水無川 便乗ミーティング      2003.4.26~27

 

 4月26日、宇都宮不良さん宅を出た一行は東北道西那須塩原ICを降りて、福島県南会津郡の水無川に向かいました。

 水無川は昨年からC&R区間が設けられました。T社のフライフィッシングスクールが今回行われるということで、得意の便乗ミーティング。

 前日までの雨で増水が気になりましたが、水は極めてクリアというコンディション。天気予報ではお昼まで雨ということでしたが土曜日は終日曇りで釣り日和となりました。

 11時頃水生昆虫の観察をはじめた時にはマエグロヒメフタオカゲロウのスピナーフォールが見られ、なかなかいい感じの雰囲気で川に迎えられたように感じます。

 水無川はイワナがメインですが、ヤマメ、レインボーも放流されているということです。C&Rによって学習したイワナは、完全なフライ先行でないと難しいようで、通称半殺しスタイルのプレゼンテーションが要求されました。

 お昼から2時間程、赤いマダラ系とオナシカワゲラ、ガガンボといったハッチとライズが見られ、全員が楽しく鱒たちと遊ぶことができました。

 

 3時頃になると、川が静かになり、フライへの反応も無しに等しくなりました。でもさすがはC&R区間で、魚達の姿が見られます。川底の方でジッと定位しているイワナ達を深みで見ることができました。中には大物も。

 こういう状態ではあれしかありませんね。忍野スタイルサイトフィッシングです。

 先ず視認性のいい白っぽいニンフを流しました。・・・無視。

 続いて普通のヘアズイヤーに白いショットをつけて。・・・・周りのイワナがショットを追い掛けましたが、それだけ。

 次は、水生昆虫観察の際、リーチを見たことを思い出し、黒いゾンカーをつけて臨みました。一匹は反応を見せましたが、フッキングに至らず。重量が足りずに、イワナ達が定位している層に届きません。ねらいの大物は底で待っているのです。

 「こういう時はこれでしょ。」と大先生が差し伸べてくれた手には大きなビーズヘッド付きウーリーバガー。#8ほどフックのシャンクには目一杯ウェイトが巻かれているようで、受け取った手のひらに重量を感じました。リーダーはティペット部分が7Xでしたが、そこに6Xのティペットを足してキャスト。

ケバリがすごい角度で沈んで行きます。フライの位置を確認していると、向こうの方からすっ飛んできた小型イワナがフライをくわえていました。明らかに口のサイズにマッチしないフライをくわえたイワナの、きょとんとした目を見てしまい、思わず笑っちゃいました。その魚はフッキングされずに泳ぎ去っていきました。

 それにしてもいい反応です。期待を込めてキャストし直し。何回かのやり直しで、うまく大イワナに向かってフライが流れて行きました。そういうときに限って水面にしわが寄るんですね。肝心な辺りでフライが見えなくなりました。

フライがイワナの所にあるであろう、という時、イワナが少し体を揺らしました。今までぜんぜん動かなかった奴が、です。自信を持って竿を立てようとすると立ちません。フックセット。重量感を伴いながら寄ってきた魚体は39cm。あと一歩で大台でしたが満足のサイズです。

 「リーチとヒゲナガラーバが見られたから、これしかないでしょ。イワナがスレて動かなくなった時はああいう攻め方しかないんだよね。」とゴールドビーズヘッドウーリーバッガーを手渡してくれた大先生は語りました。「ね、金玉万歳だ。」ということで大きな声で「金玉バンザーイ!!」と賞賛のシュプレヒコールをあげました。これから水無川で金玉ブームが起こるかもしれません。

 

2日目

 

 昨日よりも2時間早く川に着きましたが、スピナーも何も見られません。ライズもありません。時間が早い様です。対スピナー用のショックアンドパラシュートキャスト、3種のロールキャストなど練習していると、虫達が見られるようになりました。

 ライズを探して移動。昨日より下流から入りましたが、テトラ沿いのポイントにはウグイっぽい動きが見られただけ。1段上に入った経験数の割にキャッチ数の伸びなかったSMさんの竿が曲がっています。(おかしい・・・・)

 漁協のお兄さんのお話だと、私の入ったポイントの上の段(SMさんのところ)から上に魚が入っているとのことで、水無川はシーズンオフに埋まってしまう川底を重機で掘り返して魚の居場所を作っているそうです。(再生産の可能性はとても低そう・・・)

 この日絶好調の経験数の割にキャッチ数の伸びないSMさんの計らいでポイントを移動し、めでたくイワナと御対面。昨日のところよりかなりスレスレで、コンマ何秒という感じでフライを見切ります。また、フライへのアタックもガボッではなく、フライだけがフッと消えるように出ます。よく見ていないと行けません。

 「えのさ〜ん。」上流から上手のEさんを呼ぶ声が。見るとパンチョさんが竿を大きく曲げていました。パンチョというのは不良さんの新しい源氏名で、ウェスタン調のかっこいい帽子をかぶった凛々しい姿を、大先生が「なんかメキシコ人みたいだね。パンチョって感じ。」と命名してしまったのです。

 パンチョさんが取り出したネットから尻ビレより先が出てしまう程の魚体。それはレインボーでした。

 パンチョレインボーで締められた水無川釣行。この後御一行は川治温泉男鹿川へイブニング遊びに移動したのでした。両河川への再挑戦の可能性はあまり高くないかも・・・。

 

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