2号館

悲しき味の素

その悲劇は、2月の寒い土曜の朝におこりました。
出勤途中に毎朝見かけるオロナミンCの自動販売機が忽然と姿を消していたのです。それだけではなく、もうすでに使われなくなっていたお店も
解体され、わずかを残すだけとなってしまっていました。(写真1)
何かとても大切のものを失ってしまったような、深い喪失間に陥りながら車で前を通ると、建物の残骸の中に、一本だけ柱が立っていました。
驚いた事にその柱には、私がまだ見た事のない「味の素」の看板が最後の光を放つように、毅然とした姿で張り付いているではないですか。
「私の最後の姿を撮ってくれ」と訴えかけているようなその姿に引き寄せられるように私は車から降り、思わず写真を撮ってしまいました。
(写真2)

写真1
写真2
ありし日のオロナミンCの自販機


帰り道、そのお店のあった場所は、きれいに整地をされてただの地面になっていました。
オロナミンCの自動販売機と味の素の看板はその長い使命を終え、今はどこかの産業廃棄物置き場で眠りに就いていることでしょう。合掌






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