読書記録(2015年)


2015年に読んだ(読み終わった)本を紹介します。
最近読み終わった本が上に書かれています。



本の名前 作者 出版社 感 想
ボクは坊さん。 岡田 裕蔵 集英社文庫 人気のエッセイを映画化、そしてノベライズ。24才で突然お坊さんになっての奮闘、悪戦苦闘。面白くてほろりとする。
旅のラゴス 筒井 康隆 新潮文庫 文明を失った世界で超能力を獲得しだした世界。旅を続けて知識を得ようとする男。不思議な世界感に翻弄される。
猫の手、貸します かたやま 和華 集英社文庫 旗本の跡取りが猫の姿になってしまったという奇想天外な話だが、裏長屋での日常的人情話である。設定が無理があるなあと思いつつ、同じ長屋の人たちが「猫が人間にになりかけ」とあっさり認めちゃっていることがおもしろい。
レアリアU
仮面の皇子
雪乃 紗衣 新潮文庫 過去の事情が明かされる。今後の展開が気になる。
心霊探偵八雲
another files 裁きの塔
神永 学 角川文庫 番外編。今回は晴香が容疑者になる。八雲の心情が興味深い。
レアリアT 雪乃 紗衣 新潮文庫 彩雲国物語から新作。待ってました!ファンタジー小説の大作が始まるか。
クマにあったらどうするか
アイヌ民族最後の狩人
  姉崎等
姉崎 等
片山 龍峯
ちくま文庫 私の所では、「クマ」に会うことはないけれど、タイトルに惹かれた。インタビュー型式で語られている。怖いと思われているクマだが、本当のクマは人間を恐れている。そして、人間がクマの領域にキャンプや釣りで入り込んで、残飯や缶やカップをその場に残していく。そして、その味を覚えて里に下りていく。ルールを破るのは人間なのだ。実がなる雑木林をなくし、針葉樹林を植林することにより、森の生態系は崩されていく。怖いのはクマではなく、人間であるのだ。
陰陽師
鼻の上人
夢枕 獏 文藝春秋 ちょっと、芥川龍之介の「鼻」をモチーフするような話の始まり。晴明と道満が協力して解決。
命売ります 三島 由紀夫 ちくま文庫 三島由紀夫のイメージが覆される作品。えっ!とおもった。
パラダイス・ロスト 柳 広司 角川文庫 ジョーカーゲームの第三弾。今回は外国でもスパイ活動。危機一髪を臨機応変に解決。戦争が嫌だけど、これはスマートで胸がスカッとする。
なりたい 畠中 恵 新潮社 しゃばけシリーズの最新刊。先に出版された「江戸さがし」にも繋がってくる。生まれ変わっても、また一緒に暮らす。「生まれ変わっても探し出す。」この言葉がキーワードになってくると思う。若旦那の大きな意志が見えてくる。
弥生集落像の原点を見直す
登呂遺跡
岡村 渉 新泉社 シリーズ「遺跡を学ぶ」に登呂遺跡が登場。再発掘調査の結果をまとめる。
稲と日本人 甲斐 信枝 さく
佐藤 洋一郎 監修
福音館書店 稲が日本に伝えられてから2千数百年。日本人の生活を一変させた。長い歴史の中での喜び、苦しみもあった。稲の歴史がよくわかった。
平岡浅子
  気高き生涯
長尾 剛 PHP文庫 朝ドラのヒロインのモデル。彼女の自叙伝「七十になる迄」に基づいて書かれている評伝。彼女は明治維新の荒波を持ち前のパワーと知恵で乗り切っていく。座右の銘は「九転び十起き」。商売人だけではなく、教育者でもあり、キリスト教徒であった。女性の地位向上意識開拓にも貢献した。晩年、若き日の市川房江、村岡花子にも影響を与えている。日本にはすごい人がいたことに、驚いた。
弥生時代の歴史 藤尾 慎一郎 講談社現代新書 AMS炭素14年代測定で弥生時代の始まりが500年も早くなった。この話は聞いていたことだが、500年違うことはいろいろなことが(今まで定説だったことが)違う様相になってしまう。ちょっと混乱してしまった。
虫けら様 秋山 あゆ子 ちくま文庫 昆虫漫画。擬人化された虫たちが織り成す不思議世界に引き込まれる。虫たちがキモかわいい。
プリニウスV ヤマザキ マリ
とり・みき
新潮社 古代ローマを舞台に不気味な兆候。次号はどうなるのか?
完本 戒老録 曽野 綾子 祥伝社黄金文庫 これからの人生のために指針になってくれそうだと思った。
江戸の象吉 太田 大輔 講談社 動物たちが暮らす江戸の町にゾウの象吉がやってきた。江戸時代(吉宗)の生活を動物たちで見立てて書かれた児童書。以前、江戸東京博物館で見つけた。親子で楽しめる本。
神様のカルテ0 夏川 草介 小学館 主人公の学生時代、研修医時代そして山岳カメラマンの妻の姿を描く。この本の読後感はさわやかな風のようだ。
歴代皇后125代総覧 歴史読本編集部 新人物文庫 連綿と父系の血縁家系を繋いできた天皇家。配偶者を見ることによりその時代の背景を見ることができる。その時代時代によって苦労もあったのだろうと思う。
うれしい悲鳴を
あげてくれ
いしわたり 淳治 ちくま文庫 本の帯で面白いと書いてあったので買った。著者はロックバンドの作詞家兼ギターリストそして音楽プロジューサーの肩書を持つ人。私は全然知らなかった。本はショートショートの小説とエッセー。小説は楽しめたが、エッセーはこの人のことを知らないのであまり楽しめなかった。ファンの人なら、面白いだろう。
珈琲店タレーランの事件簿4
ブレイクは五種類のフレーバーで
岡崎 琢磨 宝島社文庫 今回はサイドストーリーともいえる短編集。文章の中で騙される仕掛けがある。今回も謎解きがさせる。亡き大叔母との思い出も書かれている。
ピアノを弾きたいあなたへ 樹原 涼子 講談社+α文庫 ピアノ初心者が独習用の本だと思った。通販で買ったので中身は確認できなかった。結局のところ、いくつになっても専門家に習う方が良いというのが結論だった。やっぱり・・・
うばかわ姫 越水 利江子 白泉社招き猫文庫 時代劇とファンタジーの融合。自分の美しい容姿に自信を持って生きてきた少女が、老婆と出会い、着物を交換することにより、呪いがかけられ、醜い老婆に変わってしまう。これから、新しい出会いがあり、不思議な体験がある。これにより本当に大切なものを知っていく。時代劇もファンタジーも好きな私にとっては面白かった。
蜩ノ記 葉室 麟 祥伝社文庫 同名の映画の原作。映画の出演者を思い浮かべて読んだ。主人公の清廉な生き方の感動。信念とやさしさと強さを感じた。
かむろば村へ 涌井 学
原作 いがらしみきお
小学館文庫 映画「ジヌよさらば」のノベライズ。お金を一円も使わない生活のために田舎に引っ越しする主人公。そこで村人たちとの交流で生き方を見つけていく。笑いあり、涙あり。面白い展開。
ダブル・ジョーカー 柳 広司 角川文庫 ジョーカーゲームの第2弾。スパイたちの騙し合い。ジョーカーゲームとリンクするところもあっておもしろい。
ほうらいの海翡翠
西原無量のレリック・ファイル
桑原 水菜 角川書店 考古学、遺物をめぐって殺人事件が起こる。考古学の学術的背景(旧石器ねつ造の暗部)も物語に織り込まれている。古代史ミステリーだけど、国際利権も見え隠れして展開していく。
夜の光 坂木 司 新潮文庫 高校生4人の青春小説。学校、家庭を戦場と見立てて、自らスパイとして謎解きをしながら、成長していく。
決戦!大坂城 冲方 丁、葉室 麟 他 講談社 「決戦!関ヶ原」につづく七人の作家による競作。大坂城をめぐる人物を描く。全く知らない登場人物も出てきて興味深かかった。
バチカン奇跡調査官
独房の探偵
藤木 稟 角川ホラー文庫 奇跡調査官シリーズのアナザーストーリー。ローレンや平賀の弟も登場。今後の展開に関係するかも。
天皇と宮家 小田部 雄次 新人物文庫 副題は「消えた十一宮家と孤立する天皇家」とある。戦後、昭和天皇の直系の宮家を残して、皇籍を離脱させた。昭和天皇と宮家の関係は一筋縄ではいかない複雑な心情があり、深い溝があるとを知った。戦中は天皇を補佐するでもなく、軍の代弁者であったことも、初めて知った。
想像ラジオ いとう せいこう 河出文庫 読みながら、「なんなんだ!?」と探りながら、読み進めた。生と死を向き合うことはどういう事なのか、考えさせられた。また、違う時期に読むと感じ方が違うのではないだろうか。
天気が変えた
世界の歴史
宮崎 正勝 祥伝社黄金文庫 以前から天気と歴史の関係に興味があった。寒冷化は氷河期から現在に至るまで何回かあった。寒冷化すると穀物が取れないで飢饉が起こる。そして、社会が不安定化する。歴史は何度も繰り返す。
百鬼夜行抄24 今 市子 朝日新聞出版 今回も怖いのは妖怪ではなく、人の暗い思いだと思う。ちょっとわかりづらかったが、2度の読み直すとはっきりする。
決戦!関ヶ原 冲方 丁、葉室 麟 他 講談社 7人の作家による7人の武将を主役にした短編小説。それぞれの立場の武将たちの関ヶ原を描いている。読みごたえがあった。続編の「決戦!大坂城」も読みたい。
ぬけまいる 朝井 まかて 講談社文庫 三十路前の幼馴染が家も仕事もほおりだして、伊勢参りに出かける。手形無しの抜け参り。だましだまされ、そして恋あり。自分の生活、生き方を模索していく。女性版「東海道中膝栗毛」。
民王 池井戸 潤 文藝春秋 はじめは政治の裏側を扱うと思ったが、読み進めるとSF?お笑い?と思ってしまうが、最後には真の政治とは何かを問う作品であった。おもしろかった。テレビドラマ化が楽しみだ。
陰陽師
玉手匣4.5
岡野 玲子
原案 夢枕 獏
白泉社 酒呑童子に喰うか喰われるか、源頼光の討伐も入ってどうなるか。
とりぱん18 とりの なん子 講談社 どたばたのアメリカ旅行記が面白かった。アゲハの幼虫に右往左往するところも我が家と共通するところがあった。
陰陽師
蒼こうの巻
夢枕 獏 文藝春秋 今回は蘆屋道満も良い役回りもあって、新しい発見。
プリニウスU とり・みき
ヤマザキマリ
新潮社 皇帝ネロ登場でこの先どうなるか。楽しみである。
最後のトリック 深水 黎一郎 河出文庫 読者が犯人というキャプションに思わず、手に取ってしまった。「なんでこの話が出てくるのか」という伏線が張り巡らせて、そういう事だったかと気が付く。
プリニウスT とり・みき
ヤマザキマリ
新潮社 またローマ時代の物語(マンガ)。博物学者のプリニウスも相当に変わっている。
有頂天家族
二代目の帰朝
森見 登見彦 幻冬舎 恋の話も織り交ぜて、狸、天狗、人間入り乱れて、大乱闘。3部作の第2巻。次作も楽しみ。
さんすくみ9・10 絹田 村子 小学館 10巻で最終巻。へたれな3人組も大人になって自立する。
ジョーカーゲーム 柳 広司 角川文庫 映画は見なかったが、ここはどう表現したのかと想像するのが楽しい。
冬姫 葉室 麟 集英社文庫 信長の次女で蒲生氏郷に嫁いだ冬姫。この人のことは知らなかった。生き抜くために女のいくさをしていく。主人公の芯の強さ、心の純粋さ、登場人物の女のこわさ。信長を巡る女たちの人間関係が絡み合いながら、展開していく。
ソクラテスの妻 柳 広司 文春文庫 ギリシア神話をわかりやすく短編集にした。神話の登場人物一人一人が語りながら物語を進めていく。
アフリカで誕生した人類が
日本人になるまで
溝口 雄司 SB新書 人類の進化の謎を科学的に迫っている。そうだったのかという事が多い一冊。
バチカン奇跡調査官
原罪無き使徒達
藤木 稟 角川ホラー文庫 今回は日本が舞台。天草の隠れキリシタンとバチカンの関係。宣教師たちが布教しながら、世界を植民地化し征服した歴史も触れられている。
ヘタリア
world☆stars1
日丸屋 秀和 集英社 今回はイタリアの歴史、ローマ帝国を中心に面白おかしく描いている。
舟を編む 三浦 しおん 光文社文庫 映画化された本書。映像も見て見たいと思った。辞書の世界はおもしろいと思った。
お茶の味 渡辺 都 新潮社 京都の老舗お茶屋さんのおかみさんが書いたエッセイ。お茶のこと、京都の歳時記の紹介。お茶をゆっくりを飲みたくなった。
ビブリア古書堂の事件簿6
栞子さんと巡るさだめ
三上 延 メディアワークス文庫 こんな繋がりがあるとは!?と驚く展開。シリーズも終わりに近づく。
風の王国 毛利 志生子 集英社文庫 時代は唐。大河歴史ロマン。最初は少女小説だった。そこから文庫化されたらしい。その後もあるらしい。
認知症
「不可解な行動」には理由(ワケ)がある
佐藤 眞一 SB新書 「認知症の人」と「介護する人」の心を具体的な事例を挙げて説明し、解決法が書かれいている。駅の本屋で見つけ、思わず買ってしまった。
親が倒れた!
桜井さんちの場合
小林 裕美子 新潮社 介護を書いたコミック。姉の紹介で読む。父が脳梗塞になり、認知症になる。そして介護していた母が脳腫瘍で倒れる。残された子どもたちは?介護する人、される人の気持ちと事情がよく書かれている。なんか、私の実家のような気がして、身につまされる。介護のことが平易な言葉でよくわかる。
家族よ、ボケと闘うな! 医師 長尾 和弘
役人 近藤 誠
ブックマン社 副題は「誤診、誤処方だらけの認知症医療」とある。最近、認知症というキーワードで本を選択してしまう。医師が治療はするが介護は別である。『闘うな!』と言われても、なかなかその境地には至らない。
聖☆おにいさん11 中村 光 講談社 今回も弟子や悪魔が入り乱れて、大騒動。くすっと笑える。
みんなの少年探偵団 万城目学ほか4名 ポプラ社 怪人二十面相と少年探偵団の活躍を現代の作家5名がそれぞれ短編を書く。切り口が新鮮。
心霊探偵八雲9
救いの魂
神永 学 角川文庫 最後にすごい展開。この後どうなるか、とても気になる。
秋月記 葉室 麟 角川文庫 この著者の作品は江戸時代の藩の派閥争いが素のが多いのでは。藩政の刷新をさまざまな陰謀の中で、情熱をもって実行しようとする主人公。
60代にしておきたい17のこと 本田 健 だいわ文庫 まだ早いが、準備に為に読んでみた。若い友達を持つとか、子どもの人生に干渉しないとか、よくわかる気がする。
50代にしておきたい17のこと 本田 健 だいわ文庫 前述↓より、こちらの方が自分の中にすーっと入ってきた。「残りの人生でやりたいことを決める」とか「不義理をする」とか「昔の友人に連絡する」とかわかりやすい提案で真似しやすいと思った。
こころのおそうじ たかた まさひろ だいわ文庫 読むだけで気持ちが軽くなる本という副題に惹かれて購入。しかし、心が受け入れないと前には進めなかった。
ここまでわかった!
「古代」謎の4世紀
『歴史読本』編集部 新人物文庫 謎と言われる4世紀、新しい発見を知ることは面白い。
悟浄出立 万城目 学 新潮社 表題作「悟浄出立」を含む中国の物語をベースにした短編集。西遊記、三国志などの脇役の悟浄や趙雲を主役にして、本人の目線で書かれている。中国歴史小説好きには特に面白いと思う。
浮雲心霊奇譚
赤眼の理
神永 学 集英社 心霊探偵八雲のルーツか?幕末の世に登場。八雲の世界に置き換えると、この人があの人と、ちょっと面白い。若き日の土方歳三がキーパーソンで登場。次回作も期待できる。
はるまき日記 瀧波 ユカリ 文春文庫 副題に「偏愛的育児エッセイ」とある。漫画家の著者が赤ちゃんと夫の生活を鋭い視点で切り取った爆笑エッセイ。赤ちゃんが生後6か月の時に東日本大震災に遭う地震後の様子や感情を素直に書かれている。夫(父親)の視点も子育ての様子も興味深かった。
しゃばけ漫画
仁吉の巻
BUNTH COMICS 畠中恵 原作
漫画 高橋留美子ほか
「しゃばけ」シリーズのマンガ。本屋で見つけて早速購入。
しゃばけ漫画
佐助の巻
BUNTH COMICS 畠中恵 原作
漫画 萩尾望都ほか
「しゃばけ」シリーズのマンガ。漫画家の競書。登場人物の絵が違うから、ちょっと戸惑う。
えどさがし 畠中 恵 新潮社 「しゃばけ」シリーズの外伝。登場人物のサイドストーリー。おもしろい。明治に入った時の妖たち。「すえずえ」とリンクしている部分もあり、先が気になってしまう。
すえずえ 畠中 恵 新潮社 「すえずえ」は未来。その先のこと。今回はそれぞれの登場人物の未来、明日の話。若旦那の心境もかわってきたかも。



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