コンビニエンス・・・
今更だが、コンビニの正式名称は、コンビニエンスストアである。コンビニエンスとは、便利なという意味であり、コンビニはすなわち、便利なお店、弁当、お菓子から雑貨、文具まで買える店というものである。 ところが最近どうもその意味を取り違えてる人が多くいるようである。
店に一人の客が入ってくる。手には1枚の紙を持っており、どう見てもコピーを利用する客だ。その客は、真っ直ぐコピーのところに行き、コピー機をしばらく見つめ、振り返って店員を呼ぶ。私がバイトするコンビニでは最近コピー機が新しくなり、今までとは少し違った操作をしなければならなくなったので、こういうことはままある。そういう時はとりあえずコピーの前まで行って、基本的な操作のさわりを実際やってみてから、「あとは指示が出ますので、同じようにこの画面に触って先に進んでください。全部終わったらこの緑のボタンを押してください。コピーしたものはこちらの方から出ますので・・・」と、教える。が、これを最後まで言えないことがある。私がコピー機を触って教えていると、さも全部やってもらえるかのように、何もせず待っている客がいる。そういう客は私が説明を止めると「分からないから、やって。」と言い出す。今までの私の説明は何なのだ?やってあげないこともないが、レンジ同様、一度店員にやってもらうと、それに甘んじる客、が出てきたり、レジに他の客が並んでいたりすると、一人に時間をかけていられないときもある。店員を当たり前のように利用しないでいただきたい。
また、私がバイトするコンビニでは、オンラインショッピングなるものが行われており、それを利用する際は、まず客が機械を操作し、そこから出てきた申し込み用紙をレジに出すことで買い物ができる。しかし、この買い物の仕方が客の方に普及していないのか、この機械についても、問い合わせがよくある。基本的に人は機械に弱いのだろうか。年齢に関係なく、オンラインショッピングの問い合わせに対して「あちらの機械の方で・・・」と言うと、その客は少ししり込みしたような態度になる。そして、機械の操作法を、コピーと同じように説明するが、その反応はやはりコピーと同じようなものである。ひどいのになると、その機械で操作するのは知っているが、店に来たとたん「買いたいんだけど、やって。」と言ってくるのがいる。この際言わしてもらうが、私はオマエだけのための店員じゃない!
ここで言いたいのはつまり、コンビニエンスなのはあくまでもストアであって、店員ではないということである。まぁ、先の2つの例においては、あって然るべき問い合わせだし、店の売り上げにも関わることなのでそれほど腹は立たないが、最後にこれはひどいという例を2つ挙げておく。
ある日店に慌てて入ってきた客が、レジの前を通りすぎるときに「ウーロン茶はどこだ?」と聞いてきた。私が店の奥に冷蔵庫があるからと言っても分からない様子。ここでおかしいと思ったが、他に客もいなかったのでついていって、「ここに缶、ここに500ミリペットボトル、大きいのはここに・・・」と教えると、やはり慌てて「これでいい、これでいい。」と缶を指すので、それじゃ・・・とレジに戻ろうとすると、その客はカゴを前に差し出して「入れて。」 これにはさすがに「はぁ?」と声が出てしまった。「あるだけ入れて。」と続けるので、どうしようもなくウーロン茶をカゴに入れていると、いつのまにかレジに客が並んでいる。それを理由に私は逃げた。自分の欲しい商品くらい自分でカゴに入れろ!
ある日、どう見ても元ヤンキーという男性が祝儀袋を買いに来た。彼が「ここで書いていいですか?」と聞いてきたので、私はどうぞと筆ペンを出した。そんなものは前もって用意しておけばいいのに、と思うのだが、祝儀袋をその場で書いていく人は結構いる。ところが、その男は祝儀袋と筆ペンをしばらく見つめてから、私に「書いて。」と言ってきた。字が下手だと断ろうとしたとき、彼が先手を打った「俺、字、下手だから。」彼は袋にお金を入れるのから、名前を書かすのから全部私にやらせて帰っていった。しかもその時、祝儀袋に関する知識は皆無だったと言っても間違いではないだろう。袋にじかに名前を書こうとしたので私が慌てて付属の短冊を渡したのだ。その前まで彼はそれを捨てようとしていたのだ。短冊には、私が慣れない筆ペンで書いた、へろへろの彼の名前が・・・。まぁいいや、私の知りあいじゃないし・・・。どうせヤンキーの結婚だ、構うもんか。
店員をコンビニエンスに扱うと、時に痛い目に合うこともありますから、みなさんも気を付けましょうね。
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