ここはひとつ原点回帰をしてみようツーリング (2005/08/23〜25) |
出発直前のどたばた具合は当時の日記を見てもらうことにして。 結局、今回行くことにしたのは飛騨・能登方面。 もともと今回の連休を知って始めに思ったのが 「能登のなぎさドライブウェイを走りに行こう」 だったんですよ。 それが天気予報が変わったんで千葉に変更して、前夜の予報が さらに変わってそちら方面のほうが予報がまた良くなったんですな。 日記では「当日の朝の予報で決める」とか書いてたけど、実は その段階でそっちに行くことに決めてました。 なぜなら。 能登に行くルートを検討してたら、目に入ったんですよ。 世界遺産の白川郷が。 しかもその周辺、なんか面白そうな場所が多くてね。 だから雨が降ってもそっちに行くことに決めてました。 おまけにもひとつ言うとね。 ここんトコ、前に行ったことがある所しか旅してなかったなぁって 思いもあって。 ちとコレはイカン、と。 原点に立ち戻る必要がある、と。 だからほとんど行ったことのない所に行こうと。 そんな風にも思ってルート決めました。 以上、前振り終わり。 では初日の話から。 8月23日(火曜日) 起きたのはなんと9時45分。 前日遅くまでの仕事だったからなぁ。 慌てて起きてメシ喰って荷物積み込んで、出発したのは11時過ぎ。 でもまぁ、白川郷の近くまで行ければいいやというつもりでいたので 焦ることはなく、清水から東名に乗り東海環状道→東海北陸自動車道 と走っていったんですが。 東海環状道の必要性のなさに呆れてました、道中。 これ、絶対万博用の道だろ。 おまけに表示が不足すぎ。 PAやSAの情報、なさ過ぎです。 どうしようもなくて給油に降りたインターの次にあるPAにGSが あったなんて事も。 PAを通り過ぎる段階になって気づいたよ。 もっとちゃんと仕事してください。 ちなみに途中で少しばかり雨に降られました。 雨量でいうと1mmくらいかな。 降ってるうちにはいんねーよ、と止まって雨具を着ることもなく走り 続けてました。 今年の九州ツーリングを経てさらにタフになったオレにはヌルいわ!! 実際、予想通り時間にして10〜20分程度で止んだしね。 さて、最終的に降りたインターチェンジは、福井県との県境にある 岐阜県白鳥インターチェンジ。(地図の真ん中ね) 降りてから156線を使って北上したんだけど。 この道走っていいなぁ、と思ったんですよ、早速。 辺りに昔ながらの農家な建物が多いんですよ。 あぁ、なんかいいなぁ、なんて和みながら走って途中にある 「湯の平温泉」に立ち寄り。 なんせこの時点で確か15時過ぎ。 もうキャンプ場を探さないとならない時間だしね。 温泉は非常にいい環境にある所で。 「手つかずの自然に囲まれた素朴な温泉」というツーリングマップルの 説明文で充分でしょう。 500円とリーズナブルですしね。 露天もあるし、国道からすぐ近くだしでお勧めマークをつけます。 温泉を出た後はひるがの高原にある分水嶺公園に。 国道のすぐ側にあるのは全国的に珍しいと案内文があってね。 興味を持って寄ってみた訳です。 ここから太平洋側に向かう流れは、長良川に。 日本海側に向かう流れは庄川に。 それぞれなっていきます。 ここから水は長い長い旅を経て、海へとたどり着く。 その分岐点が、ここ分水嶺公園。 そう考えると、すごいよね。 そんな感動を覚えつつ今度は目をつけておいたひるがの高原キャンプ場を 目指して再出発。 ……したはいいけど、なんかいつの間にか通り過ぎてたみたい('〜`;) 看板の一つはあると思ってたんだけどなぁ。 まぁ、それならそれで先に進むのみ! この先の御母衣湖にあるキャンプ場に行けばよし! ってこれッスか? ……これって国道のすぐ脇にある芝生なダケの気がするんだが。 マジでここのなのか? あんびりばぼー! ここじゃ危なくて寝れねーよ。 つーかキャンプ場を名乗るならせめて水場とトイレくらいはさぁ。 ダメだ、こりゃ。 もっと先に進もう。 つー事で進んだんですが。 そのすぐ先にあるドライブインの所にちゃんとしたキャンプ場があったのに 気付いたけど見えないフリをしたよ。 だって走り出しちゃったんだもん(笑) まぁ、最悪ここに戻ればいいから先に行ってみようってね。 なんせ今回のテーマは原点回帰。 即ち「行けるところまで行け!」ですから(笑) といいつつ実はもう一つ理由がありまして。 もう一つ目をつけてたキャンプ場があったんですよ、この先に。 ツーリングマップルによると「余計な手を加えていないワイルドな環境」 で、なおかつ「温泉が併設」 こりゃ行くしか!! と言う訳で向かったんですが。 ……ひょっとして、オレ秘境に向かってませんか?な心境。 なんせかろうじて舗装路な道を山奥へ山奥へと向かってるんだもんよ。 おまけのその道、途中で川が横切ってんの。 1m以下くらいの幅だけど道に川が流れてんの。 うぉ〜〜、ひょっとしてドエライトコに行こうとしてんのか? こりゃ戻った方が賢明かもしれん。 でもこの狭さじゃバイクでも戻るの大変だしなぁ。 まぁ、いいや。 とりあえず行ってみよう。 などど思いつつ、その近くにある滝にまず到着。 その落差、実に78M。 遠目にしか見れないけど、豪快な眺め。 う〜む、うむうむ。 いいねぇ。 眺めはいいんだけど、気がかりもあるねぇ。 温泉があるって位だから店があるって思って、途中で買い出しして なかったんだけど。 なんかおもっクソ秘湯っぽいんだが。 店がないどころか温泉宿すらねーのかも。 付近の案内地図を見る限りそんな気配がギュンギュンするよ、ママン。 しかも温泉が併設って嘘だよ。 だって車で5〜10分くらいの距離あるよ、コレ。 ……ダメだ。 折れた。 心がぽっきり折れた。 酒もなく、また食い物も非常食レベルしか持ち合わせてない現状では 泣くどころか、明日にも帰りかねん(T^T) その位のダメージくらいそうだわ。 あー、くっそ。 悔しいわ。 でもここで張れる意地はねーわ。 ただの根性なしだけど。 でもずぇったいリベンジにくるからなぁ!! 丁度すぐ側にある日本3名山の一つがあるから、そこに登山がてら ずぇ〜〜ったいリベンジに来てやるぁ!! などど負け惜しみを言いつつ麓に戻ることに。 ちなみにこの時点で17時15分を過ぎてます。 暗くなる前にキャンプ場を見つけないと、ちと洒落にならん。 めっさ焦ってます。 でも、この上さらに道を戻るのは受け入れがたいので、そこから 僅かに北上した所にある温泉郷に行き、地図通りにあったキャンプ場に なんとか到着。 この時点で18時過ぎ。 あっぶねー。 あっという間に暗くなるからなぁ、この時間から。 ふーヤレヤレと思いつつ、通いの管理人さんに近くで食料品を扱ってる 店を教えて貰って買い出しすませて、ようやく一安心。 でもなんかこの感覚、久しぶり(笑) キャンプ場探してさまよって、近くのスーパーまで2.30分かかるような トコでキャンプ。 最近少しばかり小賢しくなってたから、こういうの忘れてたよ。 経験を積んで賢くなるのは大切なことだけど、基本を忘れないのも 必要だよな、なんて。 そんな事を思いつつ。 何の気なしにかった名酒に感激しつつ1日目は終わりました。 晩ご飯終了後に降り出した雨の音を聞きつつね。 ちなみにこの酒、マジでめっちゃうまかった。 180mlで880円もしたけど、それだけの価値はあった。 地酒なので、この地方に行くことがあったら是非呑むといいです。 その名は。 斗びん取り 純米大吟醸 生原酒 「蓬莱」 ただし限定醸造らしいので、探して探せる物じゃないかも知れません。 実際製造元のHPに同じの載ってません。 一番近いなぁ、と思うのがコレ。 でも精米歩合とか見ると、呑んだヤツのほうが上質っぽい。 すっげーラッキーだったんだなぁ、と今しみじみ思ってます。 それじゃ2日目。 8月24日(水曜日) 朝ご飯を食べずに動き出したのは朝7時頃。 昨日に引き続き156号線を北上。 で、すぐに世界遺産の一つである白川郷は萩町集落に到着。 田圃の中の合掌造りの集落。 いいなぁ…… まだ早い時間だし、なにより雰囲気を壊したくなくてね。 遠慮してゆっくりしばし辺りをうろうろ。 今日は結構走るつもりでいるので、ものの30分程度。 バイクで回ってました。 時間があれば夕方くらいを徒歩でのんびり歩きたくなる場所だね。 ここだけを目的に来てもいいな、なんて思いました。 (そうそう、ここってお寺も合掌造り(つーか茅葺き?)なんだよね。 しかも門もそうなの。 結構驚いたんだけど、でも考えてみれば当たり前だよね。 生活の、なによりこの地で生きていく為の知恵の結晶の一つが 合掌造りなんだから) 萩町集落を出てさらに北上。 そして知ったんだけど、世界遺産に指定されてるのって萩町集落 だけじゃなかったのね。 地図の違うページに載ってたから気づかなかったよ。 それを含めてまた来ようと思いつつ北上。 橋を渡るたびに県が変わるという県境が複雑に入り組んでいる この辺りならではの道を経て、この地図のど真ん中に位置する 名水百選の一つ「瓜裂清水(うりわりしょうず)」に立ち寄り。 名前の由来は冷やしそうと漬けた瓜が冷たさで裂けてしまったという 故事に基づきます。 さて、どんなモンよ?と思ってさわってみたんですが。 マジ冷てーの。 うっわー、って思うくらい。 飲んでみようかなって思ったんだけど、ふと見ると「飲用される場合は 煮沸してください」の看板あり。 左様でございますか。 っつーか、名水百選の水だから普通に飲めると思ってたけど、まぁ 考えてみれば湧き水だもんね。 綺麗であることと飲用に適していることはまた別問題だわ、考えれば。 いや、うっかりうっかり。 これからはちゃんと調べてから飲もうなんて思いつつ、今度は 471号線を北上。 でも実はこの時道に迷ったりしてました(笑) あれぇ?勘で言うとこう行けばいいはずなのに違うぞ? なんて事を2.3回繰り返してました(笑) まぁ、最終的にも勘で乗り切りましたがね(笑) さて、この471号線。 400番代の国道ってのにせっまい道が多いことは、旅慣れてる人なら よっくおわかりでしょうが。 この道はさに非ず。 そりゃ時折狭くなるけどね。 でも基本は二車線。 視界が開ける場所もあり、狭いやまあいの場所もありの水田と山に 恵まれた快走路。 もー、大好き、こういう道(笑) しかも交通量少な目。 いやーっはっはっはっはっは、と気分良く走っていくと、終点が即ち 今回の大きな目的の一つ、なぎさドライブウェイの入り口付近。 それを含めてスゲー好きです、この道(笑) さて、お次は「なぎさドライブウェイ」 今まで能登半島は二回来ているんだけど、ずっと心残りがあったん ですよ、実は。 それがこの道。 (場所的にはこの地図のど真ん中) どんな道かって? 説明不要! 分かったでしょ? そう、つまり砂浜を走るんですよ、この道。 しかも波打ち際も走行可能。 まぁ、バイクは止めといた方がいいけどね(笑) 実際車でも波打ち際に近づきすぎてハマってしまうなんて事もあるから。 ようやく念願叶って嬉しかったんですが、同時に怖かったです。 うん、走り初めてすぐに思ったよ。 あ、これは簡単にコケられるなって(笑) (まぁこけてもここなら痛くないカモとも思ったけどね。 実際には痛いんだろうけど(笑)) いくら踏み固められてるとは行っても、場所によっては砂が浮いてるの。 こっわいよー、コレ(笑) だからもしアナタがバイクで行くのならライン取りに充分注意。 もっともどのラインも砂の上であることは変わらないけどね( ̄ー ̄) 途中川が流れた跡に出来た段差もあるし。 あと、もう一つ注意すべきなのが、対向車。 見ての通り車線がないからね(笑) 対向車と同じラインを走ってるなんて事も充分にあるのですよ。 おまけに急ハンドル切ったら、バイクならこけるし、車ならスピン。 前方には充分な注意が必要だ。 だから結構コワイ思いをしながら走ってはいたけど、写真を見ての通り 天気はほぼ晴れ。 最高に気分良かったです(笑) あまりの嬉しさに往復しちゃった(笑) いやー、堪能堪能。 さーて、時間はっと……ってまだ11時か。 もうちょっとかかると思ってたけど、結構早くこれたなぁ。 うっし、ならば今日も行けるところまでガンガンいくか!! と決めて、有料道路の能登道路を今浜インターから乗って、今度は南下。 さっきの地図を拡大して見ると分かるんだけど、この道って海辺のすぐ そばを走ります。 しかも今浜から終点の内灘まで、ずっと砂浜が続くんですわ。 さらに海も綺麗でねぇ。 日本って、ホント素敵だよなぁ、なんて思いながら走ってました。 能登道路を降りたあとはすぐが金沢なんですが、ここは都市で、走っても 詰まらないのを以前の経験で知ってるのでサクッと通り抜ける。(参考地図) 途中昼ご飯を食べただけでね。 金沢と言えば兼六園だけど、はっきり言って市内を走っているだけで 一刻も早く離れたい気分になるので、まだしばらくは行かないでしょう。 どうせなら冬に行きたいしね。 金沢を抜けたあとは今度は157号線を使って再び山の方に。 途中「白山比盗_社」というしっとりとした雰囲気の神社に立ち寄ったりも しながら気分良く走り続ける。 いや、この道もね。 午前中に走った471号線と同じような環境の道でして。 山の合間を流れる川と、広がる水田。 日本人の心のふるさとって、こういう景色だと思う。 だってなんかホッとするもんなぁ…… そんな風に思ってしまう位、好みの道だったんですよ。 この道もまたお気に入りルートに登録されました(笑) 途中で名水百選の「弘法池の水」(場所はこの辺)に寄ったりしつつ 気分良く走った次は、温泉ですよ。 場所は白峰という温泉郷にある「総湯」という所。 ツーリングマップルによると「湯上がりの肌がすべすべの美人湯と呼ばれる 全国に4カ所しかない純重曹泉」だそうな。 まぁ男が美人湯に入ってどうするという意見もあるだろうけど、珍しいと 聞けば入りたくなるのが人情じゃないですか(笑) それに一応アトピー持ってるからね、私。 肌にいい温泉は入りたいんですよ。 ちなみにここには露天はありません。 代わりの特色と言ってはなんですが、なんか浴槽がやたら深かったです(笑) 座ると頭まで沈みそうなくらいに(笑) 一番の印象はそれでしたね。 肌? 暑かったからすぐに汗かいたんで、すべすべになったかはわかりまへん(笑) ちなみに温泉を出た段階で15時過ぎ。 そろそろキャンプ場に入ることを考えなければならない時間帯。 実はここにくる少し手前に、目をつけていたキャンプ場があったのだけど、 今回はホレ「行けるトコまで行けやぁ!!」がテーマですから(笑) 時間的に考えて福井市の東、勝山市までは充分に行けそう。 そしてそこにも「これは良さそう」な紹介文のついてるキャンプ場がある。 よっし、決定。 さぁ、行っくぞーっと走り続けて16時過ぎに勝山市に到着。 紹介文がついている以上は見つからない事はないだろうと判断して、 先に北陸三大仏の一つである越前大仏がある清大寺に立ち寄り。 んが、初っぱなから参拝料800円を取られて気分げんなり気味。 無駄にデカイ寺にもげんなり。 おまけにやったら中国がどうのこうのって書いてある説明文にもげんなり。 確かに仏教は中国から伝わったけど、日本の寺を見学したかったんだが。 こうも「中国の〜〜寺を模した(以下略)」とか書かれてると、ちっとなぁ。 実際大仏が安置されてる建物はもろに中国風だし。 大仏だけじゃなく、九龍壁とか五重塔とかもあったんだけど。 九龍壁はやったら新品だわ、五重塔にはエレベーターはあるわで、 なんともはや、にんともかんとも。 大仏自体は立派な物だったし、左右に大きな二人の羅漢像と普賢菩薩像と 文殊菩薩像があったりで壮麗だけど。 (羅漢ってのは修行僧の事。 特に仏陀に師事した10人の弟子の事を指す……だと思う。 スマン、ちと不確かな知識です、これ) おまけにその建物の壁に1018体の仏像が納められたりで、圧倒的では あるんだけど。 どうもイマイチ神聖な場所に思いづらい雰囲気。 信仰心のよりどころというより、商売っけを感じてしまってたまらなかったダス。 (特に奈良の大仏よりこっちの方が大きいとか書いてある看板を見ちゃうと どうしてもねぇ) ちっと期待はずれだったなぁ、なんて思いつついよいよキャンプ場に 向かって出発。 道中でスーパーの位置を確認しながらね。 そして首尾良く付近に到着。 案内地図にも載ってるから確実だろう。 さぁ、探すぞ〜〜〜って、おい。 うっわ、見つかんねー。 全く分かんねーよ。 「たんぼと山に囲まれたシンプルでのどかなサイト」 ってたんぼしかねーって。 どーこにあんだよほほほほ〜〜い(T^T) もうね、二回くらい案内地図を見て何回も辺りをぐるぐる回ったけど 見つからないの。 カンベンしてくださいよ。 「昨日みたいなことにはならねーぞ、うははははは」 とか思ってたのにぃ〜。 いっかーん。 もう17時半だよ。 これからすぐに暗くなるよ。 これ以上見つかりそうもない場所で時間を潰す訳にはいかねーよ。 しょうがない、九頭竜湖まで行こう。 地図には3つもキャンプ場が載ってるから最悪一つはあるだろ。 あー、くっそ。 近くにある永平寺と平泉寺白山神社に行ってみたかったのになぁ。 他にも越前の小京都と呼ばれてる場所もあるし。 そそられるのが一杯なんだけどなぁ。 先に進んだら戻らないよ、オレは。 しゃーない、次の機会だな。 今回は諦めよう……と走り出した目にキャンプ場の文字が。 ……ふむ、ここから4.5q程度か。 おまけに看板に映った写真を見ると結構よさげだ。 うっし、ここ行ってみよう……と走り出したのだけど。 なんか昨日に引き続きまーたかなりの山奥に向かってるんですが。 流石に道に川は流れてないけど……って未舗装路に突入だよ。 だがしかーし!! フフ、未舗装路程度でおたつくようなレベルはとうに越えているのだよ。 なんぼでもこいやー!!っていつまで続くんデスカー? しかも砂利が深いぞ、この道。 まだ買い出し済んでないんデスが。 ついでにいうならあとどのくらい走ればつくのかさっぱり予想がつかない 山の中。 これを往復ってのはちっとヘビーすぎるぜ、セニョール(T^T) ……ダメだ、止め!! せっぱ詰まった状態で見通しが立たない事を続けてもダメ! 当初の変更通り九頭竜湖まで行こう。 とまぁ、こんな感じで結果的に30分くらい時間を無駄に潰すなんて事が ありつつも。 辺りはドンドン暗くなっていく。 おまけに途中で買い出しを済ませ、店を出たら雨が少し降り出す。 昨日に引き続きおもしろ展開絶賛発動中。 ヤーメーテー(T^T) 焦る焦る焦る……けれども、ここまで来ると覚悟完了。 なんとでもしてみせるわい、がぁっはっはっはっは。 浮き沈み激しいなぁ、旅先だと(笑) まぁともあれ19時少し過ぎに九頭竜湖畔にある国民宿舎の敷地内の キャンプ場に着。 辺りは既に暗くなってました。 あっぶねー、と思いつつキャンプ準備。 暗く、また雨が降りそうな気配がするのでもの凄い手早く準備したよ(笑) 全ての準備が整い、食事兼呑みを始めたのは20時少し前。 店で喰うと高いから肉買って焼こうと思ってたのになぁ、飛騨牛。 なのになんでいま北海道産の牛肉焼いてんだろ、オレ(笑) (答え 買い出しに寄ったスーパーで売ってなかったから(笑)) ともあれ無事にキャンプ場に着けて良かった。 今日はいい道を一杯走れたし、念願のなぎさドライブウェイも走れた。 まぁ、最後がアレだったけど、今日も楽しかったなぁ。 幸い雨は本降りにならないようだし……と空を見上げると、なんと雲が 切れ出してる。 おぉ? と思っている内にほぼ快晴。 ここは田舎の山中で電気の明かりは少なく、また今日は月も出ていない。 そう、つまり満点の星空になったんだよ!! ……あぁ、なんかすっごい幸せだよ、オレ。 全開の笑顔に自然になってるよ。 夕方以降、キャンプ場が見つからなくてマジで焦ってたけど。 そのおかげで今がある。 でも報われるとか超越してる。 全てを許せて、全てを受け入れられる。 そんな心境。 いま、マジで、とことん幸せだ。 またこの日買った地酒も美味くてね(笑) 缶ビールを500mlと350mlと二つ空けてたのにさ。 さらにその日本酒300mlを呑みきっちゃったよ(笑) 肉と酒が美味くて。 空を見上げれば満点の星空。 あぁ……旅って、本当にいいよな。 よくオレが言葉にするこの想いの深さは、旅する人でないと本当には 分からないだろうなぁ。 そんな事も思いつつ、ベロベロに酔って(笑)この日は眠りについた。 それじゃ最終日、三日目。 8月25日(木曜日) 朝食も済ませて動き出したのは8時前くらいだったろうか。 昨日はさらっと流したけど、いまいるこの九頭竜湖。 とある小説の影響で一回来たかった場所だったんですよ。 えぇ「DADY FACE」って小説ですが。 いや、舞台になってるとかそういうんでもなくて、ただ九頭竜って名前が 出てくるだけなんですが、まぁ、行ってみたいなぁと思ってました。 当日になって九頭竜湖がダム湖であると気づくまではね。 いや、ダム湖って嫌いなんですよ、色々と。 まぁ、それでも道が良さそうなんでいいやとか思って走り初めて、ものの 1分で停止。 停まったのは道の駅九頭竜。 ツーリングマップルによると「15分おきに吼える親子の恐竜の実物大 フィギュアがある」とか書いてあって。 恐竜とか好きだし、面白そうだなって思ってね(笑) (昨日は言わなかったけど、日本の恐竜の化石の大部分がこの辺りで 発掘されてるのでやたらに恐竜にまつわる施設が多いです。 九頭竜湖にじゃなくて、金沢からここまでの間だけどね。 時間があれば寄りたかったよ) 「夜だと心臓が止まるほどビックリ」とも書いてあるので朝でも吼えるだろうと 思って待ってたんですが。 はい、もうオチは分かるよね。 20分以上待っても吼えませんでした。 っだよ、つまんねーなぁ。 あーあ、とか思いながら諦めて再出発。 そしてすぐに九頭竜ダムが見えてくる。 実はこの九頭竜ダム。 日本でも珍しいロックフィル工法のダムでして。 まぁ、初日に通った御母衣湖のダムも同じ工法を使ってるんですが、 大きな岩石と砂で作られてるんです。 ようするに見た感じはでっかいビーバーのダム(笑) コンクリのダムに比べればまだ好きですよ、この方が。 それでもダムはあまり好きではないので止まることなく走り続け、初日に 高速から降りた白鳥に到着。 今日はここから南下。 高速上から見たらこの辺の道、走るの気持ちよさそうだったからね(笑) そして予想は的中。 北の方に比べると少ない気もするけど、昔ながらの農家の建物があり 走りやすく、川沿いでかつ左右を山に囲まれている。 充分です。 気分良く走り続け、郡上八幡で名水百選の一つ「宗祇水」に立ち寄り。 いままでいくつか名水百選に行った事はあるけど、これほど地域の 人達が日常に使ってるって雰囲気の場所はなかったなぁ。 かといって汚いとかそういうんじゃなくてね。 なんか普通に利用できそうなんだよね。 この枠は飲用でこの枠は冷やしたりするのに使ってこの枠で野菜とか 洗ってって分けられてるの。 そうだね、下町の共同の生活用水の場って雰囲気。 そしてこの郡上八幡自体が水の町って雰囲気を醸していてね。 いいなぁ、こういうトコ。 水も冷たくて美味しかったし。 満足満足って走り出したんだけどさ。 同じ道を戻ったんじゃ詰まらないからって、多分こっちで走り初めて 物の見事に道に迷う(笑) でもおかげで郡上八幡のもう一つの顔が見れたよ。 ずばり、古都の城下町。 狭い道の両側に小さな商店や家が並んでいる。 良くいえば雑然と。 悪く言えばごちゃごちゃと。 でも何故か心の琴線に触れる眺め。 ここも白川郷と同じく夕方散策したい所だね。 しかも和服で、下駄履いてね。 のべ30夜に渡って徹夜で踊る夏の郡上おどりというのがあるらしいので 見てみたいね。 そういうのがない静かな時と両方。 そんな風に思いながらいつも通り適当に道を選んで首尾良く156号に 戻り南下を続ける。 そして11時頃、今日の目的の一つである関市に到着。 どんな目的かって? 関と言ったら刃物に決まってるじゃない。 以前来た時はあまりの本物度に「まだオレはコレを使うレベルには 来てない」と思って買わなかったんだけど。 当時に比べれば格段にキャンプ時に刃物を使うようになってたので 安めなのを買おうと思ってね。 訪れたのは前回の時も訪れたナイフ博物館の隣にある販売所。 (ちなみにこのナイフ博物館。 G/SAKAIというメーカーの敷地内にある) 多少はレベルが上がったとか思ってたけど、それでも尻込みするね。 hieさんも言ってたけど、関の刃物は美術品だから。 それでも自分がどういった事に使いたいのかとか、色々考えてすっごい たくさんある中からアウトドア用に2本。 あとペーパーナイフを一本。 最後にキーホルダータイプのを一本購入。 一品物じゃなくて数打ちの物だろうとは思うけどね。 でもそれでもすごいのが関の刃物。 見た目の美しさと切れ味はハンパじゃありません。 簡単に大怪我出来る刃物を手に入れたんだから、これからは今まで以上に 気をつけよう、マジで。 関市を出た後は東に方向転換したのち再び北を目指す。 (位置関係はこれ参照) 可能なら下呂も行こうと思ってたんでね。 それに関の南はもう都市部だし(笑) しばし走り続け道の駅「ロック・ガーデン しちそう」でお昼に。 そして併設されてる「日本最古の石 博物館」にも行ってみる。 ここにはなんと20億年前に生成した石がある。 20億年前って地球に生命が誕生する前の事。 うぉーっと思って入ったんだけど。 ここの博物館は面白かったなぁ。 15分程度と適度な時間の映像で予備知識を覚えた後に案内されて乗る エレベーターがまた「タイムスリップエレベーター」 今までいくつかこういうトコ入ったけど、一番楽しませてくれた博物館かな。 何の気なしに入ったけど、良かったですわ(笑) さて、知的好奇心を満足させた後は温泉。 また下呂の露出プレイな露天風呂(謎笑)にはいるか。 とか、思ってたんだけどね。 この時点で時刻は13時。 そして下呂までの距離、約50q。 下手すると高速に乗るのが17時頃になりかねません。 いくら最終日とは言え、そらキツイでしょ。 おまけに明日は長丁場な勤務だし。 と言うことで諦めてインターに向かう。 もっとも来た道を戻るんじゃ詰まらないから、少し北上した上で南東に 伸びる道を走る。 道の名は県道68号線。 これがまた山の中、川のそば、そして広がる水田と三拍子揃ってまして。 もう大好き(笑) 今回はマジでいい道を一杯走ってるなぁ。 嬉しい〜〜〜とか思いつつ走り続け、中央道恵那インターチェンジで高速へ。 そのまま名古屋方面に走り、そこから東海環状線、東名と走りついで静岡に 向かったんですが。 なんか東名に入ったあたりから風が妙に強い。 九州に初めて行った時と同じくらいに強い。 具体的にいうと、真っ直ぐ走る事ができない。 しかもあの時はほぼ一方向からの強風だったのに、今日はなんか風向きが コロコロ変わってめっちゃコワイ。 右に左にと風に小突かれながらも頑張って走り続けていたんだけど。 静岡に近づくにつれ雨がたまに降るようになってきた。 浜松まで来たところで「これはこれからドシャ降るな」という空模様が 行く手に広がっていたので、浜名湖PAに給油も兼ねて立ち寄り。 そして初めて知った。 台風が東海関東地方を直撃コースで進んでいることを。 いや、実は今回「原点回帰」って事で、天気予報を見てなかったんですよ。 携帯に電話しか機能がなかったころ。 また携帯を持っていなかったころは天気予報を調べられる手段はもの凄く 限られていて、ほとんど調べずにいたからね。 だから今回はあえて出発前に見た天気予報のみ。 そういう訳で全く知らなかったんですよ、台風。 しっかし、もろに直撃コースだわ、これ。 まぁ、しゃーないな。 と言うことで軽く休憩をした後で自分自身を雨装備に切り替えて(荷物は 常に雨装備。雨男ですから(誇笑))再出発。 以降は特に、こともなく。 静岡に近づくにつれて雨は強まっていく物の、むしろ風は収まっていったので 楽勝とか思ってました。 そしたらまぁ、最後に一番のでぃんじゃーがありまして。 最初は強風だからと、車線の真ん中を走ってたんですよ。 どっちに流されてもいいように。 で、風が収まってきたので、いつものように車線の左側を走ってたんですね、 静岡に近づいてからは。 そしたらさ。 トレーラーに追い越された時に一気に風がきて勝手に車線変更ですよ。 おおおおおおおおおおおおおお?とか思う間もなく左側車線に移動して ましたよ、ワタクシ。(三車線の真ん中走ってたの) あっっっっっっぶねええええええええええええええええええええええええ。 風に逆らってもとの車線に戻ればいいとか思うでしょ? でもそれはバイクに乗ってない人の意見だよ。 無理だよ、それ。 よしんば出来たとしても、今度は吸い込む風が吹くからさ。 (いちいち理屈は説明しないけど、抜かれる時は押されて、抜かされた直後は 吸い込まれるの) 今度は逆の車線に行っちゃうって。 つーか、それ以前にそんな余裕ねーッス。 ただただこけないようにバランス取るだけで精一杯。 いやもう、マジであの時左側車線に車が迫ってなくて良かったよ。 ホント洒落にならんからな。 以降は油断しないで車線の真ん中を走り続け。 18時少しまえ、無事に家に戻ることが出来ました。 いやー、今回もいい旅でした。 初心に戻って色々といい経験を積むことができたし。 なにより、まだ行ったことがなかった所をたくさん走れたからね。 日本は狭い。 その気さえあれば二日でどこまでもいける。 でも日本は広い。 まだまだ知らない日本はいくらでもある。 行った事のある地方でも、知らない場所がこんなにあった。 ましてやまだ行ったことのない地方にはどんな場所があるんだろう。 旅はまだまだ、終わらない…… 最後に今回も色々な事があったけど、最後まで共に旅をした相棒に感謝と。 そしてこれからもまたよろしくなという信頼と友情を記して。 今回の異常に長いツーレポを終わります。 総走行距離 約1150q |