坐禅儀は、坐禅を始めるに当たっては、あらかじめ身と心の調整をせよと次のように説
いています。
すべての日常生活とのかかわりを捨てなさい。すべての仕事を休止しなさい。身と心が
一体となり、体を動かしているときも、動かさずに静止しているときも何時も同じ状態に
なるようにしなさい。飲むものや食べるものの量を適度に調整して、余りに多過ぎたり少
な過ぎたりならないようにしなさい。睡眠も程よくとり、短か過ぎも長過ぎもならないよ
うにしなさい。(坐禅儀)
いうなれば心身ともいつもベストコンディションの状態に置くのです。何も「がまんく
らべ」をするのが坐禅ではありません。
常に心身ともに爽快になるようにするよう最大の配慮をするのです。
そのために、社会生活のさまざまなかかわりをあえてたち切って坐禅の環境づくりをする
のです。ですから「坐禅は安楽な法門」というように、何時も安楽な状態に置くのが目標
です。