トワイライトエクスプレス 太平洋戦線3 −真珠湾攻撃− |
真珠湾全景 かなり美しいシーナリです |
『太平洋戦線』3作目のテーマは真珠湾攻撃です。
前作までと違い、トワイライトエクスプレスのオリジナルではなく、Abacus
社の OEM 販売です。
そのため、収録されているミッションの概要や戦況要約も全て英語です。
収録されている機種は13機体と前作に比べて少ないのですが、真珠湾攻撃前後に活躍した機種に絞っており、いい味を出しています。
ミッションは日本側・アメリカ側ともに3本ずつ収録されています。空母からの発艦など、かなり凝ったミッションになっています。
真珠湾のアメリカ太平洋艦隊 |
零戦の機関砲弾を受けて火だるまになるP40 |
空母への着艦は、至難の業 |
ミッション2 敵機は数えるほど、味方はたくさん |
ミッション3 立場は逆転、空はB17でいっぱい |
正面からB17を2機撃墜するも、火だるま寸前 |
攻撃側である日本軍のミッションは、ミッション3を除けばかなり楽にクリアできます。
真珠湾を奇襲する攻撃機隊を護衛するミッションです。
「ワレ、奇襲ニ成功セリ」を意味する信号「トラ・トラ・トラ」で有名になった真珠湾への第一次攻撃の再現です。
空母「赤城」から発艦し、真珠湾を目指します。
使用する機体はもちろん零式艦上戦闘機21型で、僚機は2機。味方機より多くの迎撃機が登場しますが、迎撃に上がってくるP40に比べると抜群に旋回性が良く、クリアするのは比較的簡単です。
ただし、護衛される97式艦攻は鈍足で小回りが利かないため、気をつけていないとあっという間に撃墜されてしまうので注意が必要でしょう。
どちらかといえば、敵機を撃退するより、赤城に着艦する方がはるかに難しいでしょう。
真珠湾の残りの兵力を叩くために出撃した攻撃機を護衛するミッションで、ミッション中で最も簡単にクリアできます。
レーダーの画像を見ればわかりますが、敵機は数えるほどしかいません。1機の敵機を数機の味方機が追いかけている状態になるので、味方機との衝突にはくれぐれも注意して下さい。
このミッションでは、かなりがんばれば、味方機の被害なしに、敵機を全て自分の手で撃墜するといったことも可能です。
ミッション1でもいえることですが、「次のアクションへ進む」を使わずに飛行を続けていると、護衛すべき攻撃機が対空砲で撃墜されてしまい、ミッションが失敗するという悲しい事故が起こります。
「次のアクションへ進む」を使うと、高度と速度を稼いで有利なポジションをとることができないため、やや不満が残るところです。
アメリカ軍が機動部隊を発見して送り込んできたB17の爆撃隊を迎撃するという、架空のミッションです。
真珠湾攻撃でボコボコにされた恨みがこもっているのか、鬼のようなB17の大編隊。
おまけに、初期型のB17には後部銃座や回転銃座はなかったにも関わらず、凄まじい弾幕です。
というのも、B17は収録機体には含まれておらず、CFS標準のB17(もちろん後期型)を使用しているからです。
このミッションははっきりいってクリアするのはほとんど不可能。
攻撃機を攻略する定石である、低空から急上昇してエンジンを狙うという戦法も、B17が海面すれすれの低空飛行をしているため、使用できません。
どうしても、このミッションをクリアしたい方は、B17の迎撃は諦め(対空砲に任せる)、護衛戦闘機を片づける方に徹しましょう。
対空砲がB17をほとんど堕としてくれるので、残ったB17を叩けばミッションクリアも比較的簡単(おいおい)。
もちろん、日本男児たるもの、敵の正面からぶつかるのだぁ、というかたはどうぞ。
高速で敵の中央に突入し、B17を蹴散らすというのも、なかなか快感です。
しかし、右のようにボコボコにやられます。(ちなみにこの後BearCatはちゃんとミッションクリアしました)
ミッション1 上空を航過する97艦攻の4機編隊 |
ミッション1
日本軍を撃退し、揚々とひきあげる3機 (あとの2機、どこにいるかわかる?) |
ミッション2 機関砲弾を受けて破片をまき散らす97艦攻 |
ミッション3 連合艦隊の上空には激しい弾幕が... |
ミッション3 空母上空を航過するP40 |
アメリカ側のミッションは、ちょうど日本側のミッションを逆の立場から再現しています。
その意味では、ミッション1、2はそれなりに難しいミッションですが、戦術を立てればクリアすることは可能です。
日本軍に発見されていない飛行場から発進し、日本海軍爆撃隊を迎撃するというミッションです。
ゲーム開始早々、97艦攻の編隊が飛行場上空を航過します。
フルスロットルで発進し、まずはこの攻撃機隊を攻撃。実は武装選択で燃料を10〜15%程度に減らしておけば、すぐに追いつくことができます。
97艦攻に対しては距離300くらいまで詰め寄ってから、機関砲を掃射します。特にボディは被弾に弱く、簡単に撃墜できます。艦攻は水平爆撃を行うために直進しますから、速度を調整して後ろをとれば片づけるのにそんなに時間はかからないでしょう。
また、2時方向からも97艦攻の編隊(今度は零戦の護衛付き)が飛来しますが、これも同様の方法で迎撃します。
この編隊を片づけると、さらに零戦の護衛付きの97艦攻が性懲りもなく飛来します。
ここまでに先の敵編隊を片づけておかないと、爆弾は落とされるし、大量の零戦に取り囲まれるしで、非常にやっかいなことになります。
試験稼働中のレーダーが敵機影らしきものを捕捉したとの連絡がありました。
奇襲を受けながらも、パトロールを行えとの指示。敵機が発砲するまで撃ってはならんとの通達です。
といっても、飛び立ってしばらくすると日本軍機が出現し、こともあろうに味方のP39と交戦中。
圧倒的な敵機の数に、無線は味方の悲鳴であふれかえります。
ともかく、ここは目に入った敵機を片っ端から落とすしかありません。
零戦の数はそれほど多くはないので、あらかじめ零戦をたたいておけばクリアはそれほど難しくないでしょう。
無駄弾を使わないように慎重にねらって撃たないと、あっという間に弾薬が底をついてしまうので注意が必要です。
日本がアメリカに対し宣戦布告。
B17爆撃隊に帝国連合艦隊に対する攻撃命令が下り、P40はその護衛のために発進します。
B17の護衛とはいえ、実際にはB17より一足先に連合艦隊上空に到達し、迎撃に上がってきた零戦を一機でも多くたたいておく必要があります。
B17の弾幕はすさまじいものがありますが、零戦に突入されると空中衝突を起こしたり、誤って味方のB17を撃ってしまったりと、さんざんな状態になります。
連合艦隊から激しい対空砲火が上がりますが、よっぽど運が悪くない限り、対空砲が格闘戦中の戦闘機に被害を与えることはありません。
対空砲火にかまわず、零戦を落としましょう。
前の紹介に続き、またまた手抜きの単なるスクリーンショット、いや収録機体紹介。
通称 | 三菱 零式艦上戦闘機 二一型 | 三菱 零式艦上戦闘機 五二型 |
表記 | Abacus Mitsubishi A6M2 Zeke | Abacus Mitsubishi A6M5c Reisen |
通称 | 中島 九七式艦上攻撃機 | 愛知 九九式艦上爆撃機 |
表記 | Abacus Nakajima B5N Kate | Aichi D3A1 'Val' |
通称 | 川崎 三式戦闘機 『飛燕』 | 三菱 局地戦闘機 『雷電』 |
表記 | Abacus Kawasaki Ki-61 Hien (TONY) | Abacus Mitsubishi J2M3 JACK |
通称 | 中島 四式戦闘機『疾風』 | ベル P-39N エアコブラ |
表記 | Abacus Nakajima Ki-84 Frank | Abacus P-39N Airacobra |
通称 | カーチス P-40B ウォーホーク | リパブリック P-47D サンダーボルト |
表記 | Abacus P-40B Warhawk | Abacus-Republic P-47D |
通称 | グラマン F6F-5 ヘルキャット | カーチス SB2C-3 ヘルダイバー |
表記 | Abacus Grumman F6F-5 Hellcat | Abacus Curtis Helldiver SB2C |
通称 | グラマン TBF-1 アベンジャー | |
表記 | Abacus Grumman TBF-1 Avenger |
「太平洋戦線2
−ラバウル航空隊−」に比較すると、機体データは減っていますが、ミッション数は倍になっています。
しかも、それらのミッションでは、これまでCFSでは楽しめなかった空母からの発艦が可能となり、かなり楽しめます。真珠湾のシーナリも美しく、凝った作りになっています。
収録されている機体数は「太平洋戦線2」に比較すると少ないですが、機体紹介を見ればわかるとおり、テクスチャはかなりリアリスティックで、品質の高いものになっています。
残念なのは、日本側ミッションは零戦、アメリカ側ミッションはP40を対象としており、97艦攻や99艦爆による攻撃ミッションはありません。せっかく機体を収納しているので、ここら辺のミッションがあれば文句なしだったんですが。
ミッションのゲームバランスは敵機の数の多さから弾切れを起こす可能性が高く、機体の時代考証がややおかしいところもあり、素直に楽しめない点もあります(特に日本側のミッション3)。
しかし、敵機の数の多さについていえば、実際の真珠湾攻撃ではもっと差が激しかったでしょうし、その雰囲気を充分にあらわしているといえるでしょう。
好みの分かれるところですが、BearCatとしてはかなり楽しめたパッケージです。