ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場

2003年前半
ぶみの つれづれ劇場
第一幕

私がぼけっとしている間にも、月日は流れ、自ら“未亡人元年”と称した2003年も、半分終わってしまいました。
でも、こんなに観に行ってるのね(笑)。
というわけで、つれづれなるままに・・・久しぶりの観劇劇場開演いたします。
しかっし!白熱しすぎの為、二つに分けることにしました。とりあえず、観劇劇場第一幕(笑)開演いたします。

 

第一場 花組東宝 エリザベート-愛と死の輪舞-  こんなに完成された『エリザベート』は初めて! 東京で初めて観たのが初めてだったから? トップお披露目に『エリザ』なんてなめんなよ!と思っていたのは一瞬で、 大劇場の評判を聞くや否や、さすが、オサちゃん(春野)!と、手のひらをかえし、 実際、劇場で目の当たりにし、完全に堕ちました。久しぶりにとっても分かりやすい私(笑)。 花組って、久しく観ない間にも、進化を遂げていたのね(ため息〜)
 トートのまさちゃん(春野…このあたりから、なぜかまさちゃんと呼ぶようになってしまった)は、 もうもう私の品疎な語彙では表現しきれないくらい素晴らしくって、 過去のトートのいいところを寄せ集め、そしてさらにパワーアップしていて、 本当に驚きとしか、言い様がありませんでした。 甘やかな歌声と、ものすごい色気と、あふれ出る感情と、しなやかな身のこなし! これ以上、褒められませ〜ん!!
 サヨナラになってしまったみどりちゃん(大鳥)も、あやかさま(白城)に並ぶほどの迫力で、 有終の美を飾ってくれました。 基本的に、二人の役作りが違うので、比べられないんですけどね。 とても人間味溢れるエリザベートで、劇中の人物で、生への執着を一番感じさせていました。 途中休演のアクシデントがあり、御本人も無念だったとは思います。 私自身、あまり、縁のなかった娘役さんではありましたが、 最後にあんなにいいシシィを魅せてくれて、しっかりと、私の心にも足跡を刻んでくれました。 ありがとう!みろり!
 そんなシシィを見守るフランツじゅりぴょん(樹里)も、 優しさと愛に溢れていて、本当に泣かせてもらいました。 ルキーニあさこちゃん(瀬奈)も、ストーリーテラーとして申し分なく、 フィナーレのダンスも素敵でした。 ルドルフゆみこちゃん(彩吹)も、丁寧な役作りで、 とても厳しいぶみのルドルフ審査もクリアー(笑)。
 書いていたらキリがないけれど、とにかく、いい作品は、役者を育てるものなんだなぁと、 つくづく思わされました。 宝塚の財産であるこの『エリザベート』。やっぱり、素晴らしかった〜感服。

第二場 赤坂ACTシアター Bryant Park Movement  ぶんちゃん(絵麻緒)の退団後初の舞台。 ゲスト出演は年内にもあったけど、女優さんとしての出発点はここから。 そりゃ、私も行きますわよ。 しかも、演出振付出演が、あのダレン・リー氏。ダルレークよ〜! そして、共演が、おとちゃん(音羽)・レアちゃん(蘭香)・朝宮くん。 行くわ〜行ったわ〜、行ったけど・・・ ダレン、かっこよかった。レアちゃんきれ〜だった。ふぅ。。。
正直言えば、カルチャーショックを受けて帰ってきた、という感じです。 ぶんちゃんは懐かしかったし、やっぱり好きだなぁと思ったし、もちろん、観に行ってよかったと思うけれど… 共演の3人が、とにかく女優さんとしてはぶんちゃんより先輩。 だから、とっても女が磨かれて、素敵だったの。 う〜ん、ぶんちゃんがんばれ!!!
そして、同時に思ったことは「やっぱり私は宝塚が好き」って事でした。 いい経験をしたわ。

第三場 花組赤坂ACTシアター 不滅の棘  『エリザベート』がすごかったために、いえ、まさちゃんのトートがすごかったために、 行かなしゃあない、という自体に発展し、行ってしまった。しかも千秋楽・・・(日程がここしか合わなかったの) その千秋楽、というのが結果的には大問題だった・・・。
 作品のテーマや、音楽の使い方、セットの使い方、台詞回しなんか、 ドキッとしたところもあるのだけれど、演出がときどき「?」というところがあったのが、 私自身、いまいちノリきれなかった大きな理由だと思います。 つまり、私には、木村先生の演出方針が、よくわかんないんです。 正塚先生や荻田先生の様に、いつでもはっきりとしているものが、私自身好きだから、だけではないと思います。 演出家によっては、作品がへなちょこでも(失礼)、やりたいことや演出色は、いつでもはっきりとしてますから。 それが、この頃の木村先生にはみることができないんです・・・  それから、千秋楽ということで、出演者と客席のすごいテンションに、ついて行けなかった・・・ あの環境の中、すごく冷めてしまった自分がすごくイヤでした。もったいないなぁ〜
 まさちゃんは、トートと同じ路線で、すごく素敵でした。 トートと違うところは、いろんな表情がみれて面白かったこと。 人間を避けて生きる表情でも、わざとちゃかしている時と、 本気で避けて相手に嫌われようとしている時があるし、 自分の真意を隠して、相手に対してあたりよく接する時。 心からそう思って接する時。スター然と振舞う時。 そして、呪われた運命を背負った上で、真っ向心情を吐露する時。 そんなすべてが、分裂してないのがすごいなぁと思いました。
 私がすごく好きだったシーンは、大勢で騒いだ後、まさちゃんが一人残り、 自分の体が終わりに近づき、心も体もぼろぼろな時、心の奥の奥を独白するシーン。 頭が割れそうで、もう、目も見えない・・・とつぶやくまさちゃんを、あさこちゃんは目の前で見ている。 あさこちゃんがいることに、まさちゃんは気がついていないのですが、 その様子を見たあさこちゃんが、まるで、老人・・・つぶやく。 いろんな面を見せ続けるまさちゃんの、真実の姿を、そうとは知らず、みてしまっているあさこちゃんがいいのです〜。 二人の演技がマッチしての、とてもいいシーンでした。 まさちゃんは、トートのときも、霊安室の後の、銀橋が好きでした。 人間、じゃない者の人間臭さが覗き見えたところが好きなのです。 だから、本当の人間が観たい・・・でも、そしたら全部好きか、それとも、つまらないか・・・う〜ん
 ふーちゃん(ふづき)は、よしこちゃん(麻乃佳世)?と思いました。にてます〜顔じゃなくって、雰囲気が。 ふーちゃんて『エイジ〜』のエレンしか知らないから、 二役とも、全くエレンとも違っていて、いいものを観せてもらえました。 全ツのシャロンも楽しみです。 ゆみこちゃんは、ルドルフの影を背負ってました。 母親に愛されたい、でも、かなわない。だから、酒におぼれている。 でも、それも妹の愛があるからこそ、という役で、 ピストルで自殺の真似するところがあったりで、どきどきしました。 あすかちゃん(遠野)が、これまたびっくりで、 純粋無垢な、世間ずれてしていない、 何も企んでいない(笑)娘で、本当に驚きました。 今回のナンバー1は、あすかちゃんに贈りたい・・・ あすかちゃんが、自殺するシーンも絶品で、 あすかちゃんの作り出す恐ろしい緊迫と、ゆみこちゃんの作り出す哀しいまでの緩和。 その対比が絶妙で、二人がうまいから、なのが一番なのですが、 ここは、演出のうまさも買いたいです(笑)。
 できれば、ビデオでもいいので、もう一度、ちゃんと観たい気がします。

第四場 雪組東宝 春麗の淡き光に-朱天童子異聞-/Joyful!!  あぁ、雪組公演。一体、何年ぶりの力の入らない雪組公演なのでしょうか・・・ 1回の観劇で(席はすごく良かったんですけど…)なんだか、気合入れるのも忘れて、ぼーっと観てしまったので、 やっぱりよく分かりませんでした。感想が書けない・・・。 ただ、言えることは、オペラを使わなくても、日本物でも、下級生まで大体誰がどこに居るのかちゃんとわかった、ということでしょうか。 だてに何年も、気合入れて観てないわっ。 トップさんのファンじゃない公演はとっても気が楽で、隅のほうまで見渡せて、 だからこそ、2度目を観れば、もっと楽しかったとは思うのですが、なにせ一回。 感想なし。失礼しました。
  PS.となみちゃん(白羽)は相変わらず、いえ、より一層美しさが増し、これからがとっても楽しみです。となみちゃんのために、雪組観に行くわ!

第五場 富士ロゼシアター 星組全国ツアー 蝶・恋-燃え尽きるとも-/サザンクロス・レビュー  お芝居は、是非、お二人で勝手に燃え尽きて頂きたい、と、私に毒を吐かせるほどの作品で(わたくし、何か間違っていて?)ワタルさん(湖月)お披露目なのに〜と泣きたかったです。本当に。 そんな作品ながらも、ワタルさんは超熱演で、そのまっすぐな瞳は、これからも大事にしてね、と母心。 しかし、記憶に留めておくべきな部分は、プロローグと村祭りのみ・・・(これではただのケロちゃんファンだ) あれだけ大勢(全ツだから普段よりは少ないんですけど)出演者が居るのに、みんな一体どこへ行ってしまったのかしら…?という、配役。 なんだか、思い出しても哀しい公演でした・・・ふぅ(ため息)。
 ショーは名作の誉れ高い『サザクロ』。今まで一度も観たことない、ということ自体、本当に宝塚ファンなの?と自分を疑いたくなる、ような、ショー、だった、はず、なの、です、が〜〜 正直、舞台はサンバのリズムで熱かったのに、客席(私だけですか?)との気温差が否めなかった、ように思えます。 なにが原因なのか、未だによく分からないのですが。 2番手所のケロちゃんは歌もたくさんあって、私の心を取り戻すにふさわしく、かっこよかったんですけどね。 それに、ベテランから若手まで、みんなすごく弾けていたし、 ワタルさんも、すごくかっこよかった。のにね・・・なぜかしらん。 全体的にさぶかった印象ではありますが、もちろん、すごくよかった〜と、思わせるシーンもありまして。 ワタルさんが故郷に帰ってきた男のシーンの、男役さん達の黒エンビのタンゴは、やっぱり星組よ〜と、よだれがたれました(どんな感想…) フェロ、じゃない、ケロちゃんを観たいのに、ワタルさんがかっこよくて、二人で組んで踊るとこは、個人的に大パニック。 二人とも個性が全く逆なので、似合わないんですけど、かっこいいんです。 それから、わたるさんの客席降り。「星組の湖月わたるです」って目の前で言われちゃったら、 星組に帰ってきたことと、トップさんになったことで、嬉しすぎて、 泣きながら失神しちゃうわ(←よくわかんない人) 客席の心をぎゅっと掴んで、新トップスターとしてもなかなかの滑り出し。よかったよかった。 それから、WSSのシーン。ショーの1シーンではありますが、ストーリーがあるから、舞台に引き込まれてしまって、 今日はWSS観てきたの。と、言ってしまいそうなくらい、濃厚でした。このシーンが個人的には一番お気に入りかな?
 それにつけても、早く、アイーダが観たい・・・フルメンバーで観たい・・・う゛〜〜
 あ!大切な事を忘れるところでした。シメさん(紫苑ゆう)が来られてたんですっ!どちらかといえば、舞台より、この方が大事件! だって、シメさんが、富士に来たんですよ!「新富士駅から劇場まで、赤い絨毯敷いてお出迎えしなきゃ、いけないんだから〜〜!」と、 Y嬢と私は、宝塚初観劇の友人にまくし立てたほど(笑)。 ワタルさんのお披露目に、シメさんがわざわざ来てくださったんだ、と思うだけで、涙が〜(Y嬢はマジで泣いていた。) 私も、ぶんちゃん(絵麻緒)のお披露目に、ノルさん(稔)が同じ日に御観劇で、泣いたっけ…(遠い目)これぞ、星組っ! 上記のワタルさん客席降りの時には、超キザってシメさんを誘っていて、 シメさんの嫌がる声が、客席にも響いておりました(笑)。

第六場 月影瞳 映像&一人芝居 ゼルダZelda  ぐんちゃんの退団後舞台復帰公演。やっぱりこの人は、根っからの役者なんだなぁと、良くも悪くも感じました。 “一人芝居”というのは、一人で舞台を引っぱって行かなければならない、とても大変なものです。 それを初作品からやるのだから、すごいなぁと思ってました。 しかし、観劇後、分かった事は、一人芝居だからこそ、他の誰のペースにあわせなくていい、 演じる本人の、板の上で思うままに演じられる、からこそ、それを選んだのではないか、ということです。 もちろん、力量がなければ、全くお話にならないのですが、 その力量こそが、一人芝居を選ばせたのではないかな、と・・・
 フィッツジェラルドの妻、ゼルダを描いた作品で、ゼルダは『華麗なるギャツビー』のデイジーのモデルと言われる女性。 しかし、月影瞳の演じたゼルダは、私の描いていたデイジーとは全く異なる女性。 劇中、スコットの事を「ジェイ・ギャツビーではなく、嫉妬深いトム・ブキャナンだったのよ!」と、非難しているところがあるけれど、 ゼルダ自身も、デイジーのような人生とはかけ離れていたような気がします。 デイジーよりも、もっと激しく、自分、というものを見つめている女性でした。
 ナレーションの戸田朱美さん(梶花空未・以下、くみちゃん)も自然で、説明以上、物語未満の口調がとても効果的。 幕開きで、くみちゃんの声にぐんちゃんの声が被る第一声は、懐かしさと、ここから物語が始まるんだ、という心情で、胸がぎゅっとしました。 客席中からの登場で、横顔〜舞台に上がり正面。凛とした雰囲気は、私の知っているぐんちゃんをすでに超越していました。 私を含め、客席の眼差しと心を一手に掴んで、そして物語へ・・・!
 前半の華麗なるフラッパーぶりもさることながら、やはり後半の、ゼルダ自身が壊れ始めたところが絶品でした。 自分自身を、ちゃんと見つめている。でも、そんな自分を持て余してしまっている。 自分が自分でコントロールできなくなってしまう。 「誰か、あたしが死にたい訳を教えて!」という台詞は、あのゼルダだからこそ、とても重みのある言葉に聞こえました。 心情を吐露する激しさも、例えばバスタブのところでの、透明なライトを浴びてのやわらかい口調も、 役者の計算ではなく、ゼルダという人間の、寄せてはかえすような精神からの語りで、だからその緩急に、とても快さを覚えました。 劇中いくつかの同じ台詞が、場面を替え、口調を替え登場するのも、とても効果的で、 単調になりがちな一人芝居だから、あえて繰り返しの台詞を使っているのかなぁと、思いました。 「さようなら、アラバマ。こんにちは、ニューヨーク。」ただ単に場所の異動ではなく、 ゼルダにとっては、生活、というより、人生までもをかえてしまっている節目の台詞は、 特に後半、切なく哀しく、手を振る(というより指を動かす?)しぐさだけなのに、何度も涙してしまいました。
 音楽は、ピアノの生演奏で、台詞に被るところも、音楽だけのところも、本当に自然でした。 ピアノのみの演奏は、時に軽やかで、時に哀しく切ない。ゼルダの人生に本当によくあっていました。 曲も、どこかで聴いたような、というものばかりで、特に印象に残ったのは、穏やかな雰囲気のエリック・サティの曲。 それから、ラスト部分での『亡き女王のためのパヴァーヌ』。この曲は大好きだったので、きっとこれからも、聴くたびにこの舞台のことを思い出すと思います。
 映像は、劇中の 間 をうまく作り出していて、舞台以上の空想での広がりを、とても助けてくれました。 舞台中央上部から、下手奥に垂れ下がった白い布は、舞台構成上も、とても雰囲気をよくしてましたが、 そこにゼルダの映像が劇中映し出されていたことは、1回目の席からは分からず、2度目に急に気付いて、どきっとしました。 しかも映し出されるタイミングが、とても効果的でした。 映像で、本当に素晴らしいと思ったのが、ドレッサーの鏡に見立てた、不思議な画面。 鏡に見立ててあるわけですから、前に立てば映るのですが、その映像は水面のようで、 早く動くと波紋が出てしまって、しっかりと映らない。 じっと鏡を覗き込めば、しっかりとその輪郭を留める。 なんだか擬似的な意味も持っていそうな作りでした。 客席には背中を向けた形になるけれど、ドレッサーに座って、鏡をじっと見ているぐんちゃんが(でもちゃんと画面には客席正面の目線になるのよ) 独白の口調と合わせて、私は一番好きなシーンでした。
 そして最後に、演出の荻田先生。 荻田作品は、一種掴めない不思議さ、のようなものが漂っていますが、 今回の不思議は、ぐんちゃんその人だった気がします。 先にも書きましたが、良くも悪くも、ぐんちゃんは完全なる“役者”の為、 板の上ではゼルダという人でした(笑)。 うまく言えないのだけれど、 実在の人物だったからの、演じやすさ演じにくさ、多々あると思いますが、 今度、もし機会に恵まれるなら、荻田先生の描く月影瞳、を、やっぱり観たいなぁと思います。
 観劇の機会が、初日と千秋楽の2回なってしまい、結果的にはいいとこ取り、になったことよりも、 途中経過をみることの出来なかったのが、やはり悔しいです。 カーテンコールで、一旦裏に下がったぐんちゃんは、初日と楽だけは、 劇中の映像で着ていた、赤いドレスで出てきました。 役の引きずり方は相変わらずで(笑)、 でも、千秋楽には、笑顔も見え、ちゃんと客席も見渡せるようになっていました。
 休憩なしの2時間、ただひたすらにゼルダだったぐんちゃん。 やっぱりその役へのひたむきさ、役者とはそういうものなのだと、その姿に改めて感動しました。 いえ、今まで以上に、かもしれません。 宝塚という、大きなカンパニーの一部だった今までの、良さも悪さも、みんなとっぱらってしまった今回の一人芝居。 女優としての、素晴らしい第一歩になりましたね。 客席で、その同じ時間を共有できたことが、なによりの私の喜びになりました。

第七場 劇団四季静岡公演 CATS  『オペラ座の怪人』に続いての、地方ロングラン2作品目でした。3ヶ月公演と言っても5月末から7月頭までなので、正味2ヶ月弱の公演でしたが、 私の周りでも、前作以上に「すごくよかった〜」の声が高く、公演としては大成功だったのではないですか?。 でも、やっぱり、街をあげて!というまでには至らず、知人に説明を求められる事、数度。 私は四季のまわしものではないけれど(笑)あれだけのものを静岡でみられるんだから、少しでも興味のある方は、足を運んでいただきたかったのです。
 さて、肝心な公演ですが(笑)、やっぱりすごい!CATSはミュージカルの王様と言われてますが、観ると、本当に!と思えてしまのです。 きっとすごい魔法が隠されてるんだわっ。 以前、名古屋で観た時よりも、数段カンパニーがよかったんです。 初めて観たとき、この作品は、役者が誰だから、ってあまり関係ないのかも、と思っていたのですが、 今回、猫だからって甘く見ちゃいけないっ!と驚きました(笑)。 たくさんの猫達の中で、私の一番のお気に入りはシラバブ(分かりやす〜い)。 中村友里子さんが、ものすごぉぉぉぉくかわいくって、目が離せなかったです(笑)。 ジェリーロラム=グリドルボーンの村田恵理子さんは、『オペラ座〜』のクリスティーヌが少々苦手だったのですが、 今回のグリドルボーンは、魅力的なシャムネコちゃんですから、押しの強さがすごく生かされていて、新しい発見。 私の周りでの多分一番人気、タントミールは、名古屋で観たときと同じ高倉恵美さん。 以前より、さらにすっきりとされた印象でした。 マンゴジェリーとランペルティーザのカップルも、身長差がすごくあって、コンビぶりがよかったです。 あれだけのダンスをしながらの歌には、本当に驚かされます。スピード感もばっちり。 どの猫か分からなかったのですが、とにかくすばらしく存在感のあるダンスだなぁと感動していたら、 カッサンドラの井藤湊香さんでした。デュエットダンスが素晴らしいのです〜。 グリザベラの早水小夜子さんは、期待どおり、やっぱりさすがでした。 ラストのメモリーが、心にずっきっと届く切なさで、途中、雷に打たれたようなショックを受けました。 そして、シラバブ友里子ちゃんが、手を差し出す瞬間は号泣。 ラストはやはり分かっていても泣けます。 ずらずら上げていたら、メス猫ちゃんばかり…ホント、私って分かりやすい…
 終演のカーテンコールでは、大興奮の静岡市民が、オールスタンディングで、収拾不可能な状態でしたが(笑) ラム・タム・タガーが、一手に引き受けて、さらに楽しませてくれました。 挙句、「もっと拍手をよこせっ」のようなアピールに、客席は、きゃ〜っ!の大悲鳴。 ご他聞にもれず、私も友人Y嬢と共に「きゃ〜っ!」。 さんざん遊んでもらった末の終演で、大興奮の市民も満足(私もだ・笑)。 同伴の友人Y嬢の口から出た感想は「すご〜く良かったぁ。今までの舞台で最高っ。星組のエリザベートを超えたわっ。」 もしもし?お嬢様?何たる発言っ。あなたはあの、あやかさまを忘れたと仰るのですかっ!(笑) ・・・まぁ、そのくらい感動したってことね。 そんなに喜んでいただけたなら、私もチケット頑張ってとったかいがあったってものよ。 さて、次回は、なにをひっさげて、四季は静岡上陸をしてくださるのかしら・・・ 首を長〜くして、お待ちしてまぁぁす。

2003.7.20

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