セガセガ教団
この教団はゲーム会社SEGAを崇めたてまつるために創られたものです。
信徒である「セガセガスキー兄弟」は、今日も元気にSEGAの素晴らしさを説いております。
あなたもSEGAのゲームをやってみませんか。
セガ布教物語「戦え! セガセガスキー兄弟」
番外編 ナ号実験完全レポート
第23話 PSOの真実 |
セガセガスキー弟「兄さん……」
セガセガスキー兄「弟よ!」
セガセガスキー弟「長い夢を見ていた気がする……」
セガセガスキー兄「ああ。SEGAがハードから撤退したり、性懲りもなくシェンムー2が作られたり、そんなのはみんな夢だ……」
セガセガスキー弟「いや、それは現実」
セガセガスキー兄「とにかく!」
セガセガスキー弟「半年間の眠りから覚め!」
セガセガスキー兄「我々は帰ってきた!」
セガセガスキー弟「全然関係ありませんが、ペンネームCはこの文章を書くとき『弟』を『おとおと』と入力し、『あれ、変換されないぞ。ATOKが壊れたかな』などとソフトのせいにしたよ」
セガセガスキー兄「Cよ、お前は小説家のくせに『おとうと』も知らんのか!」
セガセガスキー兄「まあとにかく、ここ数ヶ月でSEGA最大の話題作といえば、なんといってもPSOだな」
セガセガスキー弟「うん、PSO。あれはかなり食らったら痛そうだね」
セガセガスキー兄「ちょっとまて、お前は一体なんの話をしているのだ」
セガセガスキー弟「だってPSOって
P パワフルな
S スタープラチナ
O オラオラオラ
の略でしょ」
セガセガスキー兄「なんじゃいそりゃあ! PSOは『ファンタシースター・オンライン』! SEGAが、いや世界のソニックチームが開発した、家庭用ゲーム機初のネットワークRPGだっ」
厳密にいえば「ルーンジェイド」の方が少し早いです。
いまさらですが、うちのサイトの名前「LOOP王国オンライン」もこのゲームからとりました。
セガセガスキー弟「RPGっていうと
R ロールスロイスが
P パンクして
G ガビーン
の略で……」
セガセガスキー兄「もうええっちゅうねん! そもそもそのギャグは盗作だ!」
セガセガスキー弟「大昔のファンロードに載っていたんだよね」
セガセガスキー兄「とにかくPSOはすごいのだ! バージョン1と2を合わせて30万本も売れた!」
セガセガスキー弟「ドリームキャストのゲームとしては最高クラスだね。ようやくドリームキャストの機能を生かしたゲームが出た感じだ」
セガセガスキー兄「シェンムーの予算をこっちにつぎこんでいれば、SEGAの歴史は変わっていたかもしれない……」
セガセガスキー弟「RPG嫌いのペンネームCが、なんだかんだいって合計200時間くらい遊んだゲームだもんね」
セガセガスキー兄「パソコンやゲームキューブにも移植されるぞ」
セガセガスキー弟「でも兄さん、このままじゃ」
セガセガスキー兄「どうした」
セガセガスキー弟「このままじゃオチがつかないよ! なにかSEGAをコケにするようなオチをつけなきゃ」
セガセガスキー兄「SEGAをほめて終わってなにが悪いんじゃ!」
セガセガスキー弟「『こんなのセガセガスキーじゃない』『裏切ったな』とか言われるんじゃないかな」
セガセガスキー兄「誰に!?」
セガセガスキー弟「でも、Seganonとかの続きはどうなったのかな」
セガセガスキー兄「なんでも、『Kanonのネタをやると幼女誘拐犯と誤解される』とかいってやめたそうだ」
セガセガスキー弟「前科があるからなあ」
誤解を招く表現をするなあ!
誘拐と間違われたことがあるだけだあ!
セガセガスキー弟「わかった! PSOは
P パソナルームに
S 社員が
O 押し込められ
の略だよ!」
セガセガスキー兄「やめろお! そのネタはやめろお!」
セガセガスキー弟「いや違うな、
P ピンチだぜ
S シェンムー
O お前のせいだ
の略かも」
セガセガスキー兄「やめろといってるだろうがあああ!」
第22話 Seganon・舞シナリオ |
主人公・祐一は深夜の学校で、ひとりの少女と出会った。
祐一「女の……子? 何してる? こんな時間に学校で。手にもっているのは……それは、剣?」
少女「……来た」
祐一「え?」
突然襲いかかってきた謎の敵。それは銀色の円盤、あるいはプラスチック製の箱の姿をしていた。祐一はおびえるばかりだったが、少女は剣を振るって次々に敵を倒していく。
祐一「何と戦ってるんだ?」
やがて敵は逃げ去っていった。ころがっている敵の死骸のひとつを見て、祐一は首をかしげる。
祐一「……? 『バーチャルハイドライド』? ゲーム? おい待てよ、なんなんだよこいつら。なんで襲われなきゃいけないんだよ!」
すると少女は独白するかのように、こう答えたのであった。
少女「……私は、クソゲーを討つ者だから」
次の日、祐一は少女とまた出会った。少女・舞は昼間の学校でも周囲から浮いていた。ほとんど言葉を発さず、表情すらろくに変えることがなく、他人とコミュニケーションをとろうとしないから。彼女の友達は、佐祐里という明るく無邪気な少女が一人いるきりだった。
だが祐一は舞と友達になりたいと思った。それは舞のさびしげな表情が気になったからか。三人で弁当を食べるのが楽しかったからか。それとも深夜の学校で、誰も知らない「クソゲーとの戦い」という時間を共有できるのが嬉しかったからか。
祐一「なあ、クソゲーって要するになんなんだ?」
舞「駄目なゲーム。進化するとバカゲーになる」
祐一「それがどうして襲ってくるんだ?」
舞「わからない」
祐一「いつか、終わるんだな?」
舞「……そう思う」
祐一「……」
他の連中が友達と遊んでいるときも、テレビを見ている時も、ベッドに入っているときも、舞はたった一人きりで、こごえるほど寒い校舎にいるのか。得体の知れない敵『クソゲー』と戦い続けているのか。誰に理解されなくとも、みんなから気味悪がられても続けているのか。そう思うと祐一はやりきれない気持ちになった。いつしか祐一は「舞の役に立ちたい」と考えるようになっていた。
舞「……祐一は囮になる」
祐一「囮じゃなくて、もっと役に立ちたいんだ」
舞「クソゲーとの戦い方を覚えるなら、クソゲーのことを知らなければいけない。これを全部覚えて」
膨大な量のゲームを渡された。
祐一「うわあ……わけのわからんゲームばっかり」
佐祐理「なんの話をしてるんですか? うわあゲームですかあ? 二人で同好会でも作るんですかあ? 佐祐理も仲間にいれてほしいなあ」
舞「佐祐理には、向いていない」
佐祐理「そんなことないよお、こう見えても佐祐理ゲームには詳しいし」
舞「じゃあ、『エアーズアドベンチャー』の主人公は?」
佐祐理「ふぇ?」
舞「バーチャルボーイのソフトで全部で何本? ジャガーのソフトは何本? ジャガーは本当は何ビット?」
佐祐理「ふぇ?」
舞「サターンで読者ランキング最下位といえば『デスクリムゾン』。じゃあドリームキャストで最下位は?」
佐祐理「ふぇ……?」
舞「……そのまま去るもよし、自分で調べるもよし……その場合の無事は保証できないけど」
佐祐理「邪魔かなあ、佐祐理?」
舞「邪魔」
佐祐理「ふぇ……ごめんね舞……」
祐一「何やってんだろうな、おれたち……」
まったくだ。
クソゲーとの戦いは激しさを増し、学校の機材を壊してしまうことも多くなった。そのせいで批判のやり玉にあげられ、退学を迫られる舞。それでも佐祐理はかばってくれた。二人の絆の強さに深い感銘を受け、この二人を応援しつづけようと誓う祐一。
だがひとつ気になったのは、クソゲーを倒すたびに舞はひどく苦しむということだった。そして倒せば倒すほど舞の体は弱っていく。
そんな中で、最後の戦いはやってきた。
戦いの中、祐一の喪われていた記憶が蘇る。そして彼は知った。どうしてクソゲーが存在するのか。どうして舞はそれと戦わなければいけないのか。そして自分が、なぜこうも舞に心ひかれるのか。……すべての答えを。
……幼い頃、自分がまだこの街に住んでいた頃。
ひとりの女の子と知り合った。
その女の子はいつもひとりぼっちだった。ゲームの好みがとても個性的だったからだ。みんなに人気のゲームには見向きもせず、誰もが口をそろえてつまらないというゲームが大のお気に入りだった。だからみんなはその女の子を異常だといった。気味悪がって近寄らなかった。
そんな中、自分はその女の子に近寄っていった。一見つまらないように見えるゲームでも、意外と面白さがある場合もあることに気づいたのだ。自分はたった一人、その女の子の友達になった。
だが、家の事情で、どうしてもこの街から去らなければいけなくなった。
少女「やっぱりわたしの好みがおかしいと思ってるんだ……」
祐一「そうじゃなくて……」
少女「じゃあ、私もみんなと同じになるから! みんながクソゲーだと思うものをクソゲーだと思うことにするから! だから……」
そして少女はクソゲーを討つ者に変わったのだ。
もし、とても変わったゲームの好みをもった者がいたとしたら。
そしてその好みをいけないことだ思った少女がいたとしたら。
その時よりはじまった、一人っきりの戦いがあったとしたら。
そこには最初から魔物なんてものは存在せず、ただ一つの嘘のために10年分の笑顔を代償に喪い、そして自分のゲームの好みを、忌まわしき好みを拒絶することを求める少女が、立ちつくすだけなのかもしれない。
だとしたら。
祐一「やめろ舞、クソゲーなんてものどこにもないんだ。お前が生み出していたんだよ! もう終わったんだ!」
舞「まだクソゲーは世の中にたくさん残ってる」
祐一「もうすぐ消える。お前が気づけばいいんだ。普通の好みとは違う好みだってあってもいいんだって、そう気づけばいいんだ。時間はかかるかも知れない。でも佐祐理さんだっている。俺もいる」
舞「クソゲーとの戦いは捨てられない」
祐一「捨てるんだ!」
舞「私のゲームの好みは、本当に変だから」
祐一「いいんだよそれで! 一緒にやろう! 自分の好きなものを隠すことなんかない! それがゲーマーってもんじゃないか!」
舞「道ばたで、突然『バイオミラクル僕ってウパ』がやりたくなるかもしれない。ごはん食べてたら不意に『美食戦隊薔薇野郎』がやりたくなるかもしれない」
祐一「ああ。道ばただったら俺がゲーム屋まで走っていってやる。ご飯中だったら、俺も食べるのをやめてゲームにつきあってやる」
舞「スーパーウルトラセクシィヒーローに憧れてしまうかもしれない」
祐一「憧れてもいいじゃないか。絶対に笑ったりなんかしない。そうだ舞、いずれさ金をためてさ、特殊なゲームを集めてゲームショップを作ってみないか? 俺と舞と佐祐理さんの三人でさ。舞の趣味だって生かせるし、同じ趣味の人だって集まってくるかもしれないぜ。佐祐理さんだって、きっとオーケーしてくれるさ」
舞「……祐一。ありがとう。ほんとうに、ありがとう」
(舞シナリオって難しいな……
っていうかSEGA関係ないじゃん
次は「売れないから、SEGAって言うんですよ」です)
第21話 SEGAの詩 |
「SEGAIR」 主題歌
「SEGAの詩(うた)」
消えるドリームキャスト 僕たちは見送った ひもじくて逃げた いつだってマイナーで
あの日から 変わらず いつまでも変わらずに 売れなかったこと 悔しくて 生産やめる
あの客はまだセガを信じてるけど 公式発表聞いて知る
昔のセガは遠くにいったこと 願いだけ秘めて見つめてる
マニアたちはゲームショウを歩く コスプレのねーちゃん探して
遠くには セガファンだった日々を 両手には PS体験版
消えるドリームキャスト 追いかけて 追いかけて
発売された あの日から変わらず
いつまでも まあすぐに ぼくたちはわかってた
メガドラのような 末路をたどると きっと
ゲーセンで回る R360たちは いつまでも同じ夢見る
届かない場所をずっと見つめてる 願いを秘めたセガの夢を
振り返るセガハードの歴史 終わる
ソフトメーカーに 形を変えても
ゲーマーよ 憶えていて どうか 往年のセガの姿を
消えるドリームキャスト 追いかけて追いかけて
早すぎる合図 ユーザー切り捨ててる いつの日も
まっすぐに SEGA信者はあるように
涙にじんでも ファンやめないよ ずっと
消えるドリームキャスト 僕たちは見送った
ひもじくて逃げた いつだってマイナーで
あの日から 変わらず いつまでも変わらずに
売れなかったこと 悔しくて生産やめる
SEGAはゲーム会社。
SEGAの道連れはふたつ。
何をやっても減らない赤字と、
自社ハードを持つ者に課せられた、遙か遠い約束。
「売れないハードに、意味はあるんでしょうか?」
「ソフトメーカーになったらいいなって、思ったことない?」
「ただ、もう一つのSEGAがここにある、そんな気がして」
「最後は、せめて9900円で……」
「さ よ う な ら」
SEGAはいつまでも(?)続いていく。
ソニーや任天堂と同じ、このゲーム業界で。
(同じ路線のネタが続いたので次回はがらっと違うものをやる予定です。
本編を読みたいという要望があればそれもやりますが。
なお、AIRというのはkanonと同じ会社が出している同趣向のゲームです)
第20話「Seganon」 |
セガセガスキー弟「そうだ! すごいアイディアを思いついたよ」
セガセガスキー兄「どんなアイディアだ」
セガセガスキー弟「『鍵っ子』の力を借りるんだ」
セガセガスキー兄「鍵っ子というと、KEYのゲームのファンのことだな」
セガセガスキー弟「うん、KanonやAIRの人気はすごいからね。あの力を借りればSEGAもきっと売れるよ! 具体的にはこんな感じ」(なお、真琴シナリオなのはペンネームCの個人的趣味によるものです)
「Seganon」
オープニングテーマ「Last segahard」
ありがとう いわないよ
ずっと信じていた
さよならは 翳りない
夢の跡 静かに降り立つ
両手には 歴代のセガハード
いつまでも いつまでも 抱いて
最後まで笑ってる 強さを
もう知っていた
(赤字が増えていた)
(SEGAの歴史を、赤字が埋め尽くしていた)
(数年ぶりに訪れた新ハードラッシュの中で)
(今も増え続ける赤字の中で)
(SEGAは、ハード事業から手を引いた)
あらすじ
主人公・祐一は7年ぶりに雪の街にやってきた。いとこの少女・名雪たちとともに学園生活を送る彼。
そんな彼のもとに、記憶を失った少女・沢渡真琴が転がり込んでくる。彼女はただ「祐一が憎い」という感情だけを覚えており、夜な夜な祐一にいたずらをしかけてくる。だがそんな彼女に祐一は冷淡に接することができなかった。どこかで彼女と会ったような気がするのだ。
沢渡真琴……その名前は確かに記憶の中にあった。
それはわずかに胸が躍るような、そして痛むような微妙な色彩に彩られていた。
やがて祐一は天野美汐という少女から真琴の驚くべき正体を知るのだった。
天野「出会っているはずです、相沢さんとあの子は」
祐一「いつ」
天野「ずっと昔に。でも、相沢さんの記憶にはない。そうですね」
祐一「ああ」
天野「当然です。だってその時あの子は‥‥」
祐一「それは人じゃない、ということなのか」
天野「はい」
天野「SEGAという会社があります。出したゲーム機はことごとく災禍に見舞われ、厄災の象徴として厭われてきた。そしてその会社のゲーム機は不思議な力を持つと言われているのです」
祐一「それじゃ、真琴は俺が昔捨てたSEGAマーク3だっていうのか」
俺は小さい頃、確かにそのゲーム機を持っていた。秋子さんに「ファミコンが欲しい」とねだったら、秋子さんは間違ってマーク3を買ってきてしまったのだ。我慢してしばらく遊んでいたが、やっぱりファミコンじゃないから駄目だって、あの丘に捨ててしまった。
それが人間になって戻ってきたというのか。もう一度遊んで欲しくて?
天野「相沢さんは今、つかの間の奇蹟の中にいるのですよ」
さわたりまこと。
せがまーくすりー。
そう言われて見れば名前も似ている。そうか?
この奇蹟はそう長くは続かなかった。真琴の手足はうまく動かなくなり、その知力は日を追って低下していった。いずれマーク3と同じになってしまうのだろう。
真琴「春がきて……ずっと春だったらいいのに」
俺はその言葉に思いを馳せた。春が来れば真琴はきっと元気になる。FM音源と連射機能がついた、マスターシステムになる。
そう信じることにした。だが俺は知っていたのだ。マスターシステムの時代は瞬く間に終わることを。あの16BITという刻印をもった黒い奴によって。
真琴はもうすぐ消えてしまう。それが避けられないものなら、せめてその時間のすべてを、真琴と一緒に過ごそう。
今日が真琴と一緒にいられる最後の日だ。
祐一「真琴、なにかして欲しいことはあるか? ご本は?」
真琴「あう……」
俺は唐突に理解した。真琴の「あう」という口癖の意味を。それは「アウトラン3Dがやりたい」という意味だったのだ。
アウトラン3D。それはマーク3で発売されるはずだったゲーム。最後まで発売予定表に載り続けていて、結局消えてしまった幻のゲーム。それさえ発売されていれば祐一はもっと遊んでくれたのに、そういう意味なのだろう。
祐一「そうだ真琴、アウトラン3Dやろうな」
俺は真琴をものみの丘に連れて行った。そしてアウトラン3Dの必需品、3Dメガネを真琴にかけさせた。
アウトラン3D自体は存在しないゲームなので、俺には手に入れることができなかった。だが、このメガネだけでもあれば。
祐一「ほら真琴、それでアウトラン3Dができるぞ」
真琴「あう……」
真琴は3Dメガネで遊んでいた。とても嬉しそうに。
祐一「ずっとこうして遊んでいような」
やがて持ち主を失った3Dメガネが草の上に落ちた。
そこにはもう真琴の姿はなく、古ぼけたマーク3が転がっているだけだった。間違いなく、俺が捨てた物だ。
俺は真琴の願いに堪えてやれただろうか?
ただ、信じたかった。大好きな3Dメガネを持ったまま消えていったこの少女は、きっと幸せだったのだと。
セガセガスキー兄「ううっ! ええ話やー!」
セガセガスキー弟「『これで泣かない人はセガ人じゃありませんね』って感じだね」
(好評なら別のシナリオも書きます)
第19話「さようなら メガドラえもん」 |
セガセガスキー兄「たったっ、大変だあーっ! SEGAがハードを作るのをやめる!」
セガセガスキー弟「やっぱりね」
セガセガスキー兄「何がやっぱりだ。お前は悲しくないのか!」
セガセガスキー弟「うん、悲しいよ。だからこんな話を作ってみた」
「さようなら メガドラえもん」
ドリ太「うわーん、メガドラえもーん! またプレステにいじめられたよー! なにか道具出してよー!」
メガドラえもん「ドリ太くん。実はもうすぐお別れなんだ」
ドリ太「えっ、どうして」
メガドラえもん「SEGAがハード事業から撤退するからさ。だからぼくもSEGAの国に帰らなきゃいけない」
ドリ太「SEGAの国ってどこにあるの?」
メガドラえもん「セガ人の心の中にあるのさ」(意訳・現実にはあり得ない)
ドリ太「いなくなっちゃうの?」
メガドラえもん「うん、悲しいけど仕方ないんだ。だからこれからは一人で頑張ってね」
ドリ太「さびしくなるね……」
その晩、寝付けないドリ太は街を散歩していた。すると、ふらふらとプレステが歩いてくるではないか。
ドリ太「あれ、プレステだ」
プレステ「はっ! おれがたまに熱暴走してさまよい歩くという恥ずかしい秘密を知りやがったな! ただじゃおかねえ!」
ボカッ
ドリ太「うわっ。助けてメガドラえもん! ……でも。ぼくがここで助けを呼んでしまったら、メガドラえもんはSEGAの国に帰れないじゃないか。一人で頑張らなきゃいけないんだ」
ドカッ バキッ グシャッ
どれだけ殴られても、ドリ太は逃げることも泣くこともなく、立ち上がってプレステに立ち向かっていった。
ドリ太「SEGAの……ゲームは……世界一なんだ……」
プレステ「き、きみがわりい……わ、わかったよ。もういいよ、おれの負けだよ」
ドリ太「メガドラえもん、ぼく、勝ったよ。もう一人でも大丈夫だよ……」
それを空の上から眺めていたメガドラえもん、感動の涙を流す。
メガドラえもん「ドリ太くん……これでぼくも安心して帰れるよ。
でも、君も生産中止なんだよ?」
(ひどいオチ。藤子・F・不二雄先生ごめんなさい)
ナ号実験完全レポート |
(以下はすべて現実に行われたことです)「第13話 愚かな僕を撃て!」
ペンネームC「私は挑まなければいけない。百メートルを7秒で走り、1日に12時間睡眠をとる、あの謎の生物に。
以後、この実験を『ナ号実験』と呼称する。これはきわめて危険な実験になるだろう。だが、私はやると言ってしまったのだ。これは罰なのだ……
初めて空を飛ぼうとした男は、なんと呼ばれただろう。不可能に挑む英雄か、それとも単なる愚者か。いや、評価など問題ではないのだ。人間は、つねに未知の領域に挑んできた。できない、できるはずがない、そんな話きいたことがないと言われるほどに、挑んでみたくなるのだ。
それが、人というものなのかも知れない……
だが、私は思う。炊きあがったほかほかご飯と、買ってきたばかりのイチゴジャムの瓶を見比べて。
人の業は、かくも深いものなのかと……!」
セガセガスキー兄「かっこつけてる場合じゃないだろ。とっとと始めろ」
セガセガスキー弟「うん、イチゴジャムでご飯を三杯だよね。必ず食べるんだよ。三杯って何合ぐらいかな?」
セガセガスキー兄「まあ二合炊いたから足りるだろう」
ペンネームC「なあ君たち、本当にやるのか。私は最近思うんだ。人には、立ち入ってはならない神の領域というものがあるのではないかと」
セガセガスキー弟「はいはい。いいからきちんと食べてね」
セガセガスキー兄「いや、三杯は食わなくていい。一杯で勘弁してやる」
ペンネームC「えっ、ホントかっ」
セガセガスキー兄「ただし、丼でな」
ペンネームC「……!」
ペンネームCの前に、奇怪な物体が鎮座していた。
真っ白いご飯の上に赤い半透明な粘液をまんべんなくかけた物。
「イチゴジャム丼」、いや、「名雪丼(仮称)」であった。
ご飯によって熱され、より強烈になった苺の匂いが部屋中にひろがっていく。それはご飯の匂いを完全に消し去ってしまうほど強烈なものであった。
ペンネームC「これが……名雪丼」
セガセガスキー兄「うまそうな匂いじゃないか」
セガセガスキー弟「うんうん、すっごくおいしそう。……ぼくたちが食べる訳じゃないもんね」
ペンネームC「で、でもこれ、下のほうがぜんぜん味ついてないだろ。だから食えないと思うんだ、だから今回はやめて……」
セガセガスキー兄「じゃあ、かき混ぜよう」
セガセガスキー兄弟は執拗なまでに名雪丼を攪拌した。
米粒が、ひとつ残らずジャムにまみれて光り輝くまで。
米のデンプンと水分を吸収したジャムが、糊のような粘着性を帯びるまで。
もはやそれは、「丼」ではなかった。
紅く暗い輝きを放つ粘液。その中に浮かぶ無数の白い粒……
人類が誰一人眼にしたことのない存在に変貌を遂げていた。
セガセガスキー兄「これが名雪丼の完全形態か……!」
ペンネームC「これを……僕が食うというのか」
セガセガスキー兄「そうだ。お前が食うのだ。人の可能性を見せてみろ!」
セガセガスキー弟「いまのペンネームCになら、そんな奇蹟も起こせる気がするんだ」
ペンネームC「そうだ、僕はやらなければいけないんだ……約束のために……名雪のために……kanonのために、人の可能性のために、人類の未来のために……」
セガセガスキー弟「最後のは気のせいだと思うけど、やる気になってるからまあいいや」
ペンネームC、名雪丼(完全形態)を親の仇のように睨み付け、スプーンを手に取る。
突き刺した! 口に入れた!
ペンネームC「ぬう!」
セガセガスキー兄「どうだ!」
ペンネームC「だ、大丈夫、思ったほどじゃない。食べられ、られ、られ、られりゃんぴゃっ!」
セガセガスキー弟「『リアルタイムあべしシステム』が発動したよ!」
セガセガスキー兄「それほどのものなのか!」
ペンネームC「ふ、ふ、ふ……米の味がぜんぜんしなくてジャムの味しかしない、それなのに米の舌触りは残っている……それだけさ……あまりに甘すぎて一口ごとに嘔吐感がこみあげてくるけど、大丈夫さ……きっと改良すれば食べられるようになる。匂いと、外見と、舌触りと、歯触りと、味と、喉ごしを変えれば」
セガセガスキー兄「全部じゃないか!」
ペンネームC「何をいってるんだ……まずくなんかないよ……すごくおいしいよ……食べてごらん……」
セガセガスキー兄「う、嘘だ! その平板なしゃべり方とうつろな眼は、絶対嘘だっ!」
ペンネームC「これを食べたら違う世界に行けるよ……」
セガセガスキー兄「行きたくねーっ!」
ペンネームC「(もはや眼の焦点が全くあっていない。ただ機械的にスプーンを動かす。ときおり戻しそうになっている)うえっぷ……できたても凄いが、時間が経つとますます……ダメだ……」
セガセガスキー兄「しっかりしろ! お前のKanonに対する思い入れは、たかがその程度なのか!」
ペンネームC「そ、そうだ……まだ負けるわけにはいかない……なにか他のもので気を紛らわしながら食べれば大丈夫だ」
セガセガスキー兄「よし、ここにあるガンダムXのビデオを見ながら食うんだ!」
ビデオの力か、ペースが早くなった。ペンネームCは味のことを考えないようにしながら、苦悶の表情を浮かべつつ名雪丼の攻略を続けた。
ペンネームC……あう一口……(ついに最後の一口を口に含み、無理矢理水で流し込む!)」
セガセガスキー兄「やった、やったぞ! お前はやったんだ! 全部食ったぞ!」
ぐるぐるぐるぐる、きゅるるる。なぜかペンネームCの腹から異音がする。内臓にとっても耐えられない代物らしい。
ペンネームC「勝った……ぼくは名雪に勝った……」
セガセガスキー兄「そういう企画ではなかった気もするが、まあいい」
ビデオは、次回予告にさしかかっていた。
第18話 大乱戦セガセガブラザーズ |
欠番です。いずれ書き直します。
第17話 セガ大座談会
ペンネームC「セガセガスキーシリーズのついでに『アルジェントソーマ』第6話のレビューまでやってしまおうという欲張り企画。はじまりはじまりー!」
セガセガスキー兄「いきなりだが、来年はセガの年だな」
ペンネームC「なんで?」
セガセガスキー兄「今年の暮れから来年にかけて、ファンタシースターオンラインなど、凄いゲームが次々と出るではないか。ネットワーク対戦も本格的に始まる」
ペンネームC「そうかなあ? ファンタシースターオンラインはそんなに売れそうにない、っていうのが大方の予想だよ」
セガセガスキー弟「ルーンジェイドとか、オンラインRPGはすでに出ていけるけど、そんなに売れてるっていう話も聞かないし。オンラインなだけじゃ駄目なんじゃないかな」
ニンテンドルフ大佐「そうだ、セガなど駄目に決まっておる。頼みの綱のサクラ大戦3も延期されたしな」
セガセガスキー兄「何を言う、そっちの3なんて中止じゃないか!」
ニンテンドルフ大佐「お、おのれ糸井!」
ペンネームC「任天堂もちょっと危ないよね。ロクヨンはけっこう売れたけど、DDはさっぱりだし。ランドネットもいい評判きかないし」
ニンテンドルフ大佐「我々にはアドバンスがある。ゲームキューブがある!」
ペンネームC「どうしてゲームキューブはあんなに色の種類があるの。ネオジオポケットじゃあるまいし。そのうちトラジマとか出るんじゃないの」
ニンテンドルフ大佐「ユーザーにはいろいろな好みがあるだろう。どの好みの人間をも楽しませる、そういうサービス精神が任天堂にはあるのだ」
ペンネームC「あるかなあ」
セガセガスキー兄「大したことはない。ゲームキューブはネット時代への対応が遅れている。勝てるはずがない」
ペンネームC「じゃあ2年前からネットに接続できたドリームキャストが、たいして売れてないことをどう説明する? 私もネット接続には全然使ってないし。やってるゲームはKanonとか久遠の絆とかだし」
セガセガスキー兄「エターナルアルカディアも買え」
ペンネームC「ところでさ、私はこないだ、アルンジェントソーマの第6話を見たんだ。面白かったよ。特に主人公が、あのエイリアンと友達の女の子に向かって言った台詞がよかったな。『辛いときに過去の幸せな思い出にすがりたくなる気持ちは分かる、だがそれは決して戻ってこないんだ』みたいな」
セガセガスキー兄「……それが何か?」
ペンネームC「わからないならいい……」
しまった、ギャグじゃなくなっちゃった。
第16話 セガセガスキー兄弟の、アルジェントソーマレビュー!
セガセガスキー弟「大変だ兄さん!」
セガセガスキー兄「一体いつになったら、大変でなくなるのだ?」
セガセガスキー弟「ペンネームCの奴が、いきなり約束破ったらしいよ!」
セガセガスキー兄「どういうことだ?」
セガセガスキー弟「ペンネームCは賭けをしていたんだ。で、それに負けた。罰ゲームとして『アルジェントソーマ』というアニメを毎週見て、感想とか批評をここに連載する、ということをやるはずだったんだけど……いきなり最初の一回目で、『ビデオ予約に失敗した』とか言い出したんだ!」
セガセガスキー兄「なんだと! あいつはいい歳してビデオ予約もできんのか! いやそれより、どんな理由にせよ約束を破ったのは許せん!」
セガセガスキー弟「ぼくたちが代わりに『アルジェントソーマ』の紹介をやって、ペンネームCに手本を見せてやろうよ」
セガセガスキー兄「む、そうだな。そうすれば少しは反省するに違いない。だが、我々はそのアニメを見たことがないし、どんなストーリーなのかも知らないのだが……」
セガセガスキー弟「何言ってるの? ぼくたちはセガ人だよ? 無限の想像力がある。見たこともないものをイメージの力で再現することができる!」
セガセガスキー兄「そうか! そうだ、我々セガ好きは他の連中より遙かに想像力が優れているのだったな。だからセガがどんなに赤字を出しても『最終的に必ず勝つ』と信じることができる」
セガセガスキー弟「それは想像力っていうか、妄想だよ」
セガセガスキー兄「なんかいったか」
セガセガスキー弟「いや何でもないよ! ほら、内容を想像しよう」
セガセガスキー兄「うむ。タイトルは『アルジェントソーマ』か……むっ、わかったぞ! 主人公は中国人だ!」
セガセガスキー弟「えっ、どうしてそうなっちゃうの?」
セガセガスキー兄「まだまだ甘いな弟よ。タイトルの一番最初の『アル』というのは、主人公のしゃべり方を意味しているのだ。しゃべり方が『アル』といえば中国人以外に考えられまい!」
セガセガスキー弟「なるほど! じゃあ次の『ジェント』は?」
セガセガスキー兄「む……これはおそらく『ジェントルマン』のことだな。紳士が出てくるのだ」
セガセガスキー弟「主人公の中国人が、紳士なの?」
セガセガスキー兄「いや、それはおそらく違う。タイトルには主人公だけでなく、敵に関する情報が含まれている可能性もあるからな。それに紳士が『アル』とか言うと思うか? というわけで、これは敵のことだ。主人公は中国人で、敵が紳士なのだ」
セガセガスキー弟「凄い! じゃあ最後の『ソーマ』というのは何?」
セガセガスキー兄「これはヒンドゥー神話に出てくる、不思議な力を持った酒、『ソーマ』のことと考えて間違いあるまい」
セガセガスキー弟「つまり、アルジェントソーマというのは……」
セガセガスキー兄「そう、中国人とジェントルマンが、ソーマを巡って戦う物語なのだ! おお、まるで実際に見ているかのようにストーリーが浮かんで来る! どうだペンネームC、これを参考に、今度からちゃんと感想を書くんだぞ。なお、番組の内容が我々の想像と違っていた場合、それは番組の方が間違っていると解釈しろ」
セガセガスキー弟「セガ人はこれだから……」
セガセガスキー兄「なんかいったか」
セガセガスキー弟「いや何も。みなさん、イマジネーションを大切に!」
第15話 やっぱり駄目だったか。
セガセガスキー兄「大変だ、弟よ!」
セガセガスキー弟「たまには他の始まり方にしてみない?」
セガセガスキー兄「そんなことはどうでもいい。実は今日、ペンネームCのところに手紙が来たのだ。終わったんだよ!」
セガセガスキー弟「SEGAという会社が?」
バキッ
セガセガスキー兄「違うわい! SEGA度チェック50点のこの俺が、そんなこと言うはずないだろう! SEGAが始めた偉大なネットビジネス、net@(ネタ)。以前この掲示板でも紹介したはずだ。あれが終わったんだよ!」
セガセガスキー弟「やっぱりね。たぶんこうなると思っていたんだ」
セガセガスキー兄「ペンネームCの奴も、あれ以来一度として行っていないらしい。実にふざけた話だ。こういう奴ばかりだからだめなのだ」
セガセガスキー弟「仕方ないよ。コンテンツがしょぼいんだもん。家でテレビ見てたほうが楽しいんじゃ、そりゃ客も来ないさ」
セガセガスキー兄「むっ、この手紙をよく見ると、終了ではなく、バージョンアップのための休止と書いてあるではないか」
セガセガスキー弟「まあ、一応そう書いてあるね(すっかり疑う癖がついてしまったらしい)」
セガセガスキー兄「まあ、今回は実験のようなものだと考えよう。今度こそゲーム業界を震撼させるような代物となって復活してくれることを期待しようじゃないか。ファンタシースター・オンラインも発売されるし、やはりネットとSEGAがうまく結びつけば、世界制覇の可能性はまだ残されているのだ。俺は信じているぞ!」
セガセガスキー弟「このくらいのファンがいるかぎり、SEGAが完全に潰れることはないだろうね……」
第14話 戦えセガセガスキー ライバル登場篇
セガセガスキー弟「大変だ、兄さん!」
セガセガスキー兄「……たまには他の始まり方はできないのか?」
セガセガスキー弟「そんなことより、今週のファミ通を見てよ」
セガセガスキー兄「むっ、任天堂の新型ゲーム機が発表されている。こっ、こっ、これは……ただの箱!」
セガセガスキー弟「ゲームキューブという名前だけあるよね」
セガセガスキー兄「はっはっは。すでに底が知れたな。見ろ、このスペックを。600万ポリゴンしか出せないではないか。出るのは1年近く先だというのに、大した性能ではないな。我がSEGAの敵にはならん」
セガセガスキー弟「でもドリームキャストより高性能だよ」
セガセガスキー兄「やかましい! どうせ任天堂は花札屋だから××に決まっているっ!」
ニンテンドルフ大佐「なんだと貴様。任天堂を侮辱するか」
セガセガスキー兄「むっ、昔の軍人のような格好の男! こいつは何者だ!」
セガセガスキー弟「兄さん兄さん、セリフが説明的すぎ」
ニンテンドルフ大佐「我が輩はニンテンドルフ大佐。任天堂の素晴らしさを世界に広げるために戦っておるのだ! 黙ってきいておれば知った風なことを。良くきけ、任天堂はな、たとえスペックでは劣っても真の勝利をつかみ取るのだ! それは過去の歴史が証明している。8ビットにも関わらず16ビットの携帯ゲーム機に勝ったゲームボーイ、CD−ROMに対応していないにも関わらず一番売れていたスーパーファミコン。どうだ? 技術だけでは戦いには勝てんのだよ!」
セガセガスキー兄「じゃあ聞くが、なんでこんどのゲーム機では、小型DVD−ROMとかいう訳のわからん代物を使うんだ。あれには何か意味があるのか? ソニーの真似をしてDVDを使ってみたってだけなんじゃないのか?」
ニンテンドルフ大佐「笑止! そんな簡単なことすら判らんのか。記憶媒体を小型化すれば、ゲーム機本体が小さく作れるではないか。事実、ゲームキューブはPS−ONEよりも小さい、超小型のゲーム機だ。そして、ゲームボーイアドバンスは携帯ゲーム機としては驚異的な高性能を誇っておる。この二つの事実から気づいたことはないか?」
セガセガスキー兄「むっ、つまり通常のゲーム機を携帯ゲーム機なみに小さくし、携帯ゲーム機を家庭用ゲーム機なみに高性能化する?」
セガセガスキー弟「そうか、じゃあ任天堂がたくらんでいるのは」
ニンテンドルフ大佐「ようやく判ったか。そう、我々の計画とは、携帯ゲーム機と家庭用ゲーム機の融合。その二つの区別をなくすことなのだ! これまでいかなるハードメーカーも構想し得なかった独創的なアイデア! どうだ恐れ入ったか!」
セガセガスキー弟「でもさあ。いくらゲームキューブが小さいといってもコンセントがなきゃゲームできないし、テレビもいるから、携帯はできないよね」
ニンテンドルフ大佐「その点は抜かりない。将来的には電源の問題も解決、さらにヘッドマウントディスプレイを標準装備して、モニターいらずのゲーム機とするのだ」
セガセガスキー弟「電車の中でヘッドマウントディスプレイかぶってゲームやってたら、怖いよね……」
ニンテンドルフ「さらに、ゲーム機そのものをヘッドマウントディスプレイの形にしてしまえば、すべての問題は解決するのだ!」
セガセガスキー弟「ちょっと待って。それ、どっかで聞いたことあるんだけど……」
ニンテンドルフ大佐「い、いかん。我が任天堂唯一の黒歴史が明るみに出されてしまった!」
(実際、任天堂はゲームキューブで何をやりたいんでしょうかね。)
第13話 これがSEGAの切り札なのか?
セガセガスキー兄「ふっふっふ。長かったな、弟よ」
セガセガスキー弟「そうだね兄さん、ここに現れるのはずいぶん久しぶりな気がするよ」
セガセガスキー兄「ネタがなかったからな。だがついに、全てのSEGAファンにとって輝ける希望とも言うべきネタが手に入った」
セガセガスキー弟「net@。通称ネタ。超高速回線を使ったインターネット接続ができる店。ついこの間、開店したばかりなんだよね」
セガセガスキー兄「なんといっても1ギガの通信速度だぞ。これさえあればソニーなど敵ではないわ!」
セガセガスキー弟「というわけで、さっそく行ってきました」
セガセガスキー兄「ほほう。場所は渋谷か。しかも道玄坂とはなかなかやるな。ゲームなど興味のない人間でも、何かの拍子に入ってしまうことがありうる。客層を広げるには最高かもしれん」
セガセガスキー弟「GIGOっていうんだってさ、このゲーセン。なにかがきしんでいる音みたいだね。何がきしんでいるかって言うと」
セガセガスキー兄「それ以上言うな」
セガセガスキー弟「下は普通のゲームセンターだね。あっ、でも喫茶店がくっついているし、客層も普通のゲームセンターとは少し違うかも」
セガセガスキー兄「Net@は5階か。さぞやたくさんの客でごったがえしているだろうな。……こ、これは!」
そこには数十台のディスプレイと机が並び、カウンターと食事コーナーが併設されていた。
セガセガスキー弟「これは凄いや。ゲームセンターとはぜんぜんイメージが違う、インターネットカフェみたいだね」
セガセガスキー兄「非常におしゃれな雰囲気だ」
セガセガスキー弟「なんかぼくたち、浮いてない?」
セガセガスキー兄「むう。普通のゲーマーが来たら、ちょっと浮くかもしれん。おい、店員。ここの機械を使わせてもらうぞ」
店員「はい、お客様は今回がはじめてのご利用となりますか?」
セガセガスキー兄「そうだ。気に入れば何度でもくる予定だがな。がははは」
セガセガスキー弟「今時、がははははなんて笑う人いないよね」
セガセガスキー兄「うるさいわい」
店員「では会員証をお作りしますので、こちらの書類にご記入ください」
セガセガスキー兄「なにっ会員証だとっ。会員にならなければ利用できんのか。これはインターネットカフェを超えたっ! エグセグティブな感じだ! これだ、この雰囲気がいままでのSEGAには足りなかったのだ!」
店員「ええ、まずは会員カードを作っていただいて、そちらのカードを端末に差し込むことでご利用できるようになります。ご利用時間のカウントもカードで管理されますので」
セガセガスキー兄「聞いたか弟よ! SFな感じだ! SEGAの科学力の素晴らしさがよくわかるな!」
セガセガスキー弟「それより、書類に記入しなきゃ。まず名前、名前と……あっ」
セガセガスキー兄「どうした」
セガセガスキー弟「ぼくたち、下の名前なんていうんだっけ?」
すいません考えてません。
セガセガスキー兄「なんということだ、これでは入れんではないか。では今決めてしまおう。俺の名前は、メガドーラ・セガセガスキー。こいつは土星・セガセガスキーということで」
セガセガスキー弟「なんで土星なのさ! 頭がとんがってるみたいで、そんな名前嫌だよ!」
セガセガスキー兄(メガドーラ・セガセガスキー)「泣くな弟よ。お前もセガファンなら、理不尽なことにも耐えてみせろ」
セガセガスキー弟(土星・セガセガスキー)「うう……(泣き)」
店員「それから、何か身分を証明できるものはお持ちですか」
セガセガスキー兄「ドリームパスポートならあるぞ。パスポートは立派な身分証明書だ」
店員「駄目です、免許証のようなものは」
セガセガスキー兄「そんなもんはもっとらん。俺は車の運転は、SegaGTとセガラリーとバーチャレーシングとチャレンジF355しかやらん!」
セガセガスキー弟「入会手続きにずいぶんかかったね」
セガセガスキー兄「店員の物わかりが悪いのがいかんのだ」
店員「では、こちらの端末の使用方法を説明させていただきます。まず、こちらに会員証を入れてください。次にハンドルネームを決めてください」
セガセガスキー弟「終わりました」
店員「次に写真をとっていただきます。こちらのカメラをご覧下さい。画面にお客様の顔がでてきてましたね? これでいいと思ったら、こちらにタッチしてください」
セガセガスキー兄「SEGAのォォォゲームはァァァ世界一ィィィ!」
店員「決めぜりふは喋らなくていいです」
セガセガスキー弟「じゃあさっそく遊んでみよう。画面のあちこちをタッチすればいいのか」
セガセガスキー兄「ゲーム、ゲーム、ゲームはないのか。アニメや映画の宣伝ばかりだぞ」
セガセガスキー弟「でも、アニメの宣伝もすごいよ。特にこの、プロダクションIGの宣伝なんて」
セガセガスキー兄「むっ。確かによく動くな。これだけ長いアニメを数秒でダウンロードできるとは、さすが光ファイバー」
セガセガスキー弟「なんだか、どういう基準でコンテンツを選んでいるのかよくわからないね。声優関係もあるけど、男性声優ばっかりだし。なんでゴルフとか、釣りとか、フェラーリの番組とか入ってるんだろう」
セガセガスキー兄「ゲームを見つけたぞ。ハンドレッドソードとかいう、リアルタイムシミュレーションだ」
セガセガスキー弟「でも、多人数対戦はまだ出来ないってさ」
セガセガスキー兄「それが一番やりたいというのに。まあいい、やってみよう。なかなか絵がきれいだな。キャラもスムーズに動くぞ」
セガセガスキー弟「……などとやっているうちに1時間たっちゃったね」
セガセガスキー兄「既存のホームページなどにアクセスすることはできんのか。とにかく、まだコンテンツが弱いな。掲示板のような書き込みのできる場所も欲しい」
セガセガスキー弟「チャットルームはあるみたいだけど」
セガセガスキー兄「何ヶ月かたって、十分に整備された頃が楽しみだ」
セガセガスキー弟「うーん、ぼくはちょっと拍子抜けしたな。もっと凄いものかと思った。まあ、料金は1時間で600円だから、試しに入ってみるのはどうかな」
第12話 苦闘戦士セガダムZZ
オープニング1
「アカジじゃない」(アニメじゃない)
アカジじゃない アカジじゃない ホントのことさ
みんながアルファやってる時 ゲーム売り場に行ってみると
とても凄いものを 見たんだ
大人は誰も笑いながら
セガが売れるわけないって言うけど
僕は絶対に 絶対に 嘘なんか言ってない
常識という眼鏡で 僕たちの世界は
のぞけやしないのさ 夢を忘れた 古いゲーマーよ
アカジじゃない アカジじゃない 部分的には
アカジじゃない アカジじゃない
アカジじゃない ホントのことさ
ホントのことさ
オープニング2
「サイレント・キャスト」
花火 降りしきるファンタビジョンを
セガの 社員は青ざめて見てた
ポリゴン能力以外でも負けてる
これじゃ一体 どうすればいいのさ
どうにもならない売りあげに
きしんだ羽田の社屋が 揺れてる
ウォォ サイレント・キャスト
サイレント・キャスト
優しい眼をした誰かに買われたい
ウォォ サイレント・キャスト
サイレント・キャスト
ささやいてくれよ多少は
売れるって サイレント・キャスト
セガセガスキー兄「で、これは一体なにがいいたいのだ」
セガセガスキー弟「最近替え歌に凝ってるらしいよ、ペンネームCは」
第11話 無限のセガイアス
オープニング
潰れるなら それでいいよ
ひもじさで時々はやりきれないけど
クソゲーを出すことも
「騙された」と言われることもないから
凍り付いてるドリキャスの売り上げが
いつか見たメガドラの姿と交差する
光をあたえて やり方は判らないけど
違う場所へ行くために
欲しいものの形は何もないけど
このままセガ 燃やして今 明日へ
これまでのあらすじ
太陽から大量の赤字が噴き出すという「アカジ・フェノメーン」により、ゲーム業界は大打撃を受けた。しかし人々はアカジの海に潜行できる船を開発し、ゲームを作り続けていたのである。
ある時、某ゲームデザイナー養成学校が何者かの攻撃を受け、アカジの海深く沈み始めた。生徒達は学校に隠されていた謎の船セガイアス号に乗り込み、危機を脱出する。セガイアスは通常のゲーム会社よりも遙かに深く、アカジの海に潜ることができるのだ。生徒達はセガイアスの性能を信じ、安住の地を求めて旅立つ。それが苦難に満ちた航海の始まりになるとも知らずに……
ブリッジにて
ヘイガー「売り上げが落ちてきていますね。やはりポイント制を導入してはいかがでしょう。ある程度売れなかった者はランクを下げ、切り捨てるのです」
コウジ「待ってくれよ。なんだよそれ。今は売れなくても、長い目で見れば売れるゲームとか、ファンの心に残るゲームとかもあるじゃないか! そういうものを大事にしなくてどうするんだよ!」
ユウキ「まだそんなきれい事言ってやがるのか。バカが。そんなもんが通用する状況かよ!」
イクミ「ここは普通のゲーム会社じゃない! セガイアスなんだ! ここでは、お前の正論は痛すぎるんだよ!」
……おかしいなあ、今度こそ褒めるつもりだったのに。
好評ならファイナとかルクスンとかも出ます。
(あまり評判がよくなかったので続編はありません。)
第10話 セガセガスキーアニメ化! セガセガスキー弟「大変だ、兄さん!」
セガセガスキー兄「むっ、どうした?」
セガセガスキー弟「『セガのゲームは世界いちぃぃぃ!』がアニメ化されるらしいんだ!」
セガセガスキー兄「なんだと!」
『セガのゲームは世界いちぃぃぃ!』とは、アニメーターでありセガマニアである「サムシング吉松」氏が「ドリームキャストマガジン」に連載している漫画である。セガをほめてるのかけなしているのか、非常に微妙な内容の漫画である。単行本も出ている。このシリーズのライバルである。私は本気だ。
セガセガスキー弟「負けちゃいけないよ兄さん。このセガセガスキー・シリーズもアニメにしなきゃ!」
セガセガスキー兄「そうだな。まず監督を選ぼう。こっちは大物で勝負だ。富野監督にお願いしよう!」
セガセガスキー弟「えっ! じゃあ、こんな感じのアニメになっちゃうよ!」
伝説巨債セガオン 発動篇
ユウキ・コ○モ「セガの赤字は無限赤字だ!」
セガセガスキー兄「巨債って何だ!」
セガセガスキー弟「読んで字のごとくだけど? じゃあ、こんな感じ?」
逆襲のセガ
シャ○・アズ○ブル「セガサターンは、64ビット級ゲームマシンを名乗り、ソニーのプレステに対しゲーム戦争を仕掛けたのである! この戦いは、諸君らの知っての通りセガの敗北に終わった!
それはいい!」
セガセガスキー兄「よくない!」
セガセガスキー弟「こういうのもあるよね」
苦闘戦士Zセガダム 最終話
カミー○「売れているソニーには判るまい! セガの会社を通して出る赤字が!」
シ○ッコ「会社を通して出る赤字だと? そんなものがネタになるというのか?」
セガセガスキー兄「いいかげん赤字の話はやめろ!」
セガセガスキー弟「富野監督といえば、最新のネタはこれだよね」
ターンエーセガ
ロ○ン・セアック「セガの黒歴史は……」
セガセガスキー兄「セガの黒歴史ってなんだよ!」
セガセガスキー弟「秋葉原のワゴンセールをのぞけばわかるよ」
(「セガのゲームは世界いちぃぃ!」のアニメ化はぽしゃったようですね。
ふっ、勝ったな。)
第9話 スーパーセガセガ魂(スピリッツ) セガセガスキー兄「うっ、うっ、うううっ(男泣き)」
セガセガスキー弟「どっ、どうしたの兄さん!?」
セガセガスキー兄「よくぞ聞いてくれた。『スーパーロボット魂』のライブCDを聴いていたら泣けてきたのだ。これだ。これこそ熱血だ。今のセガに一番必要なものだ。スーパーロボットの熱血パワーを借りてセガは蘇るのだ。たとえばこんなふうに!」
セガエンタープライゼスの歌(マジンガーZの歌)
羽田にそびえる ガラス張りの城
ゲーム会社 セガ・エンタープライゼス
ドリームキャストは僕らのために
ネットに接続 ドリームパスポート・オン!
握れ怪しい コントローラ
今だ 出すんだ サクラ大戦3
セガセガ セガセガ エンタープライゼス
セガセガスキー弟「けっこう燃えるね! 僕も替え歌やってみるよ」
無謀シェンムー(闘将ダイモス)
燃やせ 燃やせ 真っ赤に燃やせ セガの財政 火の車
作れシェンムー 力の限り お前のヤケクソ見せてやれ
凄い凄い構想 凄すぎて 誰にも作れない
呼んでる 呼んでる シェンムーシェンムー無謀なシェンムー
みんながお前を呼んでる
セガセガスキー弟「全然関係ないけど、『とうしょうだいもす』と入力したら『凍傷大燃す』になったよ。いろいろなものを暗示している気がするね」
(兄、無言で張り倒す)
第8話 新製品セガンゲリオン テレビ版完結編
第弐拾五話「終わるセガ」
テロップ「碇シンジ 彼の場合」
テロップ「何故 外した」
シンジ「だって仕方ないじゃないか、あんな『スーパーダイナマイト刑事』みたいなゲーム……」
テロップ「何故 外した」
シンジ「だって……70億円もかけたんだよ、いまさら『こんなの売れるわけありませんよ社長』なんて言えるわけないよ! できるわけないよ!」
レイ「だから外したの」
シンジ「違う! シェン○ーだから仕方ないんだ!」
レイ「だから作ったの」
シンジ「仕方ないじゃないか! そうすればみんなが褒めてくれる!」
アスカ「ばっかじゃないの? そんなのただの依存、共生関係なだけじゃない!」
レイ「それはあなたも同じでしょ」
テロップ「惣流・アスカ・ラングレー 彼女の場合」
アスカ「またセガのゲームを作ってる……売れるわきゃないのに、このポンコツ! なくなっちゃえばいいのよ、売れないゲームなんて!」
レイ「では、何故作り続けるの? クソゲーを作る事に快感を求めているのね。それを認めるのが怖いのね」
アスカ「うるさい、うるさい!」
テロップ「綾波レイ 彼女の場合」
レイ「セガ、あなた誰? バーチャファ○ター、サクラ大○、センチメンタルグラ○ィティ……あれもセガ、これもセガ。本当のセガはどれ?」
レイ「どれもセガハードのゲームと呼ばれているわ」
レイ「どうして、どれもセガと呼ばれているの?」
レイ「他の人たちがセガと呼んでいるからよ」
レイ「でも本当のセガは他にあるの。ほら、セガの中に、暗くて、何も見えない、何も判らない領域があるでしょ。本当のセガはそこにあるの。知らないだけ。見たくないから、知らない振りをしているだけ。ゲームの形をしていないかも知れないから」
ゲンドウ「さあ、行こう。今日、この日のためにお前はいたのだ」
テロップ「そして セガの補完が始まる」
シンジ「なんだ、この感覚……セガのゲームセンターがつぎつぎにつぶれて、身体が溶けて広がっていくみたいだ……」
ゲンドウ「違う。虚無へと還るわけではない。光ファイバーのネットワークでセガのゲームセンターをつなぎ合わせ、相互に補完するだけだ」
ミサト「それが補完計画!? そんなの、よけいなお世話じゃない!」
リツコ「でも、あなたもそれを望んでいたのよ」
テロップ「葛木ミサト 彼女の場合」
ミサト「よいこにならなきゃいけないの。ダメなゲームの駄目っぷりを楽しんだりするようなゲーマーじゃいけないの。でももう疲れたの。奇麗な自分を維持するのに疲れたの」
リツコ「だからセガのゲームにはまったの」
ミサト「そうよ。あの会社はありのままの私を受け入れてくれたの!」
「デスクリムゾン」にはまっているミサト
ミサト「いや! こんな所をシンジ君に見せないで!」
ミサト「本当は嬉しいくせに」
ミサト「ときどき自分に絶望するわ! 駄目なゲームが出れば出るほど喜んでしまう自分に!」
シンジ「これは何?」
ミサト「あなたのお父さんが進めている、セガの補完計画よ」
リツコ「でも、これはあなたの望んだことでもあるのよ」
シンジ「これを、この半端な世界を、ドリームキャストの売り上げが落ちていることも、僕が望んだっていうの?」
アスカ「この形も、終局の中の一つ」
ミサト「あなた自身が望んだ、セガの終わりなのよ」
最終話「セガの中心でドリームアイを叫んだ社長」
テロップ「セガ暦18年 セガの補完は続いていた」
テロップ「しかし その全てを記すのは、あまりにもやばい」
テロップ「碇シンジ この少年の補完について記すことにする」
テロップ「恐怖」
シンジ「自分がいなくなること。でもこんな自分ならなくなってもいい気がする。売れないゲームしか作れないから」
ミサト「売れないのが怖いのね」
シンジ「そんなのミサトさんも同じじゃないか!」
ミサト「そうよ。私たちはみんな同じだもの」
リツコ「でも、セガは一つになろうとしている」
シンジ「……でも、逃げちゃ駄目だ」
レイ「どうして逃げてはいけないの」
ミサト「どうしても逃げたくなることってあるじゃない。たとえば(検閲)の開発スタッフなんか」
シンジ「でも、逃げたら誰も相手にしてくれないんだ! とりあえず何か出せば、ファ○通クロスレビューで1点かも知れないけど、僕を見てくれるんだ! 僕を見てよ! 僕を捨てないでよ!」
シンジ「でも、みんなセガの事が嫌いなんだ」
チルドレン「セガなんかだせーよなー」
シンジ「ほら、やっぱりみんなセガのことが嫌いなんだ」
ミサト「自分でそう思いこんでいるだけよ」
シンジ「でも、褒めてくれるんだ。セガがゲームを出したら、一部の特殊な人たちがヤケクソ気味に褒めてくれるんだよ」
シンジ「セガ以外のゲームが消えてしまえばいいのに……」
シンジ「これは?」
レイ「自由な世界。セガ以外のゲームが何もない世界よ」
シンジ「やった! こんな世界もあり得るんだ! 凄い! ドリームキャストが1億台も売れているぞ! サターンも5000万台だ!」
シンジ「あれ、ドリームキャストが起動しないぞ?」
レイ「ここにはセガしかないから。マイクロソフトがないから、ドリームキャストは動かないのよ」
シンジ「じゃあサターンは? あっ、サターンがROMカセット式になってる。どうして?」
アスカ「決まってるじゃない。ソニーがないから、この世界にはCDというものがないのよ!」
シンジ「そうか、セガは他のメーカーとの関係があって、初めてセガでいられるんだ! ソニーやマイクロソフトに役割があるように、セガにも役割がある、それはいろいろアレなゲームを作ることなんだ。そうだ、セガはセガでしかない!」
シンジ「だから、セガは売れることにこだわる必要はないんだ!」
パリン!(何かが壊れる音)
シンジ「僕はセガにセガのままでいて欲しい!」
パリン!(ますます壊れる音)
シンジ「セガはセガのままでいいのかも知れない!」
パリン!(いっそう壊れた音)
シンジ「セガは売れなくてもいいんだ!」
パリン!(完全に壊れた音)
全員「わーっ!!! おめでとう! おめでとう! おめでとう! おめでとう! おめでとう! おめでとう!(中略)おめでとう!」
シンジ「ありがとう」
テロップ「サターンに さようなら」
テロップ「ドリームキャストに ありがとう」
テロップ「そして セガ・エンタープライゼスに」
巨大テロップ「ごめんなさい」
セガセガスキー弟「ペンネームCは、これを書くためだけにエヴァ最終話のビデオを借りてきて何度も見たらしいよ」
セガセガスキー兄「……ヒマ人だな」
(ほっといて下さい。)
第7話 セガセガ人生相談 さて、今週もセガセガ人生相談の時間がやって参りました。
回答者は私、セガセガスキー弟が務めさせていただきます。
まず東京都S社の鈴○裕さんの悩み相談です。
「あのー、あのー、あのー。社運をかけて巨大なゲームを創ったのですが、さっぱり売れず、60億円も赤字を出してしまいました。一体どうすればいいのでしょうか。」
本体で売れなければ関連商品です。グッズです。某せつないゲームなんぞ、本体よりグッズの方が売れているという訳の分からない状態です。あれを再現するのです。具体的には、シェンファちゃん等身大フィギュアなどいかがでしょうか。きっと伝説になると思います。
いろいろと。
次はS社の湯○元専務さんの悩み相談です。
「最近、『お前がCMであんなことやったからいけないんだ』『正夢になっちまったじゃないか』などと、訳の分からない理由で上司に怒られます。一体どうすればいいのでしょうか。」
あのCMのせいで、少なくともあなたの人気は出たと思います。それを利用しなかったのがいけなかったのです。今からでも遅くありません、ぜひあなたが主人公のゲームを創るべきです。具体的には、今にもつぶれそうなゲーム会社を立て直す経営シミュレーションとか、今にもつぶれそうなゲーム会社を救うために異世界から召還された勇者となって戦うRPGとか、今にもつぶれそうなゲーム会社を救うために「謎の黒い箱」や「イルカ」や「Xの字」を撃ちまくるシューティングゲームなどというのはどうでしょうか。
次に、武道家のせがた○四郎さんの悩み相談です。
「私が恥を捨てて『セガサターンしろ』と叫んだのに、誰もセガサターンしてくれませんでした。一体なにがいけなかったんでしょうか。」
やはり、あの歌詞がいけなかったのです。
テニスにカラオケ ナンパにクラブ 他にやることあるだろが
セガカラはどーなんですか、セガカラは!
それからもうひとつ、サクラ大戦2のCM。あれも問題です。
「桜が舞い散る中、横山智佐扮するさくらと戯れる」ですって?
○がた三四郎ともあろうものが、そんな軟弱なことでどうするんですか。
男なら、さくらを背負い投げ! やっぱりこれでしょう。
いや、横山智佐のファンに殺されるかも知れませんが。
最後に、MODEL3基板さんの悩み相談です。
「せっかく私が登場したのに……S社さんったら、すぐにナオミとかいう女に浮気してしまったの。一体なにがいけなかったのかしら。」
仕方ありません。
S社ですから。
いかがでしたか? このコーナーでは、みなさんの抱えている悩みを秒間300万ポリゴンのスピードでずばっと解決します。
(『SEGAの経営を立て直すゲーム』は、本当に発売されますね。感服します)
第6話 ぼくメガドラえもん セガセガスキー弟「兄さん、やっぱりSEGAの弱点は一般層に弱いことだよ。ファミリー向けとか、そういうのが必要なんだよ」
セガセガスキー兄「なんか前回と言ってることが逆なんだが……まあいい。つまりポケモンとかのことだな。そうだな……ソニックが放射能を浴びて突然変異を起こし、黄色いネズミになってしまうという展開はどうだ?」
セガセガスキー弟「訴えられるよ!」
セガセガスキー兄「ではどうすれば?」
セガセガスキー弟「黄色いネズミなんかより、ずっと昔から愛されてきた子供向けキャラクターがあるじゃないか。青い猫だよ!」
セガセガスキー兄「なるほど、ドラえもんか! それは盲点だったな!」
セガセガスキー弟「ドラえもんとSEGAの力を合わせるのさ。こんなふうに」
メガドラえもん
主題歌「あんなゲームいいな」
あんなゲームいいな できたらいいな
ポリゴンもCDも一杯あるけど
みんなみんなみんな かなえてくれる
ヘンテコな周辺機器でかなえてくれる
マークVのゲームが やりたいな
ハイ! メガアダプター!
あんあんあん とってもマイナー メガドラえもん
ドリ太くん「うわーん、メガドラえもーん!」
メガドラえもん「どうしたんだい、ドリ太くん」
ドリ太くん「プレステのやつにいじめらたんだよー。まだ150万台なのかって。だからぼく、つい『あと半年で1000万台売ってやるよ』って言ってちゃったんだ。もし売れなかったら、GDロムドライブの蓋でピーナッツをかまなきゃいけないんだよ!」
メガドラえもん「そんなときはこれ。(ポケットに手を突っ込んで)メガドライブ用・異常にでかくて重いACアダプター! これをモーニングスターの代わりに振り回して、プレステを大撲殺! これがメガドラの隠された能力なんだ!」
ドリ太くん「えっ、メガドラって武器だったの」
メガドラえもん「そう、プレステ2なんかよりもずっと前から、SEGAは兵器メーカーだったんだよ。アメリカで売れたのも、実は護身用として重宝されたからなんだ」
ドリ太くん「へえー、そうなんだ。さっそくやってみるよ、ありがとうメガドラえもん」
セガセガスキー兄「嘘を書くな!」
セガセガスキー弟「えっ、護身用じゃなかったの?」
(ドラえもんのゲームは本当にムキャで出ましたね。)
第5話 新製品セガンゲリオン セガセガスキー弟「兄さん、セガの人気を取り戻す方法を考えたよ」
セガセガスキー兄「なんだと! 言ってみろ」
セガセガスキー弟「エヴァンゲリオンを利用するんだ」
セガセガスキー兄「ああ、あの(セーガー!)な終わり方をしたアニメな。今頃なぜ?」
セガセガスキー弟「まだファンはたくさんいるよ。これだけ経ってまだファンやってる人たちってのは、本物の(セーガー!)だよ。これを利用しない手はないよ。サターンで出したエヴァのゲームだって売れてるじゃないか」
セガセガスキー兄「そうか、じゃあドリームキャストで新作を出すか」
セガセガスキー弟「ゲームにするだけじゃ駄目だよ。ぼくが考えているのは、セガとエヴァの融合なんだ」
新製品セガンゲリオン 第拾九話「専務の斗い」
マヤ「セガ初号機、再起動しました!」
ミサト「バンダイを……喰ってる……」
ゲンドウ「なるほど、ガンダムの版権を体内に取り込むつもりか」
マヤ「駄目です、融合を拒否されました!」
リツコ「ぶざまね」
マヤ「セガの負債が400億を超えています!」
リツコ「なんですって!」
ゲンドウ「シナリオ通りだな」
ミサト「……嘘、欺瞞なのね」
ゲンドウ「本時刻をもってS兵器の封印を解除する」
冬月「いいのか碇。あれはセガ人が触れてはいけない領域のゲームではないのか」
ゲンドウ「かまわん。70億の予算。計画の遅延に次ぐ遅延。セガのすべてを犠牲にした人海戦術。それらすべては、この時のためにあったのだ」
マヤ「S兵器、発射します! ……駄目です、外れました。資金回収率10パーセント以下、スポンサーの顔面がパターン青です!」
ミサト「わけがわからないものを使うからよ」
セガセガスキー弟「どう、リアリティに満ち溢れているでしょ。これならきっと大ヒット……」
(兄、弟を張り倒す)
第4話 セガセガスキー断罪編 セガセガスキー兄「この裏切り者があっ!(ボコッ、ドカッ、ガスッ)」
セガセガスキー弟「兄さん、そのグルグル巻きにされてる人は誰? どうしてその人を殴ってるの?」
セガセガスキー兄「この男はSEGAが好きだといっておきながら、プレステ2を買いやがったのだ。これから、この男に裁きを下す! SEGAのすばらしさをもう一度学習させてやる!」
セガセガスキー弟「拷問にかけるの?」
セガセガスキー兄「教育だ!」
セガセガスキー弟「洗脳?」
セカセガスキー兄「教育だと言っている。さあ、手始めにこれだ。まず精神にショックを与えて、プレステへの執着を消滅させてやる。デスクリムゾンのオープニングムービーを100回見せてやる。もちろん、ヘッドマウントディスプレイでな!」
(30分後)
裏切り者「(うつろな表情で)えちぜんが……えちぜんがくるよ……上からくるぞ、気をつけろ……(妙に気の抜けぬ声で)やりやがったな。おーのー」
セガセガスキー兄「よし、かなりダメージを与えたようだな」
セガセガスキー弟「もう社会復帰できそうにないね」
セガセガスキー兄「こうやって自我を破壊した後に、SEGAのすばらしさを刷り込む。これで教育完了!」
セガセガスキー弟「それって洗脳そのものだよ」
セガセガスキー兄「(無視して)さあ、裏切り者よ、SEGAという言葉を1000回唱えるのだ!!」
裏切り者「セガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガセガ(中略)ガセガセガセガセガセガセガセガセガセ」
セガセガスキー兄「ガセだとォ!」
セガセガスキー弟「洗脳失敗だ!」
第3話 セガセガスキー神話 セガセガスキー弟「大変だ、兄さん!」
セガセガスキー兄「SEGAはずっと前から大変だ!」
セガセガスキー弟「ドリームキャストは日本ではさっぱりだけど、アメリカではすごく売れているらしいんだ!」
セガセガスキー兄「なんだ、そんなことか。それは有名な話だ。メガドライブだってアメリカでは大ヒットしたんだぞ。向こうではジェネシスという名前だったがな。そういえば、ドリームキャストも名前を変えるべきじゃないか。ジェネシス(創世記)の次は、アポカリプス(黙示録)なんてのはどうだ?」
セガセガスキー弟「それじゃ滅亡しちゃうじゃないか!」
第2話 セガセガスキー永遠の問い セガセガスキー弟「DCのカプコンVSマーヴルがさ……」
セガセガスキー兄「ちょっと待て。DCとはなんだ」
セガセガスキー弟「ドリームキャストのことだよ」
セガセガスキー兄「なに。お前はそんな略し方をしているのか!」
セガセガスキー弟「そういう人たくさんいるよ!」
セガセガスキー兄「いかん! 全くもっていかん! 実にけしからん! 電気じゃあるまいし、そんな略し方は駄目だ! だいたいだな、メガドライブは『メガドラ』、スーパーファミコンは『スーファミ』と略すじゃないか。だから頭文字を並べるだけなんて邪道だ! カタカナでなければいけない」
セガセガスキー弟「『ドリームキャスト』だから……『ドキャ』?」
セガセガスキー兄「うむ……何かが壊れた音みたいだな……セガの運命を暗示しているかのようだ。不吉だから却下」
セガセガスキー弟「じゃあ『ドム』」
セガセガスキー兄「お前謝れ! 全国のドムファンに謝れ!」
セガセガスキー弟「じゃあ、『ムキャ』ってのは?」
セガセガスキー兄「む、ムキャ……力強い語感だな。『ムッキャー!』と叫んでみると、何だかキレているみたいで、なかなかSEGAらしいし、最後のあがきというか、ヤケクソというか、そういう雰囲気が漂っている……実に素晴らしい。というわけドリームキャストの略称は『ムキャ』に決定だ!」
セガセガスキー弟「いいのかなあ……」
(私は本当にムキャと呼んでいます。)
第1話 戦え! セガセガスキー兄弟
この物語は!
セガをこよなく愛する二人の男、セガセガスキー兄弟の戦いの記録であるっ!
セガセガスキー弟「ねえ兄さん、SEGAって何の略なの?」
セガセガスキー兄「なんだ、そんなことも知らんのか。『すごく・ええかげんな・ゲーム・ありまんがな』の略だ」
セガセガスキー弟「……どうして関西弁なの? SEGAは東京の羽田にあるんだよ」
セガセガスキー兄「そう、羽田空港のそばにある。いざというとき、高飛びしやすいようにな」
セガセガスキー弟「違うよ!」
セガセガスキー兄「本当は『サービス・ゲームズ』略してSEGAなんだ」
セガセガスキー弟「サービスしてないじゃん!」
セガセガスキー兄「言ってはならんことを!」
(ほんとにこいつらセガを愛してるんでしょーか。)