振りかざした刀で、相手を切らずに、自分を傷つけてしまう、そんなたとえを“攻めは両刃の剣”というのでしょう。 相手に攻められて,生死の瀬戸ぎわに追い込まれていると、生死のヨミを誤ることはほとんどありません。ところが、自分が主導権を握っていると、いまが攻める時か、一度手綱をゆるめる時かでまず迷います。また、攻めるとしても、攻めきって取るのか、相手を生かしてもよいとするのかが第二の迷い。そして、生かしてもよい、という攻めでは、どの程度の攻めか、攻めの方向などが第三の迷いです。 主導権は持っているけれど、攻めも生死のヨミと同じように、最善の手は限られています。楽観していると、攻めていながら不利な立場に追い込まれ、両刃の剣で自分を斬りかねません。 |