(C)TOSS-TWO-WAY/教科/1学年/体育/性教育/さそいにのらない
静岡県裾野市立西小学校 芹沢晴信
乗るか乗らないか子ども達の心がぐらついた授業です。
(発問)次の中で、知らないおじさんの車に乗ってはいけないのはどれか考えてみよう。
1、知らないおじさんに道案内をお願いされ、車に乗るように言われたとき
2、知らないおじさんが、体の調子が悪いので、病院を教えて欲しいので、車に乗るようにお願いされたとき
1では、全員の子ども達が、「車に乗らない」と答えた。
2では、数人の子どもが、「車に乗って教えてあげる」といったが、ほとんどの子が、
「このおじさんはあやしい!」「うそをついているかもしれない」「のってはあぶない」
という意見であった。
しばらく子ども達のやりとりを聞いたあと、
3、知らないおじさんが、「君のお母さんが交通事故にあったから、車に乗りなさい」といわれたとき
3では、完全に子ども達の意見が真っ二つに分かれた。「すぐに乗る」グループと、「あやしい」というグループだ。
授業では、「車に乗らない」派の子どもから、次のような発言が出た。
「先生、このおじさんは、お母さんの名前とかしってるの?」
そこで、すかさず
(説明)お母さんの名前も知っているし、君の名前も知っていたし、お父さんの名前も、おうちの住所も電話番号も知るおじさんだよ。
(こどもから質問が出ない場合には、これを教師が説明する)
すると、2,3人を除いて、他の子どもは全員「車にのる」と答えた。
参観していたお母さん達の表情は、青ざめた。
しばらくやりとりが続いた後、次のように説明した。
(説明)1,2,3とも、誘拐事件だったんです。
3も誘拐事件と聞いて、子ども達はびっくりだった。
(説明)おじさんは、いろんな方法で調べたので、みんなの名前も、、お父さんの名前も、おうちの住所も電話番号も知ることができたんだよ。
どんなことがあっても、知らない人の車には乗ってはだめだよ。
最後に最近起こった誘拐事件の新聞記事をみせて、簡単に説明して現実感を更に与えて授業を終えた。