Tour de France観戦日記
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7月27日
 気が重い朝食。今日もバイキングか〜とうんざりしながら食い物取りにまわっていたら、なんとミソスープとライスがあるじぇねえですか。さすが、パリのホテルは違う。早速、具ナシ味噌汁とご飯を器に取り、幾つかのおかずを加え席に着いて胃の中にぶち込む。うぅ、生き返った。日本人にはやっぱりご飯と味噌汁が一番だよ〜。

 飯を食い終わり、K戸さん、M尾さんとパリ観光というわけではなく、市役所でやっているはずのツール100周年記念展を見にメトロ(地下鉄)に乗る。駅に着き地上に出ると、黄色いジャージを着た人達の自転車による100周年パレードを目の当たりにすることができた。30分ほど見ていたが全然パレードが途切れずにいったい何人の人達が走ってるんだろうと思いつつ、飽きてきたので市役所前に移動。移動してみたはいいが、日曜日だったので役所は休み。それでも、役所の壁につけられたモニタには過去のツールの映像が流されていた。
 ココでK戸さんと別れ、M尾さんとパリ観光というかレンタサイクルを求め右往左往。にしても、どこに行ってもほとんどのお店は閉まってる。入ってみたい店が何件かあっても入れないのは非常にもどかしいものがあった。なんとかレンタサイクルを見つけて交渉し借りようと試みたのだが、国際免許証等持ってないとダメみたいなこと言われてダメだった。後から聞いた話ではクレジットカード見せれば借りれたのことで、旅の前に作った郵貯のVISAカードはなんのために作りなんのために持っていたんだ!。オレはアホなのか!
 レンタサイクルは諦め、観戦場所を探しにシャンゼリゼ通りに戻ってくる。戻ってきたら朝の人の少なさがウソのように人の山。なんとか人垣が少なめの柵を見つけ陣取る。集団が来るまで待つこと数時間。レースの集団の前に、いつものごとくキャラバン隊が到着。ツール最終日の本日でキャラバン隊のお仕事もお終い。8日間レースを追いつづけてきて、毎日場所を変え見つづけてきたキャラバン隊もなんだか旅の仲間のように思え、そんな彼等の凱旋を感慨深げに眺めてしまった。
 そして、レースの集団が到着。シャンゼリゼ通りが一気に騒がしくなる。場所がまあまあ良かったのでそれなりの写真が撮れ、周回コースをなんどとなく周ってくる集団を間近に見れて非常に快適だった。のだが、よくよく背中を振りかえってみると、小学生くらいの子供が通りを見たそうに背伸びしてるじゃないですか。あぁ、オレの背中がなければ、場所を譲ってあげれば通りを見せてあげることができるなんて考えたらその場所にいれなくなって、結局M尾さんと場所を移動し場所を決めずにフラフラしてました。やっぱり未来ある子供にいいもの見て欲しいもんですからね。でもって最終的には喫茶店のTVでシャンゼリゼのゴール勝負を見てしまったとさ。現地に居て何をやってるんだオレは。
 レース終了後、シャンゼリゼ通りは100周年パレード、完走選手達によるパレードがはじまり、しばし見入っていました。そして、かつての名選手達が車に乗って通りを行き、ミゲール・インデュラインが目の前に現れたとき俺のボルテージがMAXに!。思わず目に涙溜めながら”インデュライン!、インデュライン!”とアフォみたいに叫んでいました。これで、グレッグ・レモンが来てくれていれば最高だったのに。あと、横で見ていた太っちょな初老の夫婦が異様にかつての名選手達の戦歴に詳しくて驚かされた。やっぱり現地の人は違うな〜と思ってみた。
 空港への移動のためホテルに戻ると、各チームバスが停まっているじゃないですか。どうやら選手達は昨晩私達が泊まったホテルに今日宿泊するようで、ロビーにいると次々に選手達が入ってくるじゃないですか。一緒にツアーに参加していた方々は臆せずここぞとばかりに選手達からサインをもらっていました。私はもう疲れていたのでもういいやと思いつつも、Bianachiの選手かウルリッヒのサインは欲しいかななんて思っておりました。しかし、目の前で見る選手達は本当に驚くほど細身だった。ガッチリ体形目のスプリンターすら実際は思った以上に細い。あのスチュワート・オグレディですらそうだった。更に待っていると、ジルベルト・シモーニやら、有力どころも次々と入ってくる。そして、真打ウルリッヒ登場。あっと言う間に大勢の人間に取り囲まれ揉みくちゃにされるウルリッヒ。そんな最中ウルリッヒからサインをゲットしたK沢さんは勇者だと思う。そう素晴らしい勇者だと。ファンから解放されたウルリッヒが自分の目の前を通り過ぎ、ホテルの奥に消えて行った。戦い終えた同い歳の青年は、TVで見ていたときより、距離を置いて見てたときよりなんだか少し小さく見えた。戦い終われば彼も一人の人間なのだなと思いつつ、背中を見送った。見送っていたら、横を通りすぎたノーマークのヨハン・ブリュイネル監督を捕まえ損ねてしまった。ちなみに、優勝者ランス・アームストロングは別の入り口からホテルに入ったらしい。

 ホテルを後にし、シャルルドゴール空港に着き時間余裕もって出国手続きと思ったら、空港内で持ち主不明の不振物が発見され爆弾騒ぎで手続きが遅れる。搭乗までの時間が削られ慌しくお土産を買い。搭乗、フランスを後にしました。
撮った写真
1.市民サイクリストによる100周年パレード 1 / 2
2.ウルリッヒの応援団
3.レース風景 1 / 2 
4.100周年パレード
5.ローラン・フィニョン(ピンぼけです)
6.ペトロ・デルガド
7.ミゲール・インデュライン(あっち向いちゃってます)
8.USポスタルのパレード
9.Bianchiのパレード
今日の教訓
1.大都市で観戦する場合は、数時間前に観戦地点決めて動かないこと。寄り掛かれる鉄柵手前に陣取れるとカナリ楽に観戦できます。