行動記録


  「今度は皆でリニアモーターカーに乗りませんか」
「えっ、あの線路から浮き上がって走る超電導式の
 新幹線のことですか」
「そうです、山梨県での実験線にです」
「そ、それじゃ、ぜひ!」
ーーそんな会話があってから3ケ月位は経っただろ
うか、我々は山梨県の都留市へと向かった。
 見学センターに着くと、まずは係員の方からの解
説が始まる。会場のスクリーンにはそのリニアモー
ターカーが登場し、時速300km、400km、と瞬く
間にスピードアップしていく姿が現れる。我々は今
からその列車に乗れるんだと心がはやる。
 やがて、百聞は一見に如かず、ではないが、我々
は一乗に如かずとホンモノに乗り込んだ。
(この項エッセイ欄にて)  2001年9月記。
  またまた富士山に登る機会があった。
天気は「行きはよいよい帰りは怖い」で、我々が山
頂に着いた頃には濃霧に見舞われ、やがてはそれ
が風雨と化し、雷音まで鳴り響く始末となった。
「さあ、どうしよう」−−我々はここから更に最高峰
の山頂測候所まで行くか、今の山頂神社でよしと
しようか、でハタと迷うことになった。
結局は私を含めて4名が測候所まで登り、後のメン
バー(11名)は一足先に引き返すことになった。
 標高3,776mの測候所はまさに日本一の場所
であった。景色こそロクに見えなかったが、ここに立
つ標識石柱に寄り沿ってみると、「ついにやった!」
という実感も湧いてくる。しかも今回はその標識より
も更に上に手を上げ、もっと高い所に位置したぞ、と
意思表示をしてみたから愉快であった。出来ればこ
の濃霧のドサクサに紛れて石柱のてっぺんに登り、
座禅をしてみたかったけれど、さすがにそれは気が
ひけそうは出来なかった。当たり前のことだけど…。
(この項エッセイ欄にて)   2001年7月末記。

  またまた今年も富士山に登ることになって、その
訓練のために静岡県立美術館周辺をウォーキン
グすることになった。
最初のうちはセッセ、セッセとただ足早に歩いて行
くだけだったが、そのうちに上り坂もさほど苦痛が
なくなり、やがては通り道の周囲を見回すような余
裕も出て来て、花や樹木にも関心を寄せるようにな
った。
この周辺は樹木や花の種類が豊富な上に、所々に
その樹木名板が取り付けられていたからだ。
♪この木なんの木、気になる木♪なんていうCMが
その昔あったが、いつしかどの木を眺めてもそんな
気分になって来たのである。
そして、特に気にした木がこのクスノキであった。
それなりの言い伝えもあったからだ。(この項も
エッセイ欄で取り上げている=2001年6月記)

  わが師匠は「緑の桜」から始まって「なんじゃもん
じゃ」「アマリリス」「カサブランカ」と相次いで自然の
良さを吹き込んできた。
いわば我が輩は受身一方でカルチャーショックを受
け続けていたのである。
しかし、逆襲は始まった。
「ジャカランダをご存知ですか、紫の花が咲きます」
「えっ、ジャカランダ、紫の花?」ーー相手は驚いた。
それから数日後、今度はこちらがわが師匠を案内す
ることになった。そこで眺めたのがこの画面である。
弟子が師匠を追い越すことを「出藍の誉れ」と言う
が、追い越すことは出来ないまでも一歩近づいたこ
とは確からしい。
因みにこのジャカランダは静岡の街中に咲いている
がその所在地を知る人は少ない。ブラジル原産。
               2001年6月記


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