理想主義者と楽園伝説R・まえがき
この小説は、2002年10月までひろさんによって運営されていた
CGIゲーム「かぼちゃワールドSB(以下、かぼちゃ)」の外伝的な小説として
スノーさんが執筆していた「理想主義者と楽園伝説」を元にした、三次創作小説です厳密にはクロスオーバー物となっております。
かぼちゃだけではなく、ラグナロクオンライン(以下、RO)等の
ゲーム作品の設定を間借りすることで、世界観を構築しております。
ごった煮です。剣も銃も魔法も化け物もギルドもドロドロした人間関係もあります。というか、かぼちゃからROへと世界観は徐々に移行していく予定となっております。
あくまで予定ですが、プロットはそうなっています。
このあたりの設計思想は前に作っていた「ラグナロクオフラインタクティクス(以下、ROT)」を踏襲しているとも言えますし、ROTの世界観やストーリーの流れも実は混ざっていたりします。創作元となった「理想主義者と楽園伝説」は、かぼちゃに存在していた管理人公認ギルド「銃器師団」が発行していたメールマガジンの一コンテンツとして、第一話から第十三話まで連載されていました。
しかしながら、かぼちゃの閉鎖に伴ってメールマガジンが凍結され、小説は十三話で事実上の打ち切り状態になってしまいました。スノーさんには連載を続ける意図があったようなのですが、結局、第十四話以降が日の目を見ることはありませんでした。
わたしが知らないだけなのかもしれませんが、わたしが知らないということは、仮に第十四話以降が存在していたとしても、知る人は殆ど居ないことでしょう。そして。
いささか懐古主義的ではありますが、わたしはこの小説が好きでした。
ちょっとした暇ができた時などは、ティスさんが運営していた「かぼちゃデータ置き場」のDL版に保存されていた当作品を読み返して、昔を思い出したり、空想に耽ったりしていました。
当作品にはたくさんのキャラクターたちが出てきますが、当時は新参者で、銃器師団所属ですらなかったわたしはこの小説には登場しておらず、もしも十四話以降にわたしが登場していたら、どうなっていただろう、などと妄想を膨らませてもいました。
連載が途絶えてしまったことは非常に残念なことです。
ですが、わたしには(いや、わたしだけでなく、ここをご覧になってくださる全ての方には)自分の意思を表現することのできる場が用意されています。
過去のものを引っ張り出して妄想に耽るわたしは、端から見れば危ない人でしょうが、妄想は創作の母なのです。
そんなに残念に想うのなら、自分で作ればいいじゃない!
……わたしがこの小説を著した事に関する行動原理は、とどのつまり、そういうことです。創作元であるスノーさんからは許可を取っておりません。
この小説には、多くの実在する(実在した、が正しいですが、あえて現在形で)プレイヤーが登場人物として描かれています。
そのプレイヤーさんからも許可を取るべきでしょうし、そのため、スノーさんに許可を取っただけでは意味がありません。
しかしながら、かぼちゃは既に閉鎖から3年半以上が経過した、個人運営のCGIゲームです。
お互いの連絡も疎で、コンタクト自体取れる方が殆どおりません。
スノーさんとは連絡取ろうとと想えばすぐに取れるのですが、そういったわけであえて許可を取らずに公開に踏み切りました。
もしも、著作権所有者の方から公開差し止めなり内容変更の請求なりが来た場合、直ちに従うことを明記しておきます。
閲覧者の方も、この点はご理解くださいませ。おそらくこれが、わたしが元かぼちゃ住民の方々に対して遺す事のできる最後の仕事となるでしょう。
わたしはもう、歳を取りすぎました。
まだ二十代ですけど、気力の乏しいわたしでは、創作者としてここら辺が限界のようです。
ROTでは残念ながら頓挫してしまいましたから、今回は同じ徹を踏まないようにしたいところです。
わたしは今も、かぼちゃの皆さんが大好きです。
お見苦しい点も多々あるでしょうし、納得も行かないお話になってしまうかもしれませんが、どうか生暖かい眼で見守っていただけると幸いです。2006年6月 九連内くれは