本の名前 | 作者 | 出版社 | 感 想 | |
---|---|---|---|---|
106 | 古書ミステリー倶楽部U | 坂口安吾 ほか | 光文社文庫 | 古書ミステリーといってもいろんな話がある。力業であったり、淫靡であったりする。アンソロジーは面白い。 |
105 | 赤ずきん、ピノキオ拾って 死体と出会う。 |
青蛛@碧人 | 双葉社 | 昔話シリーズの第4弾。童話のピノキオ、親指姫、三匹の子豚などをモチーフに殺人事件を赤ずきんが解決する。へんてこな設定だけど、推理は面白い。 |
104 | オリンピア・キュクロス7 | ヤマザキマリ | 集英社 | 話は最終章へ。ルシウスも登場。タイムスリップして、新たな明るい方向に飛ぶ。 |
103 | 戦国武将、虚像と実像 | 呉座 勇一 | 角川新書 | 英雄、偉人の人物像は時代によって大きく左右される。歴史観が180度に変わる。政治の影響のほかに、小説やドラマの影響を大きく受けうる。改めて再確認できた。 |
102 | 三千円の使いかた | 原田ひ香 | 中央公論新社 | 家族の一人一人をクローズアップして、お金の使いかた考え方を小説にしている。お金の使いかたは生き方にも通じている。登場人物がそれぞれいい方向に向かうとしている。あんしんした。 |
101 | 龍に恋う4 | 道草 家守 | 富士見L文庫 | 今回は猫又の瑠璃子を中心に動いていく。主人公の珠も贄の乙女から普通の乙女に変わって成長していく。自分の心に戸惑い始める。 |
100 | 白雲去来 金か国春秋外伝 |
篠原 悠希 | 角川文庫 | アナザーストーリーである。それぞれの登場人物の心の奥にからまった澱をほぐし流していく。 |
99 | 俳句の杜2022 精選アンソロジー |
本阿弥書店 | 句会でいただいた俳句集である。11人のアンソロジーである。人の俳句を詠むことはとても勉強になる。 | |
98 | 侠飯8 やみつき人情屋台編 |
福澤 徹三 | 文春文庫 | 今回は売れないユーチューバーを始め、やる気を失った若者を再生していく。 |
97 | 珈琲店タレーランの事件簿8 願いを叶えるマキアート |
岡崎 琢磨 | 宝島社文庫 | タレーランの参加する珈琲飲み比べイベントで事件が発生。美星が鮮やかに解決。美星とアオヤマの関係も微妙。 |
96 | 覚えておきたい 極めつけの名句1000 |
角川学芸出版 編 | 角川ソフィア文庫 | 名句1000の俳句集はいくつか持っている。この本は俳句の他に俳句の基礎知識や俳句クイズの難読季語もあり、為になった。 |
95 | 百鬼夜行抄30 | 今 市子 | 朝日新聞出版 | 律の親戚の海との関わりが強くなる。海は妖魔に魅入られている。2人の関係性がまだ大きくなる。 |
94 | その本は | 又吉 直樹 ヨシタケシンスケ |
ポプラ社 | 人気作家ふたりによる競作。ショットストーリーである。ちょっと考えさせられる話もあった。 |
93 | 日本史を疑え | 本郷 和人 | 文春新書 | 私が学校で習った定説が変わっている。こくこくと新事実が出てくる。楽しみである。 |
92 | 夏井いつきの「月」の歳時記 | 夏井 いつき | 世界文化社 | 月の俳句と月に関するに暦や科学に関する知識が書かれている。月に関する季語はたくさんある。きちんと使えるようにしたい。 |
91 | 怖くて 眠れなくなる植物学 |
稲垣 栄洋 | PHP | 植物といえど、強かである。しかし、人間が作り出した怪物のような植物もある。いろいろに影響を及ぼしながら生きている。何か絶滅してしまうと、ドミノ倒しのように絶滅が連鎖してしまうのだ。 |
90 | 瓢箪から人生 | 夏井 いつき | 小学館 | 今までの人生(半生)をエッセイとして綴られている。今テレビで注目されている作者だが、数々の挫折があった。挫折を乗り切ることにより『自然治癒力』を身に着けることができたと書かれている。 |
89 | 土から土器ができるまで | 望月 昭秀 | 縄文ZINE | この題名はsideAである。反対から読むのはsideBがあり「小さい土製品を作る」である。土器などを作る手順などを写真を加えてわかりやすい。手順だけでなく、仕組みなどが書かれている。 |
88 | 風と行く者 守り人外伝 |
上橋 菜穂子 | 新潮文庫 | 若き日のバルサと養父ジグロの旅と、現在のバルサの護衛旅が交差する。読んでいて、自分の両親のことを思い出した。 |
87 | 徳川家の家紋は なぜ三つ葉葵なのか 家康のあっぱれな植物知識 |
稲垣 栄洋 | 東洋経済新報社 | 江戸時代中心に植物についての知識を語っている。/td> |
86 | 土の中に日本があった 登呂遺跡から始まった発掘人生 |
大塚 初重 | 小学館 | 今年96歳で亡くなった大塚先生の著書である。私がボランティアをしている登呂博物館、登呂遺跡にとてもご縁がある先生である。1999年に登呂のムラ長になられた。先生の講演会も何回かお聞きして、ご本も読ませていただいている。五木寛之氏との対談「弱き者の生き方」は衝撃的だった。過酷な戦争体験が考古学人生を歩まれた原動力になったそうである。著書は素人でもわかりやすい表現である。そしてとてもお茶目な方だと感じた。 |
85 | 桜ほうさら(下) | 宮部 みゆき | PHP文庫 | 父の無念の真相が一歩ずつ近づいてくる。たどり着いた真相は苦いものであった。映像化してほしいと読んでいたが、もうすでにドラマになっていた。 |
84 | とりぱん30 | とりのなん子 | 講談社 | 生き物たちに振り回されている。そしてそれらを面白がり、愛しんでいる。東北の厳しい環境に生きている生き物たちに声援を送りたい。 |
83 | あきない世傳金と銀 13大海篇 |
高田 郁 | ハルキ文庫 | ついに最終巻、またまた大きな落とし穴が!しかし、みんな力を合わせ、知恵を出し合い助け合い、「買うての幸い、売っての幸せ」を掲げ船出する。とても格好よく思う。 |
82 | マンガでわかる 考古遺跡発掘 ワーク・マニュアル |
今田 しょうこ 監修 上田 真 |
創元社 | 発掘調査員の目から見た遺跡発掘のあれこれをマンガでわかりやすく伝えている。 |
81 | 春夏秋冬 雑談の達人 |
堀本 裕樹 | プレジデント社 | 季語にまつわる話を生活の中で語られる。会話仕立てで季語の本意を伝えている。 |
80 | ボタニカ | 朝井 まかて | 祥伝社 | 牧野富太郎の一生を負った小説である。牧野富太郎は植物学の大家である。在野の植物分類学の研究者であった。大学教授との確執、研究者として、本能のまま突っ走る姿はものすごい。しかし、裕福な実家の財産を 研究のために食い尽くしてしまった姿は共感できなかった。実家を守っていた本妻をあるのに他所に家族を作ったのも余り良い気持ちにならなかった。 |
79 | ビブリア古書堂の事件手帖 扉子と虚ろな夢 |
三上 延 | メディアワークス文庫 | 記憶喪失だった父が死んだ。本を巡る家族の確執を扉子が解こうとする。確執の裏には扉子の祖母の千恵子の思惑が見え隠れする。 |
78 | 歴史とは靴である | 磯田 道史 | 講談社文庫 | まずは、鎌倉女学院高等学校にて特別授業の内容をもとに再構成された分である。歴史についてわかりやすく伝えている。そして、ビリギャルや歴女の対談も面白い。 |
77 | くりかえして読みたい 名俳句1000 |
今井 義和 編 | 彩図社 | 前回の名俳句1000は、季節ごとの編集だった。こちらは、テーマごとに季節に分けている。生命の誕生から恋愛、死や病、老いなどのテーマに分かれている。なので、季語との取り合わせの俳句である。勉強になる。 |
76 | MIDNIGHT SWAN | 内田 栄治 | 文藝春秋 | 日本アカデミー賞の最優秀作品賞と草g剛の最優秀男優賞受賞の映画の小説家である。ニューハーフパブのステージに立つトランスジェンダーの主人公。育児放棄された親戚の子を預かることになる。バレリーナの才能を伸ばすべき母性が芽生えるが、運命は大きく傾いていく。哀しすぎる作品である。映画(DVD)も観たいと思った。 |
75 | 戦をせんとや 生まれけむ |
若木 未生 | 祥伝社 | 娘から借りた本。「鎌倉殿の13人」の時代が舞台。梶原景時の目線で源平合戦と頼朝と義経の確執が語られる。ドラマと並行をして楽しめた。 |
74 | 地球、この複雑なる 惑星に暮らすこと |
養老 孟司 ヤマザキマリ |
文藝春秋 | 二人の何年かにわたる対談。昆虫好きの二人が文化のこと、人間のこと、生き方について対談をされる。 |
73 | 桜ほうさら(上) | 宮部 みゆき | PHP文庫 | 父の無念を晴らすため、江戸に出てきて。真相を探ろうとするがまだたどり着いてはいない。いろいろな人と知り合い成長していく。 |
72 | 名俳句1000 | 佐川 和夫 篇 | 彩図社 | 季節別、年代別、俳人別の俳句アンソロジー。俳句上達の一つに鑑賞があるそうだ。また、時に触れ味わっていきたい。 |
71 | 珈琲店タレータンの 事件簿7 |
岡崎 琢磨 | 宝島社文庫 | 副題は「悲しみの底に角砂糖を沈めて」である。タレータンシリーズのアナザーストーリーの短編集。安楽椅子探偵の推理はさえる。時々、その冴えが怖いような気がする。 |
70 | チ。第8集 | 魚 豊 | 小学館 | 完結であるけど、なんだかもやもやする。解決していないようでも、時代は進んでいく。信じることと疑うことは両方必要である。 |
69 | 博士の長靴 | 瀧羽 麻子 | ポプラ社 | 気象学学者一家の60年を約10年おきに順を追って、綴られている。子、孫、ひ孫の世代のそれぞれの物語。あの時のあの人がここで登場して来るのかと発見する。タイトルも立春、処暑など時候がついており、気象、季節感も感じられる。 |
68 | 神様の罠 | 辻村深月 ほか | 文春文庫 | 6人の作家による短編ミステリー。神様の差配なのか、どんでん返しもあり、伏線もあり、もう一度読み直してしまう面白さ。 |
67 | 心霊探偵八雲11 魂の代償 |
神永 学 | 角川文庫 | 同時多発的に起こる心霊事件。そこから晴香が誘拐される。なんていう展開なんだろうか。 |
66 | 龍に恋う3 | 道草 家守 | 富士見L文庫 | 神の使いから子どもにされてしまった珠。小さい時から贄として生きてきたから、子供らしい感情を吐露することができなかった。子供を追体験することにより元に戻るはずだったが、なかなか戻れない。遊郭の調査をすることにより珠が自分の気持ちを素直に著すことができるようになる。 |
65 | セシルの王 1 | こざき亜衣 | 小学館 | エリザベス1世誕生と彼女を支えたセシルの話。謀略、周囲の思惑、宗教戦争と大きな荒波が何回も来るだろう。 |
64 | 憂国のモリアーティ17 | 原作、コナン・ドイル 竹内良輔・三好輝 |
集英社 | モリアーティとホームズの空白のニューヨークの3年間編がはじまる。 |
63 | コケはともだち | 藤井 久子 監修 秋山 弘之 |
LittleMore | 最近苔が気になっている。散歩の途中で緑のふわふわを見つけるとつい触りたくなる。まだ名前は覚えられていない。散歩のときに持って歩けるような、ポケット図鑑があると便利だが、まだ販売されていない。/td> |
62 | 今を生きるあなたへ | 瀬戸内 寂聴 聞き手 瀬尾 まなほ |
SB新書 | 瀬戸内寂聴が亡くなる4か月前に秘書の瀬尾まなほが聞き手になって、言葉を綴っている。大丈夫だよと言われている。刊行されたのは亡くなってから1か月である。最後のメッセージだ。 |
61 | 心霊探偵八雲 青の呪い |
神永 学 | 講談社文庫 | 八雲の高校時代。声が色をみえる共感覚をもつ同級生との関りをえがく。その彼は声の色で判断してきちんと話し合うことをしなかった。誤解が大きな間違えをしてしまう。彼との出会いで、八雲の心を開いていく。 |
60 | 大切なひとへ 生きることば |
瀬戸内寂聴 | 光文社文庫 | 2007年に刊行された本である。作者と交流のあった人達に送る言葉や思い出を綴られている。最後に古典、源氏物語、蜻蛉日記についても書かれている。古今の人たちのそれぞれの生き方から何を学べるのだろうか。 |
59 | 後宮の烏7 | 白川 紺子 | 集英社文庫 | 完結編。各々が本当の自分を取り戻していく。また再び最初から読み直したいと思った。10月からテレビアニメが始まるらしい。楽しみである。 |
58 | N | 道尾 秀介 | 集英社 | 6つの短編集。どの話からどの順序で読んでもOKのこと、何通りもの展開があるらしい。何の展開があるかもわからず、1つずつ読み続ける。初めは単なる短編なのだが、読み進めていくと、何かしらリンクしていることに気が付く。何回も読み比べしてみたいが、図書館で借りたので、無理そうである。文庫本が出たら、読み直してみたい。 |
57 | 草々不一 | 朝井 まかて | 講談社文庫 | 江戸武家の暮らし、生き方を書かれた短編集。仇討ち、学問、剣術といろいろな視点で書かれて地味だけど心温まる話であった。 |
56 | 死の世を覗いてきた少年 | 石井 龍生 | 副題は「奇妙な話十三話」で表題作を含めた短編集である。作者は私が会員である俳句結社の方である。『死』について書かれているのでおどろおどろしい話だと思いきや、全く違う。不思議で哀しくて、優しい気持ちのなるお話である。 | |
55 | 雑草キャラクター図鑑 | 稲垣 栄洋 | 誠文館新光社 | 私はキャラクター図鑑なるものが好きだ。一コマ漫画で植物の特徴を著している。実際の植物の写真が載っているが、小さいのでちょっとわかりにくい。そもそも雑草とは何か。人間に役に立たないのが雑草なのか。雑草魂というのは誉め言葉か。したたかな雑草の生きざまがたまらない。これからの散歩の観察が楽しみである。 |
54 | 菊池寛が落語になる日 | 春風亭小朝 | 文藝春秋 | 菊池寛の短編小説を今の創作落語に置き換えている。原作と比較して読めるものおもしろかった。 |
53 | 世界を変えた植物 | 稲垣 栄洋 | PHP文庫 | この本は前から気になっていた本である。興味を持ったのは米と麦のことである。植物にはそれぞれ歴史がある。一つの事象から、次々に影響が出て、今に至っている。 |
52 | 精霊の木 | 上橋 菜穂子 | 新潮文庫 | 「守り人」シリーズの作者のデビュー作。この作品の背景をみると、作者の研究のオーストラリアのアボリジニの歴史を土台をされているのではないかと思った。人間の愚かさ、傲慢さはいつの世も同じなのだと思った。 |
51 | 縄文ZINE13 | 望月 昭英 編集発行 | 潟jルソンデザイン事務所 | 縄文人大好きが作るフリーペーパー。今回のテーマは「不器用な縄文人」。ちょっとおかしな土器文様や土偶を考察する。いつも面白い観点が魅力である。 |
50 | 静岡怪談 | 神 薫 | 竹書房文庫 | 静岡在住の女医が県内の怪異を取材蒐集。各地に怪異がある。もちろん知っている場所もあった。取材がサラッとした話で、どろっとした後を引く怖さはない。 |
49 | くり返し読みたい 歎異抄 |
釈 徹宗 監修 | リベラル社 | 歎異抄は学生時代から解釈が難しかった。何度読んでも難しい。「他力本願」「悪人正機」の解釈は今の世でも誤解されている。当時も難しかったのであろう。信仰、往生、浄土の考えがなければ近づくことは無理なのだろうか。また年を経て読んでみたい。違う景色が見られるのかもしれない。 |
48 | 死神もたまにはも 間違えるものです |
榎田 ユウリ | 新潮文庫 | 死神お仕事シリーズ第2弾。人生最後に何をするのか、何のために生きるのか、考えさせている。強面の天使も関わっていて面白い。 |
47 | 句集 米寿 | 冨田 兼雄 | 東京四季出版 | こちらも句会でいただいた句集である。80台の大先輩の句集である。読んでみるととてもロマンチックであり、悠々自適な俳句集である。 |
46 | 俳句の宙2021 精選アンソロジー |
本阿弥書店 | 句会でいただいた俳句集である。14人のアンソロジーである。絵画展の絵を鑑賞しているようで、それぞれ個性の見える。同じ句会に所属されている方の俳句は優しいタッチの水彩画を見ているようだった。 | |
45 | 展覧会の怖い絵 | 中野 京子 | 角川文庫 | 上野の森美術館の「怖い絵」展は見に行きたかった。上京した時に見に行くつもりだったが、ものすごい列で断念した。「怖い絵」シリーズを見ていて、西洋の残酷な歴史が見え隠れする。9 |
44 | チ。第7集 | 魚 豊 | 宝島社 | 決め手は活版印刷。そして、追っ手は迫る。信仰か研究か一人一人の選択。使命は何か。次集が最終週になる。 |
43 | にゃん | あさの あつこ | 祥伝社文庫 | 幼いときから妖が見える主人公。大名の江戸屋敷で奥方に使えることとなる。大名の奥方様は猫だった。お家騒動に猫とキツネとの戦いも相まって大騒動。 |
42 | 農業は人類の原罪である | コリン・タッジ 著 竹内 久美子 訳 |
新潮社 | 2002年の著書である。100ページ以内だけど、読みごたえがあった。「原罪」という言葉を使っている。農耕を本格的に始めると止まらない悪循環に陥る。旧約聖書における農耕の存在が結構厳しい。農耕とは諸刃の剣である。 |
41 | 大河への道 | 立川志の輔 | 河出文庫 | 地図を作った伊能忠敬を大河ドラマにしようと市役所職員によるプロジェクトが始まった。調べていく内に意外な事実が現れる。江戸時代の伊能忠敬のチームと現代の市役所チームの話が交互に展開する。映画化されて面白いことになるようだ。 |
40 | 陰陽師の解剖図鑑 | 川合 章子 | エクスナレッジ | 陰陽師と言えば、安倍晴明である。そして、小説や漫画、映画などで知られている。しかし、天文、暦に通ずる科学技官でもあった。初めは天皇家のための陰陽師であったが、徐々に権力者のために力を尽くすようになった。知られざる陰陽師の世界である。 |
39 | 病は気から、死は薬から 薬剤師・毒島花織の名推理 |
塔島 郁 | 宝島社文庫 | シリーズ第4段。「病は気から」の「気」は気持ちではなく、体の中に流れている気である。今回は漢方薬やサプリメントについて書かれている。薬もサプリメントも一つ間違えると大きな害を人体に与える。 |
38 | 江戸の備忘録 | 磯田 道史 | 文春文庫 | 歴史に関するエッセイ集。歴史も新事実が出て、私たちが習っていた事と違うことが多い。歴史のトリビアが面白い。 |
37 | 夏井いつき、俳句を旅する | 夏井いつき | 悟空出版 | 俳句を読み解く楽しみ。有名俳人から市井の俳人、最年少3才の子の俳句を読み解く。幅広い句が詠める。 |
36 | 夏井いつきの日々是「肯」日 | 夏井いつき 俳句・文 | 清流出版 | 俳句とエッセイ。いろいろなものや事柄に目を向けている。楽しいときもつらいときも「俳句のタネ」がある。題名の日々是「肯」日の「肯」は、どんな自分でも「肯定」するということらしい。 |
35 | 夢に出そうなミクロ生物 | ミクロ生物制定委員会 編 | 扶桑社 | 図書館で見つけたキモかわいくて不気味な生物の写真集。原子顕微鏡でみた不思議世界。出てくる生物はSF映画に出てきそうな様相である。 |
34 | 御坊日日 | 畠中 恵 | 朝日新聞出版 | 時は明治初期。貧乏なお寺の住職は相場を行って家計を支えている。ここには町の困りごとが持ち込まれる。前住職の死の真相も謎である。幕末から明治維新へ、大きな変化である。これからもものすごいスピートで変化し続ける。戸惑いながらも進んでいく。「しゃばけシリーズ」とは違ったテイストである。 |
33 | またあおう | 畠中 恵 | 新潮文庫 | しゃばけシリーズの外伝。今回の主役は長崎屋の離れにいる妖たち。彼らが大活躍する。 |
32 | 月と日の妃 | 冲方 丁 | PHP | 一条天皇の妃、彰子を中心に書かれている。「月」とは望月を謳歌道長をはじめとした藤原氏<。「日」は日輪の天皇家。天皇の母、祖母として、平安を祈り、心を砕いた彰子。読んでいてキリキリしながら読んでいた。 |
31 | 鬼滅の教養365 | 監修 小和田哲男 瀧音能之 |
宝島社 | 鬼滅の刃に出てくる事象、セリフから日本史、昔話や民族学との繋がり、所以などが書かれている。ネタバレになるからこちらを先に読まないように書かれていたけど、読んでしまった。 |
30 | 合唱 岬洋介の帰還 |
中山 七里 | 宝島社文庫 | 友人の無実を信じて奮闘する洋介。「もういちどベートーヴェン」にひかれた伏線が回収される。合唱、中山七里氏の作品に出てくる、弁護士、法医学者、科学鑑定人、警視庁捜査一課、埼玉県警のオールキャストが登場する。隠れた糸を探し出し、紡いでいく。ぞくぞくした。 |
29 | にっぽんのスズメと野鳥仲間 | 写真 中野 さとる | KANZEN | サブタイトルに『身近な「お散歩鳥」観察』とある。最近、散歩をして鳥たちを意識して見るようになった。観察のポイントは「ものさし鳥」みつけること。スズメより大きいか。ムクドリ、ハト、カラスを物差しにするそうだ。本に載っているスズメたちの写真がとてもかわいかったです。 |
28 | 鎌倉・室町時代 | 本郷 和人 | 朝日新聞出版 | 「キーパーソンと時代の流れで一気にわかる」というサブタイトルがつく。今、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」がわかりやすくするかと思って、図書館から借りた。室町時代は複雑でわかりにくい。 |
27 | 小鳥草子 | 中村 文 | 山と渓谷社 | 雀を中心とした4コマ漫画と小鳥(野鳥)のエッセイ。作者の優しい面差しを感じる。 |
26 | あきない世傳 金と銀十二 出帆篇 |
高田 郁 | ハルキ文庫 | 「三方良し」の心をもって、商売する主従。いよいよ大きく船出をする。読者もドキドキしながら応援をする。 |
25 | マンガ古典文学 竹取物語 |
池田 理代子 | 小学館文庫 | 竹取物語はかぐや姫の話で知られているが、そこに著者のスパイスがかけられている。 |
24 | 後宮の烏6 | 白川 紺子 | 集英社文庫 | 前作から間が開いてしまったので、話の展開に戸惑う。人間世界だけでなく神々の因果がまある。もう一回読み直そうと思う。 |
23 | 陰陽師 水龍の巻 |
夢枕 獏 | 文藝春秋 | 博雅のウエイトが大きく占めている。「よい漢だな」という晴明の言葉があらわれている。このシリーズの中では晴明も博雅も出てこない話も載っている。ちょっと現代小説のような感覚であった。 |
22 | 幕末・明治を 生きた女性たち |
別冊歴史REAL | 洋泉社MOOK | その時の人たちは激動の時代を駆け抜けたのである。凛とした姿が見える。 |
21 | みすゞと雅輔 | 松本 侑子 | 新潮社 | NHKの「100分で名著」で紹介された。金子みすゞの詩は以前から好きで読んでいた。雅輔とはみすゞの実弟である。その弟の目線で綴られている。しかし、雅輔はどうしようないボンボンである。気持ちが弱いと思う。キリキリとする展開。出てくる人たちの生き方が不器用だと感じた。みすゞの詩は生きているときは詩集は発行されていない。時代の流れにちょうど合わなかったらしい。戦後だいぶ経って日の目を見られたのだ。読みながら胸が締め付けられるような感覚があった。 |
20 | 龍に恋う二 贄の乙女の幸福な身の上 |
道草 家守 | 富士見L文庫 | 妖怪が見える少女が口入屋で働き、主人ともに妖怪絡みの事件を解決していくシリーズ第2弾。少女が友達のために少しづつ成長していく。 |
19 | 眠れないほどおもしろい 吾妻鏡 |
板野 博行 | 三笠書房 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を受けて読んでみました。家康が吾妻鏡を愛読していたというのは有名。しかし、吾妻鏡は北条氏のために書かれたので、かなり盛られている。ドラマの予習になる。 |
18 | 妄想美術館 | 原田マハ ヤマザキマリ |
SB新書 | 美術小説で有名な原田マハとテルマエ・ロマエ等のマンガのヤマザキマリとの対談である。ふたりの好きな作家、作品を紹介される。二人が美術館を作ると何を選ぶか、妄想満開の対談である。 |
17 | むかしむかしあるところに、 やっぱり死体がありました。 |
青柳 碧人 | 双葉社 | このシリーズの第3弾。昔話とミステリーの融合。こんな展開があったのかと感心してしまう。文章の中に伏線がちりばめられている。読み解くのが面白い。 |
16 | 作家ごはん | 福澤 徹三 | 講談社文庫 | 「侠飯」シリーズの著者が作家ごはん。書かない作家と新人編集者と作家志望女子がお取り寄せグルメを食べつくす。そして出版社業界の裏がわ、あれこれが書かれていて、面白い。 |
15 | ヒポクラテスの試練 | 中山 七里 | 祥伝社文庫 | 法医学教室シリーズの第三弾。今回は寄生虫の亜種が死因。しかし、大いなる敵は人間のエゴである。寄生虫以上の毒をまき散らす。 |
14 | 源氏物語 解剖図鑑 |
佐藤 晃子 イラスト 伊藤ハムスター |
エクスナレッジ | 源氏物語全巻をイラストと解説で綴られている。イラストは男性が犬、女性が猫で描かれている。源氏物語は小説やマンガ、映像化された作品で知っているつもりだが、その背景や風俗などの説明が良く分かった。宇治十帖は今までよくわからなかったので、関係が良く分かった。 |
13 | 変な家 | 雨穴 | 飛鳥新社 | 変な間取りの家を調べていく内に、恐ろしくおぞましい連鎖が見えてくる。はじめ、会話形式で書かれているので、実際の話ではと思ってしまうほどだった。疑っていたこととは違う展開でちょっとだけほっとしたこともあった。 |
12 | 【至急】塩を止められて困っています【信玄】 | スエヒロ | 飛鳥新社 | 図書館で偶然見つけた。日本史パロディ戦国〜江戸時代篇とある。その時代にSNSがあったら、こんなことになるかも!?ツッコミどころ満載。他の時代も見てみたい。 |
11 | MONEY | 清水 義典 | 徳間文庫 | 「儲かる方法ここにあります」というキャッチコピー。窃盗、ねずみ講、誘拐等ブラックな話、犯罪小説を著者ならではの明るい筆致で書かれている。 |
10 | 遺跡発掘師は笑わない 三体月の呪い |
桑原 水菜 | 角川文庫 | 今回の舞台は和歌山。伝統的な能の世界と呪術。安珍清姫の伝説もからむ。 |
9 | 葬られた古代王朝 高志国と継体天皇の謎 |
宮崎 正弘 | 宝島社新書 | 高志国とは「越」の国。継体天皇は北陸出身、越中越前の「越」。そして、「ヌマカワヒメ」の存在。出雲との関係がつむがれる。しかし、本の内容の構成がわかりにくかった。また、地図や相関図があれば、わかりやすいと思った。 |
8 | あの世この世 | 瀬戸内寂聴 玄侑宗久 |
新潮文庫 | 現役僧侶で作家である2人の対談。2003年に刊行された本なので、約20年前の対談である。死の世界をどう伝えるか、どう捉えるか2人の話が興味深かった。何度も読み直してみたい。 |
7 | 作家刑事毒島 | 中山 七里 | 幻冬舎文庫 | 出版事情が描かれている。毒島は著者を投影されているらしい。癖強の主人公がばっさばっさ切るところが気持ちがいい。 |
6 | ぼくのお父さん | 矢部 太郎 | 新潮社 | いっぷう変わって、ちょっと困ったお父さん。だけど、だけど、ほのぼの素敵な家族だと思った。 |
5 | とりぱん29 | とりのなん子 | 講談社 | その年によって季節の移り変わりが違う。猫やテンなどの四つ足が良い味を出している。 |
4 | 炎環 | 永井 路子 | 文春文庫 | 大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を受けて、読んでみた。1978年に上梓された作品で直木賞受賞作である。鎌倉幕府成立時の権力闘争。まだ謀略というより武力行使が多い。ドラマの登場人物、キャストを思い浮かべて読むのも面白い。 |
3 | チ。第6集 | 魚 豊 | 宝島社 | 「異端解放戦線」が出てくる。目的は活版印刷で情報の開放すること。新しい展開。新たな出会い。 |
2 | 憂国のモリアーティ16 | 原作、コナン・ドイル 竹内良輔・三好輝 |
集英社 | モリアーティもホームズも生きていた。みんな生きて自分の罪をどう向き合っていくのか。 |
1 | 怖い俳句 | 倉阪 鬼一郎 | 幻冬舎新書 | 昨年読んだ「元気がでる俳句」に紹介されていたので、読んでみた。近くの図書館になかったので別の市から取り寄せてもらった。怖い俳句と言えば、幽霊関係かと思ったが、戦争とか自身の病苦とかがあったあと、人間の心の闇がすごい大きなウエイトを占めている。読んでいて、少々心が重くなった。もう一度「元気の出る俳句」を読みたくなった。 |