コラムです・第1回
公営4種レースについて語る
「コラムです」記念すべき第1回のテーマは、「公営4種レースについて語る」。公営4種レース(競馬・競輪・競艇・オート)について、それぞれの予想の立て方や醍醐味などを、僕の観点から述べていきたいと思う。
●Kazz流・予想の立て方●
まずは、それぞれについて、僕の予想の立て方を述べておこうと思う。
その前に、Kazz予想の成績は、オート>競輪>競馬>競艇 の順である。
まず、4種レースの中で僕が最も当てやすい、で、実際に成績が最も良いオートであるが、ポイントは試走、S位置、近況とハンデ構成である。
例えば前夜とかに、翌日の番組を見た時に、まず予想が立てられるのがS後の位置。つまりSの巧拙は、だいたい頭の中に入っているので、大方のスタート後の位置をとりあえず推測しておくのである。
実際に本場に行ってからは、近況の上がりタイムや試走のタイム、及びハンデ構成を勘案しながら、前夜考えておいたスタート後の展開とを結びつけて、軽ハンが逃げそうか、重ハンが追いこむ展開になるのか、または、ハンデ的に中位の選手は、軽ハンを先に食えるかその前に重ハンに食われてしまうのか、ということも含めて予想を立てる。
この予想通りに実際のレースが展開されると、それはそれは気持ち良い。(^^)
次に競輪であるが、競輪競走の基本は「ライン」と呼ばれる、出走選手同士の隊列。1つのレースに出走する最大9人の選手には、それぞれ自力型かそうでないかというタイプがあって、自力型は、逃げたり捲って行くタイミングを自分ではかることができる選手であり、そうでない選手は、その自力型の選手についていく形で競走を進めることになる。よって、この自力型の選手を前に置き、その後ろを何人かが走ることによって「ライン」というものが形成される。そしてこのラインというのは、基本的には練習でも顔なじみの同県・同地区の選手や、競輪学校で共に頑張ってきた同期の選手どうしで組む。そして例えば9人が、3人ずつの3つのラインに分かれたりする。(この場合が最も一般的で、「三分戦」という。)
そして予想のポイントは、「どのラインが先に逃げ、それをどのラインが捲るか」を考えることである。その為に、それぞれのラインの先頭を走る自力型が、逃げタイプか捲りタイプかということを、近況の走り方や先行回数などのデータをもとに推測する。また、一般的に若い選手は積極的に逃げて主導権をとったりするし、ラインの2番手(これを俗に「番手」と呼ぶ)に、自分の同県の先輩などがつく場合は、その人にいいレースをしてもらえるように積極的に逃げたりするので、その辺りも加味している。
これを読み違えると、まったく予想とは展開が変わってくるし、また、読み通りに展開がハマると、かなりの確率で的中させることができるのである。
また、競輪の枠順構成は、9車立ての場合の4・6・8番には、比較的力の弱い選手が入ることになっており(これらの選手を俗に「ヨーロッパ」という)、やはり連に絡む率も比較的低い。もちろん全くゼロというわけではないので、来るか来ないかの見極めは重要だが、これも1つの参考となり得る。
次に競馬は、僕にとっては公営レースへの入り口となったものであるが、最近ちょっと難しく感じるようになったが、とりあえず僕の基本スタンスは「データ重視」である。パドックは特に見ない。というよりは、「見てもわからない」というのが本音である。これについては、やはり勉強すべきなのだと思う。実際、パドックを見て当てている人もいるので、やはり何らかの必勝法があるのだと思う。
僕の場合は、それでも、競馬に親しみをもってから、スポーツ新聞の出走表をずっと見ていたからだと思うが、データ重視というスタンスをとっている。
そして、出走馬1頭1頭について、その馬柱を、平等な観点からチェックしていく。例えば人気が無くても、コース替わりや距離替わりで大駆けする場合がある。穴馬はこれが最も脅威であるので、決して新聞の印に流されないように心がけている。ただ、今回と同じ距離・同じコースで凡走を繰り返して今回も同じ感じ、という馬は、やはり敬遠する。
また、僕は別に穴党というわけではなく、じっくり平等に見ていった結果、新聞の印と自分の印が似通っても、それはそれでOKとしている。言わば、穴党とも本命党とも言えない、レースごとでそのスタンスを変えられる「自在型予想」を心がけていると言えばいいのかもしれない。
最後に競艇であるが、これについてはまだキャリアが浅い為、まだ試行錯誤を繰り返している状況だが、とりあえず加味しているのは、予想される進入と、全体的なSの巧拙である。
例えば、1コースに入りそうな選手でも、2コースの選手に比べてSが遅いと不利である。イン選手は、そのすぐ外にいる選手よりもSで先行されると位置がなくなってしまい、ターンマークで失速することが多い。
しかしその一方で、コースが外寄りの選手は、例えスタートがやや遅れても、捲り差し(イン選手がターンマークで外に膨れ、ぽっかり空いたインを突いていく攻め方)を決められるので、トップスタートを切ればそのまま逃げ切れるかというと、そうでもなさそうなので、スタートの善し悪しと実際の順位との関連等、この辺りの予想の立て方はもうちょっと研究してみたいところである。
●それぞれの面白さ●
これについても、それぞれの競技ごとに見ていこうと思う。
まずオートであるが、やはり第一にあげるべきなのはスピード感であろう。実際、4種レースの中でスピードは最も速い。3100mを1分45秒〜50秒くらいで駆けぬけるわけだが、競艇や競馬は、その同じ時間に1800mしか進めない。競輪は・・・ちょっと判断不能(^^;)
さらに爆音、捌きの腕を見て楽しむということもあるし、これはオートに限らずすべての競技に言えることだが、ひいきの選手(馬)を応援することも醍醐味である。
また、予想的観点から見ると、オートレースは4種レースの中で最も場所が少なく、各場にそれぞれ所属選手がいて、SGを除き各開催にはその所属選手がほとんどいつもそのレース場に出ているので、選手1人1人の走法や近況などを掴みやすいというのがある。
特にSの巧拙は、予想の上では非常に大事になってくるが、これについて知識があるのとないのとではかなり違う。例えば同ハンに2車いて、インの選手の方が試走がいい。しかしSはアウトの選手の方が早く、Sで先行し自分のペースに持ちこんで先着、というケースをかなり見てきている。
やはり、それぞれの選手について知ることは、予想を立てる上で大事になってくるし、的中への道を近づけるものだと思っている。
次に競輪の醍醐味だが、まずは、400バンクや500バンクで言うと残り2周まで(この間は先頭誘導員を追い抜いてはいけない)の間の静かな攻防から来る緊張感。そして、残り2周の間での細かい駆け引き。先行するタイミングをお互いにはかっている様子を見ると、見ているこちら側もドキドキする。
さらに競輪は、全国にレース場が50場もあり、この4種レースの中では最もレース場が多いことでも知られる。そのほとんどが3日間開催だが、スケジュール表を見ると、毎日必ずどこか1場以上で、競輪が開催されている。CSの競輪専門チャンネル「スピードチャンネル」では、毎日レースの中継があるが、1年365日、まったく休みが無い。確か元旦とかもやってたかもしれない。
競輪班であるウチのオヤジは、電話投票の権利を持っているが、自宅にいながら毎日必ずどこかで打てるので、自分のスケジュールに関係無く楽しむことができているようである。
また、競馬の面白さは、スタートからゴールまで目を離せる時が無いということである。つまり、まずはSの位置取りが大事だし、それからどのポイントで仕掛けるか、ということも大事になってくるので、見ていて非常に面白い。
そして、レース場の大きさはやはり公営4種レースの中では最も大きく、そのスケールの大きさを楽しむこともできる。
また、競馬の世界には、賞金による格付けがあり、未勝利馬から重賞常連のオープン馬まで幅広く存在する。この賞金による格付けによって、1頭1頭の馬たちに関する様々なドラマが描けるのである。
例えば、ちょっと昔にタマモクロスという馬がいたが、この馬は4歳の秋まで1勝しかできず、その為、未勝利クラスの1つ上である、400万下条件クラスにずっととどまっていた。しかし、秋から馬が豹変し、連勝に連勝を重ね、5歳の年明けには初めて重賞を制覇、さらにその年の春の天皇賞を制したのである。わずか半年前には400万下条件という1勝クラスを脱することができなかった馬が、わずか半年後に古馬最高峰のレースを制する。その勝ち上がって行く過程は、このきっちりした賞金体系が出来上がっているからこそ、ドラマとして描けるのだと思う。そういう例はたくさんあって、ひいきの馬を見つけたら、その1頭のレースをずっと見続けることで、その馬独自のドラマを描くことができるのである。これが競馬の最大の魅力かもしれないと思っている。
最後に競艇であるが、レースの方はとにかく1周1マークに全てが集約されていると言ってよい。ここを先頭で抜け出した選手はほぼ間違い無く1着でゴールを通過する。
しかし、先頭の選手が頭1つも2つも抜け出すのに対して、案外2番手争いは熾烈を極めることが多い。先頭・2番手がそれほど簡単には決まらない傾向があると、僕は思っている。特に2番手は2艇ないし3艇が並走してくることが多く、そうなると次の醍醐味は1周2マーク。それでも決まらなければ2周1マークくらいまでは、そのドキドキ感は続くものである。また、一発逆転もけっこう起こりやすく、ちょっとしたコース取りが展開を左右することもあるので、なかなか目が離せない。
また、競艇について特に思うのは、ファンサービスの充実である。ファンバス・鉄道運賃払い戻し制度・豊富な無料ドリンク類・各種イベント、抽選会の充実・見やすい開催スケジュール表、そして豊富な情報量と見やすい画面の、CS競艇専門チャンネル「レジャーチャンネル」の充実など、このジャンルに関する充実度は、他の公営レースに比べると高いという気がしている。
●まとめ●
さて、長々と書いてきた今回のコラムだが、僕が言いたいのは、それぞれに、それぞれ独特の面白さがあり、一回ハマってみるとけっこう抜け出せないよ、ということである(^^)
僕はこれからも、いろいろなものを見ていきたいと思っている。
メニューに戻る