蔵の改修  石蔵の改修です。ものを大切にすることと、先人の技術に感謝

下屋の木材痛んだところを交換します。
(新しい白っぽい木材のところ)
石倉と下屋の取り合いの屋根から雨漏りして、屋根板が腐ってしまいました。同時に補強しておきます。
屋根はだいぶ痛んでおります。
ほとんどの漆喰が流れてしまってありません。
家紋の棟札を漆喰にて補修
古い瓦はすでに同じ物がありません。
現状の瓦を割らないように慎重に作業です。
瓦のつなぎの漆喰のカスをはがしています。
棟の漆喰補修完了です。
中の砂漆喰が抜けてしまっていました。
施主様の手厚い補修の願いが届いた感じです。
外壁は戦後、石倉の外壁に割り石洗い出しの壁を塗ったようです。
ひどく浮いているところを、カッター入れて目地単位ではがします。
けらばの飾り破風も脱落しそうに痛んでおりました。
最近のモルタル素材にて下地を作り直します。
棟の鬼瓦周りの補修が完了です
曲線に塗るのは大変だろうなー
うちの左官は若い方なんだけど、こんな体験は大切ですし、何でも一生懸命挑戦してくれました。
棟の鬼瓦から流れる飛び丸瓦。ここのつなぎ目から雨が入っていることを瓦屋さんが発見。
一度漆喰をはがして、防水処理。再度丸くつなぎ目に漆喰を盛ります。
コテはなんと配水管の半割り
飛び丸瓦の補修完成です。
表から見えない努力の結晶です。
妻部の出窓屋根も補修しました。
外壁に混入する細かく砕いた石の砂です。
色あわせのため特注です。
樋つり金物はステンレスで作り変えました。
板金屋さんは腕がよく、樋も含めて原寸図面書いて金物加工師さんへ注文していました。
当然ながら樋つりは1本ごと長さが異なります。

今後ともこんな技術が継承されるように、しっかり覚えておきます。
かぎ金物含めて、黒く塗装します。
下屋の屋根は葺き替えてあります。
雨押さえの銅版も苦労して差し込みました。
新しい樋の足元です。
細工が泣けてきます。
本体にも新しい樋がかかり補修完了です。
先人の想いを今の時代が支えていくお仕事にかかわれましたことに、感謝いたします。
妻側窓付近も補修完了です
蔵がよみがえることで、中庭やその周りの建物も活き活きしてきます。
樋は出っ張った外壁をたくみによけます。
外壁補修箇所です。
今後何十年も風雨にさらされてなじんでいきます。
新しい雨押さえと葺き替えた瓦です。