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赤とんぼ筑波に雲もなかりけり


静岡県三島市立北上小学校 芹沢晴信

討論の授業を行いました。



指示「全員、起立。3回声に出して読んだら座りましょう。」

指示「この句を読んで、気づいたこと、考えたこと、思ったことをノートに箇条書きにしましょう。1つ書けるごとにノートを持ってきてください。」 

指示「指名なし発表をします。」

しばらく発表させた後、3回以上発表できた子はトリプルA、2回の子はダブルA、1回の子はA、お尻が一瞬でも上がった子はBを赤鉛筆でノートに書かせる。

指示「けり と 筑波 の意味を辞書で調べましょう。」

けりは、強調を表すこと、筑波は、地方の名前である事をおさえる。

指示「この句の季語と季節をノートに書きましょう。

赤とんぼ(秋)であることを確認する。

指示「この俳句から見えてくる色を全て書きましょう」

発表させる。

発問「この句の空は青空がいいでしょうか、夕焼け空がいいでしょうか。」

ノートにどちらか書かせる。そして、理由を箇条書きでたくさん書かせる。1つ書けるごとに丸をつけてあげる。
15分ぐらい時間をかける。

指示「指名なし討論をしなさい」 

夕焼け派
「赤とんぼ」は、夕方によくとぶから。「赤とんぼ」には、「夕焼け」のイメージがあるから。「夕やけ小やけの赤とんぼ」という歌があるから。晴れの日の夕方と考えれば「夕やけ」でもいいから。

青空派
「雲もなかりけり」は、「雲がひとつもない」ということだから真っ青な空。この句は秋で秋晴れということばがあるくらいだから「青空」。普通、夕やけの空を「快晴」とは言いません。

説明
俳句にはよく、「対比」という技法が使われます。俳句や短歌は対比の芸術とも言われています。そのように考えると、子規はおそらく、快晴の青空と、そこに飛ぶ赤とんぼの2つの色彩の美しさをこの俳句であらわしたかったのではないかなあと考えます。夕焼け空だったら、わざわざ「雲もなかりけり」とは言わなかったのではないかなと考えます。また、この筑波とは、おそらく筑波山のことをあらわしているのではないかという学者もいます。とすると、青と赤と緑のみごとな色彩を歌った俳句だという解釈ができるとおもいます。

授業の感想を書かせる。