7日目

 

昨夜寝たのは21:30頃。

前日あまり寝れなくても登山してきて、しかも呑んでから寝てる。

さぞかしぐっすり寝れただろうなぁ、と思うでしょ?

ところがこれがなぜか全然寝付けなくてねぇ。

感覚的にはだけど5時間も寝てないような状態。

でも足首もなんとか大丈夫みたいだし。

曇りだけど、天気もなんとか保ちそう。

んじゃ、行くかってんで4:30頃起き出し5:00頃出発。

前日同様に早朝営業の弁当屋によってから登山口についたんだけど。

人と車、多スギ(笑)

年間一万人くらいの人が縄文杉を見に来てると、ものの本には

載ってたけど。

登山口なのにまるで観光地のノリ。

いやまぁ、確かに観光地なんだけどね。

島に来てからは登山てイメージのが強かったからちとびっくり。

とにかく人が多いです。

朝6時じゃ出遅れもいいとこです。

そこで皆に助言。

私のようにバイクで行くんならいいけど、車で行く人。

悪いこと言わないからめちゃくちゃ早く出るか、タクシーかバスを

使いましょう。

停める場所がなくて絶対に困るからね。

とまぁ、人の多さに驚きつつ。

6:15頃登山開始。

しかし登山とはいえ最初の7qはトロッコ道をひたすら歩く。

あまり高低の差はないのである意味楽です。

そしてある意味つらいです。

なぜかっつーと。

普通こういう風に線路があればさ。

枕木って一定の間隔で、しかも同じ大きさのものが続いていると

思うでしょ?

ところがここのは大きさも違えば間隔もバラバラ。

(しかもどうやらこのトロッコ道、現役らしいのに。

ホントにこれでトロッコ動くんかなぁと思ったダス)

枕木の上を歩くにも、枕木の間を歩くにも歩き辛いったら、もー。

土と違って堅いしね。

しかも登山道に入ってからすぐに雨がぱらつきだしやがて本格的な

雨になり、それどころか雷雨にまでバージョンアップ。

まじっっっすか(汗

山で雷雨ってめちゃめちゃ危険やん。

やっばいなぁ、今日は引き返した方がいいかもしれん。

しか〜〜〜し。

少し前をほぼ同じペースで歩いている女の子(女性、かな?w)は

微塵もそんなそぶりを見せない。

しかも前から引き返してくる人は誰もいない。

こんな状況で引き返せるか、ぼけぇ!!

当然の装備としてレインウェアを持ってきていたんで、それを着て

歩いて歩いて。

しばし後にいよいよ本格的な山道に入ったんだけど。

愕然としました。

なんかすぐに疲れてしまいペースが全然あがらん。

今までこんな事はなかったのになんでだ?

ってよく考えれば二日連続の睡眠不足+まともに食事を取ってない

からなんだよね。

トイレの問題があるとはいえ裏目ったなぁ。

そんな訳で今までで一番辛かったけど、それでも必死に歩いて

なんとかウィルソン株というでっかい切り株の所に到着。

ここまででだいたい2/3位かな。

残りあと僅か。

そう思ってさらに頑張って進んでいったんだけど。

ここからがさらに長く辛かった。

ちょっとした階段部分があれば、もう足を一歩前に進めるだけで

本当に重労働。

雨は強く雷は鳴り自分はいつもの自分じゃない。

ほとんど心が折れかけていた。

実際今までの登山では、途中休む事はあっても座り込む事だけは

しなかったんだけど、今回何回もしちゃったからね。

それでも最後までいけたのは意地だとかまた宿題を残したくないだとか

そういう事じゃ、きっとない。

自分の前にね、背中があったから。

どんどん抜かされて悔しくも思っていたけど。

いつも誰かしらの背中が前にあって、その人は前に進んでいる。

それで頑張れたんじゃないかな。

ちょっときつい坂を登るだけで、まるで全力疾走した後みたいな

荒い息。

それでも歩いて休んでまた歩いて。

10:20頃。

縄文杉に到着。

あぁ、あきらめないで良かった。

ただそれだけを思った。

それからまた出発するまでの小一時間。

飽きもせずにただ座って眺めてました。

雨が降り、少し霧も出てきたなかで。

ただひたすらにでかい。

そんな縄文杉を。

そしてここで凄く嬉しい事がありました。

三人連れの人達がいてですね。

その人達にレモンの蜂蜜漬けと甘酒を頂きました。

凄くおいしくて、凄く嬉しかったです。

なお、この三人。

一人はお坊さんで(しかも袈裟を着て錫杖ついただけの軽装)

展望台到着後に三人そろって般若心経を唱えてました。

うん、なんか分かる。

山の上ってなんか特別なんだよね。

登山した事ある人なら、やっぱ分かるんじゃないかな。

もっとも縄文杉がある所は山頂じゃないんだけどね。

ともあれ。

先述のように小一時間ほどここで過ごしてから下山。

レモンと甘酒、それに自分で持っていったカロリーメイトとラムネを

食べて(屋根があるところが無かったから弁当は食べれなかった)

充分休憩をとったおかげで体力を回復。

下りはほぼ休まずに降り続けて15:15頃登山口に到着。

ホントに最後まで登り切り、そして無事に降りることができて

良かったなぁ。

あぁ、ちなみに途中に結構名前のある杉があるんだけど、撮影

出来るような体力的な余裕も無く、天候状態も悪かったので写真は

縄文杉とウィルソン株のみです。

ご容赦ください。

ただし。

下りの途中でメスの屋久鹿に超接近遭遇いたしまして。

その写真は撮ってありますので、どうぞ。

それにしても驚きなのが。

その屋久鹿。

見た感じどうも子供がいるみたいなんだよね、おなかの中に。

それなのに約2メートル位の距離で見つめ合ったダスよ。

旦那が怒るぞ……じゃなくて(笑)

警戒心がないのかなぁ、こいつは。

普通妊娠中の野生動物なんて一番警戒心が高まる時だと思うんだけど。

これはよろしくないなぁ。

餌をもらおうとしてたのかも知れないけど、どちらにしろよろしくない。

まぁ、屋久島は世界保護遺産になってるから平気かも知れないけど。

う〜〜ん、て感じだね。

さて、キャンプ場に戻ったのは16時過ぎですかね。

まずは昨日果たせなかった露天風呂に入りながら祝杯を上げる。

海を見ながら湯船につかり、ビール呑みながら上で食べられなかった

弁当を食す。

雨の中、水がしみこむことは無かったけどべっこり潰れたおにぎりと総菜。

それがこの上ない美味だったのは、やはり苦労して登ってきたから。

こういう美味さのメシは滅多にないからね。

じっくり味わっていただきました。

その後はですね。

明後日からの天候がかなり悪い事を知り(というより新たな台風が

接近していた)明日島を離れることにしたので、撤収準備。

ホントはまだ島でやりたい事があったから、もう一泊しようと思ってた

のになぁ。

日程自体に余裕はあったけど、今回の旅でどうしても外せない場所が

他にある。

結局宿題作っちまったなぁ。

ま、いーや。

また来ればいい事さね。

な?

な〜〜んて思いながらゴミの処理をお願いしに行ったり、明朝すぐに

出発出来るように荷物まとめたりして。

19時過ぎに敷地内にあるレストランにて食事を頂く。

トビウオの唐揚げ定食、1600円也。

屋久島の名産物の一つなんだよね、トビウオって。

一匹まるまるを唐揚げにしてさっぱりとしたソースで頂く。

美味いなぁ……。

海が間近にある店なんで(テントサイトの隣なんだから当たり前だけど)

眺めもいいし。

いいね、この店。

食事後、話した店の親父さんもいい人だったし。

もう一人いた地元の客の人とも話したけど、やっぱりいい人だったし。

人柄がいい土地なんだよね、ここ。

とまぁ、こんな感じで屋久島最後の夜は過ぎていったのであった。

ちょっと無理矢理だけどこれでまとめねw

就寝は22時頃だったとさ。

本日までの総走行距離 約1104q

 

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