アメリカ グリーンリバー 2004.9.18~25 by Toshi
1)コカゲロウ、スーパーハッチ!
1日目、2日目と天気が悪く、晴れ間も見られるようになった3日目のこと。昼前後にかけて、いままで見たこともないようなコカゲロウのスーパーハッチが起こりました。体長3mmくらいのPseudocloeon Futileといわれるコカゲロウが、水面すべてを覆い尽くすぐらい流れていました。それに伴って、魚がずらーと並んで、スーパーライズ。見渡す限りの場所で、そこにいる虫がすべてハッチして、そこにいるすべての魚がライズしているんじゃないかってくらいでした。すさまじい光景でしたが、決して大げさに言ってる訳ではありません。平常心を保ってキャストするのが、一苦労。内心、これはいただきっ、って思っていたのですが、そう簡単にはいきません。これぞマッチング・ザ・ハッチと#24コカゲロウHSD(ほんとはもっと小さいのですが、これより小さいフライがなかった…)をキャストしたのですが、似すぎちゃって、フライと本物の区別がつきません。こんな経験初めてでした。しかも、魚は流れてくる虫をなんでも食べているかというと、どうもそうではなく、選んでいるようでした。ちゃんとダンになってふつうに流れているものは、それほど好まれないらしく、どこか違っているものが食べられているようでした。結局つれたのは、このHSD、#24ピューパ(少し目立つ白のCDCにした)、#18ツーインワン(とにかく目立たせようと。サイズを変えた。なぜか非常に有効だった)。
2)魚が並んだ!
別名トラウトファームと呼ばれ、1マイルに7000トラウトいると言われるグリーンリバー。その名のとおり、ウィードに覆われているせいか、まるで緑の水が流れているようなとてもきれいな川でした。そこに40〜45cmぐらいがアベレージ、なかには50cmを越えるようなビッグなブラウントラウトやレインボートラウトが悠々と泳ぐ川(約30〜50cmはリリース、というレギュレーションあり)。話には聞いていましたが、ウェーディングすると自分の下流側に魚が並ぶ。体験しました。ホントに並びました。立つ位置を少し変えると、ついてきました。まるで自分になついているかのように。手の届きそうなところに、何匹もの大きなブラウンが泳いでいるのです。これを釣ったら反則なんだけど、だんだんかわいく思えてきて、そもそもとても釣りたいという気にはなりませんでした。
3)ニンフィングとライズ
今回は非常に寒く、フリース着てても寒いくらい。太陽が出れば、それなりにポカポカはしてたけど。長い時間ずっとウェーディングしてたら、10本の足の指が、すべて感覚がなくなった。手もかじかんできて、思うようにフライが結べなくなってきた。まして、雪降るかもなんてショップの人が言っていた日もあったくらい(実際には降らずにすんだが)。こんなだったので、天気の悪い日の午前中は、ニンフィングをやることもたびたびあった。流心にビッグトラウトがついていて、アウトリガーでそれをねらう。インジケーターがすっとはいったり、一瞬止まったり。“でっけー!”というのはこなかったけれど、ここでも“でっけー!”というのが、足下に並んでました…。
気温が上がってくると、ここにいるトラウトが、岸際に集まってきて、ライズが始まる。最終日に、まさにこの状態に遭遇しました。いつも釣ってる側からみれば対岸にあたる岸際に、1mおきぐらいに縦にずらーと並んで、しかもみんなライズしている。ところがところが、これまたやたらシビアでそう簡単には釣れない。一番いい場所には先行者がいて入れなかったんだけど、それでもこの状態。しかし、ダムからの放水で水位が上がると戻れなくなってしまうので(グリーンリバーはダムのテールウォーターで、毎日お昼頃放水があって、水位が上がる)、後ろ髪ひかれながら、ライズばこばこを後にしました。
4)魚もでかいが、料理もでかい!
アメリカと言えば、肉。やっぱり、朝、昼、夜とレストランのメニューを見ても、ステーキ、ハンバーガー、パンケーキ。どれを頼んでも、ポテトが多い。朝食のパンケーキなんて、お皿と同じくらいで分厚いのが2枚。夕食のステーキなんて、焼き方をオーダーしても、みんな同じ。でも、どれもおいしかったな(チキンをミンチにして揚げたみたいのは除いて)。特に、フィレステーキ+カットスロート・ビールは格別。一日中動き回っているから、お腹もすくし、ちゃんと食べないと動けないしで、朝からいっぱい食べてました。
5)タックルなど
参考までに、今回使ったおもなタックルなどをまとめておきます。
ロッド:8ユ6モ #4、8ユ #4(ウェーディング)
8ユ6モ #5(ドリフトボート)
リーダー:5〜7X、12〜14ft
フライ:#24 コカゲロウHSD
#18 ツーインワン(オリーブ、イエロー)
#24 ピューパ
#8 デイビス・ホッパー
#18 スカッド
#10 サンワンワーム(こげ茶)
ドライフライは、エルクのようなタイトなものより、CDCのようなぼわっとしたもののほうが、反応がよかった。
最後になりましたが、大先生、スタッフのみなさん、一緒に釣りをしてくださったみなさん、
ありがとうございました。また、近いところ、遠いところ、行きましょう!