劇団四季「ジーザス・クライスト・スーパースター」エルサレムバージョン 11/23 静岡市民文化会館
ジーザス柳瀬大輔さん ユダ吉原光夫さん マリア金志賢さん

 行って来ました、劇団四季! いやーん、大満足〜。
 何が凄いって、民衆が凄い。怖い、大迫力。ユダを求めて手をうにょうにょ〜と伸ばしたり(ここ、本当に怖かった)、を引きずり回したり、柵に絡みついたり(ここも顔が怖いんだー)、長い訓練の中で培われたチームワーク! ほんと、舞台に呑まれた。
 四季はバランスよくて当たり外れがないってイメージあったんですが、今回は全体的にすごーいって感じで、自分的大当たりでしたわ。今まで見た四季作品の中で一番好みだったかもっ! 役者さんたちもよかったけど、曲とシナリオがごっつ好みだった。
 印象的な役と歌は裏切り者ユダなのですが、役者としておおーっと思ったというか表情が印象に残ったのはジーザスかな。序盤マグダラのマリアを愛しげ〜に見つめるところとか、終盤引き摺りまわされている時、やりきれないんだけど心を殺しているような、慈愛に満ちているような、なんとも言えない無表情ぶりが心の残りました。悟りとやりきれない悲しみが滲んでます。ラストの磔もすごい。裸でないってわかってても、裸のように見えてうわーって感じ。臨場感あったー。切なさ倍増ー。つーか、役作り大変そうー。かなり痩せないといけないんじゃ、あれ。って脱線。
 耳に残っている歌は、「おやすみなさい〜、香油を〜」って、マグダラのマリアの曲。男として見ている、甘やかしている、そこから確かな愛が伝わってきました。色気は控えめで、母性的なマリアでした。ジーザスとしっとりとお似合い。ユダが苛立ちというか、実際んとこ嫉妬めらめらジェラシーファイアーになるのもわかるってもんです。単なる男に成り下がっているのも、マグダラのマリアを愛しんでいるのも、許せなかったのでしょう。なんつーか舞台としてもすごーくよかったのですが、大筋といいますかユダ→ジーザスの深すぎな愛に悶えてしまったあたりいいんでしょうか。ユダの一連の行動は不可解というかジーザスのためという思い込みによるところも大きいかったと思うのですが、「何であの男を愛してしまったんだーーっ」なんてシャウトされると、どの行動も納得させていただきます! って感じ。ユダもジーザスも最終的には神に利用されたという考えに落ち着いたのでしょうか。そこにいたってしまったので、死を受け入れてしまった……のかな。現代や観客と舞台を繋ぐ役でもあったユダですが、正直、いきなりソウルガール連れて現れたのはかなりびっくりでした。個人的には無くてもいいかなぁ、あのあたり。最初から最後まで、どっぷりとエルサレムな世界を鑑賞したかった気もする。そーいや、次元を超えて登場するイエスって漫画にあったなぁ。悪役だったけどな。って、また脱線してるしー。
  登場人物が人間くさいところがまた魅力なんだよなーと思います。色んな感情、人の醜さが渦巻く舞台、観にいけて本当によかったです。ロック調の、しかしどこか格調高い耳に残る音楽にも、ほんとめろめろきゅーでございました。「ジーザス、クライスター♪」メインテーマが観終わってからも脳内ぐるぐるー。ウェバーサウンド、ツボみたいです。
  ジーザスは東洋verもいつかみてみたいな。ど、どんな感じになるのか、想像つかないよ。


映画「オペラ座の怪人」2/2他

 私は音楽の天使!(笑)
 さて、映画ですが、まあかなりかなりミュージカル! だったので、ここに書きます。四季版は、何事もなければ今年の夏行ってきます。以前静岡来たのにー、当時はそんなに興味なかったんだー(泣)。
 で、映画版の感想。
 最初にクリスティーヌが歌うシーン、ぞくっと来ました。「Think of me」だったかな。これからブレイクする少女って感じでよかったよー。演出もあれば役者の素養もあるんだろうけど、んでもって普通の時も綺麗な子だけど、ステージで歌っている時がもっとも綺麗に見えた。んでもってふらふらっぷりもよかった。少女らしい優柔不断さで両方に惹かれているのが伝わってきました。地下室に合意のもと(笑)誘拐される際のうっとり〜とした顔とか印象的。エミー・ロッサム嬢この時17歳でしたっけ。綺麗ーだけど、17歳には見えんー、美女だーーと一度目は思ったけど、二度目は可愛く見えたな。大人びた美少女。やったら胸とかどきどきと鼓動が強調されているところが絶妙にいやらしかった。官能的。ときめいた(ときめくな)。

 ファントムも怖くて、魅惑的で、んでもって仮面つけているとカッコイイのに、仮面を外したらちゃんと醜いところに感動した。特にちゃんと醜かったところに。でもずっと観てると見慣れてきますよね。二度観ても、第一声はあんまり綺麗なお声ではないなーと思ってしまったのですが、不思議なことに、それ以降はどんどん魅惑的な歌に聴こえてきます。仮面つけてれば自信まんまん、仮面外すと魂の面でも本性が……ってのも人というものを誇張しつつ暗示しているなーと思った。仮面版は男性の色気を感じます。え、胸毛に否応無く男臭さ感じてるだけじゃないかって!? いや、多分そんなことは……多分……(もにょもにょ)。
 ところでファントムって何でマダム・ジリーでは駄目だったんだろ。同情されてるじゃん、愛されてるじゃん! あるいはどうしてメグではないのか。クリスティーヌなのか。このあたりの妄想が頭ん中ぐるぐるーとしています。

 ラウルも美青年子爵でよかったです。クリスティーヌのために剣を振るう姿のかっこいいこと。ほんと、いい人ですね、彼……。ちょっと不憫なほどに。るるー。終盤、ファントムにふらつくクリスティーヌを観てる時の情けない顔最高! 声もファントムほどインパクトがある! って感じじゃないけど優しげで安定していて、聴きやすかった。歌からして、ファントムとラウルらしいってことかー。彼は何故、どんな気持ちであの玩具を手に入れたのかなぁ。だ、だって、何度も何度もあの地下室で見たおもちゃの特徴をクリスティーヌはラウルに話し続けたんでしょ。それってつまりずっと心の中にファントムがいたってことでしょ。いいんですか、それで。旦那としては! ちと不憫だよ! でもそんなところが好きだよ、ラウル。金髪貴公子でかっこいいし。

 あと、個人的にメグがめちゃめちゃ可愛いと思いました。存在も容姿も可愛い。ブロンドー。歌は少なめで残念ー。でも、クリスティーヌとのデュエットが可愛かった。小鳥さんたちが歌ってるみたい。もっと歌って欲しいよ。舞台の場面とかでも、カメラがよく吸い寄せられてましたので嬉しかった。クリスティーヌがすんごく好きに見えました。立派なバレリーナになってねー。
 そしてマダム・ジリー。私この人にめろめろですよ。何たくらんでるのー。何で「私はここまで」なのー。頭上に気をつけてって言った後に、ラウルの足元に落とし穴があるのは何がいいたかったのー。
その1.ファントムはマダム・ジリーを完全には信頼していない。だから彼女も知らない罠がある。
その2.マダム・ジリーはラウルに罠をかけた(笑)。
そ・し・て。何歳まで生きたの? おそらくはエピローグ、プロローグの地点で、ラウルが70歳超。てことは90歳くらい? いくらなんでも……ってことで、あれはメグではないかと、一緒に行った子は行ってんですが、パンフにもはっきり書いてあったし、母のほうだよねぇ。
謎多すぎ。その謎めいた姿が素敵。……ていうか、ファントムもいくつだ。

 ラストシーンは目頭が熱くなりました。数カットで意味を成す愛の結末がね、もうっ。
 まあ、この作品にシンパシー感じてファントム的なストーカーが増えてもうーん、ですが、永遠に見つめ続けたっていうと、やっぱロマンティックよねー。クリスティーヌの勇気を出しての告白を糧に生きたんだろうなぁ、という気がします。ファントムの愛する勇気があるか? との序盤の問いに終盤であるわ、と答えた件というか伏線というか、あの流れ好きー。でもラウルと結婚するんだよね。それはそれ、これはこれ……って感じなのか。
 あと、豪華絢爛な装置も見ものでした。まさに夢の世界。
 そんなこんなで大満足でした。DVD出たら絶対買うーーーっ。


STUDIO LIFE「OZ」3/8 アートスフィア(GTOチーム)
19笠原浩夫さん フィリシア舟見和利さん ムトー岩崎大さん

 行ってきました、初スタジオライフ。一度観てみたいと思ってたのーーーっ。でね、私、OZって心のMYラバー漫画ベスト5には入る好きな漫画なのーーーーーっ。てなワケで、あれです、いつもの観劇よりずっとミーハーといえばミーハーな感覚で行ってきました。

 で。よくもわるくも普通に楽しめる舞台でした。少女漫画原作とか、逆宝塚とか、そーいうの抜きにしても楽しめる舞台だった。 原作知らずに理解できるかというと、かろうじてできるんじゃないかなぁ。まあ、知ってたほうが楽しめるのは確かだけど。これって私的にポイント高いんですよっ! はしょってるところははしょってましたし、一場面一番面は短かったのですが、全部描けばいいってもんじゃないし、丁度いい具合だったと思うよ。要所おさえてた感じ。唯一、ラストではしょられたというか、ヴィアンカの婚約のタイミングの前倒しだけは納得できなかったけど。感情の流れ的に含みが感じられなーいっ。
 でもね、でもね、こう観てるとOZの名場面が蘇ってきてね、ラストなんか、当時LALA立ち読みで泣いて、コミック買って読んでまた泣いて……ってくらい大好きだったんですけど、それだけにごめんなさい、ごめんなさい、舞台として蘇らせるのは無理だろーと思っていたんですが、かつての感動、ちゃんと蘇ってきたんですよ。周囲からも鼻すする音聞こえてきたし。やっぱいいよね、あのラスト。演劇で映像使うのって実はあんまり好きでないんですが今回のは許す、許すよ(何様)。

 そーいや私、今までOZの主役はムトー、ヒロインはフィリシアだとばっかり思っていたんですが、1019なの? 舞台ではそうだよね。漫画でももしかしたらそうだったのかも。そんな気がしてきた。笠原さんの1019、可愛かったー。「イエス、マスター」(ぴょんぴょん)とか。アクションかっこいいし。てーか、ふわぁって飛ぶし! おー、ワイヤーアクションってやつかー! そういうの観れると思えなかったので、お得な気分。面白かったですよ。前半の機械ちっくさよかったし、パメラverの妖艶さもまあよかったと思う。19として……というと顔だちとかは微妙なんだけど、これはこれでありかと思った。
 あと、役者さんでいいなーと思ったのは、ムトー。演技も自然な感じだし、東洋幼顔でムトーっぽいなぁと思った。ラストで弱りつつ19を呼ぶところとか色気あると思ったよー。それから1024かな。美人だった! 無理に女性にしている感じじゃなくて、中世的に綺麗で24っぽかったと思う。彼の19ってのも観たかったかも。
  それとリオン。歪みっぷりがよかったよ。うん、彼もリオンっぽかった。狂ってるよ、こいつって感じで。子供リオンと大人リオンにそんなに歳の差が感じられなかったのはちと惜しい。あと、サイバノイドの方々、男性なのに、あんなぴったりした服着てても細いっ。しゃべらないから余計だけど、綺麗に見えるよ。お気に召すままを見た時にも思ったんだけど、男性のやる女性って、声だけはどーしてもネックなんだよなぁ。たまーにハスキー? 風邪? で通る人もいるけど! そーいう人はぜひその声を大事にしつつ、身体的なしなやかさも磨いていって!(ぐっ)今でも十分にしなやかだと思ったけど!

 
 大好き漫画の舞台化としても、普通の演劇としても楽しいなんて、お得っつやお得よねー。あとライフって、もっとアク強いのかなーなんて思っていたなんて、言えない(言ってる)。ましてネタっぽいの期待していた、だなんて(言ってる)。結構正統派にお芝居よね。演目にもよるんだろうけど、誰が観ても楽しめそうな気がする。
 あ、楽しいといえばトークイベントついてたんだった。カメラ撮影OKっての知らなくて、はーいこれより写真撮影OKです、のとたんにかしゃかしゃかしゃかしゃ、うおあ、皆さん用意がよろしい。15分程度だったかな、公演後トークしてくれて、えーと、娼婦役の人……だから、石飛さんって人かな、が司会になってメイン(笠原さん、舟見さん、岩崎さん、曽世さん、姜さんの五人だったと…)にひとつづつ質問して、それに答えて〜って感じでした。曽世さんが悪役ばっかー、子供の頃からいつか空を飛びたくて、そら飛ぶ役をやりたいーって言って、はーい、と笠原さんが手を上げたのが可愛かったな。こういうイベント観るの初めてだったもので、かなりぼーぜんとしてました……。まわりのカメラとかカメラとかカメラに。

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