Sakura Tx mixer & LPF

はじめに(2006年2月5日)

受信部も、ほぼ完成したので送信用ミキサーと終段部の後に続くバンド別のT型LPFの製作を始めます。

T型LPFの製作(2006年2月5日)

最初にバンド別のT型LPFを作りましょう。下に回路図を掲載します。

LPFの切替に使用するのは、オムロンの同軸リレーです。まともに購入すると高価ですが
以前、ヤフーのオークションで1個200円で出ていたので、ついつい、まとめて購入してしまいました。
HF帯で使用するには、ちょっと贅沢ですね。もちろん普通のプリント基板用の小型リレーでもOKです。

尚、コンデンサーの容量については実際に組み込んで調整してみて、増減するかもしれません。

 プリント・パターンです。
 基板の大きさは、100x150です。

 トリマー・コンデンサーには、フィリプス製を使用します。

T型LPFの基板(2006年2月10日)

 今日はプリント基板を作りました。

 トリマー・コンデンサーと入出力ピンジャックの足は
 1.5mmのドリルで穴あけしましょうね。

T型LPFの製作途中経過(2006年2月15日)

 今日は休みが取れたので、LPFの製作を始めました。

 午後4時過ぎ、トロイダル・コアに線を巻きながら
 14MHzをワッチしていたら、3Y0Xを見つけました。

 ピーター1世島からの電波です。
 さっそく、製作を中断してQRP 5wで
 呼び続けましたが、ダメでした。hi

 と、いうことで今日は5バンド分で終了です。
 下に周波数特性を掲載します。

 160m用LPFの特性

 横軸一目盛:2MHz  縦軸一目盛:10dB
 中央が10MHzで、0から20MHz間を見ています。

 マーカーは1.9MHzの2倍の高調波3.8MHzで
 約30dB減衰する事を示しています。

 尚、1.9MHzより低い周波数帯域で減衰があるのは
 このLPFのQを5で計算してあるためです。

 80m用LPFの特性

 中央が10MHzで、0から20MHz間を見ています。

 マーカーは3.5MHzの2倍の高調波7MHzで
 約30dB減衰する事を示しています。

 40m用LPFの特性(1)
 
 中央が10MHzで、0から20MHz間を見ています。

 マーカーはこのLPFの挿入損失が
 約0.3dBである事を示しています。

 40m用LPFの特性(2)

 マーカーは7MHzの2倍の高調波14MHzで
 約30dB減衰する事を示しています。

 途中のバンドは省略して
 最後に10m用LPFの特性です。

 横軸一目盛:10MHz  縦軸一目盛:10dB
 中央が50MHzで、0から100MHz間を見ています。

 マーカーは28MHzの2倍の高調波56MHzで
 約30dB減衰する事を示しています。

T型LPFの完成(2006年2月22日)

 ようやくT型LPFが完成しました。

 各バンドとも、2倍の高調波は約30dB減衰します。
 

送信用ミキサーの回路図(2006年3月3日)

T型LPFも無事完成したので、今日は送信部用ミキサーの回路図を書いてみました。

信号の流れを簡単に書くと、最初にプリ・ミックスVFOからの出力をDBM IC(SA612AN)の1番ピンに入れます。
同ICの6,7番ピンは発振用TRのベースとエミッタですから、そのまま利用して8MHzの発振回路とします。
そして混合された出力を4番ピンから取り出します。
その後、ダイオードで各バンドへ切替て、BPF、バッファ・アンプで増幅してメイン送信部の
ドライブ回路へつながります。

ハイ・バンドの10mと12mについては、利得減、効率低下を考慮して、2SK241を使用した
プリ・ドライブ回路を追加してあります。

尚、C5、C7については実際に組立調整をしてみて、変更することがあります。

送信用ミキサーのプリント・パターン(2006年3月13日)

 ようやくパターンを書き終わりました。

 ミキサー回路の他に、受信部用のBFO回路
 周波数表示部用の広帯域アンプも
 いっしょに組み込むため
 基板サイズを大きく(120x150)しました。
 

送信用ミキサーのプリント基板(2006年3月23日)

 1週間かかってプリント基板が完成しました。

 基板サイズが大きいので、シャーシに
 ネジ止めするのは5箇所です。

送信用ミキサー基板の製作途中経過(2006年4月10日)

 製作途中で14MHz用のFCZコイルの手持ちが無いことに
 気が付きました。hi hi

 コイル群の中央部に14MHz用コイルを組み込めば
 完成です。

 通販で購入することにしましたので
 到着まで一休みですね。

送信用ミキサーの完成(2006年4月18日)

 1ヶ月半程かかり、送信用ミキサーが完成しました。

 コイルの側には調整時に間違えないように
 バンド表示のテプラを貼りました。

 調整中の写真です。

 右側はVFO部とバリコン、
 左上はプリミックス部
 左下が今回製作した、Tx mixer部です。

送信用ミキサーのスプリアス特性(2006年4月18日)

 完成した送信用ミキサーの出力をスペアナにつないで
 10mから調整開始です。
 
 ところがビックリ仰天。
 なんと100KHz程離れた所に−30dBの近接スプリアスが
 出ているではありませんか。

 うーーむ、困った。これでは法基準を満たしません。

 VFOが2MHz帯と低い為、近接スプリアスには
 不利とは思っていたのですが、参りました。

 とりあえず対策は後で考えることにして
 他のバンドを見てみることにしましょう。
 

 これは12mの近接スプリアスです。

 横軸一目盛50KHzです。

 250KHz程離れた所に、出ていますが
 −65dB位ですから問題ないですね。

 10mとは、かなり違いFBですね。

 途中のバンドは飛ばして、160mの近接スプリアスです。

 横軸一目盛100KHzです。

 330KHz程離れた所に出ていますが
 −48dB位ですから、法規は十分に
 クリアーしていますね。

さて、全バンドを確認してみて、近接スプリアスが問題になるのは10mだけでした。
あれこれ悩んで定数変更など試行錯誤の繰り返し。hi hi

あまり良くならないので、半分あきらめかけて、何気なくミキサー用IC SA612への供給電圧を
8Vから4Vへ下げてみた所、近接スプリアスが激減しました。下にその写真を掲載します。 

 近接スプリアスは−60dB位に激減しました。

 ヨカッターーー!!!

 供給電圧を下げたため、出力も0.5dB下がりましたが
 問題ないですね。

 これは10mの2倍の高調波の出力レベルです。
 
 基本波(28MHz)より、約−33dB位です。

 Tx mixerの後には、リニアーのメイン送信部が
 続きますので、2倍の高調波も基本波と同じように
 増幅されてしまいます。

 でも、ご安心ください。メイン送信部の後ろには
 2倍の高調波を約30dB減衰させるLPFが
 続きますので、最終的に高調波は
 −60dB位になると思います。

それではミキサー用IC SA612への供給電圧を4Vにした場合の各バンドのスプリアス特性です。

 12mの近接スプリアス特性(1)です。

 クリアーでVY FBですね。

 画面中央は25MHz。
 横軸一目盛50KHz。

 12mの近接スプリアス特性(2)です。

 スパンを5MHzに拡大してみました。

 1MHz程離れた所に出ていますが
 約−56dB位ですから問題ありませんね。

 15mの近接スプリアス特性です。

 画面中央は21MHz。
 横軸一目盛500KHz。

 2MHz程離れた所に出ていますが
 約−50dBですから問題ありませんね。

 17mの近接スプリアス特性です。

 画面中央は18.1MHz。
 横軸一目盛は1MHzです。

 2MHz間隔で出ていますが
 基本波より40dB以上減衰していますから
 問題ありませんね。

 20mの近接スプリアス特性です。

 画面中央は14MHz。
 横軸一目盛は1MHzです。

 2MHz程離れた所に出ていますが
 40dB以上減衰していますね。

 30mの近接スプリアス特性です。

 画面中央は10.1MHz。
 横軸一目盛は1MHzです。

 4MHz程低い所に出ているスプリアスが
 一番強いですが−40dB以下ですから
 大丈夫です。

 40mの近接スプリアス特性です。

 画面中央は7MHz。
 横軸一目盛は1MHzです。
 
 約1MHz間隔で出ていますが
 何れもー40dB以下ですね。

 80mの近接スプリアス特性です。

 画面中央は3.5MHz。
 横軸一目盛500KHzです。

 約1MHz離れた所に出ていますが
 −47dB位ですから問題ありませんね。

おわりに(2006年4月18日)

送信機のスプリアスで、高調波はLPFで落とせますが、基本波の近くに生じる近接スプリアスは
LPFでは落とせません。送信用ミキサーの後に続くドライブ回路とファイナル・アンプはリニアーの
動作ですから、近接スプリアスもそのまま増幅されてしまいます。

よって、送信用ミキサーの出力の段階で十分に近接スプリアスを落としておく必要があります。
今回、ミキサー用IC SA612への供給電圧を下げることで、法規はクリアーできましたが
これがベストの方法とは思えません。もっと良い対策をご存知の方がいらっしゃると思いますので
ご教示いただけたら幸いです。