1月29日
 「嫌オタク流」関連のリンク集をたどってこられた方へ。感想は28日の日記に書いてあります。
 大反響ですね、嫌オタク流。

 さて、ファミ通文庫の「走って帰ろう!」(加藤聡)が面白いです。昨日、寝る前に読み始めたら止まらなくなりました。
 まず主人公が面白い。常にすっとぼけていて、皮肉屋なんだけど前向きでそれでいてロマンチスト。難しいキャラなんだけど実に楽しい。一緒にいたくなる。
 山ほど出てくるキャラクターは必要最小限の描写しかされてないのに立ちまくっていて全員が生き生きしてる。最高。
 自転車レースのことなんて全然興味なかったのに情景がありありと浮かぶ。ぐいぐい読める圧倒的なリーダビリティ。
 これがデビュー作!
 来月は高瀬彼方とか出るし、もうファミ通文庫から眼が離せない!

 映画の感想。

 「YAMATO/男たちの大和」
 うん。満足しました。
 ストーリー的には「ちょっとごちゃごちゃしてるな。現代パートはいらないんじゃ?」って思いました。
 死なざるを得ない兵士たちの悲しみ、というのは好きなネタですが、韓国の「シルミド」のほうが「悲壮さ」が鮮やかで、泣ける。シルミド部隊の面々には名誉すら与えられなかったのです。
 しかし映像的には、うーんさすがです。戦艦というメカの実在感、迫力を堪能できました。
 「あんなところにタラップはついてないはずだ」とか「対空機銃あたりすぎ」とか細かいところは気にしない気にしない。  有名な「飛行機の援護なしでこんな作戦成功するわけないだろう!」「成功するとかしないとかそういう問題ではありまっしぇん。」
 というやりとりも見られたし。
 
 意外なことに、映画館にいるのは女の人たちが多くて、みんな上映の途中でグスングスン泣き出してました。
1月28日
 バランスを取るためにオタク批判本も読んでみました。

 「嫌オタク流」大田出版。
 これはこれで面白かったです。
 まず第一印象。大泉実成「萌えの研究」と比べてしまうと、「手間をかけずに安易につくった本」ですね。
 中原昌也、高橋ヨシキ、海猫沢めろん、更科修一郎の4人がひたすらオタク(男性の萌えオタク限定)について愚痴っているだけなんですから。

 「萌えは純愛だって言うなら、なんでエロ同人誌が好きなの?
 「オタクは迫害されてるって言うけど、どこが迫害だよ! 単にモテなかっただけだろ!」
 「オタクを差別するなって言ってるけど、お前らこそ女を差別してるじゃないか!」
 「外国でもこんなに認められたからオタク文化は偉いって、外国の権威に頼りやがって!」
 「泣き系エロゲーなんて、自分を綺麗だと思い込んで泣いてるだけだよ!」
 「要するにオタクはガキなんだよ!」
 「オタクは80歳くらいで『楽しかったでちゅバブー』って死ぬんだよ!」
 
 みたいなことが繰り返し繰り返し、だらだらーっと座談会形式で書いてあるんです。200ページくらい。
 もう少し話をまとめて「論」にしようよ。とか思いました。
 それに、批判されてるオタクって具体的に誰? という疑問もあります。
 「オタクは近親相姦が好き」とか「オタクは処女以外を拒絶する」とかいっても、私はどっちにも該当しないし、私のオタク友達は誰一人該当しないし、「虚像では? オタクの多くはそうであるという根拠は?」とか首をかしげまくりです。
 オタクといっても千差万別ですよね。
 
 じゃあ、この本は意味がないのか?
 偏見と思い込みを撒き散らしているだけなのか?
 いやそんなのことはありません。
 「萌えは性欲じゃない、ポルノじゃない」という嘘を徹底的に叩いた。この点は画期的なことだと思ってます。
 私は長い間「二次元美少女にハアハアするのは性欲じゃない。エロビデオや風俗店とは絶対に違うんだ。聖なる愛だ」と思い続けてきました。
 「萌えって何?」と質問されるたびに、「性欲とは全然違う」と答えてきた気がします。
 しかし、もう限界です。性欲と「重なり合っている」ことは間違いない。そこを認めないと、どうしても自分の中で筋を通すことができないし、他人を納得させることもできない。
 一歩引いて、外側から見れば、「萌え」は「変なエロ」で、「エロゲー」は「二次元風俗」なのでしょう。
 犯罪的だとはいいませんが、特に賞賛すべきものでもない。
 なのに賞賛しちゃったら、そりゃ変な目で見られるよな……

 ってなわけで、この本を読むとオタクキモイという主張がちょっとだけピンときます。
 
 ああ、そうそう。
 メンバーのひとり、海猫沢めろんさんのトークが一人だけ突出して面白いです。
 リンク先を見れば分かりますが、とにかくこの人は面白い人で。
 読んでよかった。
1月22日
 4月あたりの新人賞に出そうと思い、「ベルタ」を書き直していたのですが、とつぜん小説の仕事が入りました。
 しばらくベルタ改稿をお休みします。
 いったいどんな小説のお仕事なのか、話が具体化したら書けるものと思われます。
 
 さて、日記をお休みしていた3ヶ月の間にいろいろ本を読んだのですが、一番面白かったのは大泉実成「萌えの研究」(講談社)でした。
 ケラケラ笑えました。そして強烈な感慨をあたえてくれました。
 大泉実成といえば、ノンフィクションライター。オウム真理教潜入取材レポートかいてた人です。
 体験取材はこの人の基本。最近は原発事故にも怒りを燃やしています。社会派です。
 基本的には一般人で、オタク経験の乏しい40代の社会派ライターですよ?
 そんな大泉さんが「最近よく聞くけど、萌えって何だ?」と興味を持ち。
 オタクワールド、萌えの大海に飛びこんでゆく。
 最初は「空の境界」読んでも「ドクロちゃん」読んでも「なんだこの変な小説は?」だったのに、だんだん脳内のオタスイッチが入ってゆく。
 たった1年でエロゲーやりまくり、アニメ観まくり、ライトノベルと萌えマンガを乱読、テーブルトークRPGも経験して、すっかり素質が覚醒。
 終盤ではネット上の萌えキャラトーナメントに一喜一憂。
 「スクランの沢近が負けたけど俺アスカに興味ないからどうでもいい」とか、
 「観鈴と過ごした日々が蘇ってきた! たららん、たららん、たんらららん(鳥の詩)」とか、
 「ローゼンメイデンがいかに偉大な作品であるか」とか、
 「セイバーの眼差しに癒された」とか、
 そういうことを(抱腹絶倒の漫才的語り口で)語りだすまでに到達!
 語り口の軽快さとあいまって、めちゃくちゃ引き込まれます。
 年齢なんて関係ないんだ! 人間の無限の可能性! などということすら感じる一冊。
1月21日
 ニュースサイト「D.B.E三二型」さん、200万ヒットおめでとうございます。

 さて。
 映画「博士の愛した数式」を観るため街に出ました。
 都会は誘惑がいっぱいです。観たい映画がいっぱいです。
 右には「男たちの大和」がデーンとかまえて誘惑電波を送ってきます。(2号1型電探あたりで)
 「おい気は確かか。お前はそんな清らかな映画を観ていい人間じゃないだろう。
 お前のゆくべき場所は血と硝煙と臓物の中だ!」
 左からは「キングコング」がウホッウホッと呼びかけてきます。
 そして後ろからは「THE 有頂天ホテル」が、「コメディを勉強しろ!」と叱咤します。
 だが! 私はゆかねばならんのです!

 てなわけで、「数式」観ました。
 うん、たまにはこんなのもいい。
 
 「スキヤキやゴッタ煮なら多少のミスは許されるが、プレーンオムレツは完璧でなければならない」
 という言葉があります。
 地味で日常的な物語を面白く書くのがいかに大変か、という言葉だそうです。
 まさにこの映画のことだと思いました。
 実に淡々としてるんですよ。
 ただ数学者の爺さんと家政婦さん親子が仲良くなっていくだけ。
 野球やったり数学の話をするだけ。
 それだけの話を、「その場の暖かい空気」を大事に描いてます。あまりにも丁寧で、心にしみる。
 スタッフロールが終わって席を立ったとき、私の心に焼き付けられていたのは、ストーリーでも台詞でも名場面でもありませんでした。
 いつも気難しい、でも心優しい「博士」という人物。
 それから美しい自然。
 あと、昨日の日記では「アルジャーノンに花束を」の名前を出しましたけど、今にして思えば誤解を招きます。アルジャーノンみたいな悲痛な話じゃありません。
 とくに映画版は博士のキャラクターがやけにユーモラスで、原作より雰囲気が明るい。悲劇が苦手な方でも安心してみることができます。
1月19日
 何者かによる破壊工作を受けました。
 朝起きてバイクに乗ろうとしたら、タイヤに穴が開いていたんです。
 7、8センチはあるでっかいネジが刺さっていた。側面まで貫通している。
 なんて不自然な。
 もちろん空気は全部抜けてフニャフニャ。
 バイク屋にもっていったら、「側面に穴あいちゃうとねー。タイヤ交換しないとねー」。
 無慈悲。無慈悲すぎる。
 「タイヤ、いまこれしかないんだよ」
 もっと安いのにしましょうよ! バイク便にスポーツタイヤなんていらんですよ!
 結局16000円もかかりました。
 金が……金が……くう。走れど走れど金たまらず。
 バイク便はとにかく金がかかります。ガソリン代だけで年に40万ですよ。
 誰だ破壊工作した奴。毒電波おくる。

 などと波乱万丈の毎日です。

 3ヶ月のあいだ、ずっとベルタ書いてるだけで映画とかも見てませんでした。欲求不満がたまってます。これからがんがん見たいです。

 いぜん紹介した「博士の愛した数式」も映画化されるそうです。
 記憶が80分しかもたない男、すごした毎日のことをすべて忘れてしまう男と、それでも彼と絆を結ぼうとする人たちの物語です。
 ふつうの恋愛とはちがう、新鮮な愛の形を描いた作品なんです。
 友人からこの作品を紹介されたとき、作者が純文作家という肩書きなのでなんか尻込みしました。
 でも読んでみれば感動。ジャンルなんてなんでもいいんだ。これはいい話だ。
 淡々としています。さりげない日常的エピソードの積み重ねで、いつしか心震える。そんな話です。
 「文学とか言われても敷居が高い」と思っているあなたに、「アルジャーノンに花束を」が好きなあなたに、しんみりしたいあなたに、ぜひおすすめ。
 こちら予告篇です。応援中。
映画予告編ムービー
 
 原作はこっち。
 
1月15日
 皆さんお久しぶりです。
 サイト再開です。
 この3ヶ月間、サイトを休んでいたんですが……残念ながら小説を書くペースは早くなりませんでした。
 やっぱり月に100枚くらい。
 遅筆の原因は別にあるみたいです。
 なにはともあれ、ひとまず書き上げました。
 「泣き虫兵器ベルタ」を載せます。
 200バイトあるのでちょっと重いです。ご注意ください。

 こんな話です。

 基本コンセプト
 1、私がいちばんカッコイイと感じる主人公を描く(絶望を乗り越える主人公)
 2、努力・友情・勝利を入れる
 3、派手な超人バトルで惹きつける

 簡略プロット

 主人公ベルタは秘密組織の開発した「超人兵士」。人を殺すのを嫌がり、平和な生活を求めて組織を脱走。
(プロットポイント1)
 べルタはいじめられっこの少年など、さまざまな人々と交流し、安住の地を求めて日本を放浪。
 あるとき、ベルタは戦闘で負傷。金持ちの青年に助けられる。
 青年の看護と献身的な愛を受け、ベルタは安らぎをおぼえる。ここが自分の居場所だと考え、青年の事を好きになってしまう。(ミッドポイント)
 ところが青年の愛は偽物で、べルタは絶望して彼のもとを去る。
 打ちのめされているところに、「超人部隊が反乱を起こした」という報が入る。
 かつてのベルタの仲間アントン・カエサル・ドーラが組織を脱走し、日本の原発を乗っ取ったのだ。
 そして「自分たちは人間より優れた生物だ、自分たちに降伏しろ」という犯行声明を発表する。
 すっかりやさぐれていたベルタ、勝手に世界なんて滅びろと思う。
 しかし、かつて助けたいじめられっこの少年が頑張っている事を知り、
「わたしも約束を守らなきゃ、あきらめちゃだめ」と決意。
 (プロットポイント2)
 べルタ、原発に駆けつけ、アントンたち3人に闘いを挑み、勝つ。
 勝ったはいいが原発が暴走する。メルトダウンを防ぐためべルタは原子炉に飛びこみ、命がけで止める。
 仮死状態になったベルタ。もといじめられっこの少年は「いつか彼女が生き返ったときのために、頑張り続けるぞ」と誓う。
 
 キャラ設定

 べルタ
 秘密組織の開発した超人兵士「エインへリヤル」の二体目。
 心優しい性格。人を殺したがらない。
 黒髪でほっそりした美少女。甘いものが大好き。
   パワーとスピードを兼ね備えたタイプ。
 平和な生活、普通の少女の生活にあこがれている。
 人間の数十倍の筋力と反射神経を備え、銃弾をやすやすと回避するが、その力を全開にするためには「背部放熱機関」という翼を展開する必要がある。また、筋力を全開にすると呼吸だけでは酸素が足りなくなるため、体内に蓄えた酸素が切れるまで数十秒しか行動できない。
 平和な生活を求めて組織を脱走した。

 倉本祐樹
 べルタが田舎の街で出会った少年。いじめられっこ。痩せ型で小柄。漫画家にあこがれている。引っ込み思案で、なんでもあきらめてしまう。

 上月礼一郎
 日本最大の製薬会社・上月製薬の社長。上月グループの御曹司で、個人所有の研究船を所有。

 アントン
 エインへリヤルの一体目。
 パワー重視の格闘型。
 身長200センチで体重150キロのマッチョ。荒っぽい性格。

 カエサル
 エインヘリヤルの三体目。
 俊敏性と五感重視の射撃型。
 金髪の巻き毛の美少年。子供っぽくて冷笑的な喋り方。

 ドーラ
 エインヘリヤルの四体目。
 ベルタと同じく、射撃・格闘の能力を兼ね備えたバランス型。
 金髪ロングヘアの可憐な少女。

「夏の終わりのイルジオン」からずっと書き続けてきた「いじめられっこの話」の発展型です。
 これが面白くないというのであれば、もうシリアスな話を書くのはやめようと思っています。  

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