液体ゴミの処理方法

  コンビニの外にごみ箱が3つ置いてある。袋や弁当箱用のものと、ペットボトル用、ビン・カン用。私の持論として「自販機やコンビニのすぐ横にごみ箱を置いたって、買ってその場で飲み干したり食べてしまったりするわけない。」というのがあったが、コンビニでバイトを始めてから、自分の間違いに気がついた。コンビニで買ったものをその場ですぐ食べる人はけっこういるのだ。となるとやはりごみ箱は必要になってくる。

  一応ゴミは3種類に分類して捨てるようになっているが、収集の際の分類は業者に頼んでいるらしいので、客が捨てる際の分類はそんなに細かく注意はしていない。ペットボトルのごみ箱に弁当箱が入っていたり、その逆もある。また、コンビニで買ったもののゴミだけが入っているとは限らない。私の持論だった通りに、どこか別の場所で買ったものが、ちょうどそこで食べ終わったり、飲み終わったりした物が入っていることもある。しかし、注意しなくても客がほぼ徹底して分けて捨てるのが、ビンとカンである。ビンやカンの硬さが「他のゴミとは違う」という意識を作り出すだろうか。

  ごみ箱は毎日数えきれないほどの人たちのゴミを受け入れる。いっぱいになったゴミを処理するのは店員の仕事である。大きなゴミ袋がいっぱいになっていても、袋類、ペットボトルゴミは重くもなく、まぁ楽々持てる。しかし、ビン・カンはそうはいかない。そのゴミ袋の中には、ビン・カンだけでなくもう一つ別の種類のゴミが入っている。液体ゴミである。

  ビンやカンに入った飲み物を、少しも残すことなく完飲するのはまず不可能である。カンの底にはジュースやコーヒーがうっすらと残る。そのうっすらが残った状態でごみ箱に捨てられると、ごみ箱の中で横やさかさまになったビンやカンの中からゆっくりとジュースやコーヒーが流れ出す。そしてちりも積もればなんとやら、ゴミ袋いっぱいにビンやカンがたまる頃には、うっすらだったジュースやコーヒーは袋の底10センチほどまでたまることがある。これが液体ゴミである。そしてこの液体ゴミはかなり厄介な存在なのである。しかしこれは仕方のないことであるから、私も文句を言うことなく処理するのであるが、中にはとんでもないものが入っていたりする。

  その日も私はゴミを処理するために、ごみ箱を開け、新しい袋と取り替えようとビン・カンがいっぱいになった袋を取り外しにかかった。持ち上げるといつもより重いような気がした。袋の中をふと覗くと一番上に500ミリの麦茶のカンがあった。嫌な予感がしてそのカンを取り出してみる。私の手にゴミであるという予想を反したずしっとした重みが伝わる。ごみ箱に入っていたそのカンには、半分以上麦茶が残っていたのだ。私はなんだか空しい気持ちでその麦茶を流しに捨てカンだけを袋に入れた。500ミリ入りの飲み物なぞ、飲めないのなら買うな!そして残したまま捨てるな!

  液体ゴミはビン・カンだけに混じるものではない。捨てられたカップラーメンの容器の中に、ほとんど全てのスープが残ったまま捨てられていたこともある。確かに液体ゴミを外に捨てるということは、他のゴミを捨てるより捨てにくいし、それ以上の罪悪感が伴うだろう。だからごみ箱という一応は正当な手段にほうり込んで、満足しているのだろうが、それは次に片づける人間、店員やゴミ収集業者の方にその責任を転嫁しているに過ぎない。買ってすぐ食べたり飲んだりするつもりなら、液体ゴミを出さないよう工夫して買い物をしろ。それくらいはできるだろう。外で飲んだり食べたりする場合は、完食、完飲できるようにしろ!またそうできないようなものは買うな!どうしても食べたい、でも完食できそうにない、そういう物は家まで我慢しろ。

  でも本当はジュースやラーメンのスープなどを流しに捨てるのも、環境のことを考えたらやってはいけないことなんですよね・・・。液体ゴミの正しい捨て方をご存知の方、いらっしゃいましたらご一報ください。

 

 

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