店員がカウンターに立っていると、どこからともなく声が聞こえてきた。「おぉーい、あったかいコーヒーはどこやー!?」 言語道断である。相手がコンビニの店員だろうがこれは人に物を尋ねる態度ではない。この時カウンターに立っていたのは、店長であり、頭に来た彼は「あっちじゃー!」と返したらしい。余談だが我が店長はかなり個性的な人であるが、店をやっていく上ではその個性が非常に役立っており、我々もこの店長の下でなら・・・と安心して働いている。(このエピソードだけでも、大船に乗った気分になれるのが分かるでしょ?)
話を元に戻すと、このようにコンビニに来て物を尋ねる際に、敬語、丁寧語を使わないでいる客が結構いる。私もレジに3,4人の客が並んでいるのに、コピーのところから何度か呼ばれ、最終的に「呼んでるのが分からんのか!」と言われたことがあるが、オマエこそ「こっちも他の客の相手をしているのが分からんのか!」と言ってやりたくなった。こっちだって人間なのだ、二つのことを同時にできるわけではない。それとも何か、お前は他の客そっちのけで自分の相手をしろとでも言うのか!?コンビニに来てまで、店員相手にどうしてそんなに偉そうなのだ?お前は未だに「お客様は神様だ」と自分で思っている客なのか?そんな態度で接する奴をこっちが客として、神様として見ているとでも思っているのか!?
その人の社会的立場が高いもので普段から敬語、丁寧語を使わないような人だとしても、他人に物を尋ねる態度、最低限の礼儀すら備わっていないような人間の地位などたかが知れている。地位というよりむしろ、その人の人間としての中身などどうせろくなものではないだろう。だいたいその人の地位というのも、その人が属している社会の中だけのものであって、コンビニの中ではその人は偉くも何ともない人なのである。 また、社会ので地位が低いために、コンビニ店員に八つ当たりするかのように乱暴な言葉、態度で接する客もいる。こういう客も前者と同様、人間的にろくなものではないのだろうから、これからの出世など望めないだろう。
このエッセイで再三言っている「最低限の礼儀」というのに直結するのはおそらく言葉使いだろう。人と人とのコミュニケーションにおいて、最も重要な役割を果たす言葉を聞けば、その人の人間が分かると言っても過言ではない。自分がいくら社会的地位の高い人であっても、店員が明らかに自分より年下であっても、人に物を尋ねる際には敬語、丁寧語を使うのが「最低限の礼儀」であろう。それすら備わっていないような輩に、「店員の態度が悪い」などと言われる筋合いはない。人のことを批判する前に、自分の態度を振りかえって改めろ!!
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