ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場  ぶみの観劇劇場

月組大劇場
ロマンス ゼンダ城の虜
脚本・演出 木村信司
グランド・ショー
 ジャズマニア
作・演出 三木章雄

2000年10月

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 ゼンダ城の虜 
第一場 ぶみの期待‐観劇前のお話‐  留学していた木村先生。帰国後の作品は初めて観るので、どきどき。大劇場デビュー作『扉のこちら』が大好きだったので、木村先生には期待してるんです。そして、久々の月組公演。博多に行けなかったから、めちゃめちゃストレス溜まってたの。

第二場 ぶみの感想‐観劇直後のお話‐  「*★Å☆∽κΥρ¢♪§※□∫Ξ∽≧πфъЫ⊆▽ξ・・・!」  訳:神様、どうか、私をこもちゃん(美原)にしてください。(ぶみ語)  今更、何の説明もいらないと思うが、ケロミカエル(汐美)に骨抜きにされて、当分私は、真っ当な人生には戻れないのです。 

第三場 作品について語ったりする  時代背景も、お話のおもしろさも、本当に“宝塚!!”。いい原作を選んだなぁ、と思いました。まだ、原作を読んではいませんが、上手く板にのっているのでは。 盆とセリを惜しげもなく使い「あ、今度東上の時は、もう新劇場だからね」と、安心してしまいました。
 最初、2階席の真ん中ブロックで観たせいか、舞台が絵のようにきれいに感じました。たっぷりドレープを利かせた緋色のカーテンが、そのドレープをたぐして上がったり下がったりする様は、とても豪華で、クラッシックなお芝居を観ているようでした。個人的にこういうのは大好きです。 盆が回りながらの舞台転換も、芝居中の場所がかわるから、ではなく、シーンがかわるから回す、というような感じで(例えはおかしいけど、ドリフターズが8時だよ!全員集合でやっていたような…)盆が回るときに何度かは♪ル〜リタ〜ニア ル〜リタ〜ニア というコーラスになり、お芝居に入り込んでるからいいものの、そうでなければ、プッと吹いてしまうのを我慢できなかったかもしれません。

第四場 王宮の良い人チーム‐ルドルフ王派‐
 ザ・トップスタールドルフ‐真琴つばさ‐。英国貴族で王の替え玉、という、二役というか、二人格を、納得!のギャップで魅せてくれました。真っ直ぐな性格と、威厳に満ちたオーラ、時折覗かせるお茶目さは、本当にマミさん(真琴)そのものなんでしょう。ラスト銀橋を渡るシーンは、正真正銘のサヨナラ公演なら、私はきっと号泣してしまったことでしょう。
 王の忠臣フリッツ‐初風緑‐は、家臣の中でも地に足の着いている兄貴分で(位が高い、のもあるけど)観ていて気持ちがよかった。ガイチさん(初風)は、悪い人もいいけど、やっぱりいい人の方が好きだなぁ。
 サプト‐未沙のえる‐の、飄々としているけれども、とても威厳のある役作りは、はっきりいって私のツボです。第16場の庭園でのシーンは、淡々と語るけれどもその内容は、後から自分一人で大公を暗殺するつもりだった、という殺伐としたもの。言葉の端々から、サプトの王家に対する忠誠心が感じられ、横にいるルドルフならずとも、説得させられました。
 美しき家臣の方々。パーシー‐嘉月絵里‐ウィルヘルム‐霧矢大夢‐アンソニー‐大和悠河‐オスカー‐楠恵華‐という個性派揃い。四人を見比べているだけでも面白いと思いますが、残念ながら今回はそこまで観られなかったのです。
 本物の王ルドルフ‐北嶋麻実‐は、目隠しをしてるけど、替え玉ルドルフのマミさんにそっくり。顎のラインとか、おでこの感じとか。

第五場 王宮の悪い人チーム‐ミカエル大公派‐
 初・悪役。専科での特出ヘンツォ伯爵‐香寿たつき‐。今更ながら、本当に上手い!専科になったタータン(香寿)が今回月組に出てるのを観て「専科制度ってこういうものなのね」と本当に理解した、といいますか。物語中、一番のワルで、思うに、ヘンツォがいなかったら、こんなことにはならなかったのでは。でも“明るいワル”が、観ていて本当に気持ちよかったです。
 ミカエル大公‐汐美真帆‐は、言い方はおかしいのですが、すごくかわいいです。正直、ケロちゃんみていて、あんなにかわいいと思ったことはありません!なんと言いますか、母性本能をくすぐられました。あの髪、なでたいです(マジバカ)。お陰で、他の人がみれなかった・・・2度目の時は、オペラ使わず、全部を観よう、と心に誓ったのですが、だめでした。ケロミカエルが出てると、私の手は勝手にオペラをとりあげ、私の目は勝手にオペラからケロちゃんをアップでとらえるのです。ケロちゃん、責任とって下さい。お陰でまともな観劇ができませんでした。というわけで、まともな感想になってませんが、機会があったら別コーナーでバカぶみコメントをぶちまけたいと思います。
 ド・モーバン‐美原志帆‐は、大公の愛人で歌姫という、上品でこの上なく美しい役柄を、思う存分好演してました。あぁこもちゃん、私はあなたになりたいです。
 ミカエル大公の家臣達。デ・チャード‐光輝すばる‐ ハーゲン‐名城あおい‐ ド・ゴーテ‐大空祐飛‐ ネス‐大樹槙‐ ツェルター‐越乃リュウ‐は、個性もバラバラで、ルドルフの家臣達とはまるで違い“ワル”に徹してました。でも、ミカエルへの忠誠心というのはあまりないとみえて、自分たちの頭がミカエルからヘンツォになっても、自分のためについていく、訳ですね。 大変申し訳ないのですが、この悪い人チームは、登場がケロミカエルと同じなので、しっかり観察出来ませんでした。東京公演への私の課題だわ。

第六場 王宮の美しい人チーム‐ブラビア姫と女官たち‐
 美しいフラビア姫‐檀れい‐。国民皆から慕われる、やさしく美しい姫は、檀ちゃんにピッタリ。が、やはり不安定な舞台姿が残念。歌にしろ、台詞にしろ、立ち姿にしろ、なにかもう少し…と客席で観ていてとてもはがゆかったです。第20場のせり上がりながらの台詞回しになど、みょーに威厳があるので、そのギャップが、私をはがゆくさせるのかも。
 フラビア姫の女官長ヘルガ‐夏河ゆら‐は、めずらしく濃くもなくアクもない役。落ち着いた物腰は、フラビア姫が頼るのも分かります。第6場のかわいい女官たちに囲まれてのナンバーは、周りの女の子達をよーく観たいのに、やはりきらきらしているユラさんにくぎ付けになってしまいました。
 そして女官のお嬢様方。パステルカラーの色違いのお洋服に、お揃いの白いエプロン。髪型も一人一人工夫して、お洋服の色に合わせてリボンなどでコーディネート。ただ、みんな一緒くたにされていて、歌もソロパートが花瀬西條にあっただけで物足りないです。一人一人、ヒロインを張れるほどのいい娘役さんなのにね。みんな一緒だと、華やかでかわいいし、娘役ファンとしては「きゃぁ!」と声をあげてしまうのですが・・・

第七場 そして王宮の外の人チーム‐民衆の方々‐
 宿屋の主人で、事件に巻き込まれてしまったかわいそうなヨハン‐立ともみ‐。ルドルフとド・モーバンが彼の宿屋に泊まっていた為に、本当にえらい目にあいました。と、同情してしまう、人の良い親父っぷりはさすが。
 その奥さんヘレナ‐那津乃咲‐も、小芝居が効いていて、何をやっても上手いですよね。
 まさに民衆代表アマンダ‐美々杏里‐。月組へようこそ。歌って歌って大活躍でした。歌のみならず、台詞も本当に説得力があり、第1場戴冠式の「ルドルフ万歳!」は「え?いきなりそうなっちゃうの?」と、客席は思うのですが、ちづさん(美々)の声だと、納得、してしまうんですね。

第八場 ぶみの選ぶベストカップル  そりゃ、文句なし、ミカエル大公&アントワネット・ド・モーバンでしょ。私、穴が開くほど観てました。そして、願い続けるのです。明日の朝起きたら、こもちゃん(美原)になっていますように・・・(邪心。)

第九場 ぶみ・辛口  とっても満足したこの作品。でもよく考えてみると、それは、月組生あってのもの。生徒の個性に役が合っていて、役不足〜と思う人がいなかったから。(といっても娘役さんの一絡げは、何とかしてほしい…)私はコスチュームが好きだから、当然、こういう時代背景のお話は好きなんだけど。はたしてこれがどこの組でやっても「よかったよ!面白かったよ!」と言うかどうか・・・?

第十場 ぶみの心残り  アントワネットこもちゃんが歌う、♪夜更けにお散歩していたら〜〜を覚えて歌って、自分はミカエル大公に愛されているんだ!と思い込もうとしていた私(激馬鹿者)。携帯の着メロにしちゃうもんねー。と、入力しようとして、全曲覚えきれていないことに気がついた。いくら思いだそうとしても、流れてくるのは♪ル〜リタ〜ニア〜ル〜リタ〜ニア〜〜。・・・・・・・。

第十一場 そしてリピート  今度東京でこれが観られるのはずっと先だな、と思うと、もっと観たかったなぁと思うわけです。今度は少し役もかわるだろうし。

2000.11.12.

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