雨の日には・・・

  雨が降ると人は傘を持って外出する。コンビニでも雨が降ると、傘立てを店の前に出して、傘を持った客に備える。備えているはずなのに、傘を店内に持って入る客がいる。それが、使っていない傘なら、買い物をする際に邪魔になるくらいで、それほど迷惑ではないのだが、濡れた傘を店に持って入られると、床が濡れて困る。床が濡れるとなぜ困るのか、滑るからである。雨の日には、店に入ってきた客の靴ももちろん濡れている。ただでさえ滑りやすいのに、床まで濡らすな!私は実際、小走りに入ってきた客が、入り口付近で滑るのを目撃したことがあるが、その時は、目のやり場に困るわ、笑うに笑えないわで困った。いや、陰で笑いましたけどね、ごめんなさい。また、床の濡れがひどく、モップで拭いて回ったこともある。傘立てを出しているのに、なぜこんなに床が濡れるのだろうと不思議に思ったものだ。

  また、持って入った折り畳み傘を買い物をする時に、カウンターに置いて財布を探る客がいる。その傘はさっきまで雨に濡れていたものだろう!?床だけでなく、カウンターも濡れる。なぜ濡れた傘を店内に持って入るのだ?そしてなぜ、カウンターに置いたりするのだ?

  傘を店内に持って入る客は、傘立ての存在に気づかないのだろうか。それともよっぽど傘を手放したくないのか、手放せない特別な理由でもあるのだろうか。例えば傘を持っていないと真っ直ぐ歩けないとか、もっとせっぱ詰まった、命に関わることだったりとか。それならば仕方ないが、たいていの客は傘を店の外に置いておきたくないという理由からだろう。

  では、なぜ傘を外に置いておきたくないのか。傘を外において買い物をしている間に、誰かに盗まれる、という不安があるからではないだろうか。傘は実際ちょっと目を離したすきによく盗まれるものである。私も学校やデパートなどで傘を盗まれたことがある。それ以来、学校ではなるべく傘を手放さないようにしている。だから盗まれるという不安から、傘を手放したくないと思う人の気持ちはよく分かる。となると、傘を店内に持って入る人を責めるわけにはいかない。しかし、床が濡れると、他の客の迷惑にもなるし、我々店員の仕事も増える。迷惑なのに変わりはない。うー、どうしたらいいのだ。

  結論。当然のことだが、例え傘でも、盗むやつが悪い。ここで言わせてもらうが、それは立派な犯罪だ!そんなことも分からないのか。世の中にはどうしてそういう事を平気でできる人がいるのだろう。悲しい世の中だ。

 

 

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