「器だなんだって、自分で自分の限界を決めちまうから、

そんな歪んだ人間になっちまうのさ。

 じじいが言っていたぜ。

”限りなしを以て我が限りとする”

ってな」

「……」

「あんたにゃわからないだろう。限界がないことが、俺の限界なのさ」

 

 

いい台詞だよねぇ。

なにかと「自分はこういう人間だから」とか言って逃げ道を探してしまうけど、こうありたいよね。

なかなか難しいことではあるけど、ね。

ただここまでは行かないけど、明確に自分の中に息づいてる言葉があって。

「簡単にあきらめるな!」

っていうのがそうなんだけど。

これを保ち続け、いつか先の台詞まで引き上げたいねぇ。

……あれ、同じ事か?(^^;;

でも「引き上げたい」とか言ってるようじゃ夢物語だね。

ということで、訂正。

先の台詞まで引き上げよう!

ちなみにこの作品に関してはもう一つ。

 

あの夜とは違った空気、匂い、そして何かを感じることが出来る。

それを与えてくれた元治捨介に少しだけ感謝し、病院を後にした。

今や、少年には帰れる場所があるのだ。

どこに行こうとも−−−

 

これも一撃必殺でしたね。

ただし、これに関してはノーコメントって事で。<おい(^^;;

特に何も言わなくても分かる人は分かってくれるでしょう。

では以下作品説明をば。

端的にいうと、古武術の使い手”桐生捨介・坂本琢磨”(本名 坂本琢磨)が強さと穏やかな

心の平安を獲得しようと苦闘する物語。

って端的すぎるぞ(^^;;

しかも表紙折り返しから言葉を借りてるし。

さて、困ったな。

えと、古武術ってのはもー敵を壊し、殺すためだけのもので。

さらにその使い手で主人公の琢磨はアメリカのダウンタウン育ちのため、その闘いには容赦といった物

が微塵もありませぬ。

ただの喧嘩で手加減せずに目潰しかましたり、アスファルトに後頭部から落とす投げを打ったり。

その彼が身の内に巣くう”獣=殺戮本能の塊”をどのように昇華させていくのか、が物語の本筋。

ただ「強いヤツをぶちのめしたい」とだけ考えていた琢磨が、少女との触れ合いでどのように変わって

いくのか。

”少年”と”少女”の成長ってのが一番しっくりくるかも。

急激な成長を遂げる訳じゃないけどね。

続きが楽しみな作品……なんだけど、一巻と銘打ってあるのに続編は刊行されて無い(T_T)

お願いです。続編を書いてください〜〜。

 
 
参考資料   メディアワークス電撃文庫    現在一巻まで刊行

         野呂 昌史 著

 

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