世界は二人のために

  週末の夜7時頃、買い物をして食事でもしてきたカップルが手をつないで店にやってくる。彼らが何を買うかはいいとして、カウンターにやって来て彼氏が1000円札を出す、彼女の方も財布をごそごそして端数の小銭を出そうとする。彼氏:「いいよ、いいよ。」 彼女:「あ、あった、はい4円。」

  ん・んー・・・なかなか微笑ましい光景である。私はラブラブカップル反対派(死ね死ね団?)ではないから、こういうカップルにはカップルにしてはまぁ好印象を受ける。だいたい彼らが店に来た時間が健全だ。この時間にコンビニに来て、一休みグッズ(お菓子、ジュース類)を買っていったということは、これから彼女が彼氏の家に外泊しようが、もう外をふらふらすることはないのだ。彼氏の家もしくは彼女の家で仲良くゲームするなりテレビ見るなり好きにして下さい。

  しかし、最近の世の中である、話題のバカップルなるものが店にやってくることもしばしばある。オマエ等には言いたいことがたくさんある。心して聞け。・・・なんて言ってもバカップルの耳には届く訳もない。目の前で言われてもきっと分からないのだから。いや、しかしそれでは私の気が治まらない。毒舌エッセイ復活で書かせて頂きます。

  夜10頃、私のバイト拘束時間がもうそろそろ終わろうとしている頃である。茶髪に12センチヒール、ミニスカートに白コートのいかにも頭の悪そうな女性と、これまた頭の悪そうな男性が手をつないで店に入ってくる。「勘弁して・・・」そう思いながら彼らの行動を観察する。

「あーシンちゃん、ほら見て見てぇ・・・」 「あ、これ、これおいしいんだよね。」しゃべるのはたいてい女の方であるが、店内で隣にいる奴に話し掛けるだけでなぜそんなに大声なのだ!?オマエの彼氏は大声で話さなければ聞こえないのか!? そうやって店内の商品の身勝手な批評を散々やらかした揚げ句、彼等はかごの中に批評に挙げなかったものばかりを入れて、カウンターにやってくる。そしてその数は店にいた時間とは反比例しているかのようである。値段を告げると、かごを持ってきた彼女が財布を開ける。「おぉっ、男におごってもらおうという気はないのか、この辺りは・・・」と思っていたらだ。やはりバカップルなのだという証拠を発見。なぜオマエ等はお金を出そうとするときまで手をつないでいるのだ!?

  のろのろとお金を出す女を見ながら「出しにくそー・・・」と思っていたが、彼等は結局最後まで手を放さなかった。オマエ等は何か?手をつないでなければ生きていけないのか?男の方もそれでいいと思っているな!!出しにくそうなのは一目瞭然だろう。だったら手を放すのが優しさというか、思いやりというか・・・。それで彼女が怒るならそんな女には私が喝を入れてやる!!バカヤローーーーー!!!

  コンビニにはオマエ等以外の客もいるんだぞ。二人の世界に没頭するのはいいが、場所を選んでやってくれ。「えー?だってアメリカじゃあいさつみたいなものなんでしょー?」とか言ってる奴!だったらアメリカに行ってやれ!!ここは日本だ!日本では日本のルール、マナーに従え!!オマエ等がラブラブなのはよく分かったから、他の客や店員を興ざめさせるような行為は慎んでくれ。店内でいちゃいちゃされても、こちらもリアクションに困るし本気で寒い。

 

注:なお本文中の彼女の描写、彼氏の名前などはあくまで例です。こういう人が全てバカップルとは一概には言えない、でしょう・・・?

 

 

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