このページには、12MHz10素子SSBフィルター製作時と同様に、パソコンでシミュレーションして
製作した、8MHz8素子CWフィルターについて記載します。
下の写真は水晶10個の発振周波数を調べている所です。
水晶の後ろには、発振周波数を忘れずに
記入しましょう。
次に、発振周波数の低い方から、順番に並べてみます。
7,998.985KHz 7,999.035KHz
7,998.987KHz 7,999.054KHz
7,999.003KHz 7,999.072KHz
7,999.010KHz 7,999.100KHz
7,999.032KHz 7,999.112KHz
一番上と下で、127Hz差です。CWフィルターとして組む場合は
偏差50Hz以内が望ましいのですが、今回は水晶が全部で10個しかありませんので
チョット無理ですね。本当は水晶を100個位購入して選別したいのですが、予算がありません。HI。
よって、7,999.003KHzから7,999.112KHzまでの8個で組んでみます。
それでは、パソコンのシミュレーション前に水晶の各データを調べましょう。
(方法は、12MHz10素子SSBフィルターのページをご覧下さい)
測定結果は、
Cm=16.3fF
Lm=0.0243H
Cp=5pF
Q=148000
となりました。尚、−3dB帯域幅は600Hz、入出力インピーダンスは470Ωでシミュレートします。
下にシミュレートした回路定数を記載します。水晶は一番発振周波数の高い物を中心にして
その両側に発振周波数の低い物を対照的に並べます。コンデンサーはセラコンを使用しましょう。
値が半端ですから、2,3個のセラコンを組み合わせて回路定数に合わせます。
左は完成したフィルターです。
入出力には測定用にBNCコネクタと
インピーダンスマッチング用に
430Ωの抵抗が取り付けて
あります。
パソコンでのシミュレーション画面です。
縦軸1目盛:10dB、横軸1目盛:500Hz
パソコンでのシミュレーション画面です。
縦軸1目盛:1dBで−10dBまで表示しています。
横軸1目盛:50Hzです。
画面から、挿入損失5.6dB
−3dB帯域幅480Hz
と読めますね。
左はスペアナで見た特性。
縦軸1目盛:10dB
横軸1目盛:1KHz
横軸1目盛:500Hz
−6dB帯域幅は707Hzです。
−60dB帯域幅は1.414KHz。
これより、シェープ・ファクター
(−60dB/−6dB)は
2.0となります。
最後に帯域内リップルを見るため
横軸1目盛:200Hzにしました。
極端なリップルは無くて
キレイですね。
右肩が少しなで肩ですが
あまり気にしないように
しましょう。HI。
−3dB帯域幅は578Hzです。
ローカルのOMさんにフィルターの特性をアドバンテストのネットアナで測定していただきました。
最新の校正された機器ですから、正確な測定結果です。
画面の緑色は、入出力インピーダンスが300Ωの場合、黄色は470Ωの場合です。
表示から
中心周波数:7,997.04KHz
挿入損失:6dB
−3dB帯域幅:579Hz
である事が読み取れますね。
私のスペアナ(最近チョット調子が悪いので不安)の測定結果とほぼ同じなので、ホットしました。
横軸1目盛:1KHzでの測定結果です。
帯域外は85dB以上減衰していますので、VY FBですね。
それにしても、キレイだなーー。自画自賛。HI,HI。
パソコンのシミュレーションのおかげで、希望通りのCWフィルターを製作できました。
1個100円の水晶8個で、このように特性の良いフィルターが自作出来るのですから
嬉しくなりますね。皆様もぜひ一度、お試しください。