小説で旅をしよう 第2弾
歴史小説で日本を再発見

地方別に歴史小説を検索できるページをつくりました。
「小説で旅しよう」の第2弾は国内に目を向けました。歴史小説が好きになると旅行がまた違った価値が生まれてきます。私はお城や史跡ばかりめぐっていました。
紹介できる本の無い地方もありますが、ご容赦願いたてまつる。

北海道・東北

主な舞台
(現在の県)
題名 扱われる主な人物 作者 その他の舞台 時代
ほんのひとことコメント
北海道 蝦夷地別件 ツキノエ、新井田孫三郎 船戸与一 国後・ロシア 江戸
1789年に国後・目梨(北海道東部)で起きたアイヌの蜂起を描いた作品。
青森
岩手 義経 源義経 司馬遼太郎 京都・山口 平安
兄頼朝を最後まで信ずる義経だが、目立ちすぎる活躍に次第に疎まれていく。
秋田
宮城
山形 上杉鷹山 上杉鷹山 堂門冬二 東京 江戸
破綻しかけた米沢藩を救ったのは単なるリストラじゃなく、領民への深い愛。心が洗われる一作です。
福島

関東・甲信越

主な舞台
(現在の県)
題名 扱われる主な人物 作者 その他の舞台 時代
ほんのひとことコメント
新潟
栃木
群馬
茨城
埼玉
千葉
東京
神奈川 箱根の坂 北条早雲 司馬遼太郎 静岡 戦国時代
戦国時代の先端をきった男早雲の生涯を綴る。
山梨 武田信玄 武田信玄 新田次郎 長野 戦国時代
山本勘助は今川の間者とし、川中島の戦いなど独自分析して新たな説を記している。
武田勝頼 武田勝頼 新田次郎 愛知・静岡 戦国時代
設楽ヶ原の戦いは単純に鉄砲のみで敗れたわけではない。名門武田の悲壮な最期を追う。
長野

中部

主な舞台
(現在の県)
題名 扱われる主な人物 作者 その他の舞台 時代
ほんのひとことコメント
静岡 義元謀殺 今川義元、織田信長 鈴木英治 戦国
新人ながら第一回角川春樹小説賞特別賞を受賞。作者はなんとアルシュと同級生で同じテニス部の朋友。
愛知 徳川家康 徳川家康 山岡荘八 戦国〜江戸
家康を持ち上げすぎ。秀頼を救いたかったなんてわけがない。
新史太閤記 豊臣秀吉 司馬遼太郎 岐阜・滋賀 戦国〜桃山
豊臣秀長 ある補佐役の生涯 豊臣秀長 堺屋太一 岐阜・奈良 戦国〜桃山
この弟あって秀吉あり、彼なき後の豊臣家は衰亡していく。
愛染明王 福島正則 司馬遼太郎 安土〜江戸
秀吉に仕えるまでと、死によるお家断絶までのいくつかのエピソードをつらねる。
岐阜 功名が辻 山内一豊 司馬遼太郎 静岡・高知 戦国〜江戸
土佐城主にまで登りつめた一豊とその内助の功の物語。TV放映
国盗り物語 斉藤道三・信長・光秀 司馬遼太郎 愛知・京都 戦国〜安土
前半は美濃のまむし道三の下克上劇、後半はどちらかというと光秀の心理描写。
滋賀県安土町
関ヶ原 石田三成 司馬遼太郎 京都 桃山
故太閤への恩義に豊臣家を守ろうとする光成の視点で語られている。
関ヶ原の三成の笹尾山陣跡が綺麗に整備されました。
女は遊べ物語 伊藤七蔵政国 司馬遼太郎 滋賀 安土〜桃山
浪費家の妻を持つが故に、戦場で獅子奮迅の働きをし妬まれながらも出世を重ねる。
富山
石川 中納言秀家夫人の生涯 前田豪姫 中里恒子 八丈島 江戸
関ヶ原に敗れた夫宇喜多秀家は八丈島に流される。その妻豪姫と2面中継での物語。

近畿

主な舞台
(現在の県)
題名 扱われる主な人物 作者 その他の舞台 時代
ほんのひとことコメント
和歌山 尻啖らえ孫一 雑賀孫一 司馬遼太郎 戦国〜安土
明るくおおらかに紀州雑賀鉄砲隊を率いる孫一は信長に勝てるか?
福井
滋賀 巨いなる企て 石田三成 堺屋太一 大坂 桃山
いわゆる秀吉の社長室室長の立場で副社長家康に挑む石田三成の西軍挙兵までを非常に丁寧に描く。関ヶ原の合戦自体が書かれていない。作者の家康嫌いが”肥大漢”という言葉にうかがえる。
島左近 島左近勝猛 佐竹 申伍 奈良 桃山
光秀を裏切った主君筒井順慶を見限り、秀長、光成と仕え義を貫き通そうとした闘将の生き様。
京都 妖怪 日野富子、足利義政 司馬遼太郎 室町
応仁の乱前夜の妖怪がはびこる京の風雲を描く。
おれは権現 可児才蔵 司馬遼太郎 安土〜江戸
福島正則のかかえた勇士。
京の剣客 吉岡直綱、吉岡又市郎 司馬遼太郎 江戸
京で名門道場を開く吉岡兄弟。宮本武蔵との対決もあるが、「一乗寺下り松の決闘」ではなく、京都所司代での木太刀試合が事実。
大阪 豊臣家の人々 秀次・秀秋・秀家・淀殿 司馬遼太郎 桃山
城塞 真田幸村 司馬遼太郎 江戸
大坂冬の陣、夏の陣に賭けた浪人達と大坂城内のドラマ。
戦雲の夢 長曽我部盛親 司馬遼太郎 桃山〜江戸
関ヶ原に敗れ敗走、一介の浪人になった盛親はお家再興を大坂の陣に賭ける。
風神の門 霧隠才蔵 司馬遼太郎 江戸
伊賀忍者才蔵は猿飛佐助らと大坂の陣に真田幸村のもとで家康の首を狙う。
けろり道頓 安井道頓 司馬遼太郎 桃山
安井道頓は太閤への恩で大坂城に入城する。叛徒でありながら堀の名に残る。
宿敵 小西行長・加藤清正 遠藤周作 福岡・韓国 桃山
秀吉子飼の大名でありながら、性格も考えも正反対な両名の運命。
一夜官女 薄田隼人正兼相 司馬遼太郎 江戸
ほぼフィクション。
奈良
三重 梟の城 葛籠重蔵、石川五右衛門 司馬遼太郎 大坂・京都 桃山
秀吉暗殺を企てる重蔵他三人の忍者としての青春をつづる。映画化される。
兵庫 播磨灘物語 黒田官兵衛孝高 司馬遼太郎 岡山・大阪 安土〜桃山
秀吉に天下を取らせた名参謀の有為転変の生涯を、本能寺の変前後の数年を追う。
菜の花の沖 高田屋嘉兵衛 司馬遼太郎 北海道、和歌山 江戸
淡路島の都志に生まれた嘉兵衛は、無一文から日本国一の船持ち商人となる。ロシアとの一触即発の危機を回避させ、司馬遼太郎は高田屋嘉兵衛を「江戸時代で最も偉大な人物」と賞している。
ウエルネス・パーク五色 高田屋嘉兵衛公園(兵庫県五色町)に記念館有り。

中国・四国

主な舞台
(現在の県)
題名 扱われる主な人物 作者 その他の舞台 時代
ほんのひとことコメント
岡山
島根
鳥取
広島
山口
愛媛 侍大将の胸毛 渡辺勘兵衛了 司馬遼太郎 滋賀 江戸
藤堂高虎の誘いをようやく受け1万石の侍大将となる。大坂の陣での藤堂家の功績は勘兵衛によるところが大きい。
徳島
香川
高知 夏草の賦 長曽我部元親 司馬遼太郎 戦国〜桃山
四国を実力で斬り取ったのも遅く、秀吉に従うが、関ヶ原で西軍につき敗れる。
三菱王国 岩崎弥太郎 邦光史郎 幕末〜明治
三菱の創始者の豪快な半生を描く。弟弥之助の活躍も見物。
竜馬がいく 坂本竜馬 司馬遼太郎 幕末
竜馬の幼少時代から薩長連合成立、大政奉還、非業の死までの一生を描く。

九州

主な舞台
(現在の県)
題名 扱われる主な人物 作者 その他の舞台 時代
ほんのひとことコメント
福岡
大分
長崎
佐賀
熊本
宮崎
鹿児島
沖縄


シミュレーション戦記

異戦国記 作者:仲路さとる 全13巻
信長が本能寺で死ななかったら・・・。正にシミュレーション的手法で書き上げられたノンプロの作品が、堂々の歴史群像大賞に輝く。全国の戦国武将がまんべんなく登場し、作者の底知れない力量が1巻毎に高まる力作。
(史実を曲げた作品を拒否する方以外は断然お勧めの作品です。)
登場する主な武将
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、黒田官兵衛、豊臣秀長、真田昌幸、真田幸村、柴田勝家
毛利輝元、長宗我部元親、島津義弘、上杉景勝、伊達政宗、織田信雄、福島正則、加藤清正
前田利家、立花宗茂、北条氏勝、本多正信、本多忠勝
異戦国記外伝 新真田十勇士 全4巻
真田幸村の息子大助を主軸に個性あふれる家臣10名が、豊臣家再興にかけて全国を駆けめぐる異戦国記の番外編。