<Lavin>

 

パティと♪
セリス 「パティ、レヴィンがきみに話があるそうだ。私は向こうに行ってるからゆっくり話すといい」
レヴィン 「パティ? どうした、最近考え込んでいることが多いな。悩みごとか?」
パティ 「え? 悩みと言えば、お金が、貯めても貯めても出ていっちゃうってことくらいなんだけどなぁ。あ、レヴィンさま、今笑いましたね」
レヴィン 「パティは面白いな」
パティ 「いつも愛と笑いとお金を振り撒いてまーすっ」
レヴィン 「……無理はするなよ」
パティ 「無理なんてしてないよ。とりあえず借金はないし。そうだ、あたしレヴィン様にずっとお礼を言いたかったんだ」
レヴィン 「うん? 何のだ」
パティ 「この間、母さんのこと教えてくれたじゃない。あたし、すごく嬉しかった」
レヴィン 「礼を言われるほどのことじゃないさ」
パティ 「……あの。父さんのことは、本当に何も知らないんですか?」
レヴィン 「美しきブリギッドに想いを寄せる男は多かったからな」
パティ 「さすがはあたしのお母さん。もしかしてレヴィンさまもその中の一人だったとかした?」
レヴィン 「ああ、彼女には惹かれていたよ。とてもね」
ナンナと♪
セリス 「ナンナ、レヴィンがきみに話があるそうだ。私は向こうに行ってるからゆっくり話すといい」
レヴィン 「ナンナ、怪我などしていないか」
ナンナ 「平気です」
レヴィン 「先は長い。無理はするなよ」
ナンナ 「はい。いつもお気遣いありがとうございます」
レヴィン 「……」
ナンナ

「……レヴィン様、私の母はノディオン王女ラケシスです」

レヴィン 「そうだろうな、とてもよく似ている」
ナンナ 「父は、シレジアの王子だと聞いています。風の申し子のような人だったそうです」
レヴィン 「そうか」
ナンナ 「貴方なのでしょう? どうして何も言ってくださらないのですか。レンスターでお会いした時から、ずっと待っていたのに」
レヴィン 「今更、何を言えと。私には、お前たちに父と名乗る権利はない……」
ナンナ 「では、言葉はいりません。時々、こうやって傍に寄ってくだされば、それで」
レヴィン 「ナンナ……」
ラクチェと♪
セリス 「ラクチェ、レヴィンがきみに話があるそうだ。私は向こうに行ってるからゆっくり話すといい」
レヴィン 「ラクチェはふと気がつくと姿がないな」
ラクチェ 「ふふ。まるで風のようだってよく言われます」
レヴィン 「あまり周囲に心配をかけるなよ。優れた剣の使い手でも、単独で動くのは危険だ」
ラクチェ

「はい。気をつけます」

レヴィン 「よし、いい子だ」
ラクチェ 「レヴィン様はいつまでもわたしのこと、子供扱いするんですね」
レヴィン 「戦士としては一人前と認めているさ」
ラクチェ 「人間としては?」
レヴィン 「まだまだ子供だな。危なっかしくて目が離せない」
ラクチェ 「じゃあ、ずっと見ていてください」
レヴィン 「おいおい、そういうことは恋人にでも言ってやれよ」
ラクチェ 「うーん。でもわたしは、レヴィン様に見守っていて欲しいんですよ」
レヴィン 「……ラクチェ、お前……」
ラナと♪
セリス 「ラナ、レヴィンがきみに話があるそうだ。私は向こうに行ってるからゆっくり話すといい」
レヴィン 「何故首を傾げる、ラナ」
ラナ 「わたしにお話なんて、何ごとかしらと思いまして」
レヴィン 「親が子に話掛けるのが、そんなにおかしいか」
ラナ

「あの……お父さまは……」

レヴィン 「うん?」
ラナ 「……お父さまは本当に、わたしのお父さまなんですよね」
レヴィン 「何が言いたいのだ」
ラナ 「お母さまとお父さまが夫婦らしくしているところ、見たことがなかった」
レヴィン 「……」
ラナ 「お父さまはティルナノグに顔を出されていたけど、セリス様ばかり見ていたわ。お母さま、口には出さなかったけど、本当は寂しかったのだと思う……わたしだって……」
レヴィン 「エーディンにもお前たちにも、すまないことをしたと思っている。だが私には人の親である前にやらねばならぬことがあるのだ。聞き分けてくれ」
ラナ 「では……この戦いが終わったら……?」
レヴィン 「今から終戦後の話か? 随分と気が早いな」
ラナ 「お願いです。せめて約束をください。いつかは、わたしのお父さまになってくれるって……」

 

 

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