leaves of The Tree

「key word White + Black + Brown」

雪の街
黒いコート
茶色い髪

白い息
月のない夜
チョコレート

あなたの街の色

雪の街
黒いコート
茶色い髪

あなたを探すのは私
あなたを見つけるのは私

 

 

「春夏秋冬」

あなたをつかまえるためならば
あたし
どれだけ走っても構わない

トロッコ列車のスピードで
フォークソングのメロディーを乗せて

波にたゆとうそのスピードで
花の香りを乗せて

木の葉の落ちるスピードで
月の明かな光を乗せて

雪の降るそのスピードで
静けさを乗せて

あなたのもとに
たどりつく

そのためならば
あたし
どれだけ走っても構わない

 

 

他の女が
あなたを好きだと言っても構わない

でもそれは

あなたがあたしだけを好きだと言ったときだけのこと

ねぇ あたし
なかなかココロが広いでしょ

 

 

あなたに関することならば
バカって言ってくれても
結構よ

 

 

風のベールをまとって
空は微笑

沈丁花の香りにつられて
川面に揺れる家鴨

昨夜の雨など
とうに忘れたジャケット

世界は今
春になろうとしている

 

 

「裸眼」

10センチも近づかなければ
君の顔がちゃんと見えない
それって結構
幸せなことだと思う

 

 

「君を待っている」

君を待っている
たくさんの人が行き交う場所で
君を待っている

君が何時に来るのか
果たして君は来るのか
それすら知らないから
それはほとんど待ち伏せなのだけれど

僕は
君を待っている
たくさんの人が行き交う場所で
君を待っている

それでも髪サマは
きっとそこまで意地悪なことは
なさらないだろうと思っている

だけど僕は
こっそりタバコを吸っていたり
自転車を置きっぱなしにしていたり
ポケットにカメラを隠していたり
悪いことをたくさんしている

そしてなにより
約束もないのに
君を待っている

たくさんの人が
何度も何度も
行き交う場所で
君を待っている

期待と不安と確信が入り混じる
淡い気持ちを抱いて
君を待っている

本当に
たくさんの人が行き交う場所で
君を待っている

君を待っている
君を待っている
君を待っている

いつか必ず現れる
その目測までは
間違っていないはず

 

 

「見つめていたい」

どんな瞬間の
あなたももらさずに
まばたきすらも
こんなにこんなに
惜しいほど

 

 

「ブランド」

思いを募らせて
見ているだけで

ある日突然
他人のものになってしまう

あたしの恋はいつも
ショーウインドウ越し

 

 

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