忍野詣    21,22 March 2003 0H03


 忍野でゆったりと釣りをしてみたかった・・・・。

 

 自宅から2時間程でいける忍野であるが、神経を使う釣りが続くので、いっぱいまでやるとへとへとで、帰りの運転が怪しくなるため、イブニングまでの釣りはめったにできなかった。宿を近くにとれば、その問題は解決するだろうということで、今回は、忍野村役場のウェブページから宿を探し、さかな公園すぐ隣の「忍野高原ホテル」に予約をした。

 

 9時を大きく回ったころロコショップであるリバーズエッジで鑑札を購入。今年は気合いを入れて年券。忍野土産として、使うかどうか定かではない忍野ネットもつい買ってしまった。しかも予算は15000円だったのに、忍野全域をカバーする長さの物は18000ということでそれに変更。ついでに革製のストラップ3500円も購入してしまった。

 

 さかな公園駐車場は午前9時から午後5時まで。無料。ただイブニングをやるのなら閉鎖されてしまうので注意。

 

 臼久保橋下流でサイトフィッシング。ライズが見られない場合、どんどんステージを水中に変更し、ニンフの見釣りをやった方がストレスやプレッシャー(坊主になるのでは、という不安のこと。)が掛からず、楽しめる。サイトフィッシングは、魚が見えるので、ドライのようなおもしろさが有っておもしろい。

 18000円のネットの中に入った記念すべきフィッシュは・・・ウグイ。

鱒に向かって流れて行ったビーズヘッドの黒のピューパを追い掛けてきて、合わせを敢えてしなかったのに勝手にフッキングしてしまったのである。

 唇にキラキラとしたピアスをつけている鱒が見えた。当然、フライかルアーがくっついているのであろう。私が優しくとってあげようとターゲットをその鱒に定めた。ロールキャストからメンディングをして、コース修正して口元へプレゼンテーション。白い口が開きセットフック。力強く走り回り、水草の下を通り向こう側へ。彼の口元にはまた一つピアスが増えてしまった。

 その後、少し下流にいた鱒の口元へフライを送り込むと、彼も素直に受け取ってくれた。30cmを少しこえるくらいなのによく走り回り、橋の上からのギャラリーのおっさんの声援を受けながらランディング。忍野ネットは無事に鱒をすくうことができた。雪の残る土手は足下が危うく、このネット無しにはどうしようもなかったと思う。みなさんも、忍野では忍野ネットをお使いなされ。

 渡辺さんが巡視に回ってきた時に、橋の上流側にライズが有ると教えてくれた。早速小走りでポイント移動。ライズを見るとどうやら水面直下を食っているような感じで、口は水面にでていない。時折コカゲロウのダンが流れるが、ライズが有るのにも関わらず、無事通過して行く。水面直下であるとは思いながらも、ミッジのアダルトを流す。2度程見られたが、あとは感心すらよせられることがなかった。ティペットを9Xに落とし、フローティングピューパに。

1回目にそこの方から飛び出してきた小型のレインボーに捕食されて、キャッチ。この鱒のことはここまで。

 他の鱒たちはシャックを食っているような感じがした。手許にシャックのパターンがあったはずだが、こんな時に限って見つけられず。お昼を食べてから上流に移動した。

 実は忍野は臼久保橋周辺と、そこから下流のホテル前までしかやったことがなく、上の釣り場を見てみたかった、ということもあった。

 途中、S字カーブの上流側で型の良い鱒を発見。川幅の有る所の対岸よりにいたので、普通のキャストが必要になった。バックに障害物がなかったので、フライはうまく鱒の定位する流れへ。白い口が開いたのが見え、セットフック。

下流に走り水草の下へ入り込みこちらに出てきてまたあちら側へ。ティペットはぐるっと一周まわって終わり。大きな鱒のひれの後ろにはちらちらとシンカーが見えた。今日飾り付けてしまった鱒は2尾目。バーブレスフックなのですぐに外れるだろうが、フライを水中に残したことになる。沈める時にはもう少し太いティペットでもいいだろう。(7Xを使用)

 テニスコート裏と呼ばれる所へ移動。この場所を攻めれるように、柄の長い18000円のネットにしたのだ。人が多く、足場が高く、後ろがないということで、股間にぶら下がっているものがキュッとなるように感じた。とりあえずニンフを流す。サイトフィッシング用には色付きのラバーショットを使う人が多いと思うが、10個程で500円もするショットはもったいなくて使えない。そこで、鮎釣りに使う目印があったので、そのヤーンをショットに挟み込み、見やすくした。オレンジのこの目印は、ヤマメの興味を引くようで、ニジマスはあまり興味を示さなくとも、ヤマメは多くの割り合いで寄ってきた。ここでも、大きなヤマメが対岸からすっ飛んできてくわえたかと思うと吐き出して、隣にあったニンフをついでにくわえてしまい、大ヤマメキャッチ。

 養魚場らしき池の裏には巨大なニジマスが泳いでいた。これは絶対キャッチできないと思いながらも鼻ッ面に流すが無視。そうはうまく行かないようである。少し上流では40cm弱のイワナがそこにへばりついていた。周りにいるレインボー、ヤマメを狙って流したフライには微動だにせず、あたかも寝ているようだった。ショットをBに変え、#10のヘヤズイヤーにしてゴロゴロとそこを転がしながら流すと、今まで寝ていたようだったイワナが突然フライに向かって襲い掛かり、セットフック。ここまで4魚種。あとブラウンを釣ればグランドスラム達成となる。(本当は、ブラックバスと鯉が残っているので、全魚種制覇とはいわない。)

 少し上流では対岸ギリギリでヤマメ達がライズしていた。#30ミッジを使っても、9Xを使っても、フライが近づいていくだけで逃げて行く。ティペットの影が見えればもちろん食わないので、何とかティペットを沈ませなければならない。引っ張ればレーンを外れるし、上流側へ引っ張ればドラグが掛かる。そこで、ティペット先行型でU字に着水させ、そのたるみをとる分だけを素早くひっぱり流すことにした。うまくティペットが沈み、#26フローティングピューパはナチュラルにドリフト。今まで完全にフライを見切っていたヤマメも違和感なくパクリ。セットフック。忍野ネット大活躍の高さがあった。苦労させてくれるのは忍野だと感じた。

 イブニングのヒゲナガねらいでホテル前へ。約1時間待って、6時15分過ぎ。ライズが始まった。でも、出方は流下してくる虫を食っているようで、フラッタリングするヒゲナガを捕食しているのとは明らかに違った。間もなく少し下流で釣っていたI氏から忍野ネットの要請。本当に大活躍である。40cmをこえる良いレインボーだった。その下流でもS嬢が釣ったらしい。一人だけ残ってしまった。ヒゲナガのフライを#14のパラシュートにつけなおし、目前に起こるライズに向かって流すが、反応無し。いよいよ辺りが見えない、という時に、セットフック。良かった、終われる。リリースした後にストマックを見ればよかったと後悔した。

 

 忍野高原ホテルは、熱めの温泉でリフレッシュできた。料理は普通で、冷めていた。食事の間でやっていた「おしん」をさいごまでみてしまった。

シャックパターンとフローティングピューパ、それから対ヤマメ用のスペルマピューパをタイイングして次の日に備えた。

 

 2日目も10時頃から釣りを始めた。ただ、今日はサイトフィッシングをやっても、鱒はフライが近付くと逃げて行く。昨日いじめられたのだろう。解禁して1週間経った昨日も今日も、ア・ロット・オブ・フィッシャーメンだった。

 やぶの下のライズに向かってフライをぶち込んでも、こんな所でこんな見方をするのか、というほどの見極め方を鱒たちは身につけていた。

 臼久保橋50メートル上流の護岸下。ヤマメが定位しながらも、さかんに右、左と何かを食っている動きを見せた。スペルマピューパの出番である。これは、ビーズヘッドの下に鮎用の目印をぐるぐる巻いただけのものである。

 スペルマピューパ発射。ヤマメが案の定向かってくる。くわえた、が、電光石火の早業で吐き出された。もうだめか。しばらくしてもう一度トライ。なんと大きく口を明けてパクリ。よし、セットフック、・・しない。ガクッという手応えと共にフライは吐き出され、ヤマメは一直線に彼方へ泳ぎ去った。ビーズヘッドが大き過ぎて、セットの際、口を強制的に開け、ポイントが刺さらなかったのである。フライデザインの失敗。

 臼久保橋へ戻る。あ、テレビで見たことある、と思ったのは西洋アンティーク鑑定士氏であった。白く光るラバーショットを使っている。サイトフィッシングである。1個50円もするショットを使って。やるなあ。

 その下流でサイトでブラウンを、(これで鱒類グランドスラム達成!)シャックでレインボーのライズを捕り、今シーズン初めの忍野詣を終えた。

 ある筋では話題になっていたというリバーズエッジのローストビーフサンドを店舗内コーナーで食べた。アメリカを思い出したなあ。

 

 今回、忍野ネットは現地で購入するべきであると感じた。

参考資料

忍野年券 男性4000円女性2000円(性差別)  忍野ネット1400(アルミ柄、釣り堀で見るタイプ)〜 18000円(長い木製ランディングネット)のを買った方がいい。 忍野高原ホテル8000円魚公園となり、)

 

もどる。