時を意識しながら生きていきたい、そんな願いが、とある Doll につけられた名前に込められている。
残された時間、限られた時間、今しかない時間を意識する時、Cali と共に過ごすカイロスの時がとてもいとおしく、大切なものに思える。


Cali を病院から連れ帰って来ました。
家に戻ることができ、ほっとしています。
でももう歩けないほどに体力は落ちています。
針のない注射器で、口から少しずつ水やミルクを飲ませています。


明日は朝から職人さんたちがやってきます。
いよいよリフォーム開始。
新居(仮住まい)での生活となります。
自宅の方は台所と書斎の片付けがもう少し残っています。
それにしてもなぜこんなに荷物があるのだろう・・・。汗。
明日は早起きして、職人さんたちが来る(8時頃)前に、2往復ぐらい、車で荷物を運びたいかな。


メールのお返事も差し上げたいし、カウプレ結果のご報告もしなくてはならないのですが、落ち着くまでもう少しお待ちください。

2005年7月1日 「ありがとう」

昨晩はペット用トイレシートを置いた上に、バスタオルを置き、その上にカリを寝かせ、その横でわたしも眠りました。


今朝起きて、カリの様子を見ながら、早朝、荷物を運ぶのに一往復。
その後は、今の家の片づけをしていました。
時折、痙攣を起こし、その時が近づいているのを予感させます。
今日は、職人さんが足場を組むため、家では静かにできません。
丁度、午前中エアコンを新居に移設することになっていたので、
業者の方と一緒にカリを連れて新居へ移動。
キャリーバッグに移すときは、すでにだいぶぐったりしていました。
心配しながらも移動。
新居(今の家から車で5分ほど)にてカリを降ろし、他の荷物を降ろし、カリのことは気になりながらも、荷物の移動や人の出入りでバタバタしていたので、そのままキャリーバッグの中に置いておきました。


エアコンの設置が始まり、壁にエアコン用の穴を空ける大きな音にびっくりしていないかと、キャリーバッグの中をのぞいてみるとーーー
すでに呼吸が止まっていました
抱き上げるとまだぬくもりがあり、体も柔らかかったので、息を引き取って間もなかったと思います。
おそらく旧居から新居への移動途中、あるいは着いてまもなくのことだったのだろうと思います。
時に目を赤くしつつも、エアコン業者等との対応もあったので泣くわけにもいかず、時折カリの体をなでながら、エアコンの設置作業が終わるのを待ちました。


結局、新居(仮住まい)で一緒に暮らすことはできませんでした。
本当はもっと静かに最後を迎えさせてあげたかったけど、少なくとも病院で最後を迎えるのではなく、住み慣れた家に連れ帰ることができ、短い時間だったけど最後に一緒に過ごせて良かったです。


皆様にもいろいろご心配いただき、ありがとうございました。


今までのやさしいおだやかな時間をありがとう、Cali!
I'll never forget you! You will live in my heart, forever.


ふさふさしたやわらかい毛並みも、美しい緑色の瞳も、
そのおっとりしたしぐさも大好きでした。

2005/07/09(土)「 Cali Tシャツ 」

・・・

Cali のことを思い出して辛いのは、いなくなってしまったこと以上に、弱っていくその姿を見つめていたこと。
特に食事を取れなくなって衰弱していく様子は、何もできない自分が歯がゆく、見ていて辛かったです。


数年前に父を病気で亡くしたときも、思い出して辛かったのは「死」そのものではなく、弱っていく姿でした。


だからその「時」を迎えたとき、寂しい気持ちと同時に、少しほっとした気持ちもありました。
「もう苦しまなくていいんだね。」って。


Cali もよくがんばってくれました。
Peace to Cali!

  

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