私の場合、PC-9821V233によるWin95での使用のため導入前に添付されていた高速CPU最適化ソフトを入
れてそれから差し替えを行った。
まず、CPUクーラーを取り外し、次に固定レバーを上に上げてCPUをつまみ上げると…何の抵抗もなく外れた。
そして「HK6-MS400-N2」の差し込み、レバーを倒して固定完了。
本体カバーを閉じ配線を元に戻しいざ電源投入。
いつもどうり「ピポッ」という音とともにメモリ容量チェックが開始されいざWin95起動…の前にF・8キーでコマンド
プロンプトにし「キャッシュコントロールユーティリティ」というソフト(高速CPU最適化ソフトと一緒のフロッピーに
添付)をDOSコマンド入力でインストール。
これで導入作業が全て終わりPCを再起動。最初のwin95ロゴが表示されなくなったものの、心配していた「メル
コダウン(笑)」も起きずすんなり起動。
まず「HDBENCH」で各ハードの性能を数値測定。結果は
\ | ALL | 浮動小数点 | 整数演算 | メモリ | 矩形 | 円 | テキスト | スクロール | DirectDraw | Read | Write |
換装前 | 13728 | 13099 | 14325 | 13670 | 28494 | 6785 | 12290 | 5965 | 15 | 11277 | 11934 |
換装後 | 15494 | 24520 | 30705 | 15921 | 22402 | 8552 | 12303 | 1597 | 15 | 11715 | 12161 |
▲アーティスティック-こする(ストローク-7.0、領域ハイライト-3、度合い-10)
MPen233装備時--10秒11
K-6V400装備時--3秒49
▲描画-逆光(50-300mmズーム・明るさ192%)
MPen233装備時--2秒64
K-6V400装備時--1秒98
▲ピクセレート-水晶(セルの大きさ-20)
MPen233装備時--17秒42
K-6V400装備時--7秒01
▲変形-海の波紋(波紋の大きさ、振幅-9)
MPen233装備時--17秒42
K-6V400装備時--7秒10
と、以上の数値より体感速度上ではあるものの、約3倍の速度向上という結果が得られた。
この他、Pia2・こみパの画面切り替えの速度が上昇(それでもPenV450装備機よりは遅い)、VSC-88HのCPU占有率が低下、等の結果が得られた。
しかし、である。「浮動小数点」「整数演算」の数値が約2倍に上がったのに実際はそれ以上の結果が得られたのである。
この原因はなぜなのか。
多分
フォトショップ5.02から3DNow!命令に対応したために上記の処理速度の向上が得られた。
とまぁこんなものでしょうか。
以上の結果によりメーカーのカタログに記載されている事はウソではない、という事が判明した。
が、今回の拡張にかかった費用が10万円を越えており(GA-SV432/PCI・NE-SD4100T{←I.O-DATA}・HK6-MS400-N2)、果たしてこの拡張が有効なのかは未知数である。
なお、2000年3月上旬現在、AMDはK-6Vの製造を打ち切っている模様で、これを使用しているCPUアクセラレーターはあともう少しで製造中止になると思われる。
最近気づいた事なのだが、メルコはK-6V・450MHzをクロックアップしてN4ゲタに載せた"HK6-MS500-N4"という製品を出していたようである。限定5000台との事であった。
そしてさらに最近、メルコからAMDのK-6U+・500MHzを使用したCPUアクセラレーター
"HK6-MD533-NV4"という製品の発売が開始された。
対応機種はHK6-MS400-N2やHK6-MD400-N2と比較すると多少少ないのだが、インプレスのページ等を見る限り、HK6-MS400-N2と同等の能力を有するようである。
K-6U+はK-6VのCPUキャッシュメモリを128kBとし、0.18ミクロンの銅配線技術で製造されているものである。
さらにK-6Vの欠点であった、消費電力の多さがほぼ解消されているようで、電源関連の弱い9821機でも十分運用が出来るようである。