阿寒湖アメマス 阿寒川モンスターレインボー釣行記 

2005年 6月 25〜28日 鈴木たか&中村爺

 今年も阿寒に行ってきました。

 年一回の阿寒釣行。僕の場合は阿寒は結構遠いです。乗り継ぎをしないと行けないので・・・。

 しかし、また金色のアメマスに会いたくて、それに去年、川で悔しい思いもしたので、再び川にいっちゃいました。

 さて、今年は初阿寒の中村爺をお誘いして一緒です。ぜひ金色のアメマスちゃんに合わせたいと思っていたのですが、前情報はスカスカの感じ。自然が相手だからなんともしがたい状況ですが、まあ行ってからと思い、釧路空港で待ち合わせていざ阿寒へ・・・・。

 

25日 

なぜ?かエメラルドで先生と待ち合わせ、事前の情報どおり、やっぱり「湖は状況が厳しい」との事。期待は「イブニングだけだよ。」ということで、13時に着いたのにのんびりしちゃいました。そして16時に大島へ・・・。

 ジャーン!なんと今年も「フルライン30mキャスト」。

届いた人は、何とか釣れる状況。つらいよな〜っ!

 中村爺も大変な状況。それでもキャスティングしているうちに、だんだん遠くに飛ぶようになりました。ある一箇所だけが近場でライズがあり、そこへキャストしていた中村爺のフライに「ガバッ!」と出た。「おーっ!やった!」と思っていたら、ラインが「ブラ〜ン」。「ばらした魚」はでかかった。

 その日は、たいした釣果も無く(俗に言う坊主ではありません。)帰路について、みんなで「焼け肉」して、床に入りました。

   

26日

 朝っぱら5時から大島へ、前の晩に雨が降ったので「多少状況が良くなるか」と期待。しかし状況は相変わらずで、フルラインキャストが必需品の状況。

 中村爺は、昨日のばらしの反省からついに「伝家の宝刀PAYNE」を持ち、出陣!

 「このロッドはなら取れるんだ!」とキャスト!キャスト!そしてついに出た!でかそう!

   

初アメマスの中村爺

 

物静かに釣り上げました。初アメマスが50センチオーバー。

がんばってキャストしたかいがあったってもんです。やさしいアメマスに「ありがとう」です。(誘っておいて釣れなかったら、どうしようと内心ビクビクでした。)

僕も20インチオーバー筆頭に数引き釣り上げたので、この状況では満足、満足。(去年、釣りすぎたかな・・・。)

 

 27日

 今日は阿寒川へ。昨日は早朝からイブニングまで、がんばっちゃったので、川への出発は13時。滝道から入り、ホテル後までつり下りました。

川では先生の勧誘もあり、僕は先生と同じ「ORVIS Deluxe 6フィート6インチ #4(HDG6)」50年前のバンブーロッド使用。

ただ単に、6フィート台の#4のロッドが欲しくて買ったのですが、先生が「リー・ウルフが20ポンドのアトランティックサーモンを釣ったロッドだから、これだよ、これ!」ということで、半信半疑で、これで行くことに決めました。

川では去年もサイズが良いレインボーがフルパワーで歓迎してくれたのですが、明らかに「みんな(魚)」去年よりも大きくなっている。14時頃から雨が降り出したこともあり、川は3人で貸切状態。

イブニング終了まで誰にも会いませんでした。

こんな感じで釣りをして、アベレージサイズは45センチ弱というとこでしょうか!

みんなで結構、「たのしみました。」

この「ORVIS Deluxe 6フィート6インチ #4(HDG6)」が想像を絶するすごさ。すごすぎる!

   

45センチくらいのレインボー

 

このロッド、えっ!と思うくらい魚が「観念」するのが早い。45センチの阿寒川の「元気ハツラツ」レインボーのダッシュをピタリと止めちゃうんだから・・・。

先生がいっていた「リー・ウルフが20ポンドのアトランティックサーモンを釣った!」と言うのも「この時点でなんとなくわかったような」気はしていたが、でも「鮭だぞ!鮭」「12Kgくらいあるぞ!」「上げるまで何メーター川を下ればいいんだろう。」「ロッド折れるかな?」「だいたい僕はリー・ウルフほどの腕じゃないし。」などと考えていました。

このロッド、2日間で40センチ級、50センチ級そして翌日の○○センチ級と結構な数を釣り上げましたが、曲がりは全然出ませんでした。

 

28日

さてさて、この日は中村爺が午後には帰るので5時から大島へ。しかし例年通り(僕の湖最終日は毎回)「まったり」「まったり」湖は静まり返っていた・・・・。

それでもアメマスちゃんは、二人に「来年、またございん」とフライに出てくれました。掛かりませんでしたが・・・・。

お昼、中村爺は帰路に着くのでここでお別れ。中村爺「バイバイっ!」

午後からは先生と二人で川へ!上から見ていて「でけ〜っ!」のが、1、2、3、4と天気もいいので良く見える!良く見える!

フライマンとしては、見ているだけでも幸せ〜な感じ。あれが噂の「モンスターレインボー」ね〜っ。「すげ〜っ!」

大きさの順番に先生が「阿寒太郎」「阿寒二郎」「阿寒三郎」「阿寒四郎」と名前つけました。

先生と二人で、彼らをあそこで掛けると、「倒木に入られてアウトね!」「それをクリアーしてもまた下の倒木の下に入られたらアウトね!」「それクリアーしても下流の岩盤の下でアウトね!」全部表層に魚体を上げないとクリアーできないから「これ上げられないじゃない!」と言う結論。ほんと「良い場所」に住んでいらっしゃいます。

 

見てるだけじゃもったいないからと先生が「魚の位置教えるから、たかさん、やってみなよ。」ということで目標を「阿寒二郎」クンに設定。川に下りて釣りを開始。

最初、先生の新兵器「スイミングストリーマー」で表層で勝負。その後「Myオタマジャクシ」で中層をカラーチェンジ対応でやっても二郎君、一度は反応するらしいのですが、掛からない。40センチ級を2匹はかけたが「モンスター」は出ませんでした。

そして、フライをもう一度「スイミングストリーマー」にチェンジ。今度は大き目のショットを2個つけて低層で勝負。先生の誘導に合わせてアクションを付けながらやっていました。

そしたら 先生:「あれっ!二郎どこに行った?」 僕:「どこですか。見えないですか?どっか行っちゃった?」といっていたら、「グンッ!」とロッドに重みが掛かったら水面上にで「ボバシャ!ボバシャ!(表現できない。)」。

何か「大きいサイズが掛かった」と思ったら、今まで経験したことのない猛烈な引き。(この引きの重さは鮭です。)

「なんだ!これ。」「いったい何が掛かったの?」状態の僕に先生が「たかさん、やった!」「二郎だ!間違えなく二郎だ。」との声。

まず、最初のダッシュ、向かう先は、予想通り「倒木の下」入られたら「アウト」だからロッドをおったてて思い切り押さえ込んだ。(ロッドが折れるとかは、全然考えてませんでした。)ロッドはバットから曲がりティップがグリップのところまで来ている。

それで二郎君のダッシュを止めた!完全に止めた!走られた距離は多分3〜4メートル。

その後、「何度ダッシュされたか覚えてません。」が、全部止めた!最後まで倒木の下にもぐらせなかった。

ほんと「すげ〜っ!ロッドだ!」

ティップがグリップのところまで来るくらい曲げた時、「ORVIS Deluxe」は、ものすごくやわらかい強烈なパワーを出します。

ロッドが折れる感じも、ラインが切れる感じも全然しなかった。

どれぐらいの時間ファイトしたんだろう?(後から先生に聞いたら20分くらいとの事。)

やっと近くに寄せてきた時、その大きさに「でけ〜っ」ネットに半分しか入らないじゃない?

先生から「手で取るんだ。」と言われ、それからまだまだファイトして、やっと浅瀬の方に誘導して足元まで寄せて、手を差し出して二郎の腹を持った瞬間、全身の力が抜けて座り込んでしまいました。

先生に「何やってるんだよ。」と言われてもロッドが曲がっている分のラインをリールから出すのが精一杯。二郎君の顔をみながら、「すげ〜っ」「でけ〜っ」「あげた〜っ」とそれだけ。

先生が走ってきてくれるのが見えたので、カメラを出して撮影会。お互い力尽きたかな〜みたいな感じでした。

   

二郎くん(72センチ)

 

身体検査をしたら72センチ、目測6Kgくらいかな(もっとあったかもしれない)。二郎君をやさしくリリースして、川から上がって先生と話しながら川を見ていても、なんか体に力が入らないし、宙に浮いてるような感じがしばらく続きました。これが先生の言うところの「洗礼」ってやつなんだと思ってました。

しかし、いい川です。こんなサイズの魚を日本国内で釣れるとは、本当に川のポテンシャルのすごさに感激しました。

先生と話ししていて、これで川に「梅花藻」戻らないかなと本気で思っちゃいました。

その日の晩、阿寒漁協の組合長さんのご自宅でバーベキューパーティーにお誘いされて、「おいしい」「おいしい」「いろんなもの」をご馳走になりました。

おいしかった。ご馳走様でした。

今年の阿寒は、本当に思い出に残る良い釣行が出来ました。

お世話になった、エメラルドさん、輪島さん、漁協のみなさん。ありがとうございました。

もっと、もっと魚にとっても、我々釣り人にとってもいい川にしてください。

この川で僕と同じに「洗礼」を受ける人が、もっともっと出てくることを心から願うばかりです。

「ん〜っ!た・の・し・かった!」

modoru