読書記録(2024年)


2024に読んだ(読み終わった)本を紹介します。
最近読み終わった本が上に書かれています。 



  本の名前 作者 出版社 感 想
79 坪内稔典百句 稔典百句製作委員会 編 創風社出版 製作委員会の方々が句の紹介と一句ずつの鑑賞をしていく。自分が習ってきた俳句感とは違うので戸惑う。しかし、取り入れてみたい語句もある。好きな句は、「たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ」である。
78 アマテラスの暗号 下 伊勢谷 武 宝島社文庫 謎が謎を呼び、「ダ・ヴィンチ・コード」並みに敵が出現。サスペンス、アクションもある。見方だと思っていたのが敵だったり、周りが信じられなくなる。最後まで読者をざわつかせる。。
77 アマテラスの暗号 上 伊勢谷 武 宝島社文庫 「ダ・ヴィンチ・コード」を凌ぐという本の帯に惹かれて手に取った。いきなり、主人公の父の宮司の暗殺から始まり、数々の謎が立ち上がる。日本の神道とユダヤ教の関係が書かれ、あまりにも多い共通に驚かされる。
76 句集 富士 島村 正 (株)エスケーピー 「富士」を四季を通して詠まれている。こんな見方があるのかと驚くばかりだ。
75 なぞとき 畠中 恵 新潮社 若旦那の成長がみられる回であった。あっぱれであった。
75 杉田久女全句集 杉田久女
坂本宮尾 編
角川ソフィア文庫 女性俳人の先駆者である久女の句集と随筆と解説で構成されている。病気もあったり、家庭問題もあったり、師である虚子による破門などもあり、読んでいてちょっと苦しくなって、全句読むのに時間がかかった。
74 生と死の歳時記 瀬戸内寂聴
齋藤愼爾
法研 生と死だけではなく、様々なテーマの俳句が6句選ばれ、そのテーマに対する随筆がある。瀬戸内寂聴と俳人であり編集者である齋藤審爾の随筆である。俳句も随筆も味わいがある。
73 決定版
女人源氏物語一
瀬戸内寂聴 集英社文庫 この話は登場人物(女性)の語りでつづられている。立場によっても見方がちがう。一巻は桐壷から紫炎まで。
72 句集 冠雪 島村 正 株式会社エスケイピー 今年8月に亡くなった結社「宇宙」の主宰の第9句集である。もっと先生のもとで勉強したかった。遅まきながら、手に取った。
71 怖い俳句 倉阪 鬼一郎 幻冬舎新書 以前、図書館で借りて読んだのを、再び読み直した。ぞくぞくしたり、なぜ?と疑問に思う句が載っている。自分の心を深く詠み込んだ句もある。
70 続テルマエ・ロマエ1 ヤマザキマリ 集英社 妻が失踪。時代が移り変わりルシウスも職を失う。しかし、また日本の温泉にタイムスリップ。そこで弘法大師のことを知る。そして、日本温泉の知恵を知り、ローマの廃れたり、問題がある温泉を復活させる。次回が楽しみである。
69 とりぱん33 とりのなん子 講談社 今回は水鳥の話題が中心。
68 ミステリなスイーツ
甘い謎解きアンソロジー
坂木司 ほか 双葉文庫 5人の作家によるアンソロジー。前にも読んだことがある作品もあった。
67 日本列島はすごい 伊藤 孝 中央公論社 副題は「水・森林・黄金を生んだ大地」である。「すごい」とは「ぞっとするほど恐ろしいさま」を表す。とあった。自然は恵みももたらすが、危険は列島であることは、昨今の地震や台風、大雨などの災害からもわかることである。この列島は首都圏に人口、生活圏が集中していることは大きなリスクをはらんでいる。
66 軽いノリノリのイルカ 満島ひかり
又吉直樹
マガジンハウス 満島ひかりが回文を作り、それを基に又吉直樹がショートショートをつくった。こんな長い回文が作れるなんて驚く。回文は脈絡がないからこそ、不思議なショートショートが紡ぎだせれている。
65 にほんの結界
ふしぎ巡り
桜井 識子 宝島社文庫 寺社巡りが好きなので、興味を持った。作者はなにかスピリチュアルな霊能力のある方らしい。読んでいて少し違和感を感じた。神仏に加護を受ける方法とか心霊スポットをやり過ごす方法とか書かれている。
64 心霊探偵八雲
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幽霊の定理
神永 学 光文社文庫 八雲が御子柴に振り回されて事件を解決する。事件を解決するたびに八雲は自分の殻を破りつつあり、調査の方法も確立していく。晴香との出会いもあり、「赤い瞳は知っている」に続くみたい。
63 板上に咲く 原田 マハ 幻冬舎 棟方志功の一代記である。ゴッホに憧れ、世界のムナカタになった。「民藝」の先生との出会い、妻の献身が世界の「ムナカタ」になった。
62 心霊探偵八雲
INITIAL FILE
魂の素数
神永 学 光文社文庫 八雲が大学1年のとき、優秀だが超風変わりな数学者・御子柴岳人准教授と出会い、心霊と数学で事件を解決する。御子柴の強引な手法に戸惑う八雲も面白い。まだ晴香に会う前の八雲である。話のいたるところで登場している。
61 山頭火百句 坪内 稔典
東 英幸 編
創風社出版 山頭火の句を2句ずつ50人の方が鑑賞して、自分との出会いを書かれている。自由律俳句を代表する山頭火。有季定型で句を作っている自分にとっては違和感を感じる。山頭火の自由律の句を季語ありの五七五の句で作り直してみた。だけど、結果はとてつもない凡庸な句になってしまった。これは、彼の境遇や生き方、時代の流れもあるのだろう。境遇の影響は大きいけど、家族を捨てて、放浪、生乞をして、酒におぼれて、生き方には共感できない。
60 勿忘草の咲く町で 夏川 草介 角川書店 副題は「安曇野診療記」である。3年目の看護師と1年目の研修医との奮闘。地方医療の問題をソフトに切り込んでいる。
59 句集 帰心 秋本 惠美子 文學の森 私の入っている俳句結社の先生である。句は力強く、明るい。気持ちがよくなる。
58 コミック
生き物の死にざま
稲垣栄洋 原案監修
脚本・絵コンテ 慎吾
画 藤本たみこ
小学館 原作は以前読んでいる。生き物の命をつなげていることをわかりやすく著わせている。孫たちに読んでもらいたくて、購入した。
57 川端茅舎全句集 川端 茅舎 角川ソフィア文庫 脊椎カリエスを患い.45歳の若さで亡くなった。季語、露を多く詠んでいる。『露の茅舎』ともいわれる。「花鳥諷詠真骨頂漢」と虚子に言われる。丁寧な写生な句である。
56 静岡県俳句紀行 関森 勝夫 静岡新聞社 県内の句碑の紹介である。平成6年出版なので現在の様子とは違うかもしれない。句碑の置かれている状況や案内の不備にも言及している。
55 黒い雨 井伏 鱒二 新潮文庫 40年ぶりくらいに読んだ。非日常性の中でどう過ごしていたのが、淡々に記されている。また、時期をずらして読もうと思う。
54 短編童話集
幸せの壺
野中 とも子 カフェ図書館 こちらも俳句の先輩の書かれた童話集。読んでいて本当に幸せな気持ちになる。これまで舅姑の虐めや介護や娘さんの死があって、苦しく悲しい時があったという。その時期、唯一の楽しみは物語を紡ぎだすことだったそうだ。なので、彼女の童話は美しく優しい気持ちになるのだろう。
53 句集 大龍勢 加用 富夫 文學の森 同じ俳句結社の先輩の句集。句姿がとても美しいと思った。大龍勢とは藤枝岡部のロケット花火である。一度は見てみたいと思った。
52 薬剤師・毒島花織の名推理
薬なければ病なし
塔山 郁 宝島社文庫 今回は、認知症、介護問題、処方箋を使った闇バイトなど、最近の世相に合わせた話題が出る。薬剤師の視点の推理が冴える。
51 あきない世傳 金と銀
幾世の鈴 特別巻下
高田 郁 ハルキ文庫 百年へ商いを目指して五十鈴屋は進んでいく。特別編は他の登場人物のアナザーストリー。いろいろ問題が立ち上がり、各々の才覚で解決していく。
50 まいまいつぶろ
御庭番耳目抄
村木 嵐 幻冬舎 前作「まいまいつぶろ」の続編。6代将軍家重と言葉を解す家来の話に出てくる登場人物たちのアナザーストーリー。そこここに影となり見守り探るのが御庭番である。登場人物の関係が厳しく温かく優しく紡がれている。
49 ちゅんトーク2 初丸うげべそ イースト・ブレス 単純にかわいい。モズのモズパイアがお気に入り。
48 ビブリア古書堂の事件手帖W
扉子たちと継がれる道
三上 延 メディアワークス文庫 三世代扉子、栞子、智恵子の17歳が夏目漱石の作品とかつてあった貸本屋「鎌倉文庫」の謎を明かしていく。
47 池田澄子百句 坪内稔典・仲之島5 編 創風社出版 2014年にまとめられた本である。池田澄子の俳句は気になっていた。無季の俳句が多い。しかし、さらりとした句が多いと思った。
46 ちゅんトーク 初丸うげべそ イースト・ブレス 本屋で見て一瞬で鳥たちのかわいい絵の虜になった。
45 聖☆おにいさん21 中村 光 講談社 今回もキリスト教と仏教などのネタが満載である。
44 セシルの女王6 こざき 亜衣 小学館 セシルの子供が生まれるが、妻は死んでしまう。6番目の王妃が決まり、エリザベスの王位継承権が復活する。新しい展開が始まる。まだ道のりが長そうである。
43 B面の夏 黛まどか 角川文庫 30年前の著者のデビュー作。俳句に託した恋の句にうらやましさを感じる。自分も若い時から俳句していたら、恋の句を詠めただろうか。
42 樹木の教科書 舘野 正樹 ちくま書房 森林の移り変わりの仕組みがわかる。葉っぱを見て名前がわかると嬉しい。
41 俳句ミーツ短歌 堀田 季何 笠間書院 俳人であり、歌人でもある作者が俳句と短歌の魅力を語る。読み方や楽しみ方そして歴史を案内する。とても分かりやすい解説である。
40 考古学者が発掘をしてしていたら、
怖い目にあった話
大城道則
芝田幸一郎
角道亮介
ポプラ社 著者の3人は海外の発掘現場(中東、中国、南米)の考古学者である。日本と違って、宗教、生活習慣、政治情勢がちう。なのでそれぞれ危険が伴う。そういう話を面白おかしく真剣に書かれている。
39 面白すぎて時間を忘れる
雑草のふしぎ
稲垣 栄洋 三笠書房
王様文庫
植物の命をつなぐために、独自の戦略がある。植物は動けないから、それに応じて駆け引き、擬態、寄生あり。奥深い植物の世界である。
38 スピノザの診察室 夏川 草介 水鈴社 スピノザとはオランダの哲学者である。もくもくとレンズ磨きを生業としている。舞台は京都の地域病院。主役は大学病院から出た内視鏡の天才の内科医。しかし、たんたんと往診をこなし見取りをする。飄々と日々をこなしている。
37 声に出して味わう
日本の名俳句100選
金子 兜太 監修 中経出版 著者が100人を選び、その中から1句ピックアップして、解説されている。じっくり読んでいきたい100句である。付録の朗読CDも聞いていきたい。
36 戦後生まれの俳人たち 宇多 喜代子 毎日新聞社 109人の戦後生まれの俳人が10句提出し、著者が解説、批評をしている。109人109様の句柄を楽しめた。
35 アンと愛情 坂木 司 光文社文庫 シリーズの第3弾。主人公の杏は自己肯定感が低い。人と比べて落ち込んだりする姿は自分を見ているように感じる。ちょっとしたことで落ち込んだりすることも似ている。本の中で「強みは弱み。弱みは強み」とでてくる。杏も私も学びの途中である。
34 続 窓ぎわのトットちゃん 黒柳 徹子 講談社 前作はトモエ学園等の子供時代のこと。続は、戦争中の疎開生活、そして戦後の女学生時代、NHK時代のこと、少女、青年時代のことである。天真爛漫の著者の様子に引き込まれる。続々も期待してしまう。
33 ヒポクラテスの悔恨 中山 七里 祥伝社文庫 法医学ミステリーの第4弾。日本は死亡解剖の数、予算が少ない現状。被害者の家族感情に苦労する。司法解剖にもっていき、その中で死者の声を聴き分け、見えない隠れた事件、真相を暴く。教授の悔恨とは何か。過去の因縁をたどる。
32 おわかれはモーツァルト 中山 七里 宝島社文庫 音楽ミステリーの第8弾。盲目のピアニストに降りかかる殺人の疑いを岬洋介が鮮やかに解決する。
31 才人と俳人
俳句交換句っ記
堀本 裕樹 集英社 俳人の堀本祐樹が28人の作家、俳優、タレント、画家らと同じ季語で俳句を作る。28人の切り口が様々で面白い。交換日記のようなエッセイが作品の背景を垣間見られるようだ。
30 女性俳句の光と影
明治から平成まで
宇多 喜代子 NHK出版 女性が活動するには難しい時代から平成に至るまでの女性俳人の句を紹介されている。台所俳句から戦時下の俳句、戦後の俳句、生死や病、老いを詠んで、恋を詠んでいる。私にとって大いに学びになっている。 
29 秘密の花園 朝井まかて 日本経済新聞出版 南総里見八犬伝の滝沢馬琴の一代記。馬琴は幼い時に苦々しい経験をする。家族関係も複雑である。八犬伝を書く前の悩んだ姿、版元との関係は複雑であった。「秘密の花園」とは馬琴たちの癒しの空間だったようだ。
28 龍に恋う6 道草 家守 富士見L文庫 封印された銀市を助け出すため珠は一人封印の中へ向かう。2人の強い絆が試される。
27 火のないところに煙は 芦沢 央 新潮文庫 実話なのかヘェイクなのか、フィクションなのか、ホラーミステリ。謎が絡み合って展開する。
26 本を守ろうとする猫の話 夏川 草介 小学館文庫 「神様のカルテ」の著者が描く本をめぐるファンタジー。怪しい猫と主人公が本を守る旅に出る。出版業界や読者に対しての現状もしてきしている。主人公の保護者である祖父がなくなり、引きこもり気味の本が好きな高校生。旅をすることで、自分の意思を言えるように成長する。
25 平和の俳句 金子兜太
いとうせいこう 選
小学館 2015年1月1日から12月31日まで、東京、中日、北陸中日、日刊県民福井の4新聞に掲載された「平和の俳句」をまとめもの。投稿者の平和の思いを俳人金子兜太氏とマルチクリエーターのいとうせいこう氏が選び、読み解く。幼い子から年配の方が平和、戦争、球場について詠む。俳句といえば、季語ですが、無季の句が多かったが、戦争や平和を訴えるにはしょうがないのかもしれない。
24 百鬼夜行抄31 今 市子 朝日新聞出版 主人公 律の親戚の海が律の家に身を寄せることに。また大きな渦が取り囲む。
23 土偶を読む図鑑 竹倉 史人 小学館 著者は考古学の専門ではなく、人類学者が独自の視点で土偶を読み解いている。「土偶を読む」という本がもとだが、「図鑑」のほうがビジュアル的であり、簡易的なのでこちらを選んだ。内容は土偶の形は縄文時代の食物を模したということである。この食べ物がこの土地の縄文人が大切であり、ずっと大事にしたいことを表現しているらしい。
22 金春屋ゴメス 西條 奈加 新潮文庫 近未来の日本の中に鎖国状態の「江戸国」がある。主人公は小さい時に江戸国で生活していた。しかし、そこで疫病が起こり一人だけ生き延びる。その後日本国に移り住んでいた。また、父の言葉で江戸国に行くことになる。「金春屋ゴメス」のもとで疫病の正体を探索する。「金春屋ゴメス」のキャラが立ちすぎている。
21 俳句の宙2023
精選アンソロジー
本阿弥書店 15人の俳句。同じ結社の方が参加している。それぞれの色を感じる。勉強になる。
20 遠巷説百物語 京極 夏彦 角川書店 今回は東北遠野が舞台。中央政治と地方の不正も絡んでくる。やっかいな事件を解決していく。
19 隣はシリアルキラー 中山 七里 集英社文庫 タイトルが気になって購入した。読んでいくうちにどんどん本の世界に引き込まれた。しかし、著者だとどんでん返しがあるかと思って推理した。そうきたかという展開だった。
18 遺跡発掘師は笑わない
キリストの土偶
桑原 水菜 角川文庫 板状土偶と東北地方における隠れキリシタン。そして恐山のイタコ。そして偽書が絡む。無量の父、藤枝教授も登場。ギクシャクしていた親子関係が微妙に変化していく予兆が見られる。
17 イネという
不思議な植物
稲垣 栄洋 ちくまプリマ―新書 日本の食生活の中心「米」。そのイネは他の植物と比べると違うことが多い。人がイネを人に役立つように変えたのか。それとも、イネが人を操っている戦略なのか。人とイネとの深い関係。
16 侠飯9
ヤバウマ歌舞伎町篇
福澤 徹三 文春文庫 シリーズ第9弾。今回は今問題の半グレ問題。柳刃の言葉が身に染みる。解決がハードで格好良い。
15 嘘をついたのは、初めてだった 赤川次郎 他 講談社 書き出しはどの作品も「嘘をついたのは、初めてだった」から始まる。総勢29名のアンソロジー。1作品だいたい4〜5ページのショートショートである。読んでいて飽きない、多彩な作品集である。自分に合わないと思えば飛ばせるので楽である。
14 始まりの木 夏川 草介 小学館文庫 「神様のカルテ」の著者が民俗学を研究する子弟を描く。学ぶことは生きること。科学では解明できない不思議な世界を歩いて歩いて感じていく。続編もあればいいなあと思った。
13 よっちぼっち 齋藤 陽道 暮らしの手帖社 著者は聾者のカメラマン。妻も聾者。子ども二人は聴者、つまりコーダである。4人家族である。4人4様の生活を描いている。子供が成長すれば、もっといろいろな事件や困難も出てくるであろう。気になるところである。
12 バチカン奇跡調査官
聖剣の預言
藤木 稟 角川ホラー文庫 奇跡調査の結果はカルト集団の用意周到な陰謀だった。しかし、最後の最後に奇跡が出現する。
11 まいまいつぶろ 村木 嵐 幻冬舎 吉宗の嫡男第9代将軍家重は手足が不自由、話すことも存分できない。そこに言葉が理解できる家来にあう。障害があるけど、英邁な将軍。言葉を理解する家来が家重の口となって政治をしていく。理解の範疇をこえた間柄に周りの誤解や思惑が渦巻く。
10 憂国のモリアーティ
The Remains 2
原作 埼田要介
漫画 三好輝
集英社 人の声のオーラを見ることができる少女と知り合いになり、悪者を制圧する。しかし、これは序章に過ぎないらしい。
アミュレットホテル 方丈 貴恵 光文社 犯罪者のためのホテルが舞台。そこのルールはこのホテルで殺人事件を起こしてはいけないという。ホテル探偵が謎を解明して、犯人を同じやり方で葬っている。映像化すると面白いように感じる。だれが演じるといいのだろうか。
家康の誤算 磯田 道史 PHP新書 副題に、「神君の仕組み」の創造と崩壊とある。260年続いた江戸幕府がどのように作られ崩れていったが、わかりやすく書かれている。江戸幕府の功績をのちの明治政府は改ざんして世に知らしめている。もちろん悪いところもあったが、日本人の正直さが真面目さは江戸時代に培われたものと思う。今はかなり変質していると思うが・・・
神様のビオトープ 凪良 ゆう 講談社タイガ 事故死した夫の幽霊と暮らす主人公。彼女の周りにはいろいろな事情を抱える人たちがいる。最後、夫の幽霊はどうなるか気になるところ。人の思うこと、考えることは様々である。多様性を許容していくことを示唆していく。少し心がざわついた。
短編少年 伊坂幸太郎 ほか 集英社文庫 「少年」をテーマに9人の作家のアンソロジー。少年時代の繊細な感情が絡み合うドラマが展開する。トゲトゲするような状況だったり、ほろ苦かったりして、少年たちは成長する。
西巷説百物語 京極 夏彦 角川文庫 舞台は大坂。数々の因縁話を仕掛けして解決していく。林蔵の過去も明らかになる。前作に出た百介も登場していい味を出している。
俳句とエロス 復本 一郎 講談社現代新書 著者は私の所属している俳句結社と浅からぬ関係の先生である。著作は2005年。題名が私にとって衝撃的だった。日野草城の句を中心にエロスを読み解く。なかなか詠めるものではない。
セシルの女王5 こざき 亜衣 小学館 エリザベス1世の6歳の時。孤独な幼き王族だが、その鋭い片鱗が見え隠れする。
「宇宙」三十周年記念合同句集    「宇宙」発行所 私が会員である俳句結社「宇宙」の合同句集である。111人の自選句集であり、読みごたえがあり、勉強になった。
雨月物語 上田秋成
佐藤至子 編
角川ソフィア文庫 ビギナーズ・クラシックス日本の古典。以前、雨月物語を基にした小説「雨上がり月霞む夜」を読んだ。原作が読んでみたくなった。



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