サッカークリニック
○第3の動きについて(トルシェ・ジャパン世界戦略へのキーワード)(H14.1)
○中学生年代のレジスタンストレーニング(筋トレ)について(H13.9)
⇒平成国際大スポーツ科学研究所・戸苅晴彦
筋トレをする目的は『筋肥大』すなわち、筋線維を太くすることである。中学生年代
は大きな筋肥大はあまり期待できないので、自体重か1〜3キロ程度のメディシングボールを
使うのがお勧めである。さて、中学生年代でトレーニングしておきたいのは、身体の
中心になる筋肉である。大腿四頭筋(ももの前面)、大腿二頭筋(ももの後面)、大殿
筋(お尻)、腹筋、背筋である。これらの筋肉は人のバランスを保つために重要な役割
を果たす。特に、腹筋は内臓をしっかり押さえていて、骨盤や大腿骨の動きに直接関係
しているのでサッカー選手にとって重要な筋肉である。
○MFの基本的なプレーと動き方(H13.9)⇒奥寺康彦
@トップ下
中盤でボールを受けて展開し、ゴール近くになれば“キラーパス”と言われる
決定的なパスを出すことが仕事。トップ下は周り360度に敵がいるから、どこ
に誰がいるかということがよくわかっていないと良いプレーはできない。また、
いかにして前を向いて仕事ができるか、いかにして前向きの形でボールをもらえ
るかが非常に重要である。さらに、トップ下はパスもできるし、自分でもパスを
もらってシュートもできないといけない。つまり、ゲームメーカーとしての役割
とストライカーとして点を取ることも考えないといけない。
Aサイドに位置するMF
ボールのない逆サイドのポジションのMFは自分がボールをもらうスペースを確保
しなければならない(相手DFとくっついてはいけない)。また、相手にパスを出さ
せないようにスペースを消す能力も必要だし、コーチングしたり、カバーリングした
りすることも重要。逆サイドへの展開は時間をかけないでできるだけ早く行うことが
大切。サイドのMFは足が速くスピードがあった方が有利。
Bボランチ
相手が攻撃してきたときにいかにスペースを消すかが重要。前の選手に指示を出して
アタックさせ、ボランチはパスが出てくるところを抑えてインターセプトしたり、
相手をしっかりつかむことが大切。ボランチはボールの渦の中には入らないで、クリ
アされて出てきたボールをしっかり拾ってサイドへ展開する方が良い。また、サイド
の選手が攻撃に上がったらボランチはその空いたスペースをカバーすることも必要。
○世界のサッカーの流れ(H13.8)⇒アルビレックス新潟監督・反町康治
システム的には4バック+2ボランチでしっかりと守備を構えて、穴を作らない
ような守りのボジショニングを行うのが主流になってくる。
攻撃時、ボランチの一人が前に行くか、1トップにして4−2−3−1という形
になる。こうしたやり方のなかでは、ボランチの能力が非常に問われてくる。
以前は相手のボールを奪うのがボランチのいちばんの仕事だったが、今はブラス
攻撃への加担度が非常に重要になる。今のボランチはペナルティエリアの中に入
っていけないとダメ。ボランチが個人的にしっかりしていて、チームとしてもバ
ランスがとれるようになった国が2002年のワールドカップを制する。
日本は稲本と戸田のダブルボランチが非常に運動量が多くて押さえるところをし
っかり押さえて、しかも攻撃に加担できるようになったことが大きい。
○コンパクトなサッカーとは?(H13.8)
⇒大宮アルディージャ総監督・清雲栄純
コンパクトサッカーとは、前線から最終ラインまでを30〜35メートルの幅に
保ってどんどんプレッシャーをかけ、相手にプレーするスペースと判断のための
時間を与えないというのが重要な目的だ。コンパクトにすれば、味方同士の距離
が近くなり、ボール保持者に対して数的優位を作りやすく、アプローチした選手
がかわされてもすぐに次の選手が対応できる。
【注意事項】
@最終ラインを高く保って、積極的にボール奪取を狙っていき、ボールを奪った
瞬間、素早く攻撃に転じること。
A相手のトップに縦パスを入れさせないこと。
B浅いラインの背後に飛び出してくる選手をケアすること。
Cチーム全体のバランスを頭に入れながら組織的に動くこと。
○2001年ワールドユース大会を視察しての感想⇒静岡学園監督・井田勝通
ユース年代は個人をベースに組織を作るべきで、戦術や組織力より個人個人のテク
ニックと戦術眼が大事である。組織やシステムを重視する『型にはまった指導』で
はなく、個人能力を伸ばすことに力をいれるべきだ。ワールドユースは一つの通過
点である。
【日本の試合・アップを見ての感想】
@個人で打開する意欲が薄かった(個人のアイデア、ひらめきが足りない)。
A勝つためになりふり構わず戦ったり、自由な発想でプレーする意識が低い。
Bアップは試合前のコンディションを整えるだけでなく、ゲームへのモチベーシ
ョンを高める重要な場である。あるときはダッシュを最後に入れたり、シュート
練習などでリラックスさせて終わったりと状況に応じて変えるべきである。