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猫が死体を連れてきた Something the Cat Dragged In(1989.10)シャーロット・マクラウド 高田恵子訳 創元推理文庫
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 タイトルと表紙の猫イラストに惹かれて手に取ったのですが…。読み終えるのに苦労しました。最後まで読んでも、殺人の動機が今いち飲み込めないと言うか、あまり身近な出来事ではないのでそう感じるのかしら?私はもっとわかりやすい事件が好みです(汗)この作品は、シャンディ教授の活躍するシリーズもので第四弾。エドモンドという名のネコが登場します。後で良くみたら、表紙のイラストは天野喜孝さんだったというのにも、驚き。(11.08.18記述)
ゆきの山荘の惨劇 猫探偵正太郎登場 (2000.10)柴田よしき 角川文庫
 以前読んだネコのミステリー傑作選(←こちらの本はまだ紹介していません…(^_^;;)の中に含まれていた、同著者の「光る爪」で、初めて猫探偵正太郎の存在を知り・・・シリーズをまとめて一気読み。こちらは正太郎のデビュー作。幼なじみのサスケ(チャウチャウ系雑種犬、関西弁を話すw)と山荘で起こる事件の謎を解決。正太郎のマドンナ、ライラックポイントのシャム猫トマシーナともこの作品で出会います(トマシーナといえば、猫本好きさんにはお馴染みの名前ですね!)。正太郎目線で進めて行く話の流れは『トラ猫ミセスマーフィー』に似ているけれど、正太郎のつぶやきがよりネコらしくて歯切れの良い楽しい作品です。(11.05.24記述)
ネコ・猫・ねこ−世界中のネコの昔ばなし− (1989.5)光吉夏弥 平凡社
neko_m.jpg(8KB)  この本、素晴らしいです。世界中から猫の登場する昔話だけを集めてまとめた本ですが、猫好きさんなら一家に一冊♪と言いたいくらい(笑)たまたま図書館の棚にあった本がふと目に留まり、1話ずつが短いので、チビの寝かしつけ用に借りたのですが、あまり子供向きではないかも。もちろん私は十分に楽しめました。「長靴を履いた猫」はもちろんのこと、著者が“あまりに長いので短く編集した”という「白猫物語」も、実際の作品を読んでみたいです。(08.10.27記述)
鍵の猫 Niki's Tales(2005.10)西門佳里 講談社
鍵の猫  その胸の中には、確かに鼓動する二つの心臓が。その足の裏には、細い三日月にも似た一本の余分の指が。―「鍵猫」は、死んだ人の魂を導く者、導いて向こうの世界に続く扉を開ける者。川の流れるその街の「鍵」を継いだのは、ニキと名づけられた仔猫だった。が、「鍵」となったが故に記憶をなくし、成長さえ止まり、ましてや扉を開く術など持たない幼いニキ。開けなければ、この世界に亀裂が入ってしまうのに―。
大好きな“モーリーあざみ野”さんがイラストを描いているのを知り、選んだ本(でも表紙と綴じ込みだけで、挿絵は無く残念)。人間の生きる世界は魚の見ている夢で、猫が「死」を、カラスが「生」を司っているというという発想が面白い。この本を読んでからは、ついカラスに親近感を覚えてしまいます(^ ^;; (06.11.14記述)
だれも猫には気づかない NO ONE NOTICED THE CAT (1996)アン・マキャフリー 赤尾秀子/訳 東京創元社
だれも猫には気づかない  時は中世。公国の若き領主、ジェイマス五世の老摂政が亡くなった。先見の明をそなえた摂政が国のために講じておいたとっておきの秘策、それは自身の飼い猫、ニフィだった!賢い猫はやがて“摂政”として、重要文書承認時など敏腕ぶりを発揮。領主の恋に政治的陰謀が絡まりだすとき、隠れ摂政はどんな妙手を繰りだす?猫を愛する現代SFの女王が贈る、猫ファンタジイの逸品。
ふと、本のタイトルにひかれて手に取ってしまったのですが、素晴らしい(=magnificent)ニフィの活躍に最後まで一気に読み進んでしまいました。つい普通?の推理小説なみに、色々と勘ぐって頭を悩ませてしまいたくなったけれど、この作品は最後まで何も悩まずにそのままを受け入れて読むのが正解。それでいて十分に楽しめる一冊です。オススメ。(06.10.30記述)
猫の事件簿 CAT CRIMES (1991)ピーター・ラヴゼイ他 山本やよい他訳 二見文庫
 ネコ派のためのミステリ短編集第一作目は17編を収録。無神経な妻と手のかかる飼猫に悩まされる男がとった意外な解決方法を描く「ジンジャーの終着駅」、殺人狂の犯罪を目撃した猫の結末にハラハラする「別れのキス」(スプラッターきてます)など、バラエティに富んだ作品集です。

−猫の事件簿シリーズ−魔女のオレンジ猫 CAT CRIMES ll(vol.2) (1992)シャーロット・マクラウド他 高田恵子他訳 二見文庫
 シリーズ第三巻は、短編10編を収録。猫と暮らす魔女が下宿人にもたらした奇跡を描く「魔女のオレンジ猫(A LONG TIME SITTING)」、一匹の黒猫を助けてから次々と起こる不可思議な事件「殺意はめぐる(TO KILL A CAT)」など、他の短編集に比べて面白い作品が多かった。

in ハリウッド 猫の事件簿 CAT CRIMES GOES HOLLYWOOD (1994)ジョン・ラッツ他 伏見威蕃他訳 二見文庫
 ハリウッドを舞台に繰り広げられる猫達の17編のミステリ短編集。「スペースキャット」に登場する“マックキャット”、どうしてもMacって名前に魅かれてしまうのよね。面白い作品あり、良く分からない作品あり(^^;;…全体的に、流し読み向きの一冊か。

−猫の事件簿シリーズ−猫が消える町 CAT CRIMES lll(vol.2) (1992)ナンシー・ピカード他 宇佐川晶子他訳 二見文庫
 猫の登場するミステリ短編シリーズ第五巻。「永遠の伴侶」「メインクーン奪回作戦」「ライリーの優雅な一生」など、九編を収録。テロ事件や、億万長者の遺産相続人(猫?)や、ビリヤードする猫や…、短編集は簡単に読める手軽さがいいですね。

−猫の事件簿シリーズ−宝石商の猫 CAT CRIMES lll(vol.1) (1992)ウィリアム・L・デアンドリア他 山本やよい他訳 二見文庫
 猫の登場するミステリ短編シリーズ第四巻。「もの言わぬ動物たち」「ペット・カウンセリング」「壁」「宝石商の猫」など書き下ろし九編が収録されています。映画界で有名になった<ルームメイト>の作者ジョン・ラッツの作品も。猫が主役の作品有り、わき役や悪者だったり…、手軽に読める1冊です。

夏への扉 THE DOOR INTO SUMMER (1957)ロバート・A・ハインライン 福島正実訳 早川書房
 猫のピートは冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。彼は数多いドアのなかの、少なくともどれか一つが夏に通じていると信じているのだ。そして1970年12月、ぼくも夏への扉を探していた・・・。“世のなべての猫好きにこの本を捧げる”との著者の言葉、SFの傑作としてもお勧めの本です。私も猫と一緒に冷凍睡眠に入りたいかも...未来は過去に優る、世界は日に日に良くなりまさりつつある、と信じたい。

赤い猫 <新装版> (1984)仁木悦子 立風書房
 十八年前の殺人事件に秘められた母と子の数奇な運命。第34回日本推理作家協会賞短編部門賞受賞作品です。“赤猫”は火事を意味するって、知らなかったなぁ。この本は短編集になっており、他に「白い部屋」「青い香炉」「子をとろ 子とろ」「うさぎさんは病気」「乳色の朝」が収録されています。

猫は知っていた (1975)仁木悦子 講談社
 郊外にある医院の病室に間借りした兄妹が、引っ越ししてきた2日目から院内で連続殺人事件が起こり、兄妹がその解決のために大活躍する。秘密の抜け穴や謎の電話、毒塗りナイフと1匹の猫、細かいトリックや小道具の扱い方に、日本のクリスティと絶賛された江戸川乱歩賞受賞作。一家のペットである黒猫のチミは著者の家で飼われていた猫がモデルだという。

魔法の猫 MAGICATS! (1984)J・ダン&G・ドゾワ編 深町眞理子ほか訳 扶桑社
 猫をテーマに書かれた小説のなかから、現代を代表するストーリーを厳選。S・キング単行本未収録作品をはじめ、ファンタジー、ホラー、SFの多彩な分野から集まった、かしこい猫、可哀想な猫、怖い猫、楽しい猫が繰り広げる様々な短編集です。パメラ・サージェントの『猫は知っている』を読んで、私は小学生の時「未来の夢」に“動物と会話する研究者”って書いたけど、動物の言葉を理解するのも問題有かも・・・?


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Last modified 2011.09.05