読書記録(2024年)


2024に読んだ(読み終わった)本を紹介します。
最近読み終わった本が上に書かれています。 



  本の名前 作者 出版社 感 想
25 平和の俳句 金子兜太
いとうせいこう 選
小学館 2015年1月1日から12月31日まで、東京、中日、北陸中日、日刊県民福井の4新聞に掲載された「平和の俳句」をまとめもの。投稿者の平和の思いを俳人金子兜太氏とマルチクリエーターのいとうせいこう氏が選び、読み解く。幼い子から年配の方が平和、戦争、球場について詠む。俳句といえば、季語ですが、無季の句が多かったが、戦争や平和を訴えるにはしょうがないのかもしれない。
24 百鬼夜行抄31 今 市子 朝日新聞出版 主人公 律の親戚の海が律の家に身を寄せることに。また大きな渦が取り囲む。
23 土偶を読む図鑑 竹倉 史人 小学館 著者は考古学の専門ではなく、人類学者が独自の視点で土偶を読み解いている。「土偶を読む」という本がもとだが、「図鑑」のほうがビジュアル的であり、簡易的なのでこちらを選んだ。内容は土偶の形は縄文時代の食物を模したということである。この食べ物がこの土地の縄文人が大切であり、ずっと大事にしたいことを表現しているらしい。
22 金春屋ゴメス 西條 奈加 新潮文庫 近未来の日本の中に鎖国状態の「江戸国」がある。主人公は小さい時に江戸国で生活していた。しかし、そこで疫病が起こり一人だけ生き延びる。その後日本国に移り住んでいた。また、父の言葉で江戸国に行くことになる。「金春屋ゴメス」のもとで疫病の正体を探索する。「金春屋ゴメス」のキャラが立ちすぎている。
21 俳句の宙2023
精選アンソロジー
本阿弥書店 15人の俳句。同じ結社の方が参加している。それぞれの色を感じる。勉強になる。
20 遠巷説百物語 京極 夏彦 角川書店 今回は東北遠野が舞台。中央政治と地方の不正も絡んでくる。やっかいな事件を解決していく。
19 隣はシリアルキラー 中山 七里 集英社文庫 タイトルが気になって購入した。読んでいくうちにどんどん本の世界に引き込まれた。しかし、著者だとどんでん返しがあるかと思って推理した。そうきたかという展開だった。
18 遺跡発掘師は笑わない
キリストの土偶
桑原 水菜 角川文庫 板状土偶と東北地方における隠れキリシタン。そして恐山のイタコ。そして偽書が絡む。無量の父、藤枝教授も登場。ギクシャクしていた親子関係が微妙に変化していく予兆が見られる。
17 イネという
不思議な植物
稲垣 栄洋 ちくまプリマ―新書 日本の食生活の中心「米」。そのイネは他の植物と比べると違うことが多い。人がイネを人に役立つように変えたのか。それとも、イネが人を操っている戦略なのか。人とイネとの深い関係。
16 侠飯9
ヤバウマ歌舞伎町篇
福澤 徹三 文春文庫 シリーズ第9弾。今回は今問題の半グレ問題。柳刃の言葉が身に染みる。解決がハードで格好良い。
15 嘘をついたのは、初めてだった 赤川次郎 他 講談社 書き出しはどの作品も「嘘をついたのは、初めてだった」から始まる。総勢29名のアンソロジー。1作品だいたい4〜5ページのショートショートである。読んでいて飽きない、多彩な作品集である。自分に合わないと思えば飛ばせるので楽である。
14 始まりの木 夏川 草介 小学館文庫 「神様のカルテ」の著者が民俗学を研究する子弟を描く。学ぶことは生きること。科学では解明できない不思議な世界を歩いて歩いて感じていく。続編もあればいいなあと思った。
13 よっちぼっち 齋藤 陽道 暮らしの手帖社 著者は聾者のカメラマン。妻も聾者。子ども二人は聴者、つまりコーダである。4人家族である。4人4様の生活を描いている。子供が成長すれば、もっといろいろな事件や困難も出てくるであろう。気になるところである。
12 バチカン奇跡調査官
聖剣の預言
藤木 稟 角川ホラー文庫 奇跡調査の結果はカルト集団の用意周到な陰謀だった。しかし、最後の最後に奇跡が出現する。
11 まいまいつぶろ 村木 嵐 幻冬舎 吉宗の嫡男第9代将軍家重は手足が不自由、話すことも存分できない。そこに言葉が理解できる家来にあう。障害があるけど、英邁な将軍。言葉を理解する家来が家重の口となって政治をしていく。理解の範疇をこえた間柄に周りの誤解や思惑が渦巻く。
10 憂国のモリアーティ
The Remains 2
原作 埼田要介
漫画 三好輝
集英社 人の声のオーラを見ることができる少女と知り合いになり、悪者を制圧する。しかし、これは序章に過ぎないらしい。
アミュレットホテル 方丈 貴恵 光文社 犯罪者のためのホテルが舞台。そこのルールはこのホテルで殺人事件を起こしてはいけないという。ホテル探偵が謎を解明して、犯人を同じやり方で葬っている。映像化すると面白いように感じる。だれが演じるといいのだろうか。
家康の誤算 磯田 道史 PHP新書 副題に、「神君の仕組み」の創造と崩壊とある。260年続いた江戸幕府がどのように作られ崩れていったが、わかりやすく書かれている。江戸幕府の功績をのちの明治政府は改ざんして世に知らしめている。もちろん悪いところもあったが、日本人の正直さが真面目さは江戸時代に培われたものと思う。今はかなり変質していると思うが・・・
神様のビオトープ 凪良 ゆう 講談社タイガ 事故死した夫の幽霊と暮らす主人公。彼女の周りにはいろいろな事情を抱える人たちがいる。最後、夫の幽霊はどうなるか気になるところ。人の思うこと、考えることは様々である。多様性を許容していくことを示唆していく。少し心がざわついた。
短編少年 伊坂幸太郎 ほか 集英社文庫 「少年」をテーマに9人の作家のアンソロジー。少年時代の繊細な感情が絡み合うドラマが展開する。トゲトゲするような状況だったり、ほろ苦かったりして、少年たちは成長する。
西巷説百物語 京極 夏彦 角川文庫 舞台は大坂。数々の因縁話を仕掛けして解決していく。林蔵の過去も明らかになる。前作に出た百介も登場していい味を出している。
俳句とエロス 復本 一郎 講談社現代新書 著者は私の所属している俳句結社と浅からぬ関係の先生である。著作は2005年。題名が私にとって衝撃的だった。日野草城の句を中心にエロスを読み解く。なかなか詠めるものではない。
セシルの女王5 こざき 亜衣 小学館 エリザベス1世の6歳の時。孤独な幼き王族だが、その鋭い片鱗が見え隠れする。
「宇宙」三十周年記念合同句集    「宇宙」発行所 私が会員である俳句結社「宇宙」の合同句集である。111人の自選句集であり、読みごたえがあり、勉強になった。
雨月物語 上田秋成
佐藤至子 編
角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス日本の古典。以前、雨月物語を基にした小説「雨上がり月霞む夜」を読んだ。原作が読んでみたくなった。



home home