ニュージーランド釣行に際して

 

 今回までの経験、といってもマタウラは2回だけですが、知っていて損はないな、ということを記して
おきます。団体旅行の場合は、細かい点でも関係者からアドバイスを受けられると思いますので、そちら
に従ってください。

 情報についての最終判断はご自分でお願いします。

 

<持ち物に関して>

 フィッシング関係の物は全て持参します。また、消耗品(ティペット、リーダー)については売るほど
持って行く事をお勧めします。

 ティペットはいろいろな会社のものまたはいろいろな種類の3、4、5、6、7X

特に4、5、6Xに関しては2巻きあると安心です。それはなぜか?劣化していると困るからです。紫外線などの影響により、新品でも、販売状況によっては見られます。

また、
川によっていろいろなタイプのティペットに換えた方がいい場合があり、現地では購入できないからです。

 リーダーもティペット部の太さ、および長さ、材質、テーパーの異なるものを、釣行日数分あるといい
と思います。

 リーダー及びティペットはあまり大きな荷物にならないから、たっぷりと準備しましょう。。

 

 フライもできるだけ持参した方がいいでしょう。

 対象の川がマタウラ川の場合、16〜18サイズの焦茶色のダンとフローティングニンフが主に使われ
ると予想できるので、それを中心に考えられる変化を加えたフライを持参すればいいのですが、今回のよ
うに、目的の河川で釣行ができない場合も予想できます。フライボックスがたくさんになって心配な場合、
宿での作業がたいへんになりますが、タッパーウェアみたいなものに小分け袋に分別し、持って行くなど
工夫はできるでしょう。まあガイドがいれば、フライをもらえるので、魚を釣る事ができなくなる事はあ
りませんが、やはり外国の鱒も自分のフライで釣りたいですからね。(と言っておきながら今回、デイビット
のビートル、使わせてもらいました。)

 

 重要な事は、アメリカと違い、現地での購入をまったく考えてはいけない事です。釣り道具屋が無い所
に釣りに行く事を想定してください。

 南島ではあまりサンドフライという刺されると猛烈に痒い虫に出会ってはいませんが、とげとげした植
物はあります。ウェーダーはズバリ5レイヤーのゴアテックスがいいでしょう。

 ウェーディングシューズですが、普通のフェルトより、アクアステルスソールの方がこの辺りには向い
ているような気がします。次回はそれにしてみるつもりです。

 大きめのネットは見栄でも何でもありません。必要です。持っている中のいちばんでっかいネットを
持って行きましょう。

 サンスクリーンとリップクリームもちゃんと日本で購入して行った方がいいと思います。あちらのはデ
リケートな私たちに合わない場合があります。

 なお、海外への釣行は釣り道具だけでかなりの重量になるので、その他のものをできるだけ軽く(減ら
す)ことがポイントだと思います。釣り道具は充実していたいですからね。

 アルコールは自分用としてスピリッツは1リットルを3本ほどは持ち込めます。寄る、寂しい時のために入国
前の免税店で購入しておくのがいいですね。

 

 <入国に関して>

 入国審査については特にこれといってありません。日本人ということと、釣りだ、というわかりやすい
目的だったからかもしれませんけど。

 税関については少し。税関用申告書について、3点についてよくご自分のことを確認してください。

 1 スポーツ用品についての欄。 ウェーダーやシューズについて検疫等に該当

  しますのでチェックを入れます。

 2 鳥獣類製品については、フライに使用されているものに関しては問題無いそうです。マテリアルは
以前聞いた所では、ダイド(染色してあるもの)は大丈夫、ナチュラルはダメ、ということでした。タイ
イングマテリアルについてはガイドにお願いするのがベストだと思います。限られたマテリアルを使って、
有効なものを考える面白みがあると捉えましょう。

 ここでは、列に並ぶ手前に検査官が質問し、それに応じて並ぶレーンが指定されます。新品のウェー
ダー・シューズだ、と伝えたら簡単な方へ通してくれました。

自分では厳しく、検査官にそれならぜんぜん問題ない、と言われるルートを通った方がフェアで問題は起
こらないと思います。

 「無いよ」、といっておいて、「こりゃ何だ。」の方が分が悪いですから。

 <釣りに関して。>

 まず、水分を自分で持っている事。アメリカのガイドのようにお昼用のクーラーボックスから水、
ジュース、ポップドリンク、ビールなどが出てくる事はありません。宿舎付近に店が無い場合、釣行途中
で寄るように提案しましょう。今回はガソリンを入れている時、サービスステーションで購入しました。

 さて、ここからが大切な事です。

 釣りのシステムをセットアップする際、ティペット、リーダーのチェックを入念にしてください両手
で引っぱって切れない事を必ず確認する事。新品だからといって油断しない事。また、時間が経ったらま
たチェックをする事。前の日大丈夫だったから、なんてことは最悪です。すぐに劣化は進みます。わたし
は5Xティペットをスプールから引っぱりだして、先端を5メートルもアウトだったことがありました。

出して引っぱって切れて、を14、5回くり返すとやっと使える所になったのです。

必ずチェックをしてください。

 プレゼンテーションですが、日本のすれた魚のようにティペットの影を意識して下手にメンディングを入れることより、フライがナチュ
ラルに流れる事を最重要にしてください。メンディングがうまくいかずに、フライが不自然な動き
をする事でスプークします。

 マタウラ川の場合は、他の河川と違う点がいくつかありますが、基本はアップクロスでビシッとティペ
ットを伸び切らせてリーチを入れて、ライズの上流から30Bをドラッグフリーで流れるように努めてく
ださい。さすがにこの川ではティペットは影響が出ます。

 ストライクは必ず魚の頭が下がってから。ブラウンの白い口が開くと一気に興奮しますが、ゆっくり出
てくれる魚は狙った魚だと思いますので、流している時から加える事を想定して、余裕を作るのがいい事
だと思います。いちばん慣れていないのが、振り向いて、追い掛けてきて、自分に向かって口をあける鱒。
口を閉じた、と思ってもほとんどの場合、まだです。頭が水中に入ってから竿をたてる事がみそです。
(わたしは最後に失敗しました。)

 

 ファイトですが、マタウラ川の場合は、水中にあまり障害物が無いので慌てずに、疲れを待つ事です。
たぶん6Xを使うと思うので、とめようと思うと頭を振られてそれで終わりです。無理をしないのが一番
で、ネットを見てから必ずもう一暴れしますので心得ておきましょう。

 小さな川では、4Xの強さを考えて強引に止める事も必要です。これはリールのドラグを利用するのが
安全だと思いますけど。鱒がすぐに枝に化けてしまいます。

 

 ニュージーランドフィッシングをおおいに楽しみましょう。(まだあまり行っていないのに笑っちゃ
いますね。)

 

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