ぶみの箱へもどる

あの時のあの思い、記憶に、そして記録に留めたい。だから書くことにしました。


宝塚歌劇団 絵麻緒ゆう、愛称・ぶんちゃん。
そのファン・ぶみ。
これは『ぶみのぶんちゃん物語』です。

 ファン人生にもいろいろあります。
誰か一人の生徒さんに、どっぷりとハマル人。 どの組にも御贔屓さんがいて、まんべんなく観る人。 私の場合、1+1=2 ではなく、1+1が3にも4にも、そして無限大に広がっていったのです。
 ぐんちゃんファンでいられたのも、ぶんちゃんファンでいられたのも、二人がいてくれたから。 どちらかが欠けても、こんなにまで、人生、かけたりしなかったハズ・・・ そして別れがこんなに悲しくはなかったハズ・・・
 私だけの!ぶんちゃんの歴史。どういう順番で書こうか、悩みました。 ファンになったきっかけの『ジャンプ・オリエント!』から書こうか? それとも1+1=∞になった『殉情』から書こうか?
 でも、やっばり、順番どおりにします。 特にファンでなかった時代だって、今では立派なファン歴の一部なのですから・・・
  ぶみのぶんちゃん物語 1 
〜遠い夢追い求めて旅路にはぐれても きっとまた会えるから〜
『ジャンプ・オリエント!』
“めぐりあい”って不思議ですよね。
最初は、なんとも思わずに観ていたのに、ふとした時に、すごく好きになっちゃったりする。
“初めて観た時から”というのも運命ですが、
私はぶんちゃんに“なぜ、この時に好きになったのか?”という“出会い”方をしているのです。

『アポロンの迷宮』 ビデオ(公演は1990年11-12月)
 宝塚ファンになってすぐ、BSで放送されました。ぶんちゃんは、ノルさん(稔)とコンビで、ドジな刑事を演じてました。 でもこの時は“星組のホープさんで、ゆりちゃん(天海)の同期生”というだけの認識しかありませんでした。 でも、とても好きな作品なので、何度もビデオで観たので、とても印象に残ってます。

『恋人たちの肖像』 ビデオ(公演は1991年5―6月)
本役では泥棒なんとか(?)の一人だった気がします。(追記:新聞記者だったみたい…)この公演自体ですごく記憶にあるのは、新人公演の配役。 ともみさん(神田)と逆転していて、ともみさんがシメさん(紫苑)の役、ぶんちゃんがマリコさん(麻路)の役で、なんで〜?と、思ったことです。 シメさんのセンターパーツがすごく素敵で、衣裳も豪華で(戴冠式の衣裳が好きでした)ぶんちゃんで観たかったなって…写真だけですが。 その当時、そう思ったということは、当時からぶんちゃん贔屓だった、ということでしょうか? ただ、今思えば、マリコさんの大公の役は、モデルがルドルフ皇太子なので、ルドルフ役者のぶんちゃんの経歴に、 この時点でハクが付いていた、ということで。

『紫禁城の落日』 1992年3月東宝公演
 初めての、生ぶんちゃん。お芝居のバンドマンの役は、全く覚えていません(笑)。 でも、♪花百蘭 を銀橋でノル・ぶん・ともみで歌っていたのは覚えています。 これが星組のホープさんなのねって。なにせ、アダルトな印象の星組、初観劇。 正直に言えば、劇場でその魅力についていけなくて、1本ものお芝居の後のショーになってからは、ぼーっと観てました。 その幕開きの銀橋での歌、ですから、白い衣裳、きらきらしてるぅ。という感じでしょうか・・・ 新人公演の溥傑(本役:紫苑)の批評に、いいことが書かれていた、ようなことも記憶しています。

『白夜伝説』『ワンナイト・ミラージュ』 1992年8月東宝公演
 新人公演初主演です。前の公演で、2学年上のノルさんが新公を卒業したので、ぶんちゃんに主役がまわってきたことを、当時は、当たり前の様に思っていました。 もちろん、生は観れませんでしたが、 写真で見るぶんちゃんは、明るいロングの金髪が良く似合ってました。 舞台スチールも買いました。が、それは随分と先のこと。 記憶に残っているのは、本公演、ともみさんと二人で銀橋で歌っていた、ぶんちゃんの姿。 歌っていた、のですが、何にも聞こえなかった〜!何を歌っているのかわからなかったんです。 ビデオだとそんなでもないのですが、生の舞台は怖いですね。 しかも、これがぶんちゃんに対して、最初に持った、ちゃんとした印象なのです(笑)。

『宝寿頌』『PARFAM DE PARIS』 1993年4月東宝公演
 ショーの2本立てというのを、初めて観ました。日本物のショーは、やっぱり誰が誰だかわからないことが多いので、 プログラムで事前チェックをして、公演に臨みました。ぶんちゃんは、睡蓮のシーンでシメさんの後ろで踊ってました。 確か反対側がともみさんで。オペラで「こっちがぷんちゃん。こっちがともみさん」と、観ていたのを覚えています。 『PARFAM 〜』は、衣裳がケンゾーということで話題になったものですが、板付きのオープニングから、とにかくきらびやかでした。 でも、相変わらず、星組の、濃〜い、そしてアダルトな魅力に馴染めず、劇場で気後れを感じていました。 あの魅力は、一度はまったらたまらないのですが、当時は、まだ駄目だったんですね。 あー、もったいない。したがって、ぷんちゃんに関しての記憶はゼロ。 ただ、前公演に続いての新公主役。いろんな娘役さんと組んでたんですよね。 ユリちゃん(星奈優里)と踊っている“ダンセ・プロバンス”の写真が、一番お似合いだなぁと思いました。

『FILM MAKING』 1993年9月日本青年館公演
 ぶんちゃんのお芝居をちゃんと観たのがこの公演。だからとても思い出深いです。なかなかやるわね。と、思いました。 語れば長くなるのですが、もともと月組ファンだった私。 だからミナコちゃん(真織由季)の星への組替えは、とてもショックでした。 でも、それにめげず、ミナコちゃんを追って、星を観に行くようになりました。 私が星組にハマッたのは、ミナコちゃんのお導きよ。 で、話を元に戻して・・・そんなミナコちゃんのバウ初主演なんだから!と、ミナコファンの友人と観に行きました。
 映画づくりに青春をかけている仲間のお話で、ぶんちゃんは助監督ミナコちゃんの親友のカメラマン。 かわいい恋人のまりさちゃん(万理沙ひとみ)もいて。 とってもおしゃれな作品だけど、笑いあり、涙あり。 笑いの中にもブラックなものもあり、板の上のみんなが、とても楽しく芝居が出来ていて、とても好感が持てました。 (谷先生にしては、めずらしい作品なのではないでしょうか。) そんな個性溢れるメンバーの中で、もちろん、ぷんちゃんもとても楽しそうでした。 「よし、鼻の穴のアップだ!」なんて台詞は、今でもよく覚えてます(笑) 女装もありました。女役をしているのではなく、あくまで女装。 みんなギャグなんですが、ぶんちゃんだけ、ものすごくかわいかったんです。 背中にかかるロングのブロンドヘアで、細い三つ編みも垂らしてました。 「かわいい〜」と、オペラでねめ回したのも覚えてます。 その観劇中に、ぶんちゃんってミキちゃん(真矢みき)に似てる。って思いました。 顔じゃなくて、お芝居の雰囲気が。因みに、このミキちゃんというのも、 2番手時代のミキちゃんなので、あしからず・・・ ミナコちゃんを観に行ったこの公演でしたが、星組の別の魅力を見せらせてしまい、以後、星組観劇があたりまえの様に続くのです。

『うたかたの恋』『パパラギ−極彩色のアリア−』 1993年11月東宝公演
 『うたかたの恋』の再演には、本当に喜びました。 それもつかの間。シメさんが怪我で大劇場公演を休演。代役でマリコさんがルドルフに。 そして順番に役がずれ・・・ぶんちゃんには、側近のモーリスが回ってきました。 といっても、大劇場には行かなかったので、これはビデオのみ。 さわやかでしたね〜
 東京ではルドルフの親友(らしい)フィリップ皇子。 復帰したシメさんルドルフの取り巻きのような感じで登場していました。 印象深いのが、マイヤーリンクに追っ手が来た時、 それを率いてるエミール(ミナコちゃん)に、言う台詞。 「少佐、帰りたまえっ!」ミナコちゃん好きで星組を観始めた私には、 月組に帰りたまえっと言われているようで…つらかった…。 まあ、みなこちゃんとぶんちゃんがすごく仲良しなのは聞いていましたが。 でも、その台詞が、ものすごくいい声で、印象に残っています。
 そして忘れてはならないのが、ぶんちゃん最後の新人公演。 そして、私には初めての新人公演。 今まで新公や千秋楽などは、私のようなぺーぺーのファンの手には届かないものだと思っていました。 しかしっ!東宝テレザーブ(当時の一般予約)に開始から5分で電話がつながり、 さらに30分後にも再びつながる、という、天変地異のような現象が起こったのです。 今にして思えば、運命よね〜(あほ)。 2階席の後ろのほうだったけど、初めて観た新人公演、忘れられません。 開演アナウンスも、耳に残ってるし。 肝心な、ぶんちゃんルドルフですが、背伸びをしていない、 温かい愛情で相手役を包む人だなぁと思ったのを覚えています。 それは、ルドルフ役がというより、 ぶんちゃんの芝居自体が、それが売りだったんですよね。今思えば。 最後の御挨拶も、泣いちゃってて、かわいかったです。

『若き日の唄は忘れじ』『ジャンプ・オリエント!』 1994年2月大劇場公演
 ノルさんファンの友人と、ミナコちゃんファンの友人と、ユリちゃんファンの友人と、ツアーを組んで大劇場まで行きました。 星組は大劇場では初めてでした。 つまり、それまでは星組はわざわざ大劇場まで観に行くほどではなかったのです。 4人でツアーですが、私だけがフリー。とくに誰のファンと言うのではなく、 みんなの御贔屓が私の御贔屓、みたいな感じでの観劇でした。 素晴らしい作品で、こんなにすごく泣かされるとは思わずに観ていたので、 緞帳と同じに大粒の涙を落としていて、終演後、しばらく席を立てない4人(笑)。 そして、後に残ったのは、ノルさんの与之助の強烈なキャラと、ミナコちゃんの極悪名演技と、ユリちゃん新公初ヒロインおめでとう、という話題。 そして、ぶんちゃんの役は、アレだけなのか?と思いつつ、 お祭りのシーンのユリちゃんと一緒に太鼓もって舞ってた姿が、 なぜか、他3名のコメントとは関係ないところで、私の心に焼きついてました。 そして、アレだけ?と思われている、お福さまのボディーガード磯貝氏。 やっぱりいい声〜と思ったことも、付け加えておきます。
 オリエンタルなショーは初めてで、圧巻! お芝居ともども、やはり私も、日本人・アジア人だなぁと思いました。 そして、このショーが、星組ファンの私を、不動のものにしてくれたのは間違いありませんでした。 が、しかしっ!ぶんちゃんはどこにいたのか、覚えておりませぬ・・・
 この公演で、ジュンベさん(洲悠花)が退団されました。 この後、ロンドン公演に、星組メンバーが借り出されました。 つまり、東京では大きな役の異動があり・・・ お陰さまで、ワタクシ、今の人生を歩いております。つづく・・・

『若き日の唄は忘れじ』『ジャンプ・オリエント!』 1994年6月東宝公演
 上記のように、ロンドン公演でぬけてしまったミナコちゃんの役に、ぶんちゃんが入りました。 あの極悪人・山根さんは、ミナコちゃんにしか出来ないわよ〜と、友人共々、声をそろえて言ってまして(私も) やはり、ぶんちゃんにはまだまだ、あの極悪人ぷりは無理でした・・・ でも、なかなかやったわ!と思っていた休憩時間。
 そしてショーの時に、事故が起こりました。私自身にですが。 一緒に観ていたR嬢は、未だに「あれは、事故だった。」と、断言します。 これを“堕ちた”と言わずに、なんと言う! どの部分で、どんな風にだったのは、当時から判明できていなかったのですが、 とにかく、ロケットの前、大劇場ではジュンベさんがやってらした春の女王が、 ぶんちゃんとともみさん二人の春のプリンスになりまして、 もうすでに、その時点では、私のオペラにはぶんちゃんしか映らなくなっていたのです〜〜 R嬢は、隣の席で「この子は一体どうしちゃったの?」と始終思っていたらしく、 そして私の頭のなかは、もうぶんちゃんでいっぱい (永遠にこのまま続く。)

『カサノヴァ・夢のかたみ』『ラ・カンタータ!』 1994年9月大劇場公演
 新人公演を卒業すると、本役のみになり、寂しい役が続いたりして、少し大きな役がつくと、 なんだかお試しされているような気がするのですが… ぶんちゃんの場合、そのお試し役というのが、 このスタンヴィルだったのではないかと 今では思います。シメさんのカサノヴァをフランス宮廷に導く役で、登場時間も長いし、見せ場もある。 新聞等では“初の大役”みたいに書かれていたように記憶しますが、 それに対して「当たり前に順当な役じゃないの?」と思っていた私。 貴族か平民かの差のようなものが、ところどころ描かれた作品で、 ぶんちゃんは、貴族としての大らかさやプライドをとても品よく、演じていたと思います。 やっぱり貴族の役って似合いますよね〜お衣裳も似合っていたし。
 ショーでは、4組のデュエットダンスに入っていて、すごく嬉しかったのを覚えているのだけど・・・ う〜ん、その他の記憶が… う〜ん…

『燃える愛の翼−ミ・アモール−』(1994年11月バウ公演・私が観たのは1995年5月青年館)
 キザでかっこよかった、らしい、ラファエル。なぜ“らしい”かというと、観てないからで〜す。 東京で観る予定でした。観ました。東京で。でも、ぶんちゃんは出てませんでした〜 ともみさんになってました〜 はははは・・・(ヤケクソ)。 バウで『殉情』やってました。仕方がない・・・私には『殉情』の方が数万倍大事だから。 ちゃんとバウまで観に行った、ノルさんファンのR嬢の口からは「ノルさんが」という言葉しかあまり聞けず、 そして、話題のヒロイン、にゃんちゃん(羽純)の事しか聞けず(にゃんちゃん大好き♪) ぶんちゃんについては確か「うん、ちよさん(朋)とあんまり似合ってなかったよ」位の事しか聞き出せなかったのです。 やっぱり、ここで、バウに行くべきでした・・・

『カサノヴァ・夢のかたみ』『ラ・カンタータ!』 1994年11月東宝公演
 大劇場で、私の中では大好評を得ましたスタンヴィル。 よく考えると、大劇場では2階席の上の方で、1回観ただけなので、 多分、記憶は東京公演での物だと思うのですが、 なにせ、東京公演からは、私の姫君・月影瞳嬢が組替えになり、 大劇場でユリちゃんのやっていた役に、お芝居もショーも入ったので、 私はそちらに忙しかった・・・ ごめんね。ぶんちゃん。

♪わた〜し だ〜けの〜♪
ぶみのぶんちゃん物語2〜瞳を閉じれば二人だけの世界〜につづく