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そろそろ長年つきあってきた相棒ともお別れ。
そんな訳でちょっと思ってる事をまとめてみようかと。
最初に跨ったのは確か1994年11月25日の事だったと記憶している。
この日に免許を取得したのかどーかは定かではないが、まずこの近辺であろう。
そして今。
2000年2月。
約5年三ヶ月ほどつきあってきた。
高校の頃、いろんな事が重なって精神的にイロイロきつかった。
自分がしたいことは何なのか。
胸を張って「好きだ」って言えるのが何なのか。
さっぱり分からなくなってたときにある漫画に会ってバイクに興味を持った。
そしてその後もしたいこと、好きだって言えることが見つからずにいた自分にとって、
いつしかバイクに乗ることが夢になってた。
バイクに乗れば何かが変わるんじゃないかって期待してた。
その後就職して二輪免許を取得してバイクを買う。
自分にとっては結構な金額を毎月貯めて。
とりあえず最初は何でも良いから練習用に乗って次にあこがれてたバイクに乗ろう
と思ってた。
そして出会ったのが今の相棒のゼファー400だった。
それ以来、ずっと乗ってきた。
バイクに乗ることは想像してた通りに楽しかった。
したいことは結局今持って見つかってないけど、好きだって胸を張って言える
モノを手に入れた。
最初はどーでも良かったこのバイクが大好きになった。
ゼファーというバイクを好きになったんじゃ無くて「好きなバイク」が「相棒=ゼファー」だった。
いろんなトコロに行った。
いろんな事が会った。
「降りなきゃならないんだろうな」って思うこともあった。
でも降りれなかった。
降りたくなかった。
普段の生活において「悲しい」とかの感情が希薄な自分が
「こいつから降りる」って思っただけで涙が出た。
だからわがまま言って乗り続けた。
その相棒と今別れを告げようとしている。
はっきり言って迷った。
限定解除を取ったのは今やらなきゃきっと一生やらないだろうなって思ったからであって、
相棒に飽きたからでは無い。
それでも今別れを告げようとしている。
限定解除をしたことがきっかけとなって「いつか乗りたいな」って思っていた
バイクを買うことにしたからだ。
いくつかの道から一つを選ばなきゃならなかった。
本当は手放したくなんか無い。
でも二台維持する事は出来ない。
同時に二台に乗るのってなんだか二股みたいな感じがして嫌だとも思ってた。
だから走らせなくても手元に置いて保管しておきたかった。
でもいろいろな事情で無理だった。
知り合いの人に丁寧に乗ってもらえるなら金はいらないからそうして欲しかった。
でもイロイロと思い入れがあるから口を出してしまいそうだから止めた。
その人のバイクになった以上、口を出すべきでは無いと思ったからだ。
知らない人にはあまり乗って欲しく無い。
だから廃車する事も考えたけどまだ相棒は走れる。
それを廃車するって事はこいつを殺す事になる。
そんな事は到底出来ない。
色々と悩んで結局下取りに出す事になった。
「知らない人に乗って欲しくない」っていうのが自分の、
しかも多分勘違いしたわがままで、それが分かっていたから
「まだ走りたがってるこいつに走り続けてもらいたい」っていう思いを優先する事にした。
これだってきっと勘違いだろうけどね。
もうじきゼファーと別れを告げる。
最初の相棒のこいつの事はきっと一生忘れない。
一緒に行ったいろんな場所。
一緒に出会ったいろんな人。
そして起こった「あるコト」
そのため「降りなきゃ」と思ったこと。
それでも乗り続ける決心をしたこと。
きっとずっと覚えてる。
珍しいバイクでは無い。
だから町中で「他の」ゼファーに会うこともあるだろう。
そのたびに「相棒」を思い出すだろう。
でもそんなことが無くったって思い出す。
自分は一生こいつのコトを忘れない。
なにが言いたかったかと言うとこれだけなんだけどね。
さて、この機会に普段から思ってることも明言しておこう。
自分にとってバイク乗りであるということは、ある漫画の表現を借りれば
「俺にとってもっとも大きな誇り。そしてもっとも大きな傷痕」
である。
そしてこの矛盾した思いを抱えたまま
自分は一生バイク乗りであり続ける。
「あり続けるだろう」じゃ無い。
空気を呼吸するように自然にそう思う。
心の底からそうあり続けたい、と。
すべての事は変わっていく。
変わらない事などありはしない。
でも、この思いだけは永遠だと、そう信じてる。
求めるモノがある限り。
そして例えソレを手に入れたとしても。
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