読書記録(2009年)


2009年に読んだ(読み終わった)本を紹介します。
最近読み終わった本が上に書かれています。



 
本の名前 作者 出版社 感 想
【新釈】
走れメロス 他四篇
森見 登美彦 祥伝社 ご存知の名作短編を京都を舞台に「えっ!こんなにしちゃっていいの?!」と言うほど書き換えてしまっている。(笑)
獣の奏者
U王獣編
上橋 菜穂子 講談社 3巻4巻が出ているが、文庫のなるのは当分後であろう。待つか、図書館で借りるか。図書館もかなり順番待ちらしい。待ち遠しい。テレビアニメも先日見た。
獣の奏者
T闘蛇編
上橋 菜穂子 講談社 仕事でへろへろになっている時も、この本を読むとすーっとこの世界に入り込ませてくれる。子どもではなくてもわくわくどきどきする話。
彩雲国物語
暗き黄昏の宮
雪乃 紗衣 角川ビーンズ文庫 最終巻に向けて話が動き出す。どう展開していくのか。知りたいと同時に、終わってしまう寂しさも少し感じる。
ヘタな人生論より
「寅さん」のひと言
吉村 英夫 河出書房新社 寅さんの映画はみんな見ているわけではないけど、「あっ!このシーンは覚えてる」ことが多い。笑って、ほろっと涙して、心温かくなる場面が多いですね。今の世の中で忘れられた心がある。
心霊探偵八雲
SECRET FILES 絆
神永 学 角川文庫 八雲の少年時代を描く。今に繋がる謎が解けていく。
とりぱん8 とりのなん子 講談社 この本を読んで我が家も野鳥を呼びたいと思った。普段の文鳥の餌のほかにヒマワリの種を購入した。我が家に来てくれるだろうか。
片目の猿 道尾 秀介 新潮文庫 前回読んだ「向日葵の咲かない夏」と比べれば、明るいタッチで優しい気持ちになれた。しかし、特有のトリックには騙された!表題の「片目の猿」だが、あるところに片目だけのすむ猿の住む国があった。そこに突然、両目の猿が生まれた。皆から嘲られ苛められた。両目の猿は片目を自ら潰して、他の猿と同化した。潰したその目はその猿の自尊心なのかも知れない。その話に私ははっとしてしまった。
阿修羅 玄侑 宗久 講談社 僧侶でもある著者が精神科医と多重人格を書いている。多重人格の女性を阿修羅像に見立てている。誰の中にも阿修羅はいるのかもしれない。
元刑務官が明かす
刑務所のすべて
坂本 敏夫 文藝春秋 以前、この人が書いた「死刑の全て」を読んだ。裁判員制度が始まり、自分が担当するかもしれない。一概に懲役といっても「塀の中のこと」は知らない事だらけだった。当然なことながら、悪いことをしてはいけないのだ!
イソップ株式会社 井上 ひさし
和田 誠 絵
中央公論新社 お父さんが夏休みにおばあちゃんのうちにいる子供達に1日1話の話しを届けるという話。夏休みの間、いろいろな人と出会うことで成長していく。
掘れ掘れ読本 秋田 麻早子 バジリコ株式会社 作者の写真を見るとグラビアアイドル風の雰囲気。西洋美術史専攻の自称考古学学会のアイドル。読んでいて、素人にもわかりやすく、ぶっちゃけて書かれてある。こんなに難しく書かれていない考古学の本はないと思う。まじめな問題もわかりやすく書かれている。お偉方さんからはどう見られているのだろう。しかし、研究者は一般人にもわかりやすく表現することも必要ではないか。
ころころろ 畠中 恵 新潮社 しゃばけシリーズ第8弾。兄や達の活躍に注目。
こいしり 畠中 恵 文藝春秋 ほっとする作品。もどかしい気持ちを上手く表しているし、問題を解決する様子が小気味良い。
知識人99人の死に方 荒俣 宏 監修 角川文庫 「死の準備について準備する」という前書きがあった。死というものは突然くるのであろうか。準備なんてなかなかできるものではない。知識人といわれる人たちも右往左往しながら、どろどろした欲望の中で死んでいくことが多いと思った。
世界が愛した日本 四條 たか子 著
井沢元彦 監修
竹書房 主人が紹介してくれた本をやっと読んだ。こんな歴史があったことを日本人の大部分が知らなかったであろう。ここに出てくる日本人は凛として、また優しくて、または気概があった。損得で動いていない姿があった。これらが世界の人の心を動かしたのであろう。日本史にはもちろん負の遺産がある。しかし、こんなにすばらしい日本があったことを忘れてはいけないと思う。
死因不明社会 海堂 尊 講談社ブルーバックス 「バチスタ」シリーズで再三書かれているAiについて、解説されている。病理医である著者が「今の日本は死因の特定が全くされていない」ととく。ドラマで監察医とか法医学教室とかやっていると解剖とかいつでもどんどんやっていると思っていたが、実際は違う。死因の特定は人間最後の権利かもしれない。
見仏記 いとう せいこう 文
みうら じゅん 絵
角川文庫 『阿修羅展』を見に行ってこの本を知った。この本の「乗り」から阿修羅展の音声ガイド(おもしろ対談)へと繋がっていると思った。和辻哲郎の『古寺巡礼』は難しくて挫折したが、この本は面白くてどんどん読めた。
阿修羅 梓澤 要 新人物文庫 今年、国立博物館で阿修羅を見てきた。それが作られた奈良時代は政争に明け暮れた、まさに阿修羅の時代だったのではと思う。そして、政争から破れ世を去ったとき、やっと安堵の表情に変わるのではないか。
医学のたまご 海堂 尊 理論社 「バチスタ」シリーズのスピンオフ小説。中学生が主役で児童向けに書かれているが、大人でももちろん面白い。
向日葵の咲かない夏 道尾 秀介 新潮社 今までのミステリーやホラーとは一味も二味も違う。最初から感じていた違和感が後から「そうだったか!」と解けていく。独特の世界観がある。
文豪てのひら怪談 東 雅夫 編 ポプラ文庫 800字以内の小さな不思議な物語です。昔の人の作品は難しかった。短い中にもぞくぞくする
面白南極料理人 西村 淳 新潮社 同名の映画が紹介されていて面白そうだと思ったので、本を買ってみた。小説ではない、エッセーである。過酷な南極ドームでの越冬をユーモアを交えて描かれている。映画も見てみたい。
宵山万華鏡 森見 登美彦 集英社 同著者の「きつねのはなし」は、仄暗い不思議な怖い世界だったが、こちらは万華鏡のようにキラキラとした異空間に迷い込んだような話だった。日常と不思議な世界が隣り合わせにあって、祭りの夜に結界が崩れて混ざりあってしまったようだ。
老人介護
じいさんばあさんの愛しかた
三好 春樹 新潮社 介護現場を知り尽くした著者が現在の看護介護現場の矛盾をついている。現場の発想で寝たきりをなくしていく。私達が老いヘに対する考え方は、「衰える」「低下する」いうもの。ずっと進歩していくと言う社会でははみ出してしまうのだ。老人には老人独自の文化や生き方があると言っている。別な異文化と考え方を変換させなくてはいけない。
プリンシプルのない日本 白洲 次郎 新潮社 「プリンシプル」とは信念とか原則と訳される。今、『ぶれる』とか言われるが、今も昔も1本芯が通っていない主張や人が多いのではと思う。50年前に週刊誌や新聞に書かれた文章だが、今読んでも通じる考えであった。
夢見る黄金地球儀 海堂 尊 東京創元社 医療問題から一転してコンゲームを描いている。「バチスタ」シリーズと共通しているのは、行政(役人)を風刺しているところ。
きつねのはなし 森見 登美彦 新潮社 日常の中に潜む不思議な世界。暗闇より『仄暗い』中にある怖さに引き込まれる。
はっきり見えた
ボケの入り口ボケの出口
フレディ松川 集英社 老人病院の院長である著者が、ボケの入り口に入りそうな人を引き戻す方法をいくつか書かれている。わかりやすい。気持ちや考え方が偏った人が危ないそうだ。
神の守り人
上 来訪編/下 帰還編
上橋 菜穂子 新潮社 『守り人』シリーズ5段。主人公のバルサの強さ・優しさを感じさせる。命のやり取りをしているから、本当の優しさを持っているのだ。
ジェネラル・ルージュの伝説 海堂 尊 宝島社 ジュネラル・ルージュの名前の由来の短編。そして、今までの小説や小説の本人による解説や書き始めた頃の話がつく。日本は死因を特定するための解剖が少ない。AI(オートプシー・イメージング)=死体の画像診断について、病理医の立場から書かれている。小説はAI実現のための1つの表現だと思った。小説『イノセント・ゲリラの祝祭』に書かれる役人・学会の世界はまさに本人が経験したそのままの世界だと思った。
古代天皇はなぜ殺されたか 八木 荘司 角川文庫 戦前から戦後と翻弄される『古事記・日本書紀』の解釈。戦後になってから一部の古代の天皇が権威のある教授の解釈1つでいないものと解釈された。私も記紀は伝説だと思っていた。しかし、検証していくと伝説の中にも真実があるように感じた。古代の解釈は難しいけど、おもしろい。
僕僕先生
胡蝶の失くし物
仁木 英之 新潮社 僕僕先生シリーズの3段。いつも余裕の仙人・僕僕先生だが、今回は危機一髪。仲間が増えてまた新しい展開が期待できる。
差別と日本人 野中 広務
辛 淑玉
角川oneテーマ21 対談集。部落問題、在日問題、障がいなどのタブーとされてきた問題を自らの経験を含めて話し合われている。難しいテーマだが、わかりやすく真摯に語られている。ずっと続いてきた差別、日本人の閉鎖性、いまだ解決されていないことに気づかされた。
エンド・ゲーム
常野物語
恩田 陸 集英社文庫 不思議な力を持つ一族の話、常野物語の3つ目。今回は少しわかりづらかった。次回作もあるらしい。
とりかへばや物語 鈴木 裕子 編 角川文庫 「ビギナーズ・クラシック 日本の古典」の1つ。抜粋して書かれており、対訳もついているのでわかりやすい。最後までどうなるのか、どきどきして読んでしまった。以前読んだ『テンペスト(池上 永一)』に共通する要素がある。
妖魅変成夜話1〜3 岡野 玲子 平凡社 マンガ陰陽師の作者が、今度は舞台は唐の時代の妖の世界を描いている。仙人・妖怪・幽霊・きつねありの盛りだくさん。古本屋で買ったので、3巻まで、4巻もあるらしいから探してみよう。
心霊探偵八雲5
つながる想い
神永 学 角川文庫 今回は母の愛が大きなポイントだと思う。ちょっとうるっとしてしまった。
イノセント・ゲリラの祝祭 海堂 尊 宝島社 バチスタシリーズは今回は厚生省にメスが入る。著者は現役の勤務医(病理医)。『死因不明社会』という著書もある。今の医療行政の現実や矛盾が現役の医者の目を通して、鋭く描かれている。役人なんて、こんなものなんだろうとすごく実感がこもっている。
MW(ムウ) 司城 志朗 小学館 同名の映画のノベライズ。映像を意識して書かれているのか、読む私がそう読んでしまうのか?
とりぱん7 とりの なん子 講談社 生ゴミ産の野菜が元気がいいという話、まるで我が家のよう。日常もよく見ていくと面白い。日常の自然を見ることが少なくなったと思う。
百鬼夜行抄18 今 市子 朝日出版社 今回は律と母、律と青嵐の関係を中心に廻っていく。
怪奇の国ニッポン 荒俣 宏 集英社文庫 荒俣氏が率いる「新日本妖怪巡礼団」が日本各地の歴史の裏の怪奇な場所に行って文物を見て廻る探検記。こんな不思議なところがいっぱいあるものですね。
骨盤にきく 片山 洋次郎 文藝春秋 「骨盤」と言う言葉に反応してしまう。整体と言うと「ボキボキ」というイメージがあるが、呼吸法や姿勢で自己調整機能に働きかけるのだ。「更年期」は身体の変革期で、身体を立て直すチャンスと捉える。変化する自分をどう受け入れるかで、その後の生きやすさに繋がると書かれていた。私はまだ自己肯定できる状態ではないと感じた。ここが変革期なんだろうな。
心霊探偵八雲4
守るべき想い
神永 学 角川文庫 解決はしたが、また新たな謎が浮上。次回作も読まなくっちゃ!
極北クレイマー 海堂 尊 朝日新聞出版 地方の破綻しかけた行政と病院に新しい風を入れる。一連のシリーズにでてきた人たちも出てくる。いろいろ絡み合っている人間関係。産婦人科医療の問題も提議している。
リンゴが教えてくれたこと 木村 秋則 日経プレミアシリーズ 無農薬・無肥料を実践し、失敗を重ね、周りの人からは非難される生活。それから土を観察・研究し、農業のあり方を問うている。「人間が米やリンゴを実らせるのではない。米を実らせるのは稲で、リンゴを実らすのはリンゴの木。人間はそのお手伝いをしているだけ。」この言葉が重い。人間は何でもできると思い上がっていると気がつかせられる。
マイマイ新子 高樹 のぶ子 新潮文庫 昭和30年、私の生まれ育った環境とは違うけど、なぜか懐かしい匂いがする。ほろ苦く甘酸っぱい思い出がわきあがる。
GOEMON 竹内 清人
原案・紀里谷 和明
幻冬舎文庫 映画を先に見た。基本的には映画と同じ。映像を思い描きながら読んだ。
テンペスト 下
花風の巻
池上 永一 角川書店 時代は幕末、明治へ。大きな波に揺さぶられながらたくましく生きている人々を描かれている。劇画風である。
重力ピエロ 伊坂 幸太郎 新潮文庫 映画の予告を見て読んでみようと思った。映像化が難しいと書かれていたが、なんでかな。
99のなみだ・空
涙がこころを癒す短編小説集
リンダブックス編集部 泰文堂 暖かい涙だ。通勤のバスの中で読んでしまった。こりゃいかん、こみあげてくる。人前では読んではダメだ。
文明は緑を食べる 安田 善憲 読売科学選書 欧米を中心とする文明は自然を支配し、人間の思うがままに盗り尽くし、破壊していった歴史だった。日本は縄文の時代から廻りの森と共存して生活してきた。近年の高度成長期に自然を駆逐して自然をも支配しようとした時期があった。世界ではマイノリティの民族の人たちは、自然にも神々や命が宿ると思い、自然と上手く共存している。しかし、欧米の思想に野蛮とか遅れているとか言われて、アイデンティティを崩され追いやられている。人間至上主義の弊害を考え直さねばいけないと思う。
テンペスト 上
若夏の巻
池上 永一 角川書店 ジェットコースターような展開。大河ドラマと昼メロと韓流ドラマを足して3で割ったような話だ。
彩雲国物語
黄梁の夢
雪乃 紗衣 角川ビーンズ文庫 外伝。昔の子どもの時代や親達の話。謎が繋がった。
他力 五木 寛之 幻冬舎文庫 法然、親鸞、蓮如の考え、行動を書かれている。彼らが生きた時代が今の混沌とした時代にあてはまるところがある。
メイク・セラピー
顔と心に聞くリハビリメイク
かづきれいこ 筑摩書房 事故や病気で顔にダメージがある人は多い。心にもダメージを追ってしまう。隠す化粧ではなく、元気を出す「気粧」といっている。アンチエイジングも書かれているが、元気に老いていきたいと思う。
病の神様
横尾忠則の超・病気克服術
横尾 忠則 文藝春秋 本中に「一病息災」という言葉がでてくる。病を得ることで見えないものが見えてくる。(幻視幻聴じゃない)自分の弱いところ、見失ってなってしまった所に気がつかされたり、命に関わる更に大きな病を防いだりするのだろう。病だけではなく、小さなアクシデントも大きな事故や事件を注意を促して未然に防ぐ役割あるのだと思う。
裁判の「お約束」 板倉 宏 青春文庫 自分の一生で裁判はお世話にならないことが一番だが、この先、裁判員に選ばれるかもしれない。裁判員制度のことは、新聞、テレビ等で聞いていたが、まだまだ知らないことがあった。仕組みがよくわかった。
転生 仙川 環 小学館文庫 医療ミステリー第2弾。今回は体外受精とクローンの問題。主人公の女性が気が強くて鼻についたが、変化に注目。
パパラギ
はじめての文明を見た南海の
酋長ツイアビの演説集
エーリッヒ・ショイルマン/td> ソフトバンク文庫 「パパラギ」とは白人のこと。正確に言えば、天を破って現われた人。白い帆船を見てそう思ったらしい。「パパラギ」の初版は1920年。もう、90年前のこと。この酋長の文明に対する観察が鋭い。私達の生活、考え方、行動の矛盾を見事についている。彼は今の世界の状態をどう見るのであろうか。
感染 仙川 環 小学館 医療問題(臓器移植)を取り扱った作品。それに、夫婦の愛、サスペンスの要素が含まれている。思い題材だと思ったが、さくっと読めた。
夜回り先生 水谷 修 小学館文庫 夜回り先生のことはテレビのドキュメンタリーで見て知っていた。先生の過去の失敗も書かれている。子供達の非行は周りの大人の心無い言動が大きく影響されるということを、心に留めなくてはいけない。
廃墟建築士 三崎 亜記 集英社 この著者の作品は不思議な世界を描いている。しかし、全くSFの世界ではなく、今の世界に存在するような錯覚にも陥らせる。今回の世界は「建築・建物」に関する短編集。
死化粧
最後の看取り
小林 光恵 宝島社 「死化粧」と書いてエンゼルメイクという。映画「おくりびと」が注目され、これももうひとつの「おくりびと」だと思う。看護しから作家になった著者が、エンゼルメイクの研究会を通して知った、エピソードを元にした小説。死者と生きているもの(家族・看護師)との交流を心温かく描かれている。死んだ際に施される化粧とは1つの儀式ではない、送る側の心の整理にもつながると思った。こんな風に送り送られたら、すばらしいと思う。
風の男 白洲次郎 青柳 恵介 新潮文庫 テレビドラマがあったので、本を捜して読んでみた。周りの人の証言で白洲次郎の人となりを紹介している。権力を振りかざす人を嫌い、弱いものを暖かく見ている人だと思った。本人が書いた著書も買ったので読んでみるつもり。
夏が来なかった時代
歴史を動かした気候変動
桜井 邦明 吉川弘文館 13世紀の終わりから19世紀の中ごろまで「小氷河期」といわれる時代だった。中でも4回の極小期があった。作物は育たなく、飢饉が襲い、ペストが流行した。そして、フランスでは革命があった。日本も浅間山が噴火があって、飢饉が続き、世情は不安定になった。歴史の1つ1つを気候に結び付けて繋げていくと、更に歴史が面白くなる。天候がずっと悪かったことが、小説や絵画でも記されていることに気がつく。地球の気候は温暖化と低温期を繰り返している。太陽の影響であろう。今、温暖化といわれるが、この先地球はどう変化していくのであろうか。
日本でいちばん
大切にしたい会社
坂本 光司 あさ出版 静岡のテレビ局の企画でドキュメンタリー番組のもとになった本。今の世の中、自分だけ儲かればいいとか、リストラや偽装問題とかでうんざりしてしまうニュースがたくさんある。この本を読んでいて、感動で涙してしまった。働く人を大切にする会社はお客様や社会を良くするとわかる。
怪人二十面相・伝 北村 想 小学館文庫 映画「K−20・二十面相伝」を見てから、原作の作品を探してみた。映画とはストーリー展開がちがう。本文の最後に「PARTUに続く」とある。本当にあるのかしら。気になる。
眼前の敵 いしいひさいち 河出書房新社 (マンガ)戦争をコメディにしちゃうなんて、不謹慎?!こんな本を読めるのは平和な証拠。作者の鋭い視点に思わず笑ってしまう。
「世界の秘密結社」が
よくわかる本
桐生 操 監修
潟激bカ社 編
PHP文庫 こういうトレビア本って思わず買ってしまう。へぇ〜って、連発。
「心の掃除」の
上手い人 下手な人
斎藤 茂太 集英社文庫 普通に暮らしていても心にいろいろな滓ができる。心の持ち方一つで生き方が変わっていくのだ。少しずつでも前に進めばいいのだ。
文鳥様と私9 今 市子 グリーンアロー出版社 久々に鳥マンガ。老鳥看護、読んでいて身につまされる。
裁判長!
これで執行猶予は甘くないすか
北尾 トロ 文藝春秋 裁判員と傍聴人では立場がちがうけど、裁判の内側やどろどろした人間関係も垣間見れる。
心霊探偵八雲3
闇の先にあるもの
神永 学 角川文庫 引きずり込まれる魅力がある登場人物である。
モダンタイムス 伊坂 幸太郎 講談社 人間社会の営みは全てシステムに組み込まれている。個々の人間は自分の仕事をしているだけ。だから、どんなことも罪悪感も感じない。ちょっと近未来な時代のミステリ。
フレディの遺言 フレディ松川 文
こころ美保子 絵
朝日新聞社老人病院の院長が書いた「認知症」についての絵本と解説。介護の心得、ボケないための生活習慣などが書かれている。シンプルでわかりやすい。
新装版
新西遊記(上下2巻)
陳 舜臣 講談社 玄奘の実際の行程、「西遊記」の解説、そして著者の現地ルポを織り交ぜて書かれている。今昔の歴史的背景がわかる。
MOMENT 本多 孝好 集英社 病院の中で広まる死ぬ前に願いが1つ叶うという噂、それから生と死、死への恐怖、家族への愛、生きていくということの大切さがを描いている。
せちやん
  星を聴く人
川端 裕人 講談社 不思議な中年に出会った少年3人組。彼らは宇宙に魅せられて大人になっていく。そして、ほろ苦い結末。
バッタに抱かれて 戸渡 阿見 たちばな出版 ちょっと不思議な短編集。言葉遊びがあったり、エッチな作品があったり、まじめのがあったり。同じ人の作品だと思えない面白さ。好き嫌いがはっきり出る作品かも。
いっちばん 畠中 恵 新潮社 「お雛ちゃん」の話が好きなんですよね。若旦那だけではなく、他の登場人物も必死で自分の生き方を求め、生きている。ほっとしてそして、心が強くなる。
兵隊たちの陸軍史 伊藤 桂一 新潮社 重い内容だと思っていた。しかし、兵隊の生活を坦々とわかりやすく書かれていて読みやすかった。イデオロギー的に左右されてない点もよかった。上に立つものの資質が戦争で大きく影響するものだとあらためてわかった。
忍びの国 和田 竜 新潮社 忍者というと手裏剣とかの技を連想するが、本来は騙し騙されの心理作戦がメインだ。重い力技の作品だと思った。
僕僕先生
薄妃の恋
仁木 英之 新潮社 僕僕先生の第2弾。ほんわか仙人ファンタジー。厳しい修行なんかない、心を許しちゃうゆるキャラ。何やかや言っても困ったことを解決しちゃう。
庵堂三兄弟の聖職 真藤 順丈 角川書店 日本ホラー小説大賞の受賞作。ホラーと言ってもこわくはない。ネタばれになるかな。遺体から遺工品なるものを遺族の依頼で作っていく話。グロイといえばグロイ表現もある。しかし、窓から注がれる日差しのような明るさと暖かさを感じてしまう。
心霊探偵八雲2
魂をつなぐもの
神永 学 角川文庫 次に繋がる謎の人物の登場。八雲は不器用で素直でないなぁと思わせる。それがまた魅力的。
アイスクリン強し 畠中 恵 講談社 明治20年代の西洋菓子屋職人と官憲と女学生を中心に繰り広げられる青春模様。「しゃばけ」シリーズと比べると、現実味が出てくる作品である。
地図男 真藤 順丈 メディアファクトリー テレビの本紹介に出ていたので、読んでみた。地図帳と物語の組み合わせに驚く。その地図男自身が物語の中身とシンクロしていく不思議な関係
トンスラ 都築 浩 幻冬舎文庫 「トンスラ」って、フランシスコ・ザビエルの髪型。頭頂部を円形に剃ったこと。ドラマ化とあったが、静岡でもやっていたのだろうか。なんか笑って呆れておこって、最後に癒されていく。



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