+++冬+++

 

 

白い空気が凛と張りつめる

心地よい緊張感

 

桜並木も

今はまだ迎える時を待つ眠りの中

 

何度繰り返しこの道を歩いただろう

 

花びらの舞

ひかり反す緑

あざやぐ彩

 

来る時も来る時も

確かにふたり---

 

「寒くないか?」と尋ねる声

答えよりも早く

大事に宝物は包まれる

 

「あのね・・・」と見上げる瞳

言葉継がずとも届く

あたたかき想い

 

寄り添いあったふたりの微笑みに

冬の風さえもぬくめられ

空の落とし物は

ふわりと恋人たちを飾る

 

髪に肩に

さしのべた手に

光の粒

きらきらら

 

ふたり並べた手で

受け止める

 

星のごと

きらら

 

やがて重なった掌に

星は小さな水晶となった

 

 

 



 

 

 

甘酸っぱいトパァズのきらめきが

琥珀の光へと結んでいく

めぐりゆく季節の中で

晶晶と

いとおしく輝きつづけるもの

 

とこしなえに---

 

 

 

 

-----Fin-----

季節の中で
11万HITをBBSにて報告してくださったKAGEさんに「よろしかったらポエムかショートショートはいかがでしょうか?」とお聞きしたところ、「四季のふたり」というテーマでリクエストをいただきました。テーマがポエム向きかなと思ったので、四部構成でポエムを書いてみました。
詩ですからあまり説明すべきじゃないんですが(^^;)春夏秋冬をそれぞれ小狼君視点、さくらちゃん視点、ふたりの視点、外からの視点と視点を移動させながら描いてみました。最後の部分は音楽にたとえればコーダに当たる部分です。表テーマが「四季のふたり」だとするとここは「裏テーマ」になります。ここを皆様がどう読んでくださるか・・・とても楽しみです。

秋の挿絵はひびきさんのサイトに飾られている現「さくら」Top絵をひびきさんのご厚意でいただきました。本当にありがとうございます。そしてKAGEさん、ステキなリクエスト、どうもありがとうございました。

ひびき@管理人コメント
…という訳で。私も頂戴してしまいました…。(飛鳥さん&KAGEさんには了解を頂いております)
私、今回何もしていないのに…良かったのでしょうか?ドキドキ
お二人のご好意には本当に感謝しております。(ぺコリ)
…まぁ少々KAGEさんのリク内容に関わりましたがね…その節は実に楽しかったですよ、KAGEさん(ニヤリ)←?

四季折々の二人。
少しずつ成長しながら共に歩んでいる様子が、ほのぼのとしながらも着実なものになっていく…
そんな感じがします。
…最後の部分は…『永遠に…』と、私は取りましたが。如何でしょう、飛鳥さん。(聞くなよ…)

ではでは、本当にありがとうございました。
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