01 髪を梳く

…以前は簡単に出来ていた事なんだけどなぁ…
…何の躊躇いもなく…さ。


「わぁ〜vv思っていたとおり、サラサラふわふわ〜うふふvv」
「………………………………。」
いつもの場所、いつもの様に穏やかな(?)お茶の時間…。
…の、はずだったのに。
なぜか、まゆらに髪を弄られているボク…。
事の発端は…はて?なんだったっけ?…まぁ、もうどうでもいいや。
「ちょっとまゆら。そろそろいい加減に止めてくれないかな?」
「えっ―、もうちょっとvvだってロキ君の髪、触り心地良いんだもんvv
 本当、子供の髪ってサラサラなんだよね―vv」
「………あっそう…(子供は関係あるのかい?)」
さも不機嫌モードで答えるボク。でもそれは、おもいっきり子供扱いされているからで
(…実際今のボクは見たまんま子供の姿だけどさ。情けないケド…)
でも内心は…

まゆらの細い指が自分の髪に触れる度に…指先から伝わる温かさに

ドキドキ

…していたりする。
ボクの心拍を上げている原因、当人は 絶 対 に 気が付いていないケド…
…はぁ〜…邪神とまでいわれたこのボクが、たった一人の少女の他愛のない仕草にドキドキ
するなんて………情けない。
………………………………………………………………………………。
…なんでボクばかりがこんな事で、ココロ惑わせなきゃいけないんだ!至極不公平だ!!

「…まゆら。」
「ん?なぁに、ロキ君??」
「ちょっと屈んでよ。」
「…?」
頭に疑問符を浮かべながらも、素直にまゆらは腰を屈んでくれた。
まゆらの正面に向き直ると目線はボクとほぼ同じ…。
「…?どうしたの?ロキ君?」
まゆらが首を傾げると同時に、その肩から絹糸のような細い綺麗な髪がするりと流れおちる。
その流れおちた髪を一房手に取る。もう片方の手も頬に掛かる髪を梳く。



他の誰も持ち得ない繊細な柔らかさ。見事な艶をみせるその綺麗な髪…。
ずっと触れていても、飽きる事は決してない。

…そういえば。まゆらの髪に触れたのは久々だ。
以前は何の考えも無く出来たけど…今は…
触れると自分のココロに歯止めが効かなくなりそうだったから…
…効かせる気も、実はないけど…あまりにまゆらが天然過ぎるんだよ―!手が出せない!!
情けない…本当に情けないケド。
きっと今回も…

「あっ!ロキ君!!枝毛探ししてるでしょ―!!やだぁ――!!」



……………………泣いてもいいですか?ボク…………




■言い訳がましいコメント■
…という事で。1題目『髪を梳く』です。
…なんじゃこりゃ――!!な、感じで、ロキが情けなさ全開です。
いや、これはある程度狙っていた事なのですがね。実は(笑)
ただ髪を梳くだけじゃ、ロキには美味しすぎですからね。
悩みもがいてもらいました。頑張れ(青)少年!!←いじめっ子vv
しっかし…やっぱり変な補足文だ…。文字書きって難しい…(涙)

ではでは。ここまで見て下さり、ありがとうございましたvv

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