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パリ猫銀次、東京へいく ーmon chouchou Ginjiー (2007.6) 村上香住子 アノニマ・スタジオ/KTC中央出版
 パリ郊外・コンピエーニュの森で運命的に出会った愛猫・銀次。アパルトマンでの生活、隣人たちとの交流、そして東京への大冒険…。『フィガロ・ジャポン』の連載で猫好きを虜にした、銀次とのかけがえのない日々の記録。
素敵な表紙につられて手に取った一冊。『フィガロ・ジャポン』などというオシャレ?な雑誌は見た事もないので…、このような猫エッセイが連載されていたとは知りませんでした。猫好きさんなら、頷くことたっぷりの一冊。海外での暮らしぶりも楽しめます。ところどころにあるモノクロ写真も素敵。(09.05.13記述)
マーマレード・ジムのぼうけん (1971.10)アラン・シリトー 上野瞭訳 栗田八重子絵 あかね書房
 ねずみを追いかけて、田舎の農場から市場へ向かうトラックに乗り込んでしまったマーマレード・ジムは、町に着いてびっくり。のらねこボスや子分達をうまくかわし、ペルシャ猫のマフとねずみ退治にのりだす。ページごとに描かれている挿絵も、個性的で楽しい(1歳のチビも、猫のイラストを気に入ってました)。児童向けの童話です。

人間になりたがった猫 THE CAT WHO WISHED TO BE A MAN (1977.4)ロイド・アリグザンダー 神宮輝夫訳 評論社
 大魔法使いの飼い猫ライオネルは、ある日ご主人に「人間に変えて下さい」とお願いをする。「罰」として人間に変えてもらったライオネルは、以前魔法使いがすんでいた人間の町へと出かけ、そこで様々な人と出会い色んなことを学び、しまいには人間性に汚染されて猫に戻れなくなってしまう。人間は生まれたままでは人間ではない。人間になるということは、愛を知ること、人のために涙がながせること、人を殺せないこと。児童文学とされているこの本ですが、その哲学的な内容は子供より大人向けに感じました。次から次へと起こる事件に、どきどきと最後まで一気に読めてしまった作品。

ふしぎ猫 ブドレンカ PUDLENKA (2003.9)カレル・チャペック 小野田若菜訳 ペトル・ホリー監修 ブロンズ新社
 チェコの有名な作家による猫エッセイ。子猫を通して世界の理を解く、子供向けのようであって実は奥が深く難しい部分も。「開けてよね、このドア」「あたしのソファを空けてよ」猫の言葉は万国共通のようです(^^;;

猫が教えてくれた幸せレッスン (2002.4)キャットシッター治田真由子 文芸社
 キャットシッターの著者が、その仕事先で出会った猫達から学んだ教訓と、ご自身が一緒に暮らした猫達の事を綴るノンフィクション。裏表紙の写真モデルになっている“むぎょどん”は、うちにいた“舞ちゃん”にそっくり…。純血種の猫って寿命が短いのかなぁ、そんな感じがしました。

あたしの一生 猫のダルシーの物語 a CAT'S life (2000.7)ディー・レディー 江國香織訳 飛鳥新社
 人間と暮らした1匹の猫の一生を綴った物語。猫の目からみた世界が、猫の口調で語られています。猫ダルシーの“あたしの人間”(=飼い主)に対する、愛の大きさ。その終わりのない愛に、最後は涙なくしては読めませんでした。この作品は、実在した猫からの最後の恵みであり、著者から彼女への最後の贈り物だそうです。

猫語の教科書 (1995.7)ポール・ギャリコ 筑摩書房
 生後6週間にして交通事故で母を亡くした著猫(ちょしゃ)が、自分の経験を生かして「子猫、のら猫、捨て猫たちに覚えてほしいこと」として書いた教科書。“人間の家をのっとる方法”や“猫にとっての正しいマナー”など、もちろん猫達がこれを読んで理解してくれたら、とってもありがたいけれど、猫と暮らす人間にもためになることが沢山書かれています。ところどころにある写真もとても可愛い。オススメの一冊。

遊興一匹 迷い猫あずかってます (1993.6)金井美恵子 新潮社
 女流文学者の著者が、ある日迷い込んだ黒トラの子猫を保護してから、姉と二人、猫かわいがりな日々について語った作品。沢山の小説家や評論家、映画についての話題もでてきて、さっぱり?な部分もあるけれど、“猫っ可愛がり”な様子はとてもほほ笑ましい。

たとえば猫がいるだけで可愛いペットの豆知識 (1993.5)井下優子 廣済堂
 “ネコで夫を釣った”という著者が、子供代わり?のチビニャンとチビチビニャンをネタに、猫の行動や生態をおもしろおかしく解説してくれます。入山さとしさんのイラストが可愛い。ところどころに、オトナな話題(シモネタと言うのだろうか)も。ネコの出てくるビデオ・映画の解説もあります。「ハリーとトント」を見てみたい。

猫に満ちる日 (1998.7)稲葉真弓 講談社
 下記「ミーのいない朝」で描かれた、ミーをモデルにした連作集。老いていく猫との暮らし、当時の著者の心情が切々と伝わってきます。こんなにも愛した猫がいなくなって、著者は今どうしているのか気になってしまいました。

幸福な猫の淋しい背中 (1990.9)ヒロコ・ムトー 文藝春秋
 猫嫌いだった著者がチンチラの雄猫“五右衛門”に出会って、どんどん猫に魅せられてのめりこんでいく姿を書いた「猫馬鹿記」。五右衛門をはじめ外猫のゴールド一家、ご近所さんの飼猫や地域の多くの猫たちの話題にあふれています。「この本を読んで、すこしでも野良猫、捨て猫についてまじめに考え、責任感を感じてくださる方がふえれば、こんなうれしいことはありません。」とのお言葉です。

猫はエライ (1993.10)今井美沙子 樹花舎
 著者がこれまで共に暮らしてきた猫たちや外猫たち、近所の猫たちなどについて書いた作品。「猫は365日、人間のすいとり紙の役目をしてくれるからエライ。」何でも猫になら話せてしまう、それ、分かります。とても読みやすい本でした。

井伊家の猫たち (2001.2)井伊文子 春秋社
 猫の短歌をまじえたしっとりと落ち着きのある猫の随筆。命を大切にしたいという思いは、捨て猫を拾い続け共に暮らし、現在は11匹の猫達と暮らす。著者は大正六年、旧琉球王家尚晶の長女として生まれ井伊家(井伊直弼の息子嫁)にとついだ方。知らずに借りて驚きました(^^;;

ミーのいない朝 (1999.4)稲葉真弓 河出書房新社
 著者が二十年間共に暮らした愛猫との日々を綴った作品。所々に散文詩、ミーの為に購入したというカメラで撮影された写真も収められてます。・・・涙が止まらなくなってしまいました。

きょうも猫日和 (1991.10)今江祥智 マガジンハウス
 猫の物語が二十篇おさめられた、小説というより童話集です。どの作品も、読んでいてホンワカしてくる感じで暖かい。猫の物語でもこういう作品があるって嬉しい。「のびするノビタ」はノミから命名されたけれど、うちではワタル君のお腹を触るとながーくのびるので「ノビタ」ってあだ名ついてます。

猫はわかってくれない (1997.2)高橋直子 マガジンハウス
 著者の飼猫たちと、外猫(地域猫)たちの話しを綴るエッセイ。猫好きな方だけれど、室内飼いしてるのは純血種だけ(マンションなのでこれ以上増やせられないという)というのはちょっといただけないな。

哲学するネコ 文学部哲学科教授と25匹のネコの物語 (1998.5)左近司祥子 小学館文庫
 筆者が、一緒に暮らす25匹の猫達のコトを哲学も交えて、面白おかしく、そしてちょっぴり涙をさそう話しも語ってくれます。三人の“お助けレイディー一号・二号・三号”(筆者の娘さんたち)が次々と?猫を拾い、それを引き受ける筆者。やっぱり室内のみで猫を多頭飼いするお宅では、住み分けさせてるのね。近くに信頼できる獣医さんがいるって羨ましい。

アブサンの置土産 (2000.5)村松友視 河出書房新社
 アブサンの残してくれた置土産から、ひとつひとつ思い出の物語を書き下ろしした作品。今までの作品とかなり話しはダブっています。でもやっぱり愛猫との思い出は何年経っても忘れられないものですよね・・・。

帰ってきたアブサン (1996.7)村松友視 河出書房新社
 著者の作品から、ネコが登場するものばかりを集めた短編集です。「帰ってきたアブサン」「カーテン・コール」「墓」「妻が大根を煮るとき」「夏猫」「壺」の6篇を収録。あとがきで、著者が“私は小説をつくるというかたちで日記を書いていた”と述べていますが、前出の『アブサン物語』を読んだ後では、かなり内容が重複して読みづらい...。

アブサン物語 (1995.12)村松友視 河出書房新社
 著者の人生の伴侶でもあった愛猫アブサンとの、出会いから別れまでを綴った一冊。アブサンは21歳まで生きた長寿猫。著者は、猫の生態についての本は決して読まないと言及している通り、少し知識不足な部分も感じられるが(猫のミルク飲み行動を繁殖行動と受け取るなど)、それでも愛猫に対する熱い想いはひしひしと伝わってきます。

ノラや (1980)内田百間 中公文庫
 昭和三十一年から「小説新潮」に掲載された毎月連載の「百鬼園随筆」より、著者の家猫ノラ失踪のてんまつとその後に住み着いたクルツについて書かれた文章14編をまとめた一冊。その時代に愛猫探しに英文広告まで作り、十年経ってもノラを思いだしてはひたすら涙する著者、クルツ病死の「クルやお前か」は自分の経験とも重なって涙が止まらなかった。

猫のいる日々 (1994)大佛次郎 徳間文庫
 猫も十匹以上になって昼夜の区別なく家の中を駆け回るのでは、決して可愛いものではない。「猫が十五匹以上になったら別居する。」この脅迫がきいて常時十五匹の猫達が居住し、生涯飼育された猫は五百匹を越えた。著者が一代の傑作という『スイッチョ猫』という短い童話は子供の頃に読んだ記憶がありました。猫を愛した著者の猫に関する小説、童話、随筆の集大成。大佛次郎記念館にも是非足を運びたい。

猫のたま吉物語 ぼくは大地震にあった (1997)香取章子 双葉社
 阪神大震災の経験を、猫の“たま吉”の視線で綴った作品。震災によって家族と離れ離れになった“たま吉”が、色んな出来事にあい、様々な経験を積んでいく姿が描かれています。今でも災害が起こるたびに話題になる“家族の一員”の動物たち。命あるものは皆平等であってほしいと訴えるたま吉の言葉が、多くの人々に伝わりますように。

変身 (1993)高田宏 TBSブリタニカ
 カフカの『変身』を思わせる題名だが、人間であり猫でもある男性を主役にした、木と猫を愛する著者ならではの物語。次男雄太さんの幻想的な猫のイラストも素敵です。

山へ帰った猫 (1991)高田宏 PHP研究所
 猫に教えられたことと森に教えられたことを繋いで、小さな物語に仕上げたという作品。著者の次男雄太さんの描く水彩画の挿絵、猫の表情がとても可愛いらしい。

「吾輩は猫でもある」覚書き (1985)高田宏 講談社
 著者と共に暮らした猫達や猫に関する話しを綴ったエッセイ集。前半は過去に『猫の手帖』に連載されたもので、後半は後日の書き下ろしとなっている。体験談のいくつかが沼田朗氏とダブって感じるのは、猫好きは行動も似てくると言う事なのだろうか??

猫ばっか (1995)佐野洋子 講談社
 「100万回生きたねこ」でおなじみの作者。独特な猫のイラストとエッセイで綴られた作品です。

まぼろしのトマシーナ (1984)ポール・ギャリコ 矢川澄子訳 大和書房
 『さすらいのジェニー』の姉妹編ともいうべき作者会心の猫物のひとつ。獣医の父に愛猫を薬殺され悲しみのあまり重度の自閉症におちいる娘、自らも愛に飢えた哀れな存在でありながら横暴な態度をとり続ける父親、そして野末の小屋に一人住み全ての命への憐れみに生きる赤毛の魔女。イギリスの田舎町のある父子家庭を舞台に起こる一連の人間社会の出来事を、娘の飼猫であるトマシーナの目を通して同時にとらえ直し、近代合理主義的科学の疑問を投げ掛けてゆくという皮肉な設定。現代人の病める心の、愛による救済のありかたを描いた文学です。

さすらいのジェニー (1983)ポール・ギャリコ 矢川澄子訳 大和書房
 下記『猫のしっぽ』や、ペット関係のメルマガでも紹介されていたおすすめの1冊。交通事故にあった少年ポールが突然白猫に変身してしまい、牝猫ジェニーに助けられ猫として心も身体も成長していく過程を描いたファンタジー小説。猫の姿としての描写も素晴らしいけれど、猫を通して読み手に訴えるもの、読み終えたあとは言葉で言い表せない暖かな気持が込み上げてきます。文学を味わいたい方におすすめ。

ぬき足、さし足、にゃんこ足 猫のあいうえおもしろエッセイ (1995.3)加藤由子 PHP研究所
 山内ジョージさんのひらがな猫文字がとても可愛い!ひとつの文字には色々な意味が隠されていて、それを見つけるのもまた楽しいです。その絵文字にあわせて、『あ』から始まるエッセイが『わ』まで綴られていますが著者の猫描写はとても面白くて、猫好きにはオススメです。

猫のしっぽ (2000)高田宏 新潮社
 猫のエッセイ集。著者の飼猫の話題から小説や映画等の芸術作品に登場する猫、猫缶までと幅広い。実は、各エッセイごとに描かれた、著者の息子でもある高田雄太氏の素敵な絵(水彩画?)に魅かれて手に取ってしまった本(絵はがきがあったら是非欲しいです!)。だけど著者の猫に対する思い入れにとても魅かれてしまった。この本に載っている作品は全部読んでみたいと思う。猫好きの方には、お勧めの1冊。


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Last modified 2009.06.26