■行政書士試験 合格体験記 (Aさんの受験志し〜受験前夜) | |
(平成12年度合格 30歳会社員独身 受験歴一回 工学部出身 受験地静岡県) 私が行政書士の資格に志したのは、社会人になって6年目の29歳のときです。毎日仕事で残業が続き、休みの日は疲れて家でゴロゴロした生活をしていて、このまま人生を消費していていいのかと疑問を感じ始めた頃でした。 一生懸命仕事をするのはいいのですが、日常に充足感が感じられない状態となっており、これを打破するためには、自分の才覚で人生を切り開いていける自営独立の道があるのではないかと考えました。 こんなときに、街で見かける○○書士の看板をみて、漠然と資格に憧れを感じ、早速書店にいき、資格についての書籍を立ち読みし、その中でとりあえず行政書士にチャレンジすることにしました。 行政書士を選んだ理由は、幅広い業務展開が可能で、他の資格に比べてとりやすい印象があったからです。その書店で、「行政書士になる本」(A4の大きさで厚さが1センチくらいの本)を買い、家で読み始めました。憲法はそこそこ理解できるのですが、それ以外の法律になると、この本ではなんとも理解し難く、改めて体系的に学習することの必要性を感じました。 また、私のいた会社では毎年春秋に自己啓発の一環として各種通信教育の斡旋をしており、ちょうど秋の募集の期間中で、早速マンパワーの通信教育を申し込みました。2週間後に教科書と課題と学習手引きなどのセットが送られてきまして、全体の学習スケジュールも組んであり、試験日を見ると翌年の10月第4週の日曜日とのこと、約11ヶ月の学習期間があることがわかりました。 通信教育自身は、法学の総論から始まり、憲法、民法などと進み、論述試験編まで含むもので、最初の頃は緊張もありまじめに教科書を読み例題をこなして学習し、第1回目の課題はそこそこのものが提出できました。 しかし、働きながらということもあって、緊張が緩みだすとあまり学習が進まないうちに課題提出日が迫るようになり、一度も学習せずに教科書を見ながら課題を埋めて提出する事もありました。それでもなんとか1ヶ月遅れくらいで最後の課題を提出し修了にこぎつけました。しかし、この間何度も挫折しそうになりましたが、とにかく課題を提出する事にだけ執念を持ち続けることはできました。 このような学習状況でしたから、課題の採点結果は6割で学習の理解度は4割程度の感覚と、全く自信を持てる状態ではありませんでした。 それから各種の過去問や予想問題を購入し、これをやりながら、教科書を読みなおすようにしました。しかし、同じ教科書の説明では、理解できないところは何度読んでも理解できない事が判り、そこは別の教材で補うことを考えました。また通勤時間や昼休みの時間も有効に利用するため、カセットテープ教材(電車で覚える行政書士)を併用するする事にしました。同じ内容も説明の角度が変わると理解が深まるもので、虫食い状態だった知識が次第に埋まり始め、一つの知識が解けると他の部分も芋づる式に判ってくるようになりました。 また、法令問題は条文をある程度読んでおかないと応用が利かないこともわかり、できるだけ六法全書を引くようにした。しかし、これで理解は深まるのですが時間が大変掛かるようになり、学習がなかなか進まない状態が続くようになりました。 このような中でクイックスタディーを知り早速試してみたところ、学習の進みが速く且つ六法全書を引くより理解も深まる事が判り、過去問はこれに頼ることにしました。 6月頃、論述試験が記述式試験に変わる事が判りましたので、論述試験のための学習はせずに、ひたすら法令の学習をする事にしました。8月に入って市役所で願書を手に入れ、受験料を振込み、領収書を願書に貼りつけて郵送し受験手続を終えました。 受験前夜は、過去問を軽く確認する程度と学習を控えめにし、心を落ちつけるように早めに床に入り、合格したときのイメージを描くように努め、なんとかいつもの時刻に寝つきました。 | |