図書館日記 > ネコ関連 > ミステリー(リリアン・J・ブラウン)

◆◇◆ リリアン・J・ブラウン ◆◇◆
作品の発表順に掲載してます

猫はひげを自慢する THE CAT WHO DROPPED A BOMBSHELL(2007.6)羽田詩津子訳 早川書房
 古書店からたくさんの本を引き取って大喜びのクィララン。一方のシャム猫ココは、本が詰まったダンボール箱に異常な興奮ぶりを示す。ココの行動は何を示しているのか?クィラランはそれとなく調査を始めるが、ほどなくしてココがおなじみの「死の咆哮」を発した。まもなく女性が蜂に刺されて死亡するいたましい事件が起こってしまう。さらにクィラランの恋人のポリーの身になんと…シリーズの大転機を迎える注目作。(「BOOK」データベースより)
このシリーズは推理小説ではなかったかしら…?だんだん推理ものというより、普通の読み物っぽいストーリーになってきたように思います。登場人物の人間関係とか、そういった話の流れが強くなってきた感じ。でも、相変わらずココはお利口さんだし、ヤムヤムは可愛いし〜で、許されちゃいますがw そういう意味では、大きな展開もあり、シリーズの中では読みやすい1冊でした。 (08.08.29記述)
猫は爆弾を落とす THE CAT WHO DROPPED A BOMBSHELL(2006.12)羽田詩津子訳 早川書房
 町が誕生して百五十年を迎えるピカックスは、記念イベントの準備で賑わっていた。そんな折、一人の青年が町にやってきて、珍事が発生する。ココが青年に向かってダイブをし、体当たりを喰らわせたのだ!やがて町では二件の死亡事故や、例の青年の親族が不審な病に倒れるなど、不穏な出来事が次々と発生する。はたしてココは町の一大事を救うことができるのか?ココの大胆な行動がファンの心をわしづかみにする注目作。
ココが青年に向かって頭上からダイブしたのを「爆弾みたいだった」と例えた事が、このタイトルに繋がったようです。それにしても、相当な衝撃を受けたでしょうに、よく青年は無傷で済みました。それだけココが軽やか、ということかしら。うちのネコだったら、冷蔵庫の上からのダイブを想像しただけでも怖いです(汗)青年がらみ以外の事件は、はっきりとした解決がなされていないところが、少々未消化気味。あと、今回の事件はクィラランがもっとしっかりしていれば防げたのではないかと思うと、納得がいかない結末でした。ただでさえ、登場人物の多いこのシリーズ。新しい女性が一人登場したと思ったら…。以前からの登場人物をそんな簡単に?!ちょっと驚きです。(08.04.14記述)
猫はバナナの皮をむく THE CAT WHO WENT BANANAS(2004)羽田詩津子訳 早川書房
猫はバナナの皮をむく  バナナ・ダイエット中のクィラランは、しぶしぶバナナを食していた。しかもガールフレンドが町に新しくやってきた男に興味を持ち始めたから、クィラランとしてはおもしろくない。そんな折、またもココが奇妙な行動を取り始めた。バナナの皮を床に集め、人間を転ばそうとしたのだ! まもなく書店から貴重な古本が盗まれ、さらなる大事件が…。
いつになく、最後まで一気に読み進めてしまえる作品でした。このところの作品はピカックスで起きる日常の出来事が中心で、ミステリらしくない部分が多いのです(作者も『古典的なミステリ』とインタビューで述べています)。今回も、ミステリとしては不燃焼気味な部分が多かったけれど、ココが「彼」を毛嫌いしていたのだから、きっと・・・だったのだろう、という結論に。新しく登場した本屋猫ダンディの活躍も、これからの楽しみです。
ここではバナナダイエットですか…。私も健康の為に1日1本バナナを食べるようにしようかしら(笑)(07.02.08記述)
猫は七面鳥とおしゃべりする THE CAT WHO TALKED TURKEY (2004)羽田詩津子訳 早川書房
猫は七面鳥とおしゃべりする  シャム猫ココシリーズ、第26作。その夏、クィラランは大忙しだった。普段の仕事――新聞《ムース郡なんとか》にコラムを書く――以外に、出版したばかりの本の朗読会やサイン会、個人的に猫についての本の執筆もしていて、来年のピカックス市150年祭の企画手伝い、K基金によって作られる書店店長に恋人ポリーがなるためにその手伝い、ムース郡ブルルの200年誕生日祝いでのイベントにも借り出される。そんな忙しすぎる中、ココはあの「死の咆哮」をあげた。何処かで殺人事件があった証拠!
七面鳥とココのおしゃべり…、事件には全く関連がみられず(^ ^;;(今までの作品は、タイトルが何かしら関連性があったと思われるのですが…)今回の物語のメインはクィラランの一人芝居と図書館を辞めたポリーが本屋を開くという事でしょうか。もちろん事件も起こりますが、蚊帳の外で起こった出来事のような感じになっています。ラストもあっけない。でもシリーズ物なので読んでおくべき1冊なのかしら?(汗)(06.10.11記述)
猫は日記をつける THE PRIVATE LIFE OF THE CAT WHO...(2003)羽田詩津子訳 早川書房
猫は日記をつける  クィラランがコラムの仕事の合間にプライベートに付けている日記から、ココとヤムヤムに関する記述を抜粋したという形でまとめられた、シリーズの番外短編集。これまでの彼らの活躍ぶりや、明かされなかったエピソードが語られています。シリーズにはない、素敵なイラスト入り(毎回表紙を飾っている山城隆一氏の画)の1冊です。
もう25冊ものシリーズが出ていて、すでに内容を忘れかけているところも多く…(^ ^;; この本は、今までのストーリーや登場人物など、それぞれのシリーズ作品を参照しながら読むと、よりわかり易く面白いかもしれません。私もまた最初から読み直さないとダメかなぁ〜(汗)(06.06.26記述)
猫は銀幕にデビューする THE CAT WHO BROUGHT DOWN THE HOUSE (2003)羽田詩津子訳 早川書房
猫は銀幕にデビューする   ピカックスに、新しい住人がやってくるという噂が流れた。元ハリウッド女優の老婦人で、晩年をムース郡で過ごすために帰郷するという。大きな屋敷を買い、5羽のオウムと秘書兼家政婦兼運転手の女性と一緒に引っ越してきたが、なぜこんなへんぴな場所に越してくるのかと、クィラランはジャーナリストらしい好奇心からその意図を探ろうと情報網を張り巡らす。そしてついに、昔のオペラハウスを改造して映画館にする企画をたてていると知る。彼女の双子の兄の謎の事故死、その息子の不審な行動、ココは彼女らが越してきてから、題名にリチャードの名のつく本を好み、オペラ「賭博師」に嫌悪的な反応を示す。それは何を伝えようとしているのか…。
久しぶりにシャム猫ココシリーズを読みました。やっぱり猫の推理物はココが一番だと再認識させられた1冊です。やっぱり猫は猫らしくふるまうのがイイ。会話をしたり「そんなバカな〜」と思わせる行動をとったりしてはダメですね(^^;;真実味が失せます。それにしても愛すべき一人息子が・・・。育て方の問題?現実味がありすぎて怖すぎる(汗)ところでなぜかこの本の裏表紙にある簡単なあらすじ、本文内容とかなりかけ離れているのですが?(06.5.21記述)
猫は川辺で首をかしげる THE CAT WHO WENT UP THE CREEK (2002)羽田詩津子訳 早川書房
 クィラランはポリーが不在の二週間を新しく出来た<クルミ割りの宿>で過ごすことにした。その宿にかかる“悪雲”の正体を確かめるために。しかし、同行したココとヤムヤムは宿のスイートが気に入らなくいたく不機嫌。そんなココを散歩に連れ出すと、行方不明だった宿の客の死体が川を流れてきて…。またまた事件に巻き込まれていくクィララン。今回はポリーの旅先からの絵葉書が、ところどころでいい味を出してくれます。各所に出てくる韻を踏む五行戯詩も、英語がわかればもっと楽しめるのになぁ(一応、カタカナで英文のルビがふられてはいるけれども)。

猫は火事場にかけつける THE CAT WHO SMELLED A RAT (2001)羽田詩津子訳 早川書房
 干ばつに襲われたムース郡では、火事が相次いでいた。ある日、古本屋が火事に見舞われ、自然発火のようにも見えたが、土地開発業者がらみの放火ではないかとクィラランは疑念をもつ。住民たちは、ボランティアを組織して野火の火災監視にのりだすが、その中の一人が何者かに殺されて…。今回もココは、野火を、さらには殺人を嗅ぎつけ、隠された真相をクィラランに教えようとする。

猫はコインを貯める THE CAT WHO ROBBED A BANK (1999)羽田詩津子訳 早川書房
 「猫はチーズをねだる」で爆破されたホテルが、ついに新装オープン。そのスイートルームに宿泊する謎の宝石商が殺され、アシスタントと宝石が行方不明に。シャム猫ココは、クィラランの貯金箱からコインを盗んだり、黄色の鉛筆、「オイディプス王」、ハイランド大会の写真、など次々と興味を示す。ココのいたずらに隠された真相は…。クィラランの不明だった父親についての謎も明らかになり、シリーズの中でもはずせない作品です。

猫は流れ星を見る THE CAT WHO SAW STARS (1998)羽田詩津子訳 早川書房
 クィラランとココ、ヤムヤムの猫2匹はのんびりした夏休みを過ごす予定でムースヴィルの湖畔のログキャビンに向かった。ところが着いた早々、ココは砂浜から死体を発見。それはUFOに拉致されたと噂されていたバックパッカーだった。平和な夏休みは一転、様々な出来事にくつろぐ間もないクィララン。ココはもしかしたら、エイリアンなのかも?!ロズウェルやXファイルな内容の作品でした。

猫は鳥と歌う THE CAT WHO SANG FOR THE BIRDS (1998)羽田詩津子訳 早川書房
 クィラランの屋敷の近くに、アートセンターが完成した。開館直後、複数の絵画が盗まれ、さらにセンターの前に住む風変わりな老婦人の農場が火事になり、中から彼女の焼死体が。2つの事件の関連を探るクィララン。ココは犯人を示すヒントを彼に与え続けていた!?この作品には、なんと“Mac”が登場します。クィラランのミドルネームは『マッキントッシュ』だし、著者はMac好き??

猫は泥棒を追いかける THE CAT WHO TAILED A THIEF (1997)羽田詩津子訳 早川書房
 真冬のピカックスを舞台に、相次いで起こる些細な盗難。同じころ修復コンサルタントを名乗る魅力的な男性が町に現れ町中が大騒ぎに。そして由緒正しい一族の相続人でありポリーの義理の妹であるリネットが彼と突然結婚してしまう・・・。そしてついに悲劇が起こってしまった。ココは初めからクィラランにメッセージを送り続けていたのに!ところで、うちの猫も名前を変えたら大人しくなるんだろうか??

猫はチーズをねだる THE CAT WHO SAID CHEESE (1996)羽田詩津子訳 早川書房
 市をあげて食べ物に関する大規模なイベントが行われることになり、何軒もの新しいレストランや食料品店が開店し、男性の為の料理教室や名士とのディナーオークション、パイコンテストなどの催しにクィラランも参加。同じころ、謎の女性がホテルに宿泊し数日後そのホテルの部屋で爆破事件が。ココもグルメなチーズの虜になり、いくつかの種類に大変な興味を示します。でも、その真相は...!

猫は汽笛を鳴らす THE CAT WHO BLEW THE WHISTLE (1995)羽田詩津子訳 早川書房
 ムース郡の有志で出資し、古い蒸気機関車を再び走らせることになったが、すぐに企画が頓挫してしまう。発案者が自分の会社の手入れをうけて、秘書とともに失踪してしまったのだ。ココは様々なヒントを投げ掛けるが、いっこうに気付かないクィラランに“なんと愚かなのだろう、人間ってやつは!”と考えているかのよう。(“汽笛を鳴らす”で悪人を通報するの意味にもなるのだそうです)

猫は島へ渡る THE CAT WHO CAME TO BREAKFAST (1994)羽田詩津子訳 早川書房
 急速にリゾート化が進む朝食島で、リゾートオープン直後から不審な事件が相次ぎ、その島にホテルを開いたばかりの友人から調査を依頼されたクィラランは、猫達と島を訪れます。ココは新しいドミノ・ゲームを興じ、事件を解く鍵を与えてくれているのですが・・・。うちの猫達も、こういう知的?なお遊びをしてくれないかしら、ねぇ。

猫はクロゼットに隠れる THE CAT WHO WENT INTO THE CLOSET (1993)羽田詩津子訳 早川書房
 クィラランは冬を過ごすため、クロゼットが50もある大きな屋敷に猫達と移り住む。ところが、屋敷の持ち主で名家の老婦人が引退者用トレーラーパークで自殺した、と言う知らせが。農夫の失踪事件とも何か関わりが?ココは屋敷のクロゼットから様々な物を引きずり出し、その品々は全て事件と関係している!? 我が家の猫も、押し入れやクロゼットが開いてるとすぐに入りたがるし、自分で開ける猫まで居て、鍵付きで無いと大変ですよ・・・。

猫は留守番をする THE CAT WHO WASN'T THERE (1992)羽田詩津子訳 早川書房
 恋人のポリーに誘われて、クィラランは猫達を家に残し、地元住民15人とスコットランド旅行に出かける。だが、旅行先でツアー主催者の女性が急死し、バスの運転手は失踪。ココは遠く離れた場所での事件もかぎつけ、数々のヒントを与えてくれる。昔の恋人が登場したり、ヤムヤムが大変な事になったり!でも、ちょっと悲しい結末でした。

猫は山をも動かす THE CAT WHO MOVED A MOUNTAIN (1992)羽田詩津子訳 早川書房
 莫大な遺産を受け取ることになったクィラランは、今後の事を考えるため猫達を連れて静かな山荘を訪れる。ところが、その山荘の持ち主は1年前に殺され、殺人罪で逮捕されている男性は殺人を犯すとは思えない。クィラランがココと共に土地開発絡み殺人の真犯人探しに乗りだす。ヤムヤムの毛むしり行動は、うちのワタルくんと同じ?

猫は鳥を見つめる THE CAT WHO KNEW THE CARDINAL (1991)羽田詩津子訳 早川書房
 クィラランはりんご貯蔵用納屋を改造して引っ越しをした。しかし、待ちに待った新居の中庭で、劇団の打ち上げに訪れた高校の校長が射殺体として発見され、快適な生活は一変。殺された男は、仕事では多大な成果を上げていたが、高慢で町中の人々から嫌われていた。容疑者を探すクィラランだが、ポリーとの交際にまで暗い影が…。またもやココが大活躍!今回はヤムヤムもちょっぴりお手伝い?(本猫はわかってなさそうだけど)

猫はペントハウスに住む THE CAT WHO LIVED HIGH (1990)羽田詩津子訳 早川書房
 クィラランが事故死!という不吉なニュースから遡ること2週間、都会に住む友人から助けを求められ、老朽化した高層アパートの視察に3年ぶりに都会に向かうクィラランと2匹のシャム猫達。そこのペントハウスに移り住むが、ココが奇妙な行動をとりはじめ、その部屋で起きた殺人事件の真相を探り出す。私もスクラブルというボードゲーム、我が家の猫達とやってみたいなぁ〜。家の場合、一晩でタイルが無くなりそうだけど…。

猫は幽霊と話す THE CAT WHO TALKED TO GHOSTS (1990)羽田詩津子訳 早川書房
 長年の友人だったコブ夫人の急死から始まるクィラランとココの幽霊探し。ところが博物館にまつわる血塗られた過去が浮かび上がり、次々と不審な出来事が起こる。クィラランの恋人ポリーがシャムの子猫を飼いはじめて、その子猫を預かったクィラランが翻弄される姿はなかなか笑えます。ラグに潜るココも、うちの猫達そっくりで可愛い。

猫は床下にもぐる THE CAT WHO WENT UNDERGROUND (1989)羽田詩津子訳 早川書房
 ひと夏をのんびり過ごそうと、湖畔のログ・キャビンに主人公クィラランと2匹の猫達はやってきたのはいいけど、建物はボロボロ、度重なる修理、突然いなくなる大工…? またもシャム猫ココによって、事件は解決へ!どの作品を読んでも思うのだけど、ここのシャム猫達はものすごい豪華な食事をしてるよなぁ〜。それに『猫が一番』の生活、どこの飼い主さんも同じ?!

猫は糊をなめる THE CAT WHO SNIFFED GLUE (1988)羽田詩津子訳 早川書房
 シリーズの6作目。銀行家夫妻が殺害され、ココが封筒の糊をなめる。事件とはどういう関係が??このシリーズ作品はそれぞれ繋がりがあり、主人公の成長も描かれているので、続けて読むと楽しめます。ココは糊が大好きらしいけど、我が家の猫達ムヒはなめても切手の糊はなめないなぁ〜。

猫はシェイクスピアを知っている THE CAT WHO KNEW SHAKESPEARE (1988)羽田詩津子訳 早川書房
 新聞記者クィラランとシャム猫ココ・シリーズの5作目。母親の友人から莫大な資産を相続したクィラランが、新聞記者を引退しシャム猫たちと一緒にその屋敷に移り住んだ。書斎の棚からココがシェイクスピアの1冊をはたき落とし、事件はココの予知通りに進んでいく…。初めて読んだココ・シリーズ、『三毛猫ホームズ』とは違った気品あふれるシャムの描写が印象的です。

猫は14の謎をもつ THE CAT WHO HAD 14 TALES (1988)羽田詩津子訳 早川書房
 犯罪にかかわる猫、幽霊と遭遇する猫、飼い主を救う猫など、性格も境遇もさまざまな猫達と人間をめぐる14話の短編集です。やっぱりシャム系の猫が登場する作品が多いですね。作者が初めて飼ったシャム猫が、アパートの十階から落ちて死んでしまった悲しみを癒すための作品「マダム・フロイの罪」が印象的でした。でも、ちょっと悲しげな物語が多いです。

猫は郵便配達をする THE CAT WHO PLAYED POST OFFICE (1987)羽田詩津子訳 早川書房
 こちらも事情により2001年まで翻訳されずにいた作品。莫大な遺産を継いでピカックスに移り住むことになったクィララン。ココとヤムヤムは大量に配達される郵便の山をおもちゃにし、ココはその中から何通かを選びクィラランのもとに運ぶという新しい楽しみを発見する。クィラランは好奇心から過去の失踪事件を調べはじめるが、とたんに不審な事故が続発し、ココの示す暗示を理解できずついに事件に巻き込まれてしまう。

猫はブラームスを演奏する THE CAT WHO PLAYED BRAHMS (1987)羽田詩津子訳 早川書房
 シリーズ五作目でありながら、事情により2001年まで翻訳されずにいた作品。クィラランは女性資産家の招待で、初めてピカックスに訪れる。一見平和な田舎町だが、なにか怪しげな気配が満ちていた。ココはカセットのボタンを押して、しきりにブラームスをかけている…。ムース郡の住人達が本書で初登場、クィラランがなぜ大金持ちになったのか、本書で明らかになります。

猫は殺しをかぎつける THE CAT WHO SAW RED (1986)羽田詩津子訳 早川書房
 シリーズ4作目ではクィラランがグルメ記事の担当になり、昔の恋人と再会します。彼女は陶芸家と結婚し自分も女流陶芸家として活躍、ところが突然行方しれずになってしまい…。過去に忌まわしい事件のあった邸で次々に起こる怪事件、ココが真相を解き明かす!どの作品を見ても思いますが、なんてグルメな猫たちなんでしょうねぇ〜。

猫はスイッチを入れる THE CAT WHO TURNED ON AND OFF (1968)羽田詩津子訳 早川書房
 面白い特集記事を探してジャンクタウンの取材を考えついたクィラランだったが、そこはアンティークショップの通りだった。骨董品の苦手なクィラランは他にあてもなくオークションの1つを取材すると、出てきた装飾品は最近の不審な事故死に関連があり、ココまでがその品に興味を示すことに。アパート暮らしでも猫のエサだけは豪華、さすがです...。

猫はソファをかじる THE CAT WHO ATE DANISH MODERN (1967)羽田詩津子訳 早川書房
 インテリア雑誌の編集にまわされた主人公クィララン。雑誌に関わった人々が次々と事件に巻き込まれる!クィラランの飼猫になったばかりのココが、大辞典の単語ゲームで手がかりを与え、捜査を助けます。この作品で2匹目のヤムヤムが初登場、一緒に暮らすようになった経緯が分かりました。でも、猫って草が無いとウールを食べるの??それとも単なる嫌がらせ?!

猫は手がかりを読む THE CAT WHO COULD READ BACKWARDS (1966)羽田詩津子訳 早川書房
 シリーズの第1作目。新任の新聞記者クィラランは美術担当となり、画家や評論家を取材してまわりますが、美術界の裏側は嫉妬や中傷、よからぬ噂ばかり。女流画家の夫がオフィスで刺殺され、また次の殺人が…。美術評論家の飼猫、シャム猫のカウ・コウ=クン(ココ)とクィラランの記念すべき出会い、そしてココが事件の謎を解いていきます。


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