生まれ変わる家   古い農家小屋を週末住宅に移築改修です。
原型の建物です。

新築のため取り壊し予定の、収蔵庫つきはなれの住居が、何か気になります。
偶然にも、週末の山荘を計画中のお客様があり、構造材を利用することを提案。新しく生まれ変わることになりました。
解体されて、梁や柱などの構造材が、加工場に運び込まれてきました。

だいぶ痛んでいるようですが、とてもどっしりしていい感じです。
梁の背中側が虫にやられて痛んでいます。
傷んだ部分を剥ぎ取ってみると、中からはしっかりした木肌が出てきました。
まだまだ、十分いけそうです。
新しい材料と組合すため、再度加工されます。
基本的な間取りは原型と同じですので、再利用される木材には大きな加工は生じません。
いよいよ建て方です。
新しい材料と組み合わされて生きます。
大きくて太い材料のため、柱が細く見えますね。
大黒柱と梁が交わる部分です。
小屋裏は、大きな垂木をかけることで、束をなくして、寝室として利用できるように改造しました。
移築先は寒冷地。
30センチの直径のコンクリートの杭状の基礎を、凍結深度より深く掘り込んで、要所に設置します。
大黒柱は杭基礎の天場に固定されています。
だいぶ室内も出来てきました。
ふんだんに木材を使います。
北側には水周りの、キッチンとトイレ、浴室を増築しています。
完成です。
メインテナンスが少ないように、素材を剪定します。
木立に挟まるように配置されています。
南側には玄関兼用のサンルームを、深い下屋の軒を利用して造りました。
テラスもたっぷりとって楽しめます。
屋根の上の小屋は、換気棟です。
不在のときにも、緩やかに空気を建物に送ります。
敷地が勾配しているのと、積雪から建物を守るためにも、杭状の基礎はコスト的にも機能的にも有効になりました
既存樹木に囲まれて、家は良く見えません。
目立たないことも、自然の中で家を建たせていただくうえには、大切なお約束です。